JPH04104701U - 自動車用ホイールの取付装置 - Google Patents

自動車用ホイールの取付装置

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JPH04104701U
JPH04104701U JP1819691U JP1819691U JPH04104701U JP H04104701 U JPH04104701 U JP H04104701U JP 1819691 U JP1819691 U JP 1819691U JP 1819691 U JP1819691 U JP 1819691U JP H04104701 U JPH04104701 U JP H04104701U
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wheel
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数個のありふれた小型ホイール取付ボルトを
使用して、その小さな締付け力のもとでホイールを軽快
に取付け得るようにすると共に、その取付状態の弛緩す
るおそれも防止する。 【構成】全体的なほぼシルクハツト型に造形されたアダ
プター(A)の頂面に、複数個のネジ孔(23)を全体
的な放射対称分布型として点在開口させ、その各ネジ孔
(23)へホイールデイスク(D)の押え付け用センタ
ープレート(30)を介して、前方からホイール取付ボ
ルト(29)を締結一体化する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は自動車用ホイールを車軸のハブへ取付ける装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用ホイールを車軸のハブへ、別個なアダプターを介して着脱交換自在に 、且つ回転トルクの伝達可能として取付けると共に、そのアダプターの中心から 前向き一体的に張り出す中空センター軸部の雄ネジへ、センターナツトを螺合締 結することにより、ホイールデイスクを抜け止め状態に固定ロツクする取付装置 は、特公昭46−18642号や実開昭53−38701号、実公平1−166 41号などに見られる通り、従来から公知であると言える。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記公知技術はその基本構造として同一であると考えられるため、今特公昭4 6−18642号を例に挙げて言えば、これではアダプター又はスリーブ(19 )のそれ自身に雄ネジ(21)が刻設されており、これにセンターナツト(26 )の1個が直接螺合されているに尽きるため、そのネジ締結部分への応力集中に よって損傷しやすいと共に、走行中の急ブレーキやその他の振動、衝撃を繰り返 し受ける時には、そのセンターナツト(26)が容易にガタツキ弛緩してしまう 危険を伴なう。
【0004】 又、そのアダプター(19)は車軸のハブ(18)を被包する径大な実質上円 筒型であり、その開口を前方から施蓋する如く、これに螺合被着されたセンター ナツト(26)によって、そのホイールデイスクをハブ(18)側へ押え付け固 定するようになっているため、そのセンターナツト(26)自身が著しく大型で 且つ特殊品となると共に、大きな締付け力を必要とすることにもなり、その意味 から往々にして締付け不足を生ずる心配がある。ありふれた小型の回動操作工具 類を用いつつ、ホイールの着脱交換作業を軽快に能率良く行なえないことも、明 白である。
【0005】 このような問題の対策案としては、特開昭59−190001号が提案されて おり、その装置自身が単独の商品として市販されてもいるが、これではその必要 構成上部品点数が著しく多く、組立作業上も甚だ煩雑であって、相当高価な特殊 品に仕上げられているため、需要者において容易に入手し難い。
【0006】 他方、本出願人の発明した特開昭59−118502号も公知であり、これで はありふれたボルトと小型のナツトによって、ホイールの着脱交換作業をすばや く行なえる利点があるが、却ってそのボルトとナツトが小型品であり、且つ1個 づつしかないために、上記特公昭46−18642号や特開昭59−11850 2号に比して、需要者に一層の不安感を与えてしまう結果となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案はこのような課題の改良を企図しており、そのための構成上全体的なほ ぼシルクハツト型に造形されたアダプターの張り出しフランジを、複数個のスタ ツドボルトとこれに螺合締結されるハブナツトによって、車軸のハブへ着脱自在 に取付けると共に、そのスタツドボルト並びにハブナツトと別個独立して、予じ めホイールデイスクの取付面へ植込み一体化された複数個のトルクピンにより、 上記ハブの回転トルクをホイールデイスクへ伝達するように設定した自動車用ホ イールの取付装置において、上記アダプターの頂面に複数のネジ孔を、その全体 的な放射対称分布型として開口形成し、その各ネジ孔へホイールデイスクの押え 付け用センタープレートを介して、前方からホイール取付ボルトを締結一体化し たことを主な特徴とするものである。
【0008】
【作用】
