JPH0378216A - 油入変圧器 - Google Patents

油入変圧器

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JPH0378216A
JPH0378216A JP21472689A JP21472689A JPH0378216A JP H0378216 A JPH0378216 A JP H0378216A JP 21472689 A JP21472689 A JP 21472689A JP 21472689 A JP21472689 A JP 21472689A JP H0378216 A JPH0378216 A JP H0378216A
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JP
Japan
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conservator
oil
tank
transformer
pressure
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JP21472689A
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Yoshiaki Shimizu
清水 吉章
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Daihen Corp
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Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、膨張タンク別置形窒素ガス密封式。
膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封式、開放形の
油入変圧器に関するものである。
[従来技術] 油入変圧器のコンサベータ内の絶縁油の量は、主として
本体タンク内の絶縁油の熱膨張により想定される体積変
化相当分である。
以下、本発明で変圧器はすべてコンサベータを有する油
入変圧器を対象とし、該コンサベータ内の絶縁油をコン
サベータ油と称し、変圧器本体内の絶縁油を本体油と称
する。
コンサベータ油以外のコンサベータ内の空間は、変圧器
ガススペースの一部(膨張タンク別置形窒素密封式油入
変圧器の場合)又は変圧器ガススペースの実質的な全体
(膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封式油入変圧
器又は開放形油入変圧器の場合)をなしている。
窒素密封式油入変圧器の場合は、コンサベータ油の容積
変化及び変圧器ガススペースの温度変化により変圧器圧
力が変化し、この変圧器の圧力変化を所定の範囲内に保
つために、開放形油入変圧器の場合よりも大きな変圧器
ガススペースが必要である。
第16図は、膨張タンク別置形窒素密封式油入変圧器の
従来例を示すものである。本体タンク1は、基礎面2上
に設置されている。本体タンク1の上部には、コンサベ
ータ連結管3によりコンサベータ4が連結されている。
コンサベータ4内の下部はコンサベータ油で満された油
スペース4aであり、上部は窒素ガスで満されたガスス
ペース4bである。コンサベータ連結管3の途中には、
遊離ガス検出手段としてブッフホルツリレ−(又はガス
検出リレー)5が取付けられている。
本体タンク1内に遊離ガス(絶縁油中に溶解していたガ
スでなく絶縁油中で発生して気体として存在するガス)
が発生した場合は、該ブッフホルツリレ−(又はガス検
出リレー)5に集まり、その集まった遊離ガス量が所定
値(例えば、数百cc)以上になると、第1段接点を閉
じて外部に信号を出すようになっている。なお、以後、
この遊離ガスを単にガスとも記す。通常、この信号は警
報表示要素の一つとして用いられている。
ブッフホルツリレ−(又はガス検出リレー)5には、図
示しないがガス抜きパイプが取付けられ、該ガス抜きパ
イプの先端に取付けられた栓を緩めることにより集まっ
たガスを外界に排出したり、採取したりすることができ
るようになっている。
本体タンク1の上部側には、放圧装置連結管6により放
圧装置7が取付けられている。放圧装置連結管6の上面
部には、ガス抜き栓6aが取付けられている。該放圧装
置7は、本体側(放圧装置連結管6側)の外界に対する
圧力上昇が所定値以上になると動作して本体側の圧力を
外界に吐出すると共に、接点を閉じて外部に信号を出す
ようになっている。通常この信号は、変圧器遮断要素の
一つとして用いられている。
基礎面2上には、膨張タンク8が設置されている。コン
サベータ4のガススペース4bの上部と該膨張タンク8
との間は、膨張タンク連結管9により連結されている。
変圧器ガススペースの主要部は、コンサベータ4のガス
スペース4b及び膨張タンク8により構成されている。
膨張タンク連結管9の途中の分岐部9aには、接点付圧
力計10が取付けられている。
接点付圧力計10は、変圧器ガススペースの外界に対す
る圧力差を表示すると共に、ガス圧力が正常な範囲から
はずれた場合(異常に大きくなった場合又は異常に小さ
くなった場合)は、接点を閉じて外部に信号を出すよう
になっている。通常この信号は、警報表示要素の一つと
して用いられている。放圧装置7の外界側(放圧装置連
結管6の取付側と反対側)には、導油管11が取付けら
れている。
基礎面2の下部の地中には、集油タンク12が埋込まれ
ている。該集油タンク12の上部には、立上り管部12
aが取付けられている。該立上り管部12aの上端は、
基礎面2上に出て地上に開口されている。導油管11の
下端は、立上り管部12aの上端の開口部に挿入されて
いる。導油管11、集油タンク12及び該集油タンク1
2の立上り管部12aの各内部は、外界の圧力(大気圧
)となっている。
放圧装置7が動作した場合に、吐出された絶縁油は導油
管11及び集油タンク12の立上り管部12aを通って
該集油タンク12に溜るようになっている。
集油タンク12に吐出された絶縁油は、図示しない流出
配管により他の場所に集められるか、図示しない回収配
管により汲み取られる。
第17図は、膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封
式油入変圧器の従来例を示すものである。
膨張タンク兼用形コンサベータ4間の下部は油スペース
4aであり、上部はガススペース4bである。変圧器ガ
ススペースの主要部は、上記のガススペース4bのみで
ある。接点付圧力計10は、ガススペース4b部に一端
が開口した圧力計連結管13の他端に取りつけられてい
る。
第18図は、コンサベータ連結管3の本体タンク側取付
部を本体タンク1の下部とした例を示したものである。
変圧器運転時に本体タンク1の下部は上部よりも通常温
度が低いので、第18図におけるコンサベータ連結管3
を用いると、変圧器運転時においてコンサベータ4内の
温度を低く保つことができる。このため開放形油入変圧
器の場合には、第18図に示すコンサベータ連結管3を
用いると、絶縁油の劣化を抑制する効果を奏する。
[発明が解決しようとする課題] コンサベータ油の温度は本体油の温度上昇の影響を受け
、変圧器の運転により本体油の温度が上昇すると、コン
サベータ油の温度も上昇する。これは、下方にある本体
油の方が上方にあるコンサベータ油よりも温度が高くな
るため、本体タンク1とコンサベータ4間を結ぶコンサ
ベータ連結管3を通じて対流を生じることに起因する。
この場合、コンサベータ連結管3内には本体タンク1か
らコンサベータ4へ向う絶縁油の流れと、コンサベータ
4から本体タンク1へ向う絶縁油の流れとが共存してい
る。また、コンサベータ油の温度上昇によりコンサベー
タ4のガススペース4bの温度も上昇する。
ところで、窒素や空気の油中ガス溶解量は、第7図に示
すようにこの温度域では油温の上昇ととに増加する。窒
素密封式油入変圧器の場合で、一般に油温か高い場合に
は変圧器ガススペースの圧力も高い。このため、窒素密
封式油入変圧器における現実の油中ガス溶解量の油温依
