JPH04101550U - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 顕色剤の落下によるトラブルの少ない画像形
成装置を提供することを目的としている。 【構成】 顕色剤塗布装置２から圧力現像装置３まで普
通紙Ｐ上の顕色剤Ｓが常に上方に載っているため、エラ
ーなどで画像形成装置全体が停止するようなことにな
り、顕色剤Ｓの帯電量が減少し静電気力がなくなっても
普通紙Ｐよりこぼれ落ちない。圧力現像装置３によって
圧力現像された後の顕色紙は、ガイドローラ１５により
熱定着装置４に搬送される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、感光感圧記録媒体と顕色剤を用いて画像形成する複写機やプリンタ ーとなる画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、カラー複写機の一例として、マイクロカプセル紙を露光し、これと顕色 紙とを重ね合わせた後、加圧現像して、顕色紙上に所望の画像を記録するものが 実用化されているが、このカラー複写機で使用する顕色紙は、予め顕色剤の塗布 された市販の顕色紙が使用されていた。しかし、市販の顕色紙を使用するのは汎 用性が悪いため、先に普通紙等を利用して容易に顕色紙を作製することができる 粉体塗布装置を、例えば実願昭６３−１７０６６０号の願書に添付した明細書及 び図面にて提案されている。

【０００３】 その装置は、帯電した粉体状の顕色剤を担持するローラなどの担持体を普通紙 等の支持体に対し非接触の状態で対向させ、そこに電界を生じさせて静電気力に より顕色剤を支持体上に塗布する装置である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、一般に静電塗布された顕色剤は支持体上への密着力が弱く、特 にエラーなどで画像形成装置が停止し、復帰までに時間がかかった場合、静電気 力が逃げてしまう。よって、支持体の搬送路中支持体の上方に顕色剤が載ってな い場合は、シュートや他の装置内の機器に顕色剤が落ちてしまい、トラブルの原 因となる問題点があり、尚、一層の改善が要望されてい る。

【０００５】 本考案は上述した問題点を解決するためになされたものであり、顕色剤の落下 によるトラブルの少ない画像形成装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案の画像形成装置は、圧力または熱により支持 体上に定着する顕色剤と、顕色剤を感光感圧記録媒体または支持体上に塗布する ための塗布機と、圧力または熱により支持体上に顕色剤を定着する定着手段とを 備え、塗布機から定着手段までの搬送路で感光感圧記録媒体または支持体上の顕 色剤が常に上方にある。

【０００７】

【作用】

上記の構成を有する本考案の画像形成装置では、塗布機により顕色剤が塗布さ れた支持体は、塗布面を上方に向けたまま、顕色剤の支持体への定着を行なう定 着装置まで搬送される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 最初に図１を参照して本考案を適用したカラー画像記録装置Ｍの構成を説明す る。

【００１０】 カラー画像記録装置Ｍは、大別して露光装置１と、顕色剤塗布装置２と、圧力 現像装置３と、熱定着装置４とから構成されている。

【００１１】 露光装置１は、マイクロカプセル紙７を露光するハロゲンランプ８と、該ハロ ゲンランプ８の下方に位置し、原稿１０を載置する原稿台１１とから構成されて いる。

【００１２】 顕色剤塗布装置２には、顕色剤担持ローラ２２と、この顕色剤担持ローラ２２ と所定の間隔だけ離れて配置された電極ローラ２３とが備えられ、支持体たる普 通紙Ｐがこの両ローラ２２，２３の隙間をこの電極ローラ２３とガイドローラ２ ５ａ，２５ｂに掛け渡された搬送ベルト２４に接しながら搬送されるように構成 されている。顕色剤担持ローラ２２は、粒状の顕色剤Ｓを貯蔵する顕色剤ケース ２０の内部に配置され、普通紙Ｐの搬送経路と所定の間隔を持って対向する位置 に設けられている。この顕色剤担持ローラ２２と電極ローラ２３のあいだには電 源２６により塗布電界がかけられている。また、顕色剤担持ローラ２２の外周に は、顕色剤塗布領域２７の位置より顕色剤担持ローラ２２の回転方向に対して上 流側に、回転可能な供給ローラ２１が顕色剤担持ローラ２２に圧接するように設 けられている。