本考案の上記構成によれば、ホイールデイスクがアダプターの頂面に点在分布 するネジ孔へ螺合締結される複数個のありふれた小型ホイール取付ボルトにより 、そのホイールデイスクの押え付け用センタープレートを介して固定一体化され るようになっているため、その取付ボルトに対応する至極普通の回動操作工具を 用いつつ、小さな締付け力のもとで軽快に能率良く締付け作業することができ、 その作業性に優れるにも拘らず、上記取付ボルトが決して弛緩しない安心・堅牢 なホイールの取付状態を確保し得るのであり、量産性にも富む。
【0009】
【実施例】
以下、図示の実施例に基いて本考案の具体的構成を詳述すると、図1〜7にお いて、(D)は軽合金製のホイールデイスクであり、その中心には後述のアダプ ターと適合する正面視のほぼ正多角形(図ではほぼ正三角形)な軸穴(11)が 貫通開口されている。(12)はその軸穴(11)よりも大きな円形の凹段面で あって、ホイールデイスク(D)の前面から一定深さだけ陥没されており、その 内部に後述のセンタープレートを受け入れる。
【0010】 (13)(14)は上記軸穴(11)の周辺部に位置しつつ、ホイールデイス ク(D)の取付面から各々一定深さだけ凹入形成されたトルクピン受け入れ用ネ ジ孔と、ハブナツト逃し用凹溝との2種であり、図3から明白なように、何れも 全体的な放射対称型に点在分布する複数個(図では5個)づつとして、しかもそ の2種の交互に開口配列されている。
【0011】 (15)は上記ネジ孔(13)の各個へ後方から植込み状態に螺合一体化され たトルクピンであり、その後端部がホイールデイスク(D)の取付面から一定量 だけ張り出している。(16)はそのトルクピン(15)の張り出し後端部に付 与された回動操作工具用の係止切欠、(17)は同じくトルクピン(15)の中 途部から径大に張り出されたストツパーフランジであり、これが上記ネジ孔(1 3)の開口後端部に対応形成された受け入れ切欠(18)と係止し、以って上記 植込み時の張り出し量を一定に規制すると共に、トルクピン(15)自身の振れ 動きなども防止している。
【0012】 (A)は上記ホイールデイスク(D)を車軸のハブ(19)へ取付けるための アダプターであって、鉄又は軽合金からの鍛造やその他の塑性加工により、全体 的なほぼシルクハツト型に弯曲形成されている。つまり、これの明らかな図1、 3、4において、(20)はアダプター(A)のセンターボスであり、その頂面 (前面)の中心からは正面視のほぼ正多角形(図ではほぼ正三角形)な凸段面( 21)が、一定高さだけ前方へ一体に張り出されている。そして、この凸段面( 21)が上記ホイールデイスク(D)の軸穴(11)と嵌合するようになってい るのである。(22)はその凸段面(21)の中心に開口された逃し穴であり、 車軸のハブ(19)に対する取付け上、アダプター(A)の扁平化に役立つが、 その開口を省略することもあり得る。
【0013】 (23)はそのアダプター(A)の凸段面(21)に全体的な放射対称分布型 として穿設された複数個(図では合計3個)のネジ孔であり、後述のホイール取 付ボルトを受け入れる。そして、これはほぼ正三角形な凸段面(21)の各頂点 位置に開口している。(24)は同じくアダプター(A)のセンターボス(20 )から径大に張り出し連続する円形なフランジであり、ここには上記したトルク ピン(15)の受け入れ孔(25)が対応形成されている。その受け入れ孔(2 5)の複数個(図では合計5個)も、全体的な放射対称型に点在開口しているこ とは言うまでもない。
【0014】 又、(26)は車軸のハブ(19)から前方へ一体的に植立する複数個(図で は合計5個)のスタツドボルトであって、これを受け入れるボルト受け入れ孔( 27)も、そのアダプター(A)の張り出しフランジ(24)に、上記トルクピ ン受け入れ孔(25)との交互に点在分布する配置関係として貫通開口されてい る。その各スタツドボルト(26)へ前方からハブナツト(28)が螺合締結さ れることによって、上記アダプター(A)が車軸のハブ(19)へ取付け固定さ れるようになっている。そのハブナツト(28)がホイールデイスク(D)の凹 溝(14)によって逃されることについては、上記した通りである。
【0015】 更に、(29)は上記アダプター(A)へホイールデイスク(D)を取付け固 定するためのホイール取付ボルトであり、そのホイールデイスク(D)の上記凹 段面(12)に嵌め込まれたセンタープレート(30)を介して、アダプター( A)の上記ネジ孔(23)へ前方から螺合締結されることになる。(31)はそ のセンタープレート(30)に開口分布された複数個のボルト受け入れ孔である 。
【0016】 従って、そのホイール取付ボルト(29)もアダプター(A)の上記ネジ孔( 23)に対応位置する複数個(図では合計3個)が存在し、これを締め上げた状 態のもとでは、ホイールデイスク(D)がセンタープレート(30)を言わば押 え金として、アダプター(A)へ強固に圧着一体化されることとなり、その複数 個の取付ボルト(29)がすべて弛緩しない限り、ホイールの取付状態にガタツ キや脱落などの危険性を生ずるおそれがない。
【0017】 その場合、図1、5から示唆されるように、上記ホイール取付ボルト(29) における任意な1個の径大頭部(32)自身を、盗難防止用として正面視の楕円 形やその他の特殊な形状に異形化するか、又はその径大頭部(32)に特殊な回 動操作工具のみを係止すべき、盗難防止用の係止切欠を付与しておくことが好適 である。そうすれば、特殊品の回動操作工具を使用しない限り、そのホイールデ イスク(D)をアダプター(A)から取りはずすことができず、ホイールの盗難 防止に役立つこととなる。尚、(33)は上記ホイール取付ボルト(29)のす べてを被覆化粧するセンターキヤツプであり、ホイールデイスク(D)の前面へ 着脱自在に取付けられることとなる。
