JPH0365179B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はマツサージ装置に関し特にその改良さ
れた装置に関するものである。

従来の技術 治療上のまた健康上の方法としてマツサージの
効能は非常に古くから知られている。

中国やインドにおいてはマツサージは約４千年
も前に一般に行われた風習であり、そしてギリシ
ヤ人やローマ人に関しては本質的な補助者を構成
するものであつた。もちろん、最初はマツサージ
は完全に経験的な形式で行われ、医学的な方法で
用いられるようになつたのはわずかに19世紀の間
だけであつた。

マツサージは生理学上の法則に基づいている。
したがつて体節領域に行われるマツサージは、そ
の下にある器管もしくは内蔵から発する苦痛を弱
め又はこれをなくすことさえできる。マツサージ
によつて生じた皮膚の血管運動のかく乱はその下
方の循環を促進する。マツサージはまた介在液体
の再吸収を促進する。結局、マツサージはより大
きな量の血液を筋肉の中に引き入れまた熱するこ
とによりそれに伴う活動ができるように筋肉を慣
らし、これに対し肉体的労働の疲労の後に適用さ
れたマツサージは筋肉をゆるめその柔軟性を復活
させるものとなる。

多くの病気と心身機能の不調とを適当なマツサ
ージにより処置することができる。これはとりわ
け、蜂窩組織炎、骨折の後遺症、捻挫、脱臼、関
節水腫、関節炎に適用される。マツサージ操作技
術の主要な様式は、軽い接触、頭皮マツサージ、
摩擦、圧迫、もむこと、つまむこと、振動、及び
衝撃である。

人間の手によつて行われるマツサージは装置に
よつて行われるマツサージよりもはるかに有効で
ある。さらに、一般に電気的装置によつて駆動さ
れるマツサージ器は、１つのそして時には２つの
異なつた操作にだけしか用いることができない。
大概の、通常振動器を持つた又は振動マツサージ
器型式のマツサージ器は、単に人間の身体に振動
を加えるように意図されたものである。その他の
装置は他の型式の操作を再現させるような技術分
野において提案されてきたが、つまむ効果を有し
ていない。さてマツサージ師によつて行われる操
作はめつたに単一の型式ではなく、これらの操作
は大概複数の操作を複合しており現在提案されて
いる多くのマツサージ器のいずれからも今までに
得られない効力を持つている。

発明が解決しようとする問題点 本発明の本来の目的は、マツサージ中に人間の
指の運動をできるだけ忠実に模倣することのでき
る動力駆動マツサージ器を提供し、それにより上
記の人間の手と装置との間の差をなくそうとする
ことにある。

問題点を解決するための手段及び作用 本発明のマツサージ器は、ケーシングの２つの
対向する側壁によつて支持された軸受内に係合さ
れる末端頚部を有する少なくとも１つの回転可能
に駆動されるクランク軸を備え、このクランク軸
のクランクピンは、丸みのつけられた小さな自由
端がケーシングの上面から突出する連接桿の大き
な端部を支持し、この連接桿の本体部は２列の案
内孔を通つて延出し、この２つの列の各中心線は
ケーシングの前記上面に対して直角な平面のそれ
ぞれの側に配置され、前記平面は関連するクラン
ク軸の回転の幾何学的軸線を含み、１つの列の案
内孔は他の列の案内孔とは互い違いになつており
そのため２つの隣接する案内孔に係合する２つの
隣接連接桿が、列につき１つずつ、ケーシングの
上面に直角でかつクランク軸の回転の幾何学的軸
線を含む前記平面の一方の側と他方の側とにそれ
ぞれ傾斜していることを特徴とするものである。

クランク軸の回転中、ケーシングの上面に直角
でクランク軸の回転の幾何学的軸線を含む平面の
それぞれの側に配置されている連接桿の大きな端
部が、実質的にもむ操作に相当する前記上面の平
面に対して直角な運動を含む複合運動を行い、回
転の軸線に対するクランク軸のクランクピンの偏
心した位置と連接桿が前記案内孔によつて案内さ
れるという事実とにより連接桿の大きな端部が交
互に互いに接近し離間するように動かされそのた
めつまむ作用がもたらされることになる。

本発明の１つの好適な実施態様によれば、この
マツサージ器は、少なくとも２つのクランク軸を
備え、連接桿の大きな端部の配置がその平面視に
おいて、これらの大きな端部が互い違いとなるよ
うにされ、そのため他方において蜂窩組織炎の処
置のために強く推奨されるつまみ効果を増大する
ものとなる。

本発明のマツサージ器の１つのクランク軸又は
複数のクランク軸が、好ましくは高速で作用する
ことのできる電気モーターにより駆動されるの
で、連接桿に伝えられる往復運動が振動マツサー
ジを可能とすることを当然期待することができ
る。