存性は、第7図に示す傾向よりももっと強いものとなる
従って、窒素密封式油入変圧器においては、高油温時に
油中に溶解した窒素が、低油温時(例えば寒冷時におけ
る変圧器静止時)に過飽和状態となり、変圧器起動時の
励磁振動等の機械的ショックにより本体タンク1内にガ
ス発生が起きることがあった。このガスは絶縁上の問題
を生じるおそれもあり、またブッフホルツリレーの第1
段接点を動作させたり、ガス検出リレーを動作させたり
することもあった。
窒素密封式油入変圧器の場合は、油温の変化や変圧器ガ
ススペースの温度変化により変圧器圧力が変化する。こ
の変圧器圧力の変化が大きくなると、本体タンク1等の
変形や、油密上の問題を生じるため、この変圧器圧力の
変化を所定の範囲に押えなくてはならないが、このため
には変圧器ガススペースが大きくなり変圧器の大形化を
招く問題点があった。
また、変圧器の事故等で本体タンク1の圧力が急上昇し
て本体タンク1の変形等を招く危険を生じ場合は、放圧
装置7は適確に動作しなければならない。一方、放圧装
置7の動作信号は通常変圧器遮断に用いられているから
放圧装置の誤動作の危険があってもならない。
しかるに、窒素密封式油入変圧器の場合は、変圧器圧力
が油温及び変圧器ガススペースの温度で変化するから、
放圧装置7の動作は変圧器圧力の影響を受ける。
以下、これについて述べる。放圧装置7の基準動作圧力
(放圧装置7が動作するときの、該放圧装置7の外側圧
力に対する該放圧装置7の内側圧力の上昇値)をPbと
する。外界の圧力(大気圧)Paとし、定常状態におけ
る変圧器ガス空間の圧力をPgoとし、共に絶対圧力で
表す。放圧装置7の外側圧力はPaに等しい。また、放
圧装置7とコンサベータ油の油面間の圧力差をPeとし
、油面変動による上記圧力差の変化は無視する。
今、本体タンク1に圧力上昇を生じて放圧装置7が動作
する場合、圧力上昇前の定常状態時の本体タンク1側の
圧力(以下、放圧装置7の取付部高さにおける圧力を基
準とする)をPmoとし、放圧装置7の動作時の本体タ
ンク上側の圧力をPmuとする。
放圧装置7の動作時の定常状態に対する本体タンク1側
の圧力上昇値はPmu−Pmoであり、これをP u−
oと表わせば下式のようになる。
Pu−o =Pb +Pa −Pgo−P ε開放形油
入変圧器の場合はP go= P aであるが、窒素密
封式油入変圧器においてはPaに関係なくPgoが変化
する。今、変圧器の周囲条件、運転条件の正常な場合に
おけるPgoの範囲を80〜140kPaとし、Pb、
Pa及びPeをそれぞれ100 kPa 。
100 kPa及び10 kPaとする。この場合、P
 go= 80kPa及びPgo=140 kPaにお
けるP u−oはそれぞれ110 kPa及び5Q k
paとなる。
上記例のように、P u−oが大きく変化することは好
ましくないことであって、P u−oがpbに対して大
き過ぎる場合は変圧器の遮断時間が遅れ本体タンク1の
変形等を生じる恐れがあり、P u−。
がpbに対して小さ過ぎる場合は放圧装置7の誤動作を
招く恐れがある。
開放形油入変圧器の場合は、油温上昇時に高温のコンサ
ベータ油が空気に触れることにより絶縁油の劣化が生じ
やすく、また変圧器運転中は空気を多量に溶解したコン
サベータ油が対流により本体タンク1内にたえず流入す
ることにより、絶縁油の劣化が促進されるという問題点
があった。
また、第11図に示すように油中水分溶解量は、油温上
昇により著しく増加する。開放形油入変圧器の場合は、
コンサベータ4のガススペースには外界から水分が侵入
する危険性があり、もし水分が侵入した場合は油温か高
いと、多量の水分が油中に溶解する危険性がある。
第18図に示すように、コンサベータ連結管3の本体側
取付けを本体タンク1の下部にすると、コンサベータ油
の温度上昇を低くできるが、送油冷却方式の場合は本体
油の上下の温度差は極めて小さいので前記の効果はほと
んど期待できない。
またこの場合は、ブッフホルツリレ−(又はガス検出リ
レー)5は第18図に示すコンサベータ連結管3には取
付けることができないので、本体タンク1の上部にこれ
らリレー5の取付けるために、ガス収集用の配管を別途
設ける必要があった。
本発明の目的は、本体油とコンサベータ油との間の対流
を遮断して、コンサベータ油を気中周囲温度に保つこと
により、窒素や空気及び水分の油中への溶解を抑制し、
窒素密封式油入変圧器の場合は変圧器ガススペースの温
度変化を少なくすることにより、変圧器ガススペースを
小さくすることができる共に、本体タンクに取付けた放
圧装置の本体タンク圧力急変時における動作圧力を、変
圧器ガススペースの圧力に関係なく一定とすることがで
きる油入変圧器を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するための本発明の詳細な説明すると
、次の通りである。
変圧器本体が収納され絶縁油の充満された本体タンクと
、コンサベータと、膨張タンクとを主要構成体とし、コ
ンサベータはコンサベータ連結管で本体タンクに接続さ
れている膨張タンク別置形窒素密封弐油入変圧器におい
ては、下記の構成とする。
本体タンクとコンサベータとを連結するコンサベータ連
結管に、本体タンクに接続された水平管部分に連設され
て直線状に垂下されている第1の垂下管部分と、コンサ
ベータに接続されて直線状に垂下されている第2の垂下
管部分と、両垂下管部分の下部間を接続する底管部分と
により構成された下向き折り返し管部を設ける。
膨張タンクは地中に設置し、コンサベータと該膨張タン
クとは配管により連結する。
本体タンクの上部に連通させて放圧装置を設け、該放圧
装置はその吐出側を膨張タンクに連通ずる。
膨張タンクの上部に連通し吐出側を外界とする第2の放
圧装置を設ける。
また、変圧器の緩慢なガス発生による異常圧力上昇に対
しては下記の保護手段を設ける。
膨張タンク別置形成いは、膨張タンク兼用形の各コンサ
ベータ付窒素密封式油入変圧器における本体タンク内の
ガス検出手段としては、ブッフホルツリレー又はガス検
出リレーを設ける。変圧器ガススペースの圧力検出手段
としては、接点付圧力計又は圧力検出リレーを設ける。
また、ガスが所定量に達したときにガス検出手段が発す
る信号と、変圧器ガススペースの圧力が所定の上限値に
達したときに圧力検出手段が発する信号とを入力とする
アンド回路を設ける。そして、このアンド回路は、アン
ド条件が成立したときに変圧器遮断信号を出力させるよ
うにする。
変圧器本体が収納され絶縁油の充満された本体タンクと
、膨張タンク兼用形コンサベータとを主要構成体とし、
膨張タンク兼用形コンサベータはコンサベータ連結管で
本体タンクに接続されている膨張タンク兼用形コンサベ
ータ付窒素密封式油入変圧器においては、下記の構成と
する。
コンサベータ連結管には、前述した膨張タンク別置形窒
素密封式油入変圧器と同様構成の下向き折り返し管部を
設ける。
本体タンクの上部に連通させて放圧装置を設け、該放圧
装置はその吐出側を膨張タンク兼用形コンサベータに連
通ずる。
膨張タンク兼用形コンサベータのガススペースの上部に
連通し吐出側を外界とする第2の放圧装置を設ける。
変圧器の緩慢なガス発生による異常圧力上昇に対する保
護手段も、前述した膨張タンク別置形窒素密封式油入変
圧器の場合と同様に設ける。
変圧器本体が収納され絶縁油が充満された本体タンクと
、コンサベータとを主要構成部とし、コンサベータはコ
ンサベータ連結管で本体タンクに接続されている開放形
油入変圧器においては、膨張タンク別置形窒素密封式油
入変圧器と同様に、コンサベータ連結管に下向き折り返
し管部を設ける。
前述したいずれのタイプの油入変圧器に置いても、コン
サベータ連結管の下向き折り返し部における第1の垂下
管部分の外周に放熱フィンを設ける。
[作用] コンサベータ連結管に下向き折り返し管部を設け、下向
き折り返し管部のコンサベータ側の垂下管部分をコンサ
ベータ側の管部に直線状につながるようにすると、コン
サベータ油と本体油との間の対流が阻止され、かつ本体
油がコンサベータ側に押し出される際の油流抵抗の増加
も抑制される。
したがって、コンサベータ油の温度は本体油の温度上昇