【0018】 何れにしても、上記ホイールデイスク(D)を車軸のハブ(19)へ取付ける に当っては、そのハブ(19)へ先づアダプター(A)の張り出しフランジ(2 4)を重ね合わせ、そのハブ(19)から植立するスタツドボルト(26)に対 して、前方からハブナツト(28)を螺合締結することにより、その取付け固定 状態に保つ。
【0019】 次いで、そのアダプター(A)のトルクピン受け入れ孔(25)内へ、トルク ピン(15)が強制嵌合するように、ホイールデイスク(D)を前方からアダプ ター(A)のセンターボス(20)に押し込んで、そのホイールデイスク(D) の軸穴(11)とセンターボス(20)の凸段面(21)とを嵌合させる。
【0020】 そして、ホイールデイスク(D)の凹段面(12)へ前方からセンタープレー ト(30)を嵌め込み介在させた上、最後にそのセンタープレート(30)を通 じてアダプター(A)のネジ孔(23)へ、やはり前方からホイール取付ボルト (29)を螺入させて、これを悉く締め上げ操作するのである。
【0021】 そうすれば、ハブ(19)の回転トルクがスタツドボルト(26)並びにハブ ナツト(28)からアダプター(A)へ、更にそのアダプター(A)からトルク ピン(15)を経てホイールデイスク(D)へ、各々円滑・確実に伝達されるこ とになり、ホイールが支障なく回転作用する。
【0022】 しかも、その取付状態のもとではホイールデイスク(D)が、センタープレー ト(30)を介してアダプター(A)へ、その放射対称型に点在分布する複数個 のホイール取付ボルト(29)により押え付け一体化されているため、万一走行 中の急ブレーキやその他の振動・衝撃を反復的に受けても、その取付状態の弛緩 するおそれがなく、常時安定・堅牢に保たれることとなる。
【0023】 尚、先にはホイール取付ボルト(29)やこれを受け入れるべきセンタープレ ート(30)のボルト受け入れ孔(31)、同じくアダプター(A)のボルト受 け入れ用ネジ孔(23)を、合計3個づつとして点在分布させると共に、これと の対応位置関係上アダプター(A)の凸段面(21)やホイールデイスク(D) の軸穴(11)を、各々正面視のほぼ正三角形に造形したものにつき説示したが 、その合計3個づつとほぼ正三角形に限らぬことは勿論である。
【0024】
【考案の効果】 以上のように、本考案では全体的なほぼシルクハツト型に造形されたアダプタ ー(A)の張り出しフランジ(24)を、複数個のスタツドボルト(26)とこ れに螺合締結されるハブナツト(28)によって、車軸のハブ(19)へ着脱自 在に取付けると共に、そのスタツドボルト(26)並びにハブナツト(28)と 別個独立して、予じめホイールデイスク(D)の取付面へ植込み一体化された複 数個のトルクピン(15)により、上記ハブ(19)の回転トルクをホイールデ イスク(D)へ伝達するように設定した自動車用ホイールの取付装置において、 上記アダプター(A)の頂面に複数個のネジ孔(23)を、その全体的な放射対 称分布型として開口形成し、その各ネジ孔(23)へホイールデイスク(D)の 押え付け用センタープレート(30)を介して、前方からホイール取付ボルト( 29)を締結一体化した構成であるため、冒頭に述べた従来技術の課題を悉く容 易に改良できる効果がある。
【0025】 即ち、本考案の場合冒頭の特公昭46−18642号や特開昭59−1900 01号、実開昭53−38701号、実公平1−16641号などに見られるよ うな特殊・大型のセンターナツトを使わず、ありふれた小型の取付ボルト(29 )を用い、しかもその取付ボルト(29)として特開昭59−118502号と も異なり、全体的な放射対称型に点在分布する複数個と、ホイールデイスク(D )の押え付け用センタープレート(30)とによって、そのホイールデイスク( D)をアダプター(A)へ締結一体化するようになっているため、全体的な必要 構成として著しく簡素で足り、量産効果を最大限に期待できると共に、至極普通 の回動操作工具を使用しつつ、その小さな締付け力のもとで、上記取付ボルト( 29)を軽快に締付け作業できるにも拘らず、その一旦締結した状態では取付ボ ルト(29)の複数個によって、走行中の急ブレーキや衝撃などを繰り返し受け るも、決してガタツキや弛緩などを生じるおそれがない。需要者に不安感を一切 与えない堅牢なホイール取付装置として提供できるわけである。
【0026】 又、複数個のホイール取付ボルト(29)を採用しているため、そのうちの任 意な1個について、特に請求項2の構成を採用するならば、ホイールの盗難防止 効果も併せて達成することができ、その意味からも実用性に富む考案であると言 える。
【提出日】平成4年1月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 自動車用ホイールの取付装置