【００１３】 圧力現像装置３は、重ね合わされた顕色紙とマイクロカプセル紙７を挟み込ん で加圧現像する一対の加圧ローラ１４から構成されている。

【００１４】 熱定着装置４は、記録画像の形成された顕色紙上の記録画像を加熱定着するも のである。

【００１５】 次に図１を参照してカラー画像記録装置Ｍの動作を説明する。

【００１６】 原稿台１１に原稿１０を載置した後、図示しないスタートスイッチを押下する ことにより画像記録が開始される。すると、ハロゲンランプ８が点灯し、給紙ロ ール５と巻き取りロール６間を走行するマイクロカプセル紙７上に原稿１０の潜 像が露光形成される。原稿台１１の下方の左右にはガイドローラ１２が設けられ ていて、露光装置１で露光されたマイクロカプセル紙７は、更にその下流側に設 けられたガイドローラ１２を経て圧力現像装置３内に供給される。

【００１７】 一方、顕色剤塗布装置２において顕色剤Ｓは、供給ローラ２１により顕色剤担 持ローラ２２に供給される。そして、この顕色剤担持ローラ２２上に付着し塗布 領域２７に搬送される。この時、顕色剤Ｓは顕色剤担持ローラ２２や供給ローラ ２１との接触により帯電させられる。

【００１８】 一方、給紙カセット１８内に積層されている普通紙Ｐは、ガイドローラ１９に より挿入口２９から顕色剤塗布装置２内に挿入される。挿入された普通紙Ｐは搬 送ベルト２４によって塗布領域２７まで搬送される。ここで帯電した顕色剤Ｓの 極性に適した電界が電源２６によって電極ローラ２３へ加えられることにより、 静電力によって帯電した顕色剤Ｓが顕色剤担持ローラ２２から普通紙Ｐへと飛翔 し、静電塗布されて顕色紙となる。そして取出口２８から排出された顕色紙は、 ガイドローラ１３により搬送された後、潜像の形成されたマイクロカプセル紙７ と重ね合わされて圧力現像装置３内に供給される。圧力現像装置３に供給された マイクロカプセル紙７と顕色紙は一対の加圧ローラ１４に挟み込まれて圧力現像 され、カラー画像が顕色紙上に記録される。これと同時に、圧力が加わることに より、顕色剤Ｓの定着成分により顕色剤が普通紙Ｐに定着する。

【００１９】 図１からも明らかなように顕色剤塗布装置２から圧力現像装置３まで普通紙Ｐ 上の顕色剤Ｓが常に上方に載っているため、エラーなどで画像形成装置全体が停 止するようなことになり、顕色剤Ｓの帯電量が減少し静電気力がなくなっても普 通紙Ｐよりこぼれ落ちない。

【００２０】 圧力現像装置３によって圧力現像された後の顕色紙は、ガイドローラ１５によ り熱定着装置４に搬送される。顕色紙は熱定着装置４によって加熱され、顕色紙 上の色が定着される。画像の定着した顕色紙は、更にガイドローラ１６により搬 送されカラー画像記録装置Ｍの外部に排出される。

【００２１】 尚、本考案は上述した実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しな い範囲で種々の変更を加えることができる。

【００２２】 例えば、顕色剤を普通紙上に塗布するのではなく、潜像の形成されたマイクロ カプセル紙上に塗布するようにしてもよい。

【００２３】 また、熱により顕色剤を普通紙上に定着させる場合には、顕色剤塗布装置から 熱定着装置までの搬送路をまっすぐにして、常に普通紙の上方に顕色剤が載るよ うにする。

【００２４】

【考案の効果】

以上、詳述したことから明らかなように本考案の画像形成装置においては、塗 布機により顕色剤が塗布された支持体は、塗布面を上方に向けたまま、顕色剤の 支持体への定着を行なう定着装置まで搬送されるので、動作途中で停止した場合 にも顕色剤が載っている支持体から顕色剤が落下することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用したカラー画像記録装置の構成図
である。

【符号の説明】

２ 顕色剤塗布装置 ３ 圧力現像装置 Ｍ カラー画像記録装置 Ｓ 顕色剤 Ｐ 普通紙

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光感圧記録媒体を用いて、普通紙など
   の支持体上に画像を形成する画像形成装置に於て、圧力
   または熱により支持体上に定着する顕色剤と、顕色剤を
   感光感圧記録媒体または支持体上に塗布するための塗布
   機と、圧力または熱により支持体上に顕色剤を定着する
   定着手段とを備え、塗布機から定着手段までの搬送路で
   感光感圧記録媒体または支持体上の顕色剤が常に上方に
   あることを特徴とする画像形成装置。