の影響を受けず、コンサベータ油と本体油間の交流は極
めて少なくなる。それにもかかわらず、コンサベータ連
結管部の油流により動作する保護系統(例えば、ブッフ
ホルツリレーの第2段接点)の感度はほとんど低下しな
い。
変圧器運転中においても、コンサベータ油の温度は上昇
せず、本体油との交流も極めて少ないので、窒素密封式
油入変圧器においては、油温低下時の本体タンク内のガ
ス発生が抑制され、開放形油入変圧器においては絶縁油
の劣化が抑制される。
膨張タンク別置形窒素密封式油入変圧器においては、膨
張タンクを地中に設置すると、膨張タンクの温度変化範
囲は空気中設置の場合よりも小さくなるので、コンサベ
ータ連結管に下向き折り返し管部を設け、膨張タンクを
地中に設置すると、変圧器ガススペースの温度変化範囲
が小さくなり、膨脹タンクを小さくすることができる。
また膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封式油入変
圧器においては、コンサベータの温度変化範囲が小さく
なることにより、コンサベータを小さくできる。
窒素密封式油入変圧器においては、放圧装置の内側及び
外側は共に変圧器ガススペース系内におき、本体タンク
側の圧力急変時には放圧装置外側の圧力変化が内側より
も遅れることを利用してこの圧力差により放圧装置を動
作さすようにすると、放圧装置の動作感度が変圧器ガス
スペースの圧力に関係なく一定となる。
なお、放圧装置の動作感度とは、放圧装置の内側(本体
タンク側)にステップ状の圧力急増を行ったとき、放圧
装置が動作するに到る圧力上昇値のことをいうものとす
る。圧力上昇前において(ステップ状の圧力急増前の初
期状態において)、放圧装置の内外の圧力が等しい場合
は、放圧装置の動作感度は既述した放圧装置の基準動作
圧力に等しい。
更に放圧装置の圧力吐出は、膨張タンク別置形窒素密封
式油入変圧器においては膨張タンクに対して行なわれる
ようにし、膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封式
油入変圧器においてはコンサベータに対して行なわれる
ようにすると、絶縁油が外界に流出したり飛散すること
なく、吐出された絶縁油の回収も容易である。
本体タンク内における所定量以上のガス発生と、変圧器
ガススペースの異常圧力上昇とのアンド条件により変圧
器を遮断するようにすると、変圧器の圧力上昇が危険な
状態に到ったときは、変圧器は遮断され本体タンクの変
形等が防止される。
膨脹タンクの上部に連通し吐出側を外界とする第2の放
圧装置を設けるか、膨張タンク兼用形コンサベータのガ
ススペースの上部に連通し吐出側を外界とする第2の放
圧装置を設けると、本体タンク内の緩慢かつ長期にわた
るガス発生による変圧器ガススペースの異常圧力上昇を
解放することができる。
いずれのタイプの油入変圧器においても、コンサベータ
連結管の下向き折り返し管部における第1の垂下管部分
の外周に放熱フィンを設けると、該下向き折り返し管部
の第1.第2の垂下管部分の長さを短くでき、油流抵抗
を小さ(でき、保護要素の感度を向上させることができ
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。尚、前述した第16図乃至第1.8図と対応する部分
には、同一符号をつけて示している。
変圧器は負荷及び周囲温度の変化により油温か広範囲に
変化する。窒素密封式油入変圧器においては、変圧器の
圧力もまた変化する。以下において、変圧器の油温及び
変圧器ガス空間の温度が共に最低の状態及び上記が共に
最高の状態をそれぞれ第1の温度状態及び第2の温度状
態と呼ぶ。
第1の温度状態は最低周囲温度条件下で変圧器か静止し
ているときに生じ、第2の温度状態は最高周囲温度条件
下で変圧器が最大負荷運転されるいるときに生じるもの
とする。
なお、実施例によっては変圧器の構成体の一部が地中に
設けられている場合もあるが、この場合は周囲温度は気
中周囲温度及び地中周囲温度の双方を対象とする。そし
て上記の場合は、周囲温度変化時における地中周囲温度
の気中周囲温度に対する応答の遅れは無視し、気中周囲
温度の最低時は地中周囲温度も最低となり、気中周囲温
度の最高時は地中周囲温度も最高になるものとする。
実施例1 第1図は、膨張タンク別置形窒素密封式油入変圧器に対
する本発明の実施例を示す。
本体を内蔵し絶縁油の充満された本体タンク1は、基礎
面2の上部に設置されている。コンサベータ4の下部は
、コンサベータ連結管3により本体タンク1の上部に連
結されている。コンサベータ4内の下部はコンサベータ
油で満たされたコンサベータ油スペース4aであり、上
部は窒素ガスで満たされたコンサベータガススペース4
bである。コンサベータガススペース4bの上部には、
ガス抜き栓4cが取付けられている。
コンサベータ連結管3は、本体タンク1側の管部3aと
、コンサベータ4側の管部3bと、管部3aと管部3b
との間にある下向き折り返し管部3cとにより構成され
ている。該下向き折り返し管部3cは、コンサベータ連
結管3のうち本体タンク1側の管部3a側の水平管部分
3alより下方に位置する部分をいう。
該下向き折り返し管部3cは、水平管部分3a1部につ
ながって直線状に垂下されている第1の垂下管部分3c
1と、管部3bに直線状につながって直線状に垂下され
ている第2の垂下管部分3c2と、第1の垂下管部分3
c1の底部と第2の垂下管部分3C2の底部とをつなぐ
底管部分3c3とにより構成されている。また、底管部
分3c3部には、ドレインプラグ3c4が取付けられて
いる。
水平管部分3a1部の途中には、ブッフホルッリレ−(
又はガス検出リレー)5が取付けられている。本発明の
実施例においては、ブッフポルッリレ−5が使用されて
いるものとして説明している。
本体タンク1内でガスが発生した場合は、ブッフホルツ
リレ−5に集まるようになっていて、その集まったガス
量が一定値(例えば、数百cc)以上になると第1段接
点が閉じて(ブッフホルッリレ−5の第1段動作)、外
部に信号を出すようになっている。ブッフホルッリレ−
5には、図示しないがガス抜きパイプが取付けられ、該
ガス抜きパイプの先端に取付けられた栓をゆるめること
により集まったガスを外界に排出したり、採取したりで
きるようになっている。
コンサベータ連結管3中において、コンサベータ4の方
に向う急速な油流が生じたとき、ブッフホルツリレ−5
の第2段接点が閉じて(ブッフホルツリレ−5の第2段
動作)、外部に信号を出すようになっている。このとき
、コンサベータ連結管3中に曲り個所が多いと油流抵抗
が増加し、第2段接点の動作不良を生じる恐れがある。
ところで、下向き折り返し管部3cをコンサベータ連結
管3の水平管部分3a1の途中に設けると、コンサベー
タ連結管3全体の曲り個所は6個所となる。しかし、本
実施例のように下向き折り返し管部3cのコンサベータ
4側にある第2の垂下管部分3C2をコンサベータ4側
の管部3bと一直線状に位置するようにすると、コンサ
ベータ連結管3全体の曲り個所は4個所となる。本実施
例においては、下向き折り返し管部3cによる油流抵抗
の増加を抑制するため、上記の配管構造としている。
放圧装置7は、放圧装置連結管6により本体タンク1の
上部側に取付けられている。放圧装置連結管6の上面部
には、ガス抜き栓6aが取付けられている。放圧装置7
は、放圧装置連結管6側の圧力上昇が、放圧装置7の出
口側の圧力に対して所定値(基準動作圧力)以上になる
と動作して圧力を出口側に吐出すると共に接点を閉じて
外部に信号を出すようになっている。
放圧装置7としては、−旦動作すると手動でリセット操
作を行なうまで該放圧装置7の内外の仕切りが解放され
た状態を保つ非自動復帰形と、内外圧力差が基準動作圧
力より小さくなると前記仕切りが自動的に閉じる自動復
帰形とがある。
非自動復帰形放圧装置7は、動作圧力が安定していて、
また吐出抵抗が小さいので、速やかに圧力解放が行える
長所を有している。しかし、該非自動復帰形放圧装置7
は動作時において、吐出油量が多いこと、及びリセット
をかけるまで放圧装置7の内外が素通し状態のままとな
ることが欠点とされている。