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 全体的なトツプハツト型又はシリンダーハツト型に造形されたアダプター(A )の張り出し接合フランジ(24)を、複数のスタツドボルト(26)とこれに 螺合締結されるハブナツト(28)によって、車軸のハブ(19)へ着脱自在に 取付けると共に、 そのスタツドボルト(26)並びにハブナツト(28)と別個独立して、予じ めホイールデイスク(D)の取付面植込み一体化された複数のトルクピン(1 5)により、上記ハブ(19)の回転トルクをアダプター(A)からホイールデ イスク(D)へ伝達するように設定した自動車用ホイールの取付装置において、 上記アダプター(A)のトツプ面に複数のボルト受け入れ用ネジ孔(23)を 、その全体的な放射対称分布型開口形成し、その各ネジ孔(23)へホイール デイスク(D)の押え付け用センタープレート(30)を介して、前方からホイ ール取付ボルト(29)を螺合締結させたことを特徴とする自動車用ホイールの 取付装置。
【請求項2】 ホイール取付ボルト(29)における任意な1個の頭部(32a)を、特注品 としての専用回動操作工具しか受け付け 係止できない特殊形状に異形化したこと を特徴とする請求項1記載の自動車用ホイールの取付装置。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は自動車用ホイールを車軸のハブへ取付ける装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用ホイールを車軸のハブへ、別個なアダプターを介して着脱交換自在に 、且つ回転トルクの伝達可能に取付ける共に、そのアダプターの中心から前向き 一体に張り出す中空センター軸部の雄ネジへ、センターナツトを螺合締結するこ とにより、ホイールデイスクを抜け止め状態に固定する取付装置は、特公昭46 −18642号や実開昭53−38701号、実公平1−16641号などに見 られる通り、従来から公知である。
【0003】 これら3件の公知技術はその構成上基本的に同等であると考えられるため、今 特公昭46−18642号を例に挙げて説明すると、これではアダプター又はス リーブ(19)のそれ自身に雄ネジ(21)が刻設されており、その雄ネジ(2 1)に単一の袋型センターナツト(26)が螺合締結されるようになっている。 そのため、その単一のセンターナツト(26)を回動操作するのみで、ホイール の着脱交換作業をレーシングカー並みにすばやく行なえる利点がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、その反面僅かに1個のセンターナツト(26)によって、ホイールデ イスク(12)の中心を押え付け固定するに過ぎないため、そのネジ締結部分へ の応力集中によって、早期に破損しやすく、走行中の急ブレーキやその他の振動 、衝撃を繰り返し受ける時には、そのセンターナツト(26)の容易にガタツキ 弛緩してしまう心配があるほか、ホイールの盗難事故にも遭遇しやすい。
【0005】 又、上記アダプター又はスリーブ(19)が比較的に太い円筒型を呈しており 、その開口先端部を前方から施蓋する如く、これに螺合被冠された袋型のセンタ ーナツト(26)によって、ホイールデイスク(12)を押え付け固定するよう になっているため、そのセンターナツト(26)自身が相当に大型の特殊品とな り、その結果雄ネジ(21)との螺合締結上大きな締付け力を必要とし、その意 味から往々にして締付け不足を生ずるおそれもある。
【0006】 更に、上記大型・特殊品のセンターナツト(26)に適合する回動操作工具を 用いる必要があり、その限りでは上記したホイールの着脱交換作業を迅速に行な えると雖も、レーシングカー用としてであればともかく、一般道路を走行する自 動車用としては、未だ不便であると言わざるを得ない。
【0007】 他方、本考案者は上記特公昭46−18642号や自己の考案に係る実開昭5 3−38701号を改良するため、既に特開昭59−118502号を提案した
【0008】 そして、これではありふれたセンターボルト(B)と小型のセンターナツト( N)を採用することによって、比較的小さな締付け力のもとに、且つ市販されて いるありふれた小型の回動操作工具を用いて、ホイールをすばやく着脱交換作業 できるようにすると共に、ホイールデイスク(D)の中心が大きな袋型のセンタ ーナツトによって、視覚上いたづらに大きく遮断されてしまうことも防ぎ、その ホイールデイスク(D)に通気上の各種造形模様を与えるにつき、その設計上の 自由度を昂めた。
【0009】 しかし、上記特開昭59−118502号では却ってセンターボルト(B)と センターナツト(N)が小型品であり、しかも僅か1個づつしかないために、上 記特公昭46−18642号と比較した場合、そのネジ締結部分への応力集中に 起因する早期破損や、センターナツト(N)のガタツキ弛緩、ホイールの盗難事 故などについて、一般需要者にますます大きな不安感を抱かせてしまう結果とな っている。このことは、交換ホイールの販売上非常に重要な問題である。
【0010】 更に言えば、この種自動車用ホイールの取付装置において、そのセンターナツ トの弛緩や盗難事故を防止する手段としては、特開昭59−190001号が提 案されている。
【0011】 ところが、これでは仮令袋ナツト(センターナツト)(N)の弛緩や盗難事故 を防止できると雖も、そのために必要となる部品点数が非常に多く、その部品の 加工と組立の作業上も甚だ煩雑であって、相当に高価な特殊品として仕上げられ ているので、交換ホイール用としては未だ一般需要者において容易に入手し難く 、又気軽に使い難いと云う別な問題がある。
