JPH0378502A

JPH0378502A - ロータリピストンエンジンのアペックスシール

Info

Publication number: JPH0378502A
Application number: JP21663589A
Authority: JP
Inventors: Tatsuya Kida; 達也喜田
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1989-08-22
Filing date: 1989-08-22
Publication date: 1991-04-03

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、ロータリピストンエンジンのアペックスシー
ルに関し、特にメインピース及びサイドピースに分割さ
れたものに関する。

（従来の技術）従！より、ロータリピストンエンジンにおいて、そのロ
ータ頂辺のシール溝に嵌装されるアペックスシールのロ
ータハウジングとの摺動面の焼付きを可及的に抑える目
的で、アペックスシールをセラミックで構成することは
知られている。その場合、セラミック製アペックスシー
ルの初期なじみ性を高めるために、例えば特開昭６２−
１．３５６０１号公報には、セラミック製アペックスシ
ールの摺動面に高密度エネルギー熱線を照射して表面部
をポーラス化するようにすることが開示されている。

ところで、アペックスシールは製造時の加工誤差等によ
り組付初期にロータハウジング内面との間隙を零にする
ことが難しいことから、アペックスシールを長手方向端
部で傾斜分割面によりメインピースとサイドピースとに
分割するとともに、両ピースの寸法をエンジンへの組付
時にメインピースがサイドピースよりもロータ半径外側
に突出するように設定することにより、組付初期には、
両ピースの高さの差によりサイドピース上側に間隙を許
容しておき、エンジンの運転時間の増大に伴ってメイン
ピースの摺動部を磨耗させてサイドピースと同じ高さに
し、最終的に間隙をなくすようにする方法がある。

（発明が解決しようとする課題）上記の方法では、メインピースが磨耗することが前提条
件であり、該メインピースが金属で構成されていると、
良好な効果を発揮することができる。しかしながら、上
記従来の如く、メインピースが磨耗し難いセラミックで
あると、該メインピースの非磨耗性により所定運転時間
の経過後も間隙がなくならず、ガス抜けが生じてアペッ
クスシールの所期のシール性が？ＴＪられな（なること
となる。

本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、上記の２分割タイプのアペックスシールにおい
て、メインピース及びサイドピースの寸法設定を変える
ことにより、メインピースが磨耗し難いセラミック製で
あっても、エンジンの所定運転時間経過後のシール性を
良好に確保できるようにすることにある。

（課題を解決するための手段）上記の目的の達成のため、請求項（１）に係る発明では
、アペックスシールのセラミック製メインピースと金属
製サイドピースとの組付時の位置関係を逆転させ、サイ
ドピースがメインピースよりも早期に磨耗するようにす
る。

すなわち、この発明では、ロータｍ辺のアペックスシー
ル溝に摺動可能に装青され１、かつスプリングによりシ
ール溝から突出する方向に付勢され、長手方向の一端部
で該一端に向かってロータ外側に傾斜する分割面により
メインピースとサイドピースとに分割されたロータリピ
ストンエンジンのアペックスシールにおいて、上記メイ
ンピースをセラミックで構成する一方、サイドピースを
金属で構成する。

そして、上記メインピース及びサイドピースは、エンジ
ンへの組付時に両ピースの分割面間に間隙が生じるよう
に初期寸法を設定する。

また、請求項（２に係る発明では、上記の場合、アペッ
クスシールの組付時に、両ピースの分割面間に間隙が生
じるので、この間隙による初期のガス抜けを防止するた
めに、メインピースもしくはサイドピースの分割面、又
はメインピースもしくはサイドピースの端面にコーティ
ング層を形成する。

（作用）上記の構成により、請求項（１）に係る発明では、アペ
ックスシールのエンジンへの組付時、メインピース及び
サイドピースの初期寸法が両ピース間の分割面に間隙が
生じるように設定され・ているため、スプリングにより
各ピースは互いに独立してシール溝から突出する方向に
付勢され、各摺動画がロータハウジングのトロコイド面
に摺接する。

そして、エンジンの運転に伴ってセラミック製メインピ
ースの摺動画は殆ど磨耗しないのに対し、金属製サイド
ピースの摺動画が磨耗し、この磨耗に伴い、エンジンの
所定運転時間経過後はサイドピースがメインピースと而
−となる。よってアペックスシールのロータハウジング
のトロコイド面に対するシール性を良好に確保できる。