しかし、本実施例においては、放圧装置7が動作しても
吐出された絶縁油は、変圧器系内に止まっていて放圧装
置7の外側が外気でなく窒素ガス雰囲気であるから、従
来の変圧器に取付ける場合は欠点とされてきた上記の件
は、本実施例の変圧器に取付ける場合は何ら問題とはな
らない。したかって、本実施例では非自動復帰形放圧装
置7を用いることにする。
本実施例においては、膨張タンク8は地中に設置されて
いる。コンサベータ4のガススペース4bの上部には、
膨張タンク連結管9の一端が連結され、該膨張タンク連
結管9の途中の分岐部9aには圧力検出手段として接点
付圧力計10(圧力検出リレーでもよい)が取付けられ
ている。接点付圧力計10は、変圧器ガススペースの外
界に対する圧力差を表示すると共に、ガス圧力が正常な
範囲から外れた場合(異常に大きくなった場合、または
異常に小さくなった場合)は、接点を閉じて外部に信号
を出すようになっている。
放圧装置7の出口側には、導油管11が取付けられてい
る。前述した膨張タンク連結管9の他端(下端)は、該
導油管11の上端部付近に接続されている。地中に設置
されている膨張タンク8の上部には、立上り管8aが取
付けられている。立上り管8aの上端は、基礎面2上に
出て導油管11の下端とフレキシブル継手14を介して
気密に接続されている。
膨張タンク8には、油回収管15が気密に貫入され、そ
の下端は膨張タンク8内の下面近くに開口され、その上
端は基礎面2上に出てバルブ16に接続されている。該
バルブ16は、ガス封入用及びガスパージング用として
用いられる。ガスパージング用としては、バルブ16及
びガス抜き栓4Cを用いて、バルブ16よりガスを導入
し、ガス抜き栓4Cよりガスを放出する。なお、保護系
統のソフト的な構成は、後述する機能、動作説明の際に
合わせて説明する。
以下に本実施例における変圧器各部分の機能及び動作に
ついて述べる。
まず、コンサベータ連結管3の下向き折り返し管部3C
の作用について述べる。変圧器が静止状態にあり、周囲
温度も一定であれば、当然絶縁油の対流は生じないから
、本体油とコンサベータ油との混合はコンサベータ連結
管3を通じての拡散作用のみである。ここで、変圧器が
運転を開始し、油温か上昇すると、本体タンク油は膨張
し、膨張分はコンサベータ4の方へ押し出される。
ところが、本体タンク1を出てコンサベータ連結管3の
方に押出された絶縁油は冷却されて密度が増加し降下す
るが、この冷却された絶縁油が本体タンク1内に戻り、
それと入れ代りに高温の本体タンク油がコンサベータ連
結管3の方に出てい(。しかしこの対流は、コンサベー
タ連結管3の水平管部分3a+から本体タンク1側の範
囲に限られる。したがって、本体タンク油がコンサベー
タ油より高温になっても両者間には対流循環は生じない
このように下向き折り返し管部3Cが本体タンク1とコ
ンサベータ4との間の絶縁油の対流循環を阻止する作用
を対流ブロック作用と呼ぶことにする。
コンサベータ連結管3の水平管部分3a1の絶縁油は本
体タンク油の上部と同じ温度にあるが、これらが高温に
なっても第1の垂下管部分3c1では伝導によってしか
熱流は生じない。伝導による熱流は対流による熱流より
もはるかに小さいから、第1の垂下管部分3(lにおい
て下方に向う熱流は底管部分3C3に達するまでにはほ
とんど外界に放散され、該底管部分3C3よりコンサベ
ータ4側の油温は周囲温度とほんとんど同様となる。
本体油が温度上昇の過程にあって、コンサベータ4側へ
絶縁油が押出されている場合でも、絶縁油の押出し速度
は小さいものであるから、前記と同様に底管部分3c3
よりコンサベータ4側の油温は周囲温度とほぼ同様にな
る。膨張タンク8は、本来の役割である圧力緩和作用の
他に、放圧装置7が動作した場合の集油タンクの役割も
果す。
次に、本実施例における異常圧力及びガス発生に対する
保護装置の構成とその動作について述べる。正常時にお
いては、放圧装置7に働く圧力は変圧器の圧力には無関
係で絶縁油のヘッド(放圧装置7より上部の絶縁油によ
る圧力)のみである。
一方、例えば巻線事故等により本体タンク1内に多量の
ガスが急激に発生した場合などは、膨張タンク8側の圧
力上昇は本体タンク1側の圧力上昇よりも遅れるから、
放圧装置7には上記の絶縁油のヘッドよりも大きな圧力
が働く。放圧装置7に働く圧力が該放圧装置7の基準動
作圧力(例えば、70 kPa)以上の場合は、該放圧
装置7が動作し本体タンク1の油を一部膨張タンク8内
に吐出することにより本体タンク1内の圧力を下げる。
第2図は変圧器の保護回路のうち、異常圧力保護及びガ
ス発生保護の部分についてのみ示したブロック図である
。放圧装置7が動作すると、第2図に示す放圧装置(動
作)接点96Qが信号S1を発する。信号S1は放圧装
置7の動作表示用及び変圧器遮断用に用いられる。
第3図は多量のガスが急激に発生したときの圧力と時間
の関係を示す。Pgは変圧器ガススペースの圧力であっ
て、接点付圧力計10は圧力Pgと外界の圧力Paとの
差を指示している。Pmは放圧装置7における本体タン
ク1側の圧力であって、平常時(本体タンク1内の圧力
変化が急激でないとき)における圧力Pmは放圧装置よ
り上方の絶縁油のヘッド分だけ圧力Pgよりも大きい。
放圧装置7はPm−Py、の圧力が基準動作圧力値以上
になると動作する。圧力Pg及び圧力Pmの初期値はそ
れぞれPgo及びPmoであり、これらの圧力において
平常状態であり、時間t において急激なガス発生が起
り、平常状態が破られたとする。
ガス発生により圧力Pmが急上昇し、時間t。
においてPm=Pmuに達し、放圧装置7が動作したと
すれば、Pmu−Pgoが放圧装置7の基準動作圧力に
相当する。
放圧装置7の動作により本体タンク1内の絶縁油が膨張
タンク8に放出され、圧力Pmは急減少し、一方圧力P
gは上昇する。Pc及びPeはそれぞれコンサベータ4
のガススペースの圧力及び膨張タンク8の圧力であり、
平常時はP、c=Peであるが、放圧装置7の動作直後
ではPc <Peとなる。
これらについて詳述すると、次のようである。
t とt の間はきわめて短時間であるから、圧0 力Pgは圧力Pgoの状態のままであるが、t におい
て膨張タンク8内に絶縁油が急激に吐出されることによ
り、変圧器ガススペースPgはコンサベータ4側の圧力
(Pc )と膨張タンク8側の圧力(Pe )とで相違
を生じ、圧力Peがまず上昇する。
しかし、コンサベータ4の方にもコンサベータ連結管3
及び膨張タンク連結管9を通じて本体タンク1及び膨張
タンク8の圧力が伝わるので、圧力Pcも遅れて上昇し
てくる。先に上昇した圧力Peは、時間t において最
大となり、以後下降に転じ、時間t においてPe =
Pcとなる。
放圧装置7の動作により変圧器は遮断され、時間t 以
後はガス発生は止まると共に、変圧器温度は低下してい
くから、時間t 以後も圧力Pg及び圧力Pmは共に低
下していく。
本実施例においては、放圧装置7の動作感度は、変圧器
ガススペースと外界との圧力差には全く影響を受けない
。したがって、変圧器ガススペースの初期圧力の高低に
関係なく放圧装置7の動作感度は一定である。
また、前記のように放圧装置7が動作するような事故の
場合や、放圧装置7の動作には到らないがかなり急激な
ガス発生があった場合はコンサベータ連結管3内におい
てコンサベータ4側に向う急速な油流を生じる。このと
きブッフホルツリレ−5の第2段接点96−2が閉じ、
第2図において該第2段接点96−2が信号S2を発す
る。信号S2はブッフホルツリレ−5の第2段動作表示
用に用いられ、またこれとともに変圧器遮断用に用いら
れる場合もある。
本体タンク1内のガス発生が緩慢である場合は、変圧器
内の圧力上昇率は極めて小さいからPc=Pe =Pg
であり、Pm−Pgは一定の状態が保たれる。したがっ
て、放圧装置7に働く圧力は平常時と変らず、放圧装置
7は動作しない。またブッフホルツリレ−5の第2段動
作も生じない。
本体タンク1内で発生したガスはブッフホルツリレ−5
に集まるが、この集まったガス量が所定値(例えば、数
百CC)に達するとブッフホルツリレ−5の第1段接点
96−1が閉じ、第2図において該第1段接点96−1
