JPH0385441A - ボールの超音波探傷検査方法 - Google Patents

ボールの超音波探傷検査方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はボールの超音波探傷検査方法に関し、更に詳し
くは、探触子の探傷周波数と探触子先端部の曲率半径及
び振動子径とを特定することにより探傷精度を高めたボ
ールの超音波探傷検査方法に関する。
〔従来の技術〕
鋼材、鋼板、鍛造品等の欠陥検出検査法として、水浸式
の超音波探傷検査法が行われている。これらの探傷は被
検査体が比較的大型であり、また検出すべき欠陥も数閣
以上と大きいため、超音波を送受する探触子としては、
単純な平面振動子で振動子径の大きい水浸用探触子が用
いられている。
また厳しい条件下で使用される製品に対しては、数11
00aの欠陥を検出して信頼性を高めていた。この場合
、振動子に凹型の樹脂レンズを付属したり、振動子自身
を凹型に加工した焦点型の探触子が用いられている。
また、近年高信頼性が要求される軸受部材にセラミック
材料を用いることが研究されているが、セラミック材料
は脆性であることから、その欠陥検出のためにより高分
解能な検査方法が更に望まれていた。このため最近では
、セラミックス等の欠陥検出のために用いられる超音波
探傷検査では、従来0.5〜IOMH2程度であった探
傷周波数を15〜100MHzという高周波にしたり、
コンピューターを併用して画像処理を行う等欠陥検出の
感度や精度を向上させる試みがなされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これらの従来技術は平板や円柱、角柱、円筒と
いった単純な形状の比較的大型の製品に適用され、検出
する欠陥の大きさも精々0.5 mm以上で、かつ表面
から数閣以上の深さにある欠陥に限られていた。
上記の従来技術で曲率半径が数10mm以下の製品で表
面及び表面近傍の欠陥を探傷すると、発信された超音波
が製品の表面で散乱、反射すると共に製品内に伝播され
た超音波は複雑に屈折してしまい到底検査できるもので
なかった。
近年開発されつつある軸受用のセラミックボールやエン
ジン、ガスタービン用のセラミックス部品ではこのよう
な小さい曲率を持つ部品が多くあり、特にこれらの部品
の微小な欠陥を検出する検査方法の確立が望まれている
発明者らは、超音波探傷検査法において、種々の探触子
により曲率半径が比較的小さい、特に半径数10mm以
下のボール状部品について実験検討した結果、本発明に
至った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、ボールの超音波探傷検査において、探
触子の探傷周波数f (MHz)と探触子先端部の曲率
半径r (mm)が下記(1)式の関係を有し、且つ該
探触子先端部の曲率半径r (mm)と振動子径D (
mm)が、0.35≦D/r≦0.50である探触子を
用いることを特徴とするボールの超音波探傷検査方法が
提供される。
50≦rJ″′T≦60 −(1) 本発明の方法は、被検査体の曲面に合せた探触子、例え
ば被検査体が球面であれば被検査体に対面する探触子先
端部即ち音響レンズまたは振動子が球面である探触子、
被検査体が円筒面であれば探触子先端部である音響レン
ズまたは振動子が円筒面である探触子を用いて超音波探
傷検査を行うことにより、超音波が散乱することなく探
傷面に入射し、曲率半径が数10mm以下の曲面を有す
る被検査体内の欠陥を検出することができるものである
本発明で用いる探触子について第1図に基づき説明する
。第1図は本発明で用いる探触子及び曲面部を有する被
検査体と探触子との関係を示す概念的な説明図である。
なお、探触子先端部とは上記したように振動子または音
響レンズをいう。
第1図(a)において、被検査体であるボール2に対面
する探触子1の探触子先端部を被検査体の曲面と同種の
曲面、例えば球面として、該先端部の曲面の曲率半径r
を、探触子の中心軸と該曲率中心軸とを一致させて検査
する場合にはボール2が有する曲率半径Rの0.5〜2
.0倍とし、探触子の中心軸と該曲率中心軸とを偏心さ
せて検査する場合は1.0〜3.0倍、好ましくは1.
5〜2.5倍となるように形成する。
また、本発明の超音波探傷検査方法において、被検査体
が有する曲面部の曲率中心軸と探触子の中心軸を偏心さ
せて検査する場合、超音波の屈折角が90度となるよう
に調整して検査する。
超音波の屈折角が90度となるようにする偏心量は、例
えば、第1図(d)に示すように探触子1の中心軸の偏
心量Xとし、超音波探傷検査装置を設置する液体例えば
水中における超音波横波音速をV L (m/5ec)
 、被検査体2中の、例えばボール中の超音波縦波音速
をV B (m/5ec)とすると、偏心量Xは下記(
2)式により算出できる。
X=R,VL/V11 −(2) 更に本発明で用いる探触子は、第1図(ロ)または(C
)に示すように、探触子1はダンパー3内を経て超音波
送受機に接続するコネクター7からのリード線4に結合
した振動子5を有し、被検査体に対面する探触子先端部
は、振動子5に密接した音響レンズ6または振動子5自
体となる。本発明では、音響レンズ6または振動子5を
、被検査体のボール2の曲面に合せ曲面の種類及び曲率
半径を設定し、相当する曲面に形成して探触子に用いる
ことができる。
更に、本発明の超音波探傷検査方法においては、探傷周
波数f (MHz)と探触子先端部の曲率半径r(mm
)と振動子径D (mm)とを下記(1)式の関係とな
るようにし、且つ該探触子先端部の曲率半径r (mm
)と振動子径D (mm)が、0.35≦D/r≦0.
