JPH03962A - 燃料カット装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用エンジンにおいて減速時の燃費、エミ
ッション対策として燃料供給を停止する燃料カット装置
に関し、詳しくは、減速時のアフタバーン防止のために
空気供給弁を併用するシステムの空気供給と燃料カット
制御に関する。

〔従来の技術〕

一般にキャブレータ付エンジンの燃料カット装置では、
キャブレークのスロー燃料系にソレノイド弁が取付けら
れ、減速時にソレノイド弁を閉弁して燃料を一時的にカ
ットする。そして所定のエンジン回転数または加速時に
、ソレノイド弁を開弁じて元の燃料供給にリカバリーす
るように制御されている。またかかるエンジンでは、減
速時に吸入負圧が深くなるに伴い燃料の吸い出しも多く
なり、混合気が過濃化してアフタバーンを生じ易くなる
。このため、アフタバーン対策としてスロットル弁の直
下流に空気供給弁（ＡＡＶ）が設けられ、減速直後に一
時的に外気を導入することが提案されている。

ところで、キャブレータに上述の空気供給弁と燃料カッ
ト手段とが設けられていると、減速直後には、燃料カッ
トと共に空気供給が同時に行われることになる。この状
態では空気供給により吸入負圧が低下しており、このた
めアクセル踏込みの加速時には、吸入負圧が浅くなるの
に応じベンチュリ負圧の発生が遅れ、メイン燃料系から
燃料が出遅れて過渡応答性を損う。そこで、減速直後の
空気供給される状態において加味される場合には、燃料
系でその応答性を向上することが望まれる。

また冷態始動時には、スロットル弁がファストアイドル
位置に開くように制御されるが、この制御中の減速時に
空気供給弁が同一に動作するとエンジンブレーキの効き
が悪くなる。このため、ファストアイドル制御の状態に
応じて空気供給の動作を変化させることが望ましい。

従来、この種の燃料カット装置に関しては、例えば特開
昭５７−１５１０４７号公報の先行技術があり、減速時
にスロー系の燃料をカットし、定速運転する際にはエア
ブリードからの空気の供給を停止して混合気を濃くする
ことが示されている。

また空気供給に関しては、例えば特開昭５８−１８７５
７１号公報の先行技術があり、減速直後に圧力応動弁に
より吸気系に空気を導入することが示されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、上記先行技術の前者のものは、減速時対策と
して燃料カットするだけであるから、アフタバーン等が
生じることがあり、後者のものは、チョーク使用時にエ
ンジンブレーキが効かない等の不都合がある。ここで減
速時対策として、空気供給と燃料カットとを併用するこ
とが望まれ、このシステムにおいて両者を有効に組合わ
せて制御することが望まれる。

本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、減速時対策として空気供給と燃料カッ
トとを併用するものにおいて、両者を有効に組合わせ制
御して応答性、加速性、エンジンブレーキ性能等を向上
することが可能な燃料カット装置を提供することにある
。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本発明の燃料カット装置は、
キヤ・プレーグのスロットル弁下流に、減速直後の一定
時間大気を導入してアフタバーンを防止する空気供給弁
を備えた燃料カット装置において、上記スロットル弁の
開度に応じた負圧を取出す負圧ポートを有し、上記負圧
ポートを、上記空気供給弁の動作側負圧室に連通ずると
共に、チェック弁を介して燃料カット系の負圧スイッチ
と上記空気供給弁の停止側負圧室とに連通ずるものであ
る。

〔作　　　用〕

上記構成に基づき、スロットル弁のポート負圧が空気供
給弁の動作側に作用することで、減速時およびファスト
アイドル制御される場合のいずれのスロットル弁閉動作
の際にも、空気供給弁を開いて空気を導入し、アフタバ
ーンを防止する。また、スロットル弁のポート負圧は空
気供給弁の動作側から停止側を介して負圧スイッチに作
用することになり、空気供給弁の動作後の停止前に負圧
スイッチをオンして燃料カットする。そして加速時に、
ポート負圧が浅くなるのに伴いチェック弁を開いて負圧
スイッチを負圧のリークによりオフし、燃料カットをリ
カバリーすると共に、空気供給弁の停止側の負圧も直ち
にリークするようになる。

〔実　施　例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、符号Ｉはキャブレークであり、混合気
通路２のベンチュリ３の下流にスロットル弁４が設けら
れ、ベンチュリ３にはメイン燃料通路６からのメインノ
ズル５が開口する。またスロットル弁４の全開位置付近
には、スローポート７ａ。