が信号S3を発する。
信号S2はブッフホルツリレ−5の第1段動作表示用に
用いられるとともに、アンド回路17に入力される。
本体タンク1内のガス発生が緩慢であるが、この状態が
長期間続いた場合について考える。その初期において、
ブッフホルツリレ−5の第1段接点が信号S3を発して
異常を表示しているが、これに対処せずそのまま長期間
放置された場合などに該当する。この場合は、発生ガス
により変圧器ガススペースの圧力が正常値より大きくな
り接点付圧力計10の上限接点63Hが閉じ、第2図に
おける該上限接点63 Hが信号S4を発する。信号S
4は圧力異常上昇表示用に用いられるとともに、アンド
回路17に入力される。
信号S3と84のアンド条件が成立すると、アンド回路
17は信号S、を発する。信号S6はアンド回路17の
動作表示用及び変圧器の遮断用に用いられる。なお、単
に接点付圧力計10の上限接点による信号S4のみが発
せられた場合は、差し迫った危険状態ではないから表示
用のみとし、変圧器遮断は行わない。
第4図は、緩慢なガス発生が長期間続いたときの圧力と
時間の関係を示す。時間t。においてガス発生が起り、
変圧器ガススペースの圧力Pgは初期値Pgoから次第
に上昇し、時間t  においa てPg=Pguに達し、接点付圧力計10の上限接点が
閉じたとすれば、Pgu  Paが接点付圧力計10の
上限設定圧力に相当する。時間t1a以前にブッフホル
ツリレ−5の第1段接点による信号S3が発せられてい
るから、時間t  において8 上限接点による信号S4が発せられると、アンド回路1
7により変圧器が遮断される。したがって、時間t  
以降はガス発生は止まる共に、変圧器a の温度は低下していくから、変圧器ガススペースの圧力
Pg及び本体タンク圧力Pmも低下していく。
第4図においては、時間t  以降の圧力Pma 及び圧力Pgの圧力低下は極めて急激のように見えるが
、第4図の時間軸は長時間が圧縮されたスケールで示さ
れているためそのように見えるに過ぎない。第4図を第
3図と同じような時間軸で表わしたとすれば、時間t 
 以降のPm及びPga の圧力低下は第3図におけるt3以降のPm及びPgの
圧力低下状態と同程度の極めて緩かなものとなる。接点
付圧力計10の圧力下限接点63Lによる信号S5は、
圧力異常低下表示用に用いられる。
次に、本実施例における変圧器ガススペースの低減効果
について述べる。
我が国における気中周囲温度の範囲はJEC−2041
978においては一208C〜40℃とされているが、
寒冷地においては上記の下限値よりも低い値が採用され
ている。例えば−30°Cあるいは一35°Cなる下限
値が採用されている(上限値は40℃のままである。)
一般に気中周囲温度の範囲が大きくなる程変動油量(熱
膨張により体積変化する油量)が大きくなるので、コン
サベータ4も大形になり、したがって膨張タンク8も大
形になる。しかし、本実施例では、膨張タンク8を地中
に設置するので、従来の地上設置の場合よりも該膨張タ
ンク8を小さくすることができる。特に、寒冷地設置の
場合特にその効果が大きい。
以下、本実施例における膨張タンク8の大きさを従来の
地上設置の場合とし比較しながら説明する。変圧器は寒
冷地設置を想定し、気中範囲温度の下限値を一30°C
とし、上限値を40℃とする。地中周囲温度は、その土
地における水道水の水温範囲よりも太き目の値を考え、
下限値を0℃とし、上限値を30℃とする。そして膨張
タンク8内の温度(温度差がある場合は、その平均温度
)は、上記の地中周囲温度に等しいものとする。
以下、温度は数式表示の際に簡明になるよう絶対温度(
K)で表わす。既述のように気中周囲温度(Taと表わ
す)の下限値(Ta1と表わす)及び上限値(Ta2と
表わす)はそれぞれ第1の温度状態及び第2の温度状態
において生じ、地中周囲温度(Tgと表わす)の下限値
CTgtと表わす)及び上限値(Tgzと表わす)も、
またそれぞれ第1の温度状態及び第2の温度状態におい
て生じるとする。また、第1の温度状態及び第2の温度
状態におけるガススペースの圧力をそれぞれPl及びP
2とする。更に諸量を次のように表わす。
VC:コンサベータ4の全容積 α Vc :第1の温度状態におけるコンサベーり4の
ガススペース容積 α VC:第2の温度状態におけるコンサベーり4のガ
ススペース容積 Ve :膨張タンク8の容積 Tc1 :第1の温度状態におけるコンサベータ4のガ
ススペース温度 Tc2 :第2の温度状態におけるコンサベータ4のガ
ススペース温度 Te1 :第1の温度状態における膨脹タンク8内の温
度 Tez :第2の温度状態における膨脹タンク8内の温
度 σ  :第1の温度状態におけるコンサベータ1 4のガススペースのガス密度 σc2 ’第2の温度状態におけるコンサベータ4のガ
ススペースのガス密度 σe1’第1’温度状態における膨張タンク8内のガス
密度 σe2’第2’温度状態における膨張タンク8内のガス
密度 なお、第1の温度状態及び第2の温度状態におけるガス
スペース全体のガスの質量は等しいものとみなす(絶縁
油への出入りは無視する)。
以上により、下式が成立する。
また次の関係がある。
(2)〜(4)を(1)式に代入して下式を得る。
Ve=[α Vc−(α VcTcIP2/2 Te2  PI)]/ [(TCI  P2/Te2 
Pl)−(Tct/Tea)](5) また R21=P2/PI            ・・・(
6)Rec=Ve /Vc            =
17)とおく。
(6) 、  (7)式を(5)式に代入して下式を得
る。
Rec= [(Z  −(a  Tct R2+/TC
2)]/ [(Tc+Rz t/Te2) −(Tc 1/Te + ) ]     =(8)前
述した仮定により、Tc1 =Ta+ =243 。
Te1=Tg1=273 、 Tez =Tg2=30
3である。
ここで油最高温度上昇をTOとすれば、Tc2=Ta2
+βT o        −(9)ここで、βの範囲
はO≦β≦1である。
しかるに、前述したように本体タンク1内の油とコンサ
ベータ4内の油との間はコンサベータ連結管3内の下向
き折り返し管部3Cの存在により両者間に跨がる対流を
生じないから、第2の温度状態においてもコンサベータ
4内の油温はほとんど本体タンク1内の油温度上昇の影
響を受けない。
すなわち、β=0とみなし得る。また、α 及びα の
範囲はO≦α くα ≦1であり、設計的2     
         2    1に定まるものであるが
、ここでは例としてα =0.9.α =0.1とする
上記のα 、α 及びβを(8)式、(9)式に代2 人すれば下式を得る。
Rec=  (0,9−0,0776R2t ) /(
0,802R2t −0,89)     ・・・(l
O)(10)式をグラフ化したものが第5図及び第6図
の線図aである。
次に、本実施例の膨張タンク8の容積低減効果を示すた
めの比較検討として、膨張タンク8は地上設置とし、コ
ンサベータ連結管3に下向き折り返し管部3cが設けら
れていない従来の構成を考える。この場合は、(8)式
においてT e l =T al =243 、Te2
=Ta2=313となる。また、(9)式におけるβは
Oより大きくなるが、コンサベータ連結管3及びコンサ
ベータ4からの放熱があるから1よりは小さい。しかし
、βの値は変圧器の構造やその他の条件によっても異な
るので、ここでは両極端のβ=0及びβ=1の2通りを
考える。油最高温度上昇は、一般的な規格値を採用し、
To =330 とする。
第5図及び第6図の線図すはβ=1の場合を示し、第6
図の線図Cはβ=Oの場合を示す。第5図及び第6図か
ら分るように、同じR21に対し線図aによるRecは
線図す又は線図CによるRecよりも小さく、特にR2
1の小さい領域においてその傾向が顕著である。
例として、R21=1.6としたとき線図a、  b及
びCによるRecはそれぞれ1.97.3.28及び3
.20である。すなわち、第2の温度状態におけるガス
スペースの圧力の第1の温度状態におけるガススペース
の圧力に対する比率を1.6にするためのコンサベータ
容積に対する膨張タンク容積の比は、本実施例では1.