【0012】 本考案はこのような諸問題を改良するために工夫されたものである。つまり、 その目的とする処はあくまでも全体的なトツプハツト型又はシリンダーハツト型 に造形されたアダプターの張り出し接合フランジを、複数のスタツドボルトとこ れに螺合締結されるハブナツトによって、車軸のハブへ着脱自在に取付ける共に 、そのスタツドボルト並びにハブナツトと別個独立して、予じめホイールデイス クの取付面に植込み一体化された複数のトルクピンにより、上記ハブの回転トル クをアダプターからホイールデイスクへ伝達するように定めた自動車用ホイール の取付装置を対象として、
【0013】 第1に、上記アダプターのトツプ面に複数のボルト受け入れ用ネジ孔を、その 全体的な放射対称分布型に開口形成し、その各ネジ孔へホイールデイスクの押え 付け用センタープレートを介して、前方からホイール取付ボルトを螺入締結する ことにより、その取付ボルトに適合するありふれた小型の回動操作工具を用いつ つ、小さな締付け力のもとでホイールを便利に取付作業できるにも拘らず、その 一旦車軸のハブへ取付けた後には、上記取付ボルトの複数により決してガタツキ 弛緩する心配のない安定・高強度な固定状態を保てるようにする点にある。
【0014】 ありふれた小さな取付ボルトの複数と、1枚のホイールデイスク押え付け用セ ンタープレートを採択することによって、そのネジ締結部分に集中する応力を効 果的に分散させ、仮りにその任意な1本が万一弛緩したとしても、直ちにホイー ル取付状態の強度や安定性に重大な欠陥が発生せず、その意味から一般需要者の 不安感を一掃できることになり、併せて量産効果とホイールの盗難防止効果も達 成することができる。
【0015】 又、本考案の第2目的とする処は、全体的な放射対称配置型に点在分布する複 数のホイール取付ボルトのうち、その任意な1個の頭部を特注品としての専用回 動操作工具しか係止できない特殊形状に異形化することにより、市販されている レンチやスパナ、その他の汎用的な回動操作工具では、その異形な頭部を備えた 取付ボルトを抜き取れないように定めて、ホイールの盗難防止効果をますます昂 める点にある。複数の取付ボルトによって、ホイールを取付けるようになってい るからこそ、このような盗難防止手段を採用することもできるわけである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記目的を達成するために、その構成上全体的なトツプハツト型又は シリンダーハツト型に造形されたアダプターの張り出し接合フランジを、複数の スタツドボルトとこれに螺合締結されるハブナツトによって、車軸のハブへ着脱 自在に取付けると共に、そのスタツドボルト並びにハブナツトと別個独立して、 予じめホイールデイスクの取付面に植込み一体化された複数のトルクピンにより 、上記ハブの回転トルクをアダプターからホイールデイスクへ伝達するように設 定した自動車用ホイールの取付装置において、特に上記アダプターのトツプ面に 複数のボルト受け入れ用ネジ孔を、その全体的な放射対称分布型に開口形成し、 その各ネジ孔へホイールデイスクの押え付け用センタープレートを介して、前方 からホイール取付ボルトを螺合締結させたことを主な特徴とするものである。
【0017】
【作用】
本考案の上記構成によれば、ホイールデイスクがアダプターのトツプ面に点在 分布するネジ孔へ螺合締結される複数のありふれた小型ホイール取付ボルトによ り、そのホイールデイスクの押え付け用センタープレートを介して固定一体化さ れるようになっているため、その取付ボルトに対応する至極普通の回動操作工具 を用いつつ、小さな締付け力のもとで軽快に能率良く締付け作業することができ 、その作業性に優れるにも拘らず、上記取付ボルトが決して弛緩しない安心・堅 牢なホイールの取付状態を確保し得るのであり、ホイールの盗難防止効果と量産 効果にも優れる。
【0018】
【実施例】
以下、図示の実施例に基いて本考案の具体的構成を詳述すると、その自動車用 ホイールの取付装置を表わした図1〜8において、(D)は軽合金製のホイール デイスクであり、そのボス部(10)の中心には後述のアダプターと適合する正 面視の実質上正多角形な軸穴(11)が開口されている。この点、図示の実施例 ではほぼ正三角形の軸穴(11)を表わしているが、正方形や正五角形などに開 口形成されることも、勿論あり得る。
【0019】 (12)は上記軸穴(11)よりも大きな円形のセンタープレート受け入れ用 凹段面であり、ホイールデイスク(D)におけるボス部(10)の前面から一定 深さ(s)だけ陥没している。(13)(14)は上記軸穴(11)の周辺に位 置しつつ、ボス部(10)の後面(ホイールデイスクの取付面)に各々穿設され たトルクピン受け入れ用ネジ孔とハブナツト逃し入れ用凹溝との2種であり、図 3から明白なように、何れも全体的な放射対称型に点在分布する複数(図では5 個)づつとして、しかもその2種の交互に開口配列されている。
【0020】 (15)は上記ホイールデイスク(D)のネジ孔(13)へ各々植込み状態に 螺合一体化されたトルクピンであり、図7のようにボス部(10)の後面から一 定量だけ後方へ張り出している。(16)はその各トルクピン(15)の張り出 し後端部に付与された回動操作工具用の係止切欠であり、これに係止される回動 操作工具(図示省略)によって、トルクピン(15)が上記ネジ孔(13)へ螺 入締結されることとなる。
【0021】 (17)は同じくトルクピン(15)の中途部から若干径大に張り出されたス トツパーフランジであり、これが上記ネジ孔(13)の開口縁部に切り欠かれた 凹段面(18)と係止し、以って上記植込み固定時の張り出し量を一定に規制す ると共に、トルクピン(15)自身の振れ動きや倒れなども防止している。