また、請求項（２に係る発明では、上記アペックスシー
ルをエンジンに組み付けたとき、メインピース及びサイ
ドピースの傾斜分割面間に間隙が生じるので、この間隙
によりガス抜けが生じる虞れがあるが、メインピースも
しくはサイドピースの分割面、又はメインピースもしく
はサイドピースの端面にコーティング層が形成されてい
るので、このコーティング層により、上記サイドピース
の磨耗を促進しつつ、両ピースの傾斜分割面間の間隙を
可及的の零にして初期のガス抜けを防止することができ
る。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第３図は本発明の第１実施例に係るロータリピストンエ
ンジンＡの全体構成を示し、１は内周にトロコイド面を
有するロータハウジング、２は該ロータハウジング１に
接合されたサイドハウジングで、この両ハウジング１，
２に囲まれたロータ収容室３にはロータ収容室３を３つ
の作動室４゜４、・・・に区画形成するロータ５が収容
されている。

上記ロータ５は出力軸６に偏心回転運動可能に支持され
ており、このロータ５の偏心回転運動により各作動室４
で吸入、圧縮及び排気の各行程を順に行わせて出力軸６
を回転駆動するようにしている。

上記ロータ５の頂部にはアペックスシール溝７が形成さ
れ、このシール溝７にはアペックスシール８が摺動可能
に装着されている。さらに、第１図に拡大詳示するよう
に、上記アペックスシール８とシール溝７の溝底面との
間には円弧状板ばねからなるアペックスシールスプリン
グ１１がその端部をアペックスシール８に当接させかつ
中央部を溝底面に当接させるように配設されており、こ
のスプリング１１により、アペックスシール８をシール
溝７から突出させるように付勢している。

上記各アペックスシール８は、その長手方向の一端部で
該一端に向かってロータ５外側に傾斜する分割面９ａ、
１０ａによりメインピース９とサイドピース１０とに分
割されている。上記メインピース９はセラミックで構成
され、サイドピース１０は金属で構成されている。そし
て、第１図に示す如く、メインピース９及びサイドピー
ス１０は、エンジンＡへの組付時に両ピースの分割面９
ａ、１０ａ間に間隙ｇが生じるよう、その初期寸法が設
定されている。

したがって、上記実施例では、アペックスシール８のメ
インピース９及びサイドピース１０は、エンジンＡへの
組付時に両ピース９，１０の分割面９ａ、１０ａ間に間
隙ｇが生じるよう、その初期寸法が設定されているため
、アペックスシール８のシール溝７への装着状態（ロー
タハウジング１により押圧されていない状！！りでは、
第２図に示すように、サイドピース１０がメインピース
９よりもロータ半径外側に若干量だけ突出するが、この
アペックスシール８を装着したロータ５をエンジンＡの
ハウジング１．２内に組み付けたとき、第１図に示すよ
うに、上記突出するサイドピース１０がロータハウジン
グ１により押されてメインピース９と同じ高さとなり、
両ピース９．１０の分割面９ａ、１０ａ間に間隙ｇが生
じる。そして、この両ピース９，１０の各々はスプリン
グ１１によってシール溝７から突出する方向に付勢され
ているので、エンジンＡの運転に伴って両ピース９゜１
０の先端摺動面がロータハウジング１のトロコイド面上
を摺動すると、セラミック製メインピース９の摺動面は
殆ど磨耗しないのに対し、金属製サイドピース１０の摺
動面が磨耗する。このため、エンジンへの運転時ｍ１が
所定時間に達すると、サイドピース１０の摺動面が磨耗
によりメインピース９と而−となり、このことによりメ
インピース９をセラミックで構成しつつ、アペックスシ
ール８のロータハウジング１のトロコイド面に対するシ
ール性を良好に確保できる。

第４図は本発明の第２実施例を示す。尚、第１図と同じ
部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略
する。この実施例では、アペックスシール８′における
メインピース９及びサイドピース１０の分割面９ａ、１
０ａの双方にコーティング層１２．１２が形成されてい
る。このコーティング層１２は例えばＮｉＦ等の比較的
軟らかくて磨耗し易い材料のメツキ等により構成するの
が好ましい。