97であり、従来例の場合は3.20〜3.28の間で
あるといえる。この試算例から分るように本実施例にお
いては、負荷時においてもコンサベータ4内の温度を気
中周囲温度に保つことができ、また膨張タンク8の容積
も小さくてすますことができる。
次に2本体タンク1内におけるガス発生抑制作用につい
て述べる。窒素密封式油入変圧器では、油温低下時にガ
ス発生(窒素の遊離ガス発生)が起り、このためブッフ
ホルツリレ−5の第1段接点を動作させたり、絶縁面で
の支障を惹起させたりすることがあるが、本実施例では
このような問題点を防止する面でも有効である。
第7図は、窒素及び空気に関する油中ガス溶存置と油温
との関係を示すものである。上記の油温域においては、
窒素ガスは油温の低下とともに油中ガス溶存量が減少す
る。窒素密封式油入変圧器では、油温が低下すると通常
圧力も低下するから、ヘンリーの法則により、現実の変
圧器における油中ガス溶存量の油温特性は第7図よりも
もつと油温依存性の強い特性となる。
しかるに本実施例では、コンサベータ連結管3の下向き
折り返し管部3cによる対流ブロック作用により、変圧
器運転時においてもコンサベータ油は本体タンク油の温
度上昇の影響を受けることがないので、コンサベータ油
温の変化範囲が狭くなる。また、本体タンク油とコンサ
ベータ油との交流も極めて低いレベルに止まる。
したがって、変圧器運転により本体タンク1内の油温か
上昇しても、本体タンク内の油中窒素ガス溶存量はほと
んど増加しない。このため、運転休止して本体タンク内
の油温が下がった場合に、ガス発生が抑制される。
実施例2 実施例2は、膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封
式油入変圧器における場合である。膨張タンク兼用形コ
ンサベータは、膨張タンク別置形の場合のコンサベータ
4より当然大形になる。本実施例においては、コンサベ
ータ4の容積を従来のものよりも小さ(し、かっ放圧装
置7の動作時に絶縁油を外界に吐出することなく、集油
タンク12も必要としない構成の変圧器を提供する。
以下、第8図に基づいて説明する。本実施例においては
、実施例1の場合と同様にコンサベータ連結管3に下向
き折り返し管部3cを設ける。また導油管11は、放圧
装置7の出口とコンサベータ4の上方部との間を結んで
いる。導油管11の下部には、ドレインプラグllaが
取付けられている。コンサベータ4の上部には、ガスス
ペース4bに連通させて圧力計連結管18の上端が連結
されている。該圧力計連結管18の下端にはバルブ19
が接続されている。該圧力計連結管18の分岐部18a
には接点付圧力計10が取付けられている。
本実施例では、放圧装置7が動作すると本体タンク1の
絶縁油はコンサベータ4のガススペース4bに吐出され
る。放圧装置7の動作後の導油管11内の残油は、ドレ
インプラグllaより排出する。バルブ19はガス封入
用として用いるとともに、ガスパージング用にも用いる
。ガスバーシンク時にはバルブ19よりガス導入し、ド
レインプラグllaよりガスを排出する。
本実施例における本体タンク1とコンサベータ4間の絶
縁油の対流ブロック作用は、実施例1の場合と同様であ
る。したがって、本実施例においてもコンサベータ4内
の絶縁油はほとんど気中周囲温度近(に保たれるので、
従来例の構造の変圧器よりもコンサベータ4を小さくで
きる。以下、従来例の場合と比較しながら説明する。
本実施例では、前記(5)式においてVe=0としたも
のであるから、この条件と(6)式により、a1TC2
=a2Tc t Rc+ 1     ・・1ll)こ
こで、コンサベータ4の全容積Vcの変動油量に対する
比をRcrと表わせば、 Rc「=Vc/(α1−α2)VC=1/(α1−α2
)より α2=a +  (1/ Rc r )       
・” (12)(9)式、  (11)式及び(12)
式よりRcr=Tc y R21/a +  (Tc 
+ R21−Ta2−βT o )       −(
13)実施例1と同様に、Tc 1=Ta 1 =24
3 、  Ta 2 =313 、  To =55.
  a + =  0.9とする。
本実施例においては、β=0とみなし得るので、これら
を(13)式に代入して Rcr=270 R21/ (243R21−313)
−・(14)(14)式を図示したものが第9図の曲線
aである。
また、本実施例のコンサベータ容積低減効果を定量的に
示すための比較検討用として(13)式においてβ1及
びβ=0.5を代入して(他の数値は上記に同じ)図示
したものがそれぞれ第9図における曲線す及びCである
。第9図から分るように同じR21に対し曲線aによる
Rcrは、曲線す又は曲線CによるRcrよりも小さく
、特にR21の小さい領域において顕著である。
例としてR21=2としたときの第9図における曲線a
、b及びCによるRcrはそれぞれ3.12゜4.58
及び3.37である。すなわち、第1の温度状態に対す
る第2の温度状態の変圧器の圧力比を2とするための変
動油量に対するコンサベータ全容積の比は、本実施例で
は3.12であり、従来の構造の場合は3.12〜4.