50である探触子を用いて検査することにより、数lO
閤以下の曲率半径の曲面部を有するもの、特にボール状
体の表面及び内部微小欠陥を精度よく検出することがで
きる。
50≦r、/1≦60 −(1) 上記(1)式の関係及び探触子先端部の曲率半径と振動
子径との関係は、発明者らが探触子、探傷周波数等につ
いて種々実験検討した結果、見出されたものである。即
ち第3図において、r=60/F丁及びr=50/(了
の曲線の間であって、且つ0.35≦D/r≦0.50
の範囲内である探触子を用いて超音波探傷検査すること
により微小欠陥を精度よく検出することができる。
本発明の方法は、上記のような構成の超音波による探傷
検査方法であって、曲面部特に数10+++m以下の半
径を有するセラミックボール等の構造部材部品の表面及
び内部の微小な欠陥を精度よく検出することができる。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例について図面を参照にして詳し
く説明する。但し、本発明は、本実施例に限定されるも
のでない。
実施例1 第2図は本発明の超音波探傷検査方法の一実施例を示す
説明図である。
原料中に樹脂製粒子を混入することにより、内部に直径
50.100.300.500 pmの空孔を含む直径
10閤の窒化珪素製のボール計4種類を用意した。第2
図において、まず水槽14中に設置した手動で被検査体
のボールを自由に回転できるようにしたボール保持具8
に窒化珪素製のボール2をセットした。つぎに探傷周波
数50M七で探触子先端部の振動子面が曲率半径7.5
 +nmで、振動子径3flI!1の凹球面である探触
子lを探触子保持具9にセントし、ボール2と探触子の
中心軸の偏心量を1.3 mとし、超音波の屈折角が9
0’となるようにして、更に探触子の振動子とボール表
面との距離を探触子の曲率半径と同一の7.5肋になる
ように、探触子保持具9を調整した。また探触子1は水
槽外においた超音波送受信機10に高周波ケーブル11
を介して接続した。さらにボールより反射してくる超音
波エコーを観察するために、オシロスコープ12を超音
波送受信機」0に高周波ケーブル13を介して接続した
。このようにした状態でオシロスコープ12にてエコー
を観察しながら窒化珪素製のボール2を手動にて回転さ
せた。ボール2の全面を観察した後、窒化珪素製のボー
ル2を交換することを繰り返し、全部の窒化珪素製のボ
ールを検査した。その結果、最小直径50μmまでのす
べての欠陥を検出できた(実験No、 1 )。
つぎに探触子を探傷周波数50MHzで振動子面が曲率
半径10m+++で、振動子径5圓の凹球面である探触
子に交換して同様の実験を行った。その結果、直径10
0μmの欠陥まで検出できた(実験Nα2)。
次いで、探傷周波数50!IHzで振動子面が曲率半径
15閤で振動子径6.4 tmの凹球面の探触子(実験
Nα3)、探傷周波数15MHzで振動子面が振動子径
6.4 mmで曲率半径がそれぞれ15m(実験患4)
、12mm+(実験弘5)、10閣(実験Nα6)の凹
球面の探触子、探傷周波数25M)(zで振動子面がそ
れぞれ曲率半径15閣で振動子径6.4mm(実験M7
)、曲率半径10肋で振動子径5肺(実験ぬ8)の凹球
面の探触子及び探傷周波数35M)Izで振動子面がそ
れぞれ曲率半径7.5 mmで振動子径3m(実験弘9
)、曲率半径10圏で振動子径5ma+(実験Nlll
0)の凹球面の探触子をそれぞれ用いて同様にして実験
した。
また、上記実験における全ての欠陥を検出できた実験N
o、4及び8において、実験Nα4に対し振動子径を1
0ma+(実験徹11)に、実験Nα8に対し振動子径
を3閣(実験No、 12 )とした以外は同一の探触
子を用いて、同様にして実験した。この場合、D/rが
変化したため、全ての欠陥を検出することはできなかっ
た。
上記実験で得られた結果を第1表に示した。
更に、ここで得られた結果に基づき探傷周波数f (M
Hz)とボールの曲率半径r (mm)との関係を第3
図に示した。
〔発明の効果〕
本発明の超音波探傷検査方法は、被検査体の曲面と同種
の曲面を有し、探傷周波数f (MHz)と探触子先端
部の曲率半径r (n+m)とを前記(1)式の関係と
なるようにし、且つ該探触子先端部の曲率半径r (f
fim)と振動子径D (mm)が一定である探触子を
用いて検査することにより、数10mm以下の曲率半径
の曲面部を有するもの、特にボール状体の表面及び内部
の微小欠陥を精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いる探触子及び曲面部を有する被検
査体と探触子との関係を示す説明図である。第2図は本
発明の超音波探傷検査方法の一実施例を示す説明図であ
る。第3図は探触子周波数と探触子の曲率半径との関係
を示したグラフである。 1・・・探触子      2・・・ボール3・・・探
触子ダンパー  4・・・リード線5・・・振動子  
    6・・・音響レンズ・・・コネクター    
8・・・ボール保持具・・・探触子保持具   10.
・・・超音波送受信機l、13・・・高周波ケーブル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ボールの超音波探傷検査において、探触子の探傷
    周波数f(MHz)と探触子先端部の曲率半径r(mm
    )が下記(1)式の関係を有し、且つ該探触子先端部の
    曲率半径r(mm)と振動子径D(mm)が、0.35
    ≦D/r≦0.50である探触子を用いることを特徴と
    するボールの超音波探傷検査方法。 50≦r√(f)≦60・・・(1)
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