したがって、この実施例の場合、アペックスシール８′
のメインピース９とサイドピース１０との分割面９ａ、
１０ａにそれぞれコーティング層１２．１２が形成され
ているので、アペックスシール８′をエンジンＡのハウ
ジングに組み付けたとき、上記の如くメインピース９及
びサイドピース１０の分割面９ａ、１０ａ間に生じる間
隙ｇをコーティング層１２．１２により可及的の零にし
てガス抜けを防止でき、アペックスシール８′の初期シ
ール性を確保できる利点がある。

また、上記コーティング層１２は磨耗し易いのて、両ピ
ース９．１０の分割面９ａ、１０ａ間の摺動により容易
に磨耗する。このため、サイドピース１０の摺接面の積
極的な磨耗を阻害することはなく、アペックスシール８
′の初期ないし所定時間後のシール性を向上させること
ができる。

尚、上記コーティング層１２はメインピース９の分割面
９ａ又はサイドピース１０の分割面１０ａのいずれか一
方に形成してもよい。

また、第５図に示す如く、コーティング層１２を両ピー
ス９１１０の分割面９ａ、ｉｏａではなく、サイドピー
ス１０の端面に形成してもよい。

この場合、コーティング層１２は、上記実施例の分割面
９ａ、１０ａに形成するコーティング層１２よりも磨耗
し易いので、同コーティング層１２よりも硬度を高くす
る必要がある。さらに、第６図に示すように、サイドピ
ース１０の端面に代えてメインピース９の端面にコーテ
ィング層１２を形成してもよく、同様の作用効果を奏す
ることができる。

（発明の効果）以上説明したように、請求項（１）に係る発明によると
、ロータリピストンエンジンの２分割タイプのアペック
スシールにおけるメインピースをセラミックで、サイド
ピースを金属でそれぞれ構成し、エンジンへの組付時に
メインピース及びサイドピースの傾斜分割面間に間隙が
生じるよう、両ピースの初期寸法を設定したことにより
、エンジンの運転に伴い金属製サイドピースを早期に磨
耗させて両ピース間の間隙を零にでき、２分割タイプの
アペックスシールにセラミックを使用しつつ、そのロー
タハウジングのトロコイド面に対するシール性を良好に
確保することができる。

また、請求項（２）に係る発明によれば、上記メインピ
ースもしくはサイドピースの分割面、又はメインピース
もしくはサイドピースの端面にコーティング層を形成し
たことにより、アペックスシールの組付時に両ピースの
分割面間に生じる間隙による初期のガス抜けを防止して
、アペックスシールの初期シール性を確保することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の第１実施例を示し、第１図は
第３図の１−１線拡大断面図、第２図はアペックスシー
ルのシール溝への装る状態を示す断面図、第３図はロー
タリピストンエンジンの断面図である。第４図は第２実
施例を示す第１図相当図、第５図及び第６図はそれぞれ
変形例を示す第１図相当図である。Ａ・・・ロータリピストンエンジント・・ロータハウジング２・・・サイドハウジング５・・・ロータ７・・・アペックスシール溝８．８′・・・アペックスシール９・・・メインピース９ａ・・・分割面１０・・・サイドピース１０ａ・・・分割面１１・・・アペックスシールスプリング１２・・・コー
ティング層ｇ・・・間隙

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ロータ頂辺のアペックスシール溝に摺動可能に装
着され、かつスプリングによりシール溝から突出する方
向に付勢され、長手方向の一端部で該一端に向かってロ
ータ外側に傾斜する分割面によりメインピースとサイド
ピースとに分割されたロータリピストンエンジンのアペ
ックスシールであって、上記メインピースはセラミック
で構成されている一方、サイドピースは金属で構成され
、メインピース及びサイドピースは、エンジンへの組付
時に両ピースの分割面間に間隙が生じるように初期寸法
が設定されているロータリピストンエンジンのアペック
スシール。
（２）メインピースもしくはサイドピースの分割面又は
メインピースもしくはサイドピースの端面にコーティン
グ層が形成されている請求項（１）記載のロータリピス
トンエンジンのアペックスシール。