【0022】 (A)は上記ホイールデイスク(D)のボス部(10)を車軸のハブ(19) へ取付けるためのアダプターであって、鉄又は軽合金からの鍛造やプレス、その 他の塑性加工により、図1、4のように全体的なトツプハツト型又はシリンダー ハツト型に造形されている。
【0023】 つまり、これの明らかな図1、3、4において、(20)はアダプター(A) の実質上円錐型をなす胴部であり、そのトツプ面の中心からは正面視のほぼ正多 角形(図ではほぼ正三角形)をなす凸段面(21)が、一定高さ(h)だけ前方 へ連続一体に張り出されており、その一定高さ(h)の張り出しによって部分的 に厚肉化された状態にある。そして、その凸段面(21)がこれと対応する正多 角形状を備えた上記ホイールデイスク(D)の軸穴(11)と、正しく嵌合し得 るようになっているのである。
【0024】 (22)はその凸段面(21)の中心に開口された逃し穴であり、車軸のハブ (19)に対する取付け上、アダプター(A)を可及的に扁平に保つことに役立 つが、その逃し穴(22)を開口させず、アダプター(A)自身のトツプ面を言 わば施蓋状態となるように造形しても、さしつかえない。
【0025】 (23)は上記アダプター(A)の凸段面(21)に、全体的な放射対称分布 型として穿設された複数のボルト受け入れ用ネジ孔であり、後述のホイール取付 ボルトを受け入れる。この点、図示の実施例では凸段面(21)を正面視のほぼ 正三角形に造形したこととの関係上、その正三角形の頂点位置に合計3個のネジ 孔(23)を開口させているが、例えばその凸段面(21)がほぼ正五角形に造 形されるような場合には、その正五角形の頂点位置に合計5個のネジ孔(23) が開口配置されることとなり、何れにしても上記アダプター(A)の部分的な厚 肉化によって、そのネジ孔(23)の必要な深さが確保されるようになっている
【0026】 (24)は上記アダプター(A)における胴部(20)の基端位置から連続一 体に張り出された径大な円形の接合フランジであり、ここには上記ホイールデイ スク(D)のボス部(10)から張り出すトルクピン(15)と対応する放射対 称分布型として、そのトルクピン受け入れ孔(25)の複数が開口形成されてい る。
【0027】 (26)は上記車軸のハブ(19)から前向き一体的に植立された複数(図で は合計5個)のスタツドボルトであるが、これを受け入れるスタツドボルト受け 入れ孔(27)も、上記アダプター(A)の張り出し接合フランジ(24)に、 図3から明白な通り、そのトルクピン受け入れ孔(25)と交互に点在分布する 配列関係として開口形成されている。
【0028】 上記アダプター(A)のスタツドボルト受け入れ孔(27)が悉くスタツドボ ルト(26)に遊嵌された上、図7、8から明白なように、そのスタツドボルト (26)に対して前方からハブナツト(28)が螺合締結されることにより、第 1次的にアダプター(A)が車軸のハブ(19)へ取付け固定され、引続く第2 次的にアダプター(A)のトルクピン受け入れ孔(25)へ、前方からトルクピ ン(15)が圧入されることによって、ホイールデイスク(D)がアダプター( A)へ取付け一体化されるようになっているわけである。
【0029】 何れにしても、上記ハブナツト(28)の各個はホイールデイスク(D)の上 記凹溝(14)内へ逃し入れられることになり、そのホイールデイスク(D)の ボス部(10)と干渉することはない。又、アダプター(A)の張り出し接合フ ランジ(24)に開口分布するスタツドボルト受け入れ孔(27)は、上記ハブ ナツト(28)の円錐面と適合する円錐型を呈しており、そのためスタツドボル ト(26)に対するハブナツト(28)の螺合締結時における自動的な調芯作用 が達成される結果となる。
【0030】 その場合、図5と図3との対比から示唆されるように、上記スタツドボルト受 け入れ孔(27)が大寸法のP.C.D (Pitch Circle Diameter)(d1)として開口 分布されたアダプター(A)と、同じくスタツドボルト受け入れ孔(27)が相 対的に小寸法のP.C.D(d2)として開口分布された別個なアダプター(A)との 数種を予じめ作成準備しておき、その数種を選択的に使用して、ホイールデイス ク(D)を車軸のハブ(19)へ取付けることができるように設定することが、 好ましい。
【0031】 但し、その際上記トルクピン受け入れ孔(25)については、これを数種のア ダプター(A)に対し、悉く共通する同一寸法のP.C.D(d3)として開口分布さ せておくこと、言うまでもない。
【0032】 そうすれば、上記スタツドボルト(26)のP.C.D(d1)(d2)が自動車のメ ーカー毎や、その車種毎に相違変化したとしても、これに応じたホイールの各種 をいたづらに多く作成・在庫する必要がなく、上記アダプター(A)のみを交換 することによって、そのホイールデイスク(D)をそのまま車軸のハブ(19) へ支障なく取付け使用できることになり、互換性に著しく有利だからである。
【0033】 更に、(29)は上記アダプター(A)へホイールデイスク(D)を取付け固 定するためのホイール取付ボルトであって、ありふれた六角ボルトから成り、そ のホイールデイスク(D)の上記センタープレート受け入れ用凹段面(12)に 嵌め込まれたセンタープレート(30)を介して、アダプター(A)の上記ネジ 孔(23)へ前方から螺合締結されることになる。(31)はその円盤型のセン タープレート(30)に開口分布された複数のボルト逃し入れ孔であり、上記ネ ジ孔(23)と対応位置していること言うまでもない。