実施例 本発明は添付図面を参照することによりさらに
詳細に説明されるであろう。

本発明のマツサージ器は相互に摺動するよう係
合した２つの部分２及び３からなるケーシング１
を備えている。第１の部分２は、共通平面の比較
的狭い出つ張りを構成するよう内側に曲げられた
上方端部２ａ及び２ｂを持つたＵ形断面を有して
いる。第２の部分３はまた側面図に見られるよう
にＵ形状であり、第１の部分２に摺動するように
なつている。このケーシング１の特別の構造は単
に実例を示すだけであつて実際には必要であれば
全く異つた構造とすることもできる。

第２の部分３の上面３ａは、互い違いの関係に
配置された４列の案内孔４を備えている。連接桿
５の本体部が孔４を貫通し、連接桿５の被駆動端
部が一対の平行クランク軸７及び８のクランクピ
ン６に係合する。孔４の２つの交互の列の中心線
はこれに対応するクランク軸７又は８の幾何学的
軸線を含むそれぞれの平面上に位置し、この平面
はケーシングの上面３ａに直角である。両方のク
ランク軸７及び８は、ケーシング１を構成する第
２のＵ形部分３の両端腕により支持された軸受
９，１０及び１１，１２の中に係合される端末頚
部を有する。クランク軸７及び８を駆動する手段
はケーシング１内に収容されるか又はその外側に
配設され、この後者の場合には両方のクランク軸
は第１図及び第２図に示されるようにケーシング
の一方の側面上に突出する。連接桿５は実質的に
円柱状でありその小さな端部は丸みをつけた表面
５ａを持つわずかに傾斜した側面を有している。
案内孔４は長円形の形状を有する。この長円形の
長軸は、連接桿が長円形の長軸の方向にわずかに
動くことができるようにクランク軸７，８の回転
の幾何学的な軸線に対して直角であるが、その理
由は、表面３ａの平面に対して連接桿が傾いた位
置にあることと、対応するクランク軸の幾何学的
軸線の周りの連接桿５の大きな端部に伝えられる
円形運動とにより、連接桿が無理に押し込まれる
のを阻止することが必要だからである。この３つ
の図面における連接桿の位置は、その末端位置で
はなく中間位置を示している。しかし、１つの連
接桿が、第３図で鎖線１３で示されるようにその
いちばん端の位置で表わされている。矢先を伴う
輪１４は、連接桿５の端部５ａの一点によつて行
われる全合成運動を示す。この合成運動が実際
に、垂直方向の運動（もむ運動に相当する）と、
近接する連接桿の同様な運動と共同してつまむ運
動に相当する水平方向の運動とからなることが理
解されるであろう。

連接桿の数とクランク軸の数とはこの装置の意
図される機能に応じて増加させることができるこ
とは明らかである。全てのクランク軸は例えばク
ランク軸７，８に固定された対応する歯車との噛
み合うウオームを介して駆動される。さらに、こ
れらのクランク軸は同期して又は同期せずに回転
するように駆動される。

【図面の簡単な説明】

第１図は２つのクランク軸を持つマツサージ器
の上方から見た平面図、第２図は第１図に示す装
置の部分破截立面図、第３図は第１図の装置の端
面図である。 １……ケーシング、３ａ……ケーシング上面、
４……案内孔、５……連接桿、６……クランクピ
ン、７，８……クランク軸、９，１０，１１，１
２……軸受。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ケーシングの２つの対向する横壁によつて支
   持された軸受に係合する末端頚部を有する少なく
   とも１つの回転駆動されるクランク軸を備え、こ
   のクランク軸のクランクピンが、丸みがつけられ
   かつ前記ケーシングの頂面から突出する小さな自
   由端を有する連接桿の大きな端部を回転可能に支
   持し、前記連接桿の本体部が前記頂面を貫通して
   形成された２列の案内孔を貫通し、前記２つの列
   の各中心線がケーシングの前記頂面に直角な１つ
   の平面上のそれぞれの側に配置され、前記平面
   が、関連するクランク軸の回転の幾何学的軸線を
   含み、１つの列の案内孔が他の列の案内孔と互い
   違いになつており、そのために２つの隣接する孔
   と係合する２つの隣接する連接桿が、列につき１
   つずつ、ケーシングの前記上面に直角でかつ前記
   クランク軸の回転の幾何学的軸線を含んでいる前
   記平面の一方の側と他方の側とにそれぞれ傾斜し
   ているマツサージ器。 ２ ２つのクランク軸を備え、前記ケーシングの
   前記上面が互い違いの関係に配された４つの列の
   孔を備えている特許請求の範囲第１項記載のマツ
   サージ器。 ３ 前記連接桿の本体部が円柱状であり、前記ケ
   ーシングの前記上面を貫通して形成された案内孔
   が長円形の形状を有し、この長円形の長軸がクラ
   ンク軸の回転の幾何学的軸線に直角に配置されて
   いる特許請求の範囲第１項記載のマツサージ器。