アイドルポート７ｂがスロー燃料通路８と連通して開口
しており、かかるキャブレーク１が吸気マニホールド９
を介してエンジン本体側に連通ずる。

そしてスロー燃料系には燃料カット装置１０が設けられ
、スロットル弁４下流の吸気系にはアフタバーン防止装
置２０が設けられている。

燃料カット装置ＩＯは、混合気道路２においてスロット
ル弁４が全開ではその下流になる位置に、所定の開度以
上ではその上流になる位置に負圧ポート１１を有し、こ
の負圧ボー１−１１が通路１２のチェック弁１７を介し
て負圧スイッチ１３に連通ずる。この負圧スイッチ１３
は、負圧室１３ａのダイヤフラム１、３　ｂに接点１３
ｃが取付けられ、負圧室１３ａの負圧により接点１３ｃ
をオンして減速を検出するようになっている。この負圧
スイッチ１３．エンジン回転数センサ１４等の信号は、
燃料カット制御回路１５に入力して処理される。また、
スロー燃料通路８にはソレノイド弁１６が設けられ、少
なくとも減速時の所定のエン、ジン回転数以上では、燃
料カット制御回路１５の出力信号でソレノイド弁１６を
閉じるようになっている。

アフタバーン防止装置２０は空気供給弁２５を具備して
おり、この空気供給弁２５は、ダイヤフラム２５ａて区
画された２つの負圧室２５ｂ　＋’　２５ｃと空気室２
５ｄを有し、ダイヤフラム２５ａにオリフィス２５ｅが
設けられ、かつ大気ポート２５ｆの弁体２５ｇが取付け
られて成る。そして上記スロットル弁４に対して設けら
れる負圧ポート１１の通路１２から分岐する通路２１が
動作側負正室２５ｃに連通し、スロットル弁４の下流の
負圧ポート２２が通路２３により空気室２５ｄに連通ず
る。一方、通路１２のチェック弁１７の下流は、負圧ス
イッチ１３の負圧室１３ａと共に空気供給弁２５の停止
側負圧室２５ｂに連通し、このチェック弁１７は、負圧
ポート１１の負圧が浅くなることにより開いて負圧スイ
ッチ１３の負圧室１３ａおよび負圧室２５ｂの負圧をリ
ークするようになっている。

ここで負圧ポート１１の負圧Ｐａは、第２図のようにス
ロットル弁４の開度の増大に応じて急激に減少し、負圧
ポート２２の負圧ｐｂは、徐々に浅くなる特性である。

次いで、かかる構成の燃料カット装置の作用について述
べる。

先ず、スロットル弁４が所定開度で定常運転しながら走
行する場合は、第３図の時点ｔ１以前のように吸入負圧
と共に負圧ポートｌｌの負圧Ｐａが浅く、この負圧Ｐａ
が空気供給弁２５の負圧室２５ｃに作用する。このとき
、負圧Ｐａの浅くなるのに伴いチェック弁１７が開いて
負圧スイッチ１３と負圧室２５ｂの負圧Ｐｃはリークさ
れ、Ｐａ−Ｐｃの関係になる。従って、空気供給弁２５
は閉じており、負圧スイッチ１３の接点１３Ｃはオフし
て燃料カット制御回路１５からはソレノイド弁１６に供
給信号が出力して開くことになり、このためベンチュリ
負圧によるメイン系とスロー系の両者から燃料が供給さ
れる。

次いで、時点ｔ１でアクセル開放により減速する場合は
、スロットル弁４が略全閉することで、吸入負圧と共に
負圧ポート１１の負圧Ｐａが第２図の特性により第３図
（ｂ）のように深くなり、これに伴いチェック弁１７が
閉じる。そこでこれ以降は、負圧スイッチ１３に空気供
給弁２５を経由して負圧が作用するようになり、まず空
気供給弁２５で負圧室２５ｃ　、　２５ｂの負圧Ｐ　ａ
、　Ｐ　ｃがｌＰａ１＞ｌＰｃの関係になることで、両
者の差圧により弁体２５ｇがストロークして第３図（Ｃ
）のように大気ポート２５「を開く。このため大気が通
路２３を介して吸気マニホールド９に入り、更に負圧も
リークされて混合気が希釈化されると共に燃料液滴の吸
引が減じ、アフタバーンが防止されることになる。

上記空気供給弁２５の動作中、負圧Ｐａはオリフィス２
５θを介して負圧室２５ｂに作用することで、その負圧
Ｐｃは第３図（ｂ）のように漸次深くなり、時点ｔ２で
負圧スイッチ１３の所定圧Ｐ１になると接点１３ｃがオ
ンする。そこでこのとき、エンジーン回転数が設定値以
上の場合は、燃料カット制御回路Ｉ５からソレノイド弁
１６に燃料カット信号が出力して閉じ、このとき以降は
第３図（ｄ）のようにスロー系の燃料もカットされて走
行することになる。

そして時点ｔ３でＰａ−Ｐｃになると、空気供給弁２５
が閉じて大気の導入が停止される。

その後、上述の減速中の時点ｔ４でアクセルの踏込みに
より７加速する場合は、スロットル弁４が開いて負圧ボ
ー）１１の負圧Ｐａが第３図（ｂ）のように急激に浅く
なる。そこでチェック弁１７が直ちに開き、負圧スイッ
チ■３は負圧Ｐｃがリークされてオフし、燃料カットが
リカバリーされる。また、空気供給弁２５の負圧室２５
ｂの負圧Ｐｃは、オリフイス２５ｅを介してリークされ
、弁体２５ｇは大気ポート２５ｆを閉じ、次回の減速時
の応答性を向上することが可能になる。