【0034】 上記の説明から自づと明白なように、ホイール取付ボルト(29)もアダプタ ー(A)の上記ネジ孔(23)と対応位置する複数(図では合計3個)が存在し 、これを悉く締め上げた状態のもとでは、図6〜8のように、ホイールデイスク (D)がセンタープレート(30)を言わば押え金として、アダプター(A)へ 強固に圧着一体化されることとなり、その複数の取付ボルト(29)がすべて弛 緩しない限り、ホイールの取付状態にガタツキや脱落などの危険性を生ずる心配 がなく、又同じく取付ボルト(29)のすべてを抜き出さない限り、ホイールを 取りはずすことができないので、そのホイールの盗難事故にも遭遇し難い。
【0035】その場合、図1、6に示唆する通り、上記ホイール取付ボルト(29)は悉く 同一のありふれた六角頭部(32)を備えているが、その任意な1個の取付ボル ト(29a)における頭部(32a)だけを、ホイールの盗難防止用として正面 視の楕円形やその他の特殊な形状に異形化することが好適である。
【0036】 そうすれば、その異形化された頭部(32a)に適合する特注品としての専用 回動操作工具(図示省略)を使わない限り、その取付ボルト(29a)を上記ネ ジ孔(23)から抜き出せず、延いてはホイールデイスク(D)をアダプター( A)から取りはずせないことになるため、ホイールの盗難事故をますます完全に 防止できるのである。
【0037】 但し、このような趣旨を達成できるならば、任意な1個の取付ボルト(29a )における頭部(32a)自身の形状を特殊に異形化することに代えて、任意な 1個の取付ボルト(29a)におけるありふりた六角頭部(32)に、特注品と しての専用回動操作工具のみの係止可能な受け入れ切欠を付与しても良い。尚、 図7の符号(33)は上記ホイール取付ボルト(29)のすべてを被覆化粧する センターキヤツプであり、ホイールデイスク(D)のボス部(10)へ前方から 着脱自在に取付けられる。
【0038】 図示の実施例に基いて、車軸のハブ(19)に対するホイールデイスク(D) の取付け作業法を説明すると、先づ車軸のハブ(19)へアダプター(A)の張 り出し接合フランジ(24)を重ね合わせて、そのハブ(19)から植立するス タツドボルト(26)を、アダプター(A)のスタツドボルト受け入れ孔(27
)に受け入れ貫通させた上、その前方からスタツドボルト(26)にハブナツト (28)を螺合締結して、そのアダプター(A)を車軸のハブ(19)へ取付け 固定する。
【0039】 次いで、上記アダプター(A)のトルクピン受け入れ孔(25)内へトルクピ ン(15)が圧入する関係状態として、そのアダプター(A)の胴部(20)へ 前方からホイールデイスク(D)のボス部(10)を押し込んで、そのホイール デイスク(D)の軸穴(11)と胴部(20)の凸段面(21)とを正しく嵌合 させる。
【0040】 そして、そのホイールデイスク(D)のセンタープレート受け入れ用凹段面( 12)へ、前方からセンタープレート(30)を嵌め込み介在させた上、最後に そのセンタープレート(30)のボルト逃し入れ孔(31)を通じて、アダプタ ー(A)のネジ孔(23)へやはり前方からホイール取付ボルト(29)を螺入 させて、その取付ボルト(29)を悉く締め上げ操作するのである。
【0041】 そうすれば、上記ハブ(19)の回転トルクが第1次的にスタツドボルト(2 6)とハブナツト(28)からアダプター(A)へ、そのアダプター(A)から 第2次的にトルクピン(15)を介してホイールデイスク(D)へ、各々円滑・ 確実に伝達されることとなり、ホイールが支障なく回転作用する。
【0042】 又、上記のようなホイール取付状態にあっては、そのホイールデイスク(D) のボス部(10)がセンタープレート(30)を介してアダプター(A)へ、全 体的な放射対称型に点在分布する複数のホイール取付ボルト(29)により取付 け一体化されているため、走行中の急ブレーキやその他の振動・衝撃を繰り返し 受けても、その取付状態のガタツキ弛緩するおそれがなく、常時安定・確固に保 たれることとなり、又応力が複数の取付ボルト(29)に分散される結果、その ネジ締結部分の早期に破損する憂いもなく、耐久強度を昂めることができるので ある。
【0043】 尚、図示省略してあるが、各ホイール取付ボルト(29)の頭部(32)とセ ンタープレート(30)との相互間には、皿バネやその他の座金を介挿設置して もさしつかえない。
【0044】
【考案の効果】以上を要するに、本考案では全体的なトツプハツト型又はシリンダーハツト型 に造形されたアダプター(A)の張り出し接合フランジ(24)を、複数のスタ ツドボルト(26)とこれに螺合締結されるハブナツト(28)によって、車軸 のハブ(19)へ着脱自在に取付けると共に、そのスタツドボルト(26)並び にハブナツト(28)と別個独立して、予じめホイールデイスク(D)の取付面 に植込み一体化された複数のトルクピン(15)により、上記ハブ(19)の回 転トルクをアダプター(A)からホイールデイスク(D)へ伝達するように設定 した自動車用ホイールの取付装置において、特に上記アダプター(A)のトツプ 面に複数のボルト受け入れ用ネジ孔(23)を、その全体的な放射対称分布型に 開口形成し、その各ネジ孔(23)へホイールデイスク(D)の押え付け用セン タープレート(30)を介して、前方からホイール取付ボルト(29)を螺合締 結させた構成であるため、冒頭に述べた従来技術の課題を悉く容易に改良できる 効果がある。