58の間にあるといえる。
このように、本実施例ではコンサベータ4の容積を小さ
くすることができることが分る。本実施例における保護
系統は、第2図と同様である。
実施例3 本実施例は開放杉油大変圧器の場合であって第10図に
その概要を示す。コンサベータ4の上部には、ガススペ
ース4bに直通させて呼吸器連結管20の上端が連結さ
れている。該呼吸器連結管20の下端には、呼吸器21
が取付けられている。
本実施例のコンサベータ連結管3の下向き折り返し管部
3cの下部にはピット3c5が設けられ、このピット3
c5の下端にドレインプラグ3c4が取付けられている
本実施例においても前の実施例と同様にフンサベータ連
結管部3の下向き折り返し管部3cの存在により本体タ
ンク1とコンサベータ4との間の絶縁油の対流ブロック
作用を有する。したがって、コンサベータ油は変圧器運
転中においても本体タンク油の温度上昇の影響を受けな
いがら、気中周囲温度近くに保たれ絶縁油の劣化が抑制
される。
また、第7図より分るように、絶縁油の温度が低くなる
と空気の溶解量も少なくなるので、この面においても絶
縁油の劣化が抑制される。
なお、呼吸器21には吸湿剤(例えばシリカゲル)が収
納されていて、外界の水分がコンサベータ4内に入らな
いようになっているが、呼吸器21の管理が適切でない
とコンサベータ4内への水分の侵入を許すことになる。
第11図は、絶縁油の水分溶解量と油温の関係を示すデ
ータ例である。水分溶解量の数値自体は絶縁油の劣化状
態等で異なるが、油温か低(なると水分溶解量が少なく
なるという傾向は一般的に成立する。
前述したように本実施例においては、コンサベータ油は
変圧器運転中においても気中周囲温度に保たれるから、
万一、呼吸器21の管理が適切でなく、外界の水分がコ
ンサベータ4のガススペース4a内に入ったとしても、
コンペーサ油への水分溶解量が少なくなる。
また、コンサベータ4内のガススペース4bの水分が結
露によりコンサベータ油中に滴下したような場合は、滴
下水はピット3c5に溜るので本体タンク1内に侵入す
ることはない。ピット3c5に溜った滴下水は、ドレイ
ンプラグ3c4がら排出する。
その他の実施例 以下に前記の実施例の変形例及び配管部分の構成の変形
例を示す。
第12図は、実施例1の変形例を示すものである。本実
施例では、膨張タンク8の上部に外界吐圧用配管22の
一端が連通接絨され、他端には外界への圧力吐出を行う
第2の放圧装置23が接続されている。該第2の放圧装
置23の動作時にも変圧器遮断信号が出される。外界吐
圧用配管22の他端側にはプラグ22aが設けられてい
る。該プラグ22aは、ガスパージング時その部分の停
滞ガスを排出するためのものである。
本実施例では、本体タンク1内の緩慢かつ長期にわたる
ガス発生による変圧器ガススペースの異常圧力上昇は、
第2の放圧装置23によって解放される。したがって、
この場合には第2図に示すアンド回路17はなくてもよ
い。
この実施例では、第2の放圧装置23が動作しても外界
へは絶縁油は吐出することなく、また本体タンク1内に
空気が流入することもないから、変圧器周辺を絶縁油で
汚染したり、絶縁油に引火したりすることはない。
第13図は、実施例2の変形例を示すもので、この実施
例でも第12図の場合と同様に外界への圧力吐出を行う
第2の放圧装置23を備えている。
即ち、この実施例では、コンサベータ4のガススペース
4aの上部に連通させて外界吐圧用配管22の一端が接
続され、該外界吐圧用配管22の他端に第2の放圧装置
23が接続されている。該外界吐圧用配管22はガス封
入の役割も兼ねていて接点付圧力計10及びバルブ19
が途中に取付けられている。
本実施例においても、本体タンク1−内の緩慢かつ長期
にわたるガス発生による変圧器ガススペースの異常圧力
上昇は、第2の放圧装置23によって解放される。した
がって、この実施例でも第2図に示すアンド回路17は
なくてもよい。
この実施例においても、第2の放圧装置23が動作した
場合には、外界へ絶縁油が吐出することなく、また本体
タンク1内に空気が流入することもないから、変圧器周
辺を絶縁油で汚染したり、絶縁油に引火したりすること
はない。
第14図は、バイパスガス抜き配管24を、コンサベー
タ連結管3における水平管部分3a1のブッフホルツリ
レ−5よりコンサベータ4側の部分と、コンサベータガ
ススペース4bとの間に接続したものである。第14図
に示すようにバイパスガス抜き配管24を設けると、本
体タンク1内で多量のガスが発生し、ブッフホルッリレ
−5のガス収容容積を越えるガスがコンサベータ連結管
3に入り込んでも、ブッフホルッリレ−5に収容し切れ
なかったガスはバイパスガス抜き配管24を通ってコン
サベータ4のガススペース4bに導かれる。したがって
、第14図の配管構成にしておくと、多量のガスが本体
タンク1内に発生しても、該ガスがコンサベータ連結管
3に溜ることはない。
第15図(A) 、  (B)は、コンサベータ連結管
3の下向き折り返し管部3Cの第1の垂下管部分3c1
に放熱フィン3dを設けたものである。第15図(A)
は放熱フィン3dを第1の垂下管部分3C1に設けた場
合の正面図であり、第15図(B)は第15図(A)に
おけるX−X断面図である。
既に述べたように、コンサベータ連結管3の下向き折り
返し管部3Cは、本体タンク油とコンサベータ曲間の対
流を阻止する対流ブロック作用を有するが、第1の垂下
管部分3c+の上部の油は本体タンク油と同温度であり
、この温度は熱伝導により第1の垂下管部分3CIの下
部に向かって伝わっていく。
下向き折り返し管部の庭前部分3C3の油温が上昇する
と、該庭前部分3C3の油とコンサベータ曲間で対流が
生じるので、これを防止するため第1の垂下管部分3c
lの下部は気中周囲温度と同程度保たれなければならな
い。この場合、下向き折り返し管部3Cの第1の垂下管
部分3C1のみで放熱させようとすると、該第1の垂下
管部分3C1は放熱のために相応の長さが必要となる。
しかるに、第15図(A) 、  (B) に示すよう
に下向き折り返し管部3Cの第1の垂下管部分3C1に
放熱フィン3dを設けると、該第1の垂下管部分3c+
の単位長さ当たりの放熱能力が向上するので、該第1の
垂下管部分3c1の長さを短くすることができる。
このようにすると、第1の垂下管部分3c+を短くした
分だけ、コンサベータ4側にある第2の垂下管部分3C
2部も短くなる。従って、コンサベータ連結管3の長さ
が短くなり、油流抵抗が小さくなる。このためブッフホ
ルツリレ−5の第2段接点等、コンサベータ連結管3の
油流によって動作する保護要素の感度が向上する。
なお、下向き折り返し管部3cは前述したU字状に限ら
ず、■字状でもよい。
また、下向き折り返し管部の代りに2つの立上り管部分
を有する逆U字状又は逆V字状の上向き折り返し管部を
設けても既述の対応ブロック作用を得ることができる。
上向き折り返し管部を設ける場合は、その頂部にブッフ
ホルツリレ−5を取付ける。
なお、上向き折り返し管部において放熱フィンを設置る
場合には、コンサベータ側の立上り管部分に設ける。
しかし、下向き折り返し管部を設けることも、上向き折
り返し管部を設けることもコンサベータ連結管全体の構
成から見れば単に設計的な相違に過ぎないと考えられる
。すなわち、コンサベータ連結管3における水平管部3
a1と庭前部分3C3との長さを比較したとき、前者の
長さのほうが長いのが下向き折り返し管部を設けたこと
に相当し、後者の長さの長いのが上向き折り返し管部を
設けたことに相当すると見なすことができる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、下記のような効果を得る
ことができる。
(イ)コンサベータ連結管に直線状の第1.第2の垂下
管部分とこれらの下部を接続する庭前部分とからなる下
向き折り返し管部を設け、該下向き折り返し管部の第2
の垂下管部分を一直線状にコンサベータに接続したので
、該下向き折り返し管部でコンサベータ油と本体油との
間の対流を阻止(対流ブロック作用)しつつ、油流抵抗
の増加を抑制することができる。
(ロ)この対流ブロック作用により、窒素密封式油入変
圧器においては油温低下時の本体タンク内のガス発生を
抑制でき、開放形油入変圧器においては絶縁油の劣化を
抑制することができる。
(ハ)膨張タンク別置形窒素密封式油入変圧器において
は、膨張タンクを地中に設置したので、上記の対流ブロ
ック作用の効果も加わって変圧器ガススペースの温度範
囲が小さくなり膨張タンクを小さくできる。
(ニ)膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封式油入
変圧器においては、上記の対流ブロック作用によりコン