一方、第３図の一点鎖線のように空気供給弁２５による
大気導入中に加速する場合は、負圧ポート１１の負圧Ｐ
ａが急に浅くなることにより空気供給弁２５は直ちに閉
じる。またチェック弁１７が開いて負圧スイッチＩ３と
負圧室２５ｃの負圧はリークされ、Ｐａ−Ｐｃになって
定常走行状態に復帰する。更にこの条件では、第３図（
ｄ）のように燃料カットされないでスロー系から燃料供
給されているため、空気供給弁２５へ開動作でメイン系
の燃料供給に出遅れを生じても、スロー系の燃料により
その田遅れが補充される。こうして全体的な燃料の供給
は迅速に行なわれ、良好に過渡応答するようになる。

更に、冷態始動時にファストアイドル制御される場合の
作用を、第４図を用いて模式的に述べる。

先ず、始動直後で第４図（ａ）のようにアイドリング時
におけるスロットル弁４の開度が大きい場合は、負圧ポ
ート１１の負圧Ｐａが通常のアイドリング時より浅いこ
とで空気供給弁２５は閉じる。そしてスロットル弁４の
開度が暖機の進行に伴いステップ状に減少すると、負圧
Ｐａは第４図（ｂ）のように階段状に深くなるのであり
、このため空気供給弁２５の負圧室２５ｂ　、　２５ｃ
の負圧Ｐａ、Ｐｃの差圧が徐々に増し、第４図（Ｃ）の
ように大気ポート２５ｆが開いて大気を導入する時間が
無段階に増大する。そして暖機完了によりスロットル弁
４が略全閉すると、負圧Ｐａが最大値になって減速時と
同様に空気供給弁２５が所定時間開いて大気を導入する
。こうしてファストアイドル制御において、スロットル
弁４の開度が大きい状態から減じてアフタバーンを生じ
易くなるのに伴い、空気供給弁２５による大気の導入が
増してアフタバーンを適切に防止する。またスロットル
弁４と空気供給弁２５との開閉特性が逆になり、全体的
な開度は略一定になることで、走行する際のエンジンブ
レーキの効きは略一定に確保される。

なお、本発明は上記実施例のみに限定されない。

〔発明の効果〕

以上述べて゛きたように、本発明によれば、減速時のア
フタバーン防止用空気供給弁を備えた燃料カット装置に
おいて、減速時に先ず空気供給弁により大気の導入を行
い、次いで燃料をカットするように制御するので、こア
フタバーン防止と燃料カットの効果を適切に発揮し得る
。また、空気供給弁の作動中の加速時には燃料の出遅れ
がスロー系で補充されて、過渡応答性が向上する。

さらに、空気供給弁の停止前に燃料カットを開始するの
で、空気供給弁の停止時のアフタバーンを減少し得る。

また、空気供給弁の停止側負圧室はオリフィスのバイパ
ス通路で負圧がリークされるので、空気供給弁の応答性
が向上する。

さらにまた、ファストアイドル制御ではスロットル弁開
度の変化に応じて空気供給弁を逆特性で動作するので、
エンジンブレーキの効きとアフタバーン防止効果を共に
確保し得る。

そして、スロットル弁開度に応じたポート負圧を、空気
供給弁と負圧スイッチとに直接導く構成であるから、構
造が簡単で、制御も簡素化する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の燃料カット装置の実施例を示す構成図
、 第２図はスロットル開度に対する各負圧特性図、第３図
は減速および再加速時の作用を示す特性図、 第４図はファストアイドル時の作用を示す特性図である
。 ■・・・キャブレータ、４・・・スロットル弁、１０・
・・燃料カット装置、ＩＩ・・・負圧ポート、１３・・
・負圧スイッチ、１Ｂ・・・ソレノイド弁、１７・・・
チェック弁、２５・・・空気供給弁、２５ｂ・・・停止
側負圧室、２５ｃ・・・動作側負圧室 特許出願人　　　　富士重工業株式会社代理人　弁理士
　　小　橋　信　滓 量

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）キャブレータのスロットル弁下流に、減速直後の
   一定時間大気を導入してアフタバーンを防止する空気供
   給弁を備えた燃料カット装置において、上記スロットル
   弁の開度に応じた負圧を取出す負圧ポートを有し、 上記負圧ポートを、上記空気供給弁の動作側負圧室に連
   通すると共に、チェック弁を介して燃料カット系の負圧
   スイッチと上記空気供給弁の停止側負圧室とに連通する
   ことを特徴とする燃料カット装置。
2. （２）上記チェック弁は、上記スロットル弁のポート負
   圧が浅くなる場合に開き、上記負圧スイッチと上記空気
   供給弁の停止側の負圧をリークすることを特徴とする請
   求項（１）記載の燃料カット装置。