【0045】 即ち、本考案の場合冒頭に述べた公知技術に見られるような大型・特殊品のセ ンターナツトを使わず、ありふれた小型のホイール取付ボルト(29)を採用し 、しかもその全体的な放射対称型に点在分布する複数を、これと対応するアダプ ター(A)のネジ孔(23)へ螺入締結するようになっているため、所期する目 的を簡素な必要構成のもとに達成でき、量産効果を最大限に発揮させ得ると共に 、市販のありふれた回動操作工具を使用しつつ、その小さな締付け力のもとで、 上記取付ボルト(29)を軽快・便利に締結作業できるにも拘らず、その締結状 態のもとでは取付ボルト(29)の複数によって、走行中の急ブレーキや振動、 衝撃などを反復的に受けるも、決してガタツキ弛緩するおそれがない。一般需要 者に不安感を一切与えない堅牢なホイール取付装置として、提供できることにな る。
【0046】 又、複数のホイール取付ボルト(29)を採用しているため、そのうちの任意 な1個の取付ボルト(29a)について、その頭部(32a)だけを特殊に異形 化し、特注品としての専用回動操作工具を使わない限り、その1個の取付ボルト (29a)を回動操作できないように定めることにより、ホイールの盗難防止効 果をますます昂めることができ、その意味からも実用性に富む考案と言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の分解状態を概略的に示す斜面図である。
【図2】その ホイールデイスクを抽出して示す正面図である。
【図3】 アダプターを抽出して示す正面図である。
【図4】 図3の4−4線断面図である。
【図5】図3のアダプターと互換的に使用する別なアダプターの正面図である。
【図6】図2に対応するホイール取付状態を示す正面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う部分拡大断面図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【符号の説明】
(15)・トルクピン (19)・ハブ(20)・胴部 (21)・凸段面 (23)・ネジ孔 (24)・接合フランジ (26)・スタツドボルト (28)・ハブナツト (29)・ホイール取付ボルト (30)・センタープレート(32)(32a)・頭部 (A)・・アダプター (D)・・ホイールデイスク
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の分解状態を示す斜面図である。
【図2】ホイールデイスクを抽出して示す正面図であ
る。
【図3】アダプターを抽出して示す正面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】ホイール取付状態を示す正面図である。
【図6】図5の6−6線に沿う拡大断面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う断面図である。
【符号の説明】
(15) トルクピン (19) ハブ (23) ネジ孔 (24) 張り出しフランジ (26) スタツドボルト (28) ハブナツト (29) ホイール取付ボルト (30) センタープレート (32) 径大頭部 (A) アダプター (D) ホイールデイスク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月17日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】全体的なほぼシルクハツト型に造形された
    アダプター(A)の張り出しフランジ(24)を、複数
    個のスタツドボルト(26)とこれに螺合締結されるハ
    ブナツト(28)によって、車軸のハブ(19)へ着脱
    自在に取付けると共に、そのスタツドボルト(26)並
    びにハブナツト(28)と別個独立して、予じめホイー
    ルデイスク(D)の取付面へ植込み一体化された複数個
    のトルクピン(15)により、上記ハブ(19)の回転
    トルクをホイールデイスク(D)へ伝達するように設定
    した自動車用ホイールの取付装置において、上記アダプ
    ター(A)の頂面に複数個のネジ孔(23)を、その全
    体的な放射対称分布型として開口形成し、その各ネジ孔
    (23)へホイールデイスク(D)の押え付け用センタ
    ープレート(30)を介して、前方からホイール取付ボ
    ルト(29)を締結一体化したことを特徴とする自動車
    用ホイールの取付装置。
  2. 【請求項2】ホイール取付ボルト(29)における任意
    な1個の径大頭部(32)を、専用の回動操作工具以外
    は係止できない特殊形状に異形化したことを特徴とする
    請求項1記載の自動車用ホイールの取付装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3096099A1 (fr) * 2019-05-14 2020-11-20 Ntn-Snr Roulements Système d’entraînement en rotation d’une roue de véhicule automobile

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