サベータの温度範囲が小さくなるので、コンサベータを
小さくすることができる。
(ホ)窒素密封式油入変圧器においては、放圧装置の内
側及び外側は共に変圧器ガススペース系内にあり、本体
タンク側の圧力急変時には放圧装置外側の圧力変化が内
側よりも遅れることにより、放圧装置内外において圧力
差を生じる機構になっており、このため窒素密封変圧器
においても、放圧装置の動作感度は変圧器ガススペース
の圧力に関係なく一定とすることができる。
(へ)放圧装置の圧力吐出は、膨張タンク別置形窒素密
封式油入変圧器においては膨張タンクに対して行なわれ
、膨張タンク兼用形コンサベータ付窒素密封式油入変圧
器においてはコンサベータに対して行なわれるので、絶
縁油が外界に流出したり飛散することなく、吐出された
絶縁油の回収も容易であり、集油タンクも必要としない
利点がある。
(ト)窒素密封式油入変圧器においては、本体タンク内
における所定量以上のガス発生と、変圧器ガススペース
の異常圧力上昇とのアンド条件により変圧器を遮断する
ようにしたので、変圧器の圧力上昇が危険な状態に到っ
たときは、変圧器が遮断され、本体タンクの変形等を防
止することができる。
(チ)窒素密封式油入変圧器においては、膨脹タンクの
上部に連通し吐出側を外界とする第2の放圧装置を設け
るか、膨張タンク兼用形コンサベータのガススペースの
上部に連通し吐出側を外界とする第2の放圧装置を設け
るかすることにより、本体タンク内の緩慢かつ長期にわ
たるガス発生による変圧器ガススペースの異常圧力上昇
を解放することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による膨張タンク別置形窒素密封式油人
変圧器の構成を示す概略構成図、第2図は第1図におけ
る変圧器の圧力保護系統の構成を示すブロック図、第3
図は第1図の変圧器において急峻な圧力上昇により保護
装置が動作したときの圧力の経時変化を示す線図、第4
図は第1図の変圧器において緩慢な圧力上昇により保護
装置が動作したときの圧力の経時変化を示す線図、第5
図及び第6図はコンサベータ容積に対する膨張タンクの
容積の比率を第1図の構成による変圧器と従来の膨張タ
ンク別置形窒素密封式油入変圧器とについて示した線図
、第7図は空気及び窒素について油中溶解量と油温との
関係を示す線図、第8図は本発明による膨張タンク兼用
コンサベータ付窒素密封式油入変圧器の構成を示す概略
構成図、第9図は変動油量に対するコンサベータ容積の
比率を第8図の構成による変圧器と従来の膨張タンク兼
用コンサベータ付窒素密封式油入変圧器とについて示し
た線図、第10図は本発明による開放形油入変圧器の構
成の一部を示す概略構成図、第11図は水分の油中溶解
量と油温との関係を示す線図、第12図は第1図の変形
例を示す要部構成図、第13図は第8図の変形例を示す
要部構成図、第14図本発明における変圧器においてバ
イパスガス抜き配管を設けた変形例を示す要部構成図、
第15図(A)は本発明における変圧器のコンサベータ
連結管の下向き折り返し管部において放熱フィンを設け
た変形例を示す正面図、第15図(B)は第15図(A
)のX−X線断面図、第16図ないし第18図は従来の
油入変圧器の構成を示す概略図である。 1・・・本体タンク、2・・・基礎面、3・・・コンサ
ベータ連結管、3a、3b・・・管部、3a+・・・水
平管部分、3C・・・下向き折り返し管部、3c1・・
・第1の垂下管部分、3C2・・・第2の垂下管部分、
3C3・・・庭前部分、3d・・・放熱フィン、4・・
・コンサベータ、4a・・・コンサベータ油スペース、
4b・・・コンサベータガススペース、5・・・ブッフ
ホルツリレー(又はガス検出リレー)、6・・・放圧装
置連結管、7・・・放圧装置、8・・・膨脹タンク、9
・・・膨張タンク連結管、10・・・接点付圧力計、1
1・・・導油管、12・・・集油タンク、12a・・・
立上り管部、13・・・圧力計連結管、17・・・アン
ド回路、18・・・圧力計連結管、19・・・バルブ、
20・・・呼吸器連結管、21・・・呼吸器、22・・
・外界吐圧用配管、23・・・第2の放圧装置、24・
・・バイパスガス抜き配管。 第 1 図 第 図 第 図 第 図 O11 213 時間 0 it 時間 油温く°C) 第 図 第 図 R2゜ 第 図 第 図 油温(°C) 第 1 図 第 図 (A) 第 図 L 第 図 第 図

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)変圧器本体が収納され絶縁油の充満された本体タ
    ンクと、コンサベータと、膨張タンクとを主要構成体と
    し、前記コンサベータはコンサベータ連結管で前記本体
    タンクに接続されている膨張タンク別置形窒素密封式油
    入変圧器において、前記コンサベータ連結管は、前記本
    体タンクに接続された水平管部分に連設されて直線状に
    垂下されている第1の垂下管部分と、前記コンサベータ
    に接続されて直線状に垂下されている第2の垂下管部分
    と、前記両垂下管部分の下部間を接続する底管部分とに
    より構成された下向き折り返し管部を有し、 前記膨張タンクは地中に設置され、該膨脹タンクと前記
    コンサベータとは配管により連結され、前記本体タンク
    の上部に連通されて放圧装置が設けられ、該放圧装置の
    吐出側が前記膨張タンクに連通されていることを特徴と
    する膨張タンク別置形窒素密封式油入変圧器。
  2. (2)変圧器本体が収納され絶縁油の充満された本体タ
    ンクと、膨張タンク兼用コンサベータとを主要構成体と
    し、前記膨脹タンク兼用コンサベータはコンサベータ連
    結管で前記本体タンクに接続されている膨張タンク兼用
    形コンサベータ付窒素密封式油入変圧器において、 前記コンサベータ連結管は、前記本体タンクに接続され
    た水平管部分に連設されて直線状に垂下されている第1
    の垂下管部分と、前記膨張タンク兼用形コンサベータに
    接続されて直線状に垂下されている第2の垂下管部分と
    、前記両垂下管部分の下部間を接続する底管部分とによ
    り構成された下向き折り返し管部を有し、 前記本体タンクの上部に連通されて放圧装置が設けられ
    、該放圧装置の吐出側が前記膨張タンク兼用形コンサベ
    ータに連通されていることを特徴とする膨張タンク兼用
    形コンサベータ付窒素密封式油入変圧器。
  3. (3)前記膨張タンクの上部に連通し吐出側を外界とす
    る第2の放圧装置を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の膨脹タンク別置形窒素密封式油入変圧器。
  4. (4)前記膨張タンク兼用形コンサベータのガススペー
    スの上部に連通し吐出側を外界とする第2の放圧装置を
    設けたことを特徴とする請求項2に記載の油入変圧器。
  5. (5)変圧器本体が収納され絶縁油の充満された本体タ
    ンクと、コンサベータとを主要構成部とし、前記コンサ
    ベータはコンサベータ連結管で前記本体タンクに接続さ
    れている開放形油入変圧器において、 前記コンサベータ連結管は、前記本体タンクに接続され
    た水平管部分に連設されて直線状に垂下されている第1
    の垂下管部分と、前記コンサベータに接続されて直線状
    に垂下されている第2の垂下管部分と、前記両垂下管部
    分の下部間を接続する底管部分とにより構成された下向
    き折り返し管部を有していることを特徴とする開放形油
    入変圧器。
  6. (6)前記コンサベータ連結管の前記下向き折り返し管
    部における前記第1の垂下管部分の外周面に放熱フィン
    を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    に記載の油入変圧器。
  7. (7)前記本体タンク内の遊離ガス検出手段としてブッ
    フホルツリレー又はガス検出リレーを備え、変圧器ガス
    スペースの圧力検出手段として接点付圧力計又は圧力検
    出リレーを備え、遊離ガスが所定量に達したときに前記
    遊離ガス検出手段が発する信号と、前記変圧器ガススペ
    ースの圧力が所定の上限値に達したときに前記圧力検出
    手段が発する信号とを入力としてアンド条件が成立した
    ときに変圧器遮断信号を出力するアンド回路を備えてい
    ることを特徴とする請求項1,2,3又は4のいずれか
    に記載の油入変圧器。
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