JPH0363290B2 - - Google Patents
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- JPH0363290B2 JPH0363290B2 JP61262528A JP26252886A JPH0363290B2 JP H0363290 B2 JPH0363290 B2 JP H0363290B2 JP 61262528 A JP61262528 A JP 61262528A JP 26252886 A JP26252886 A JP 26252886A JP H0363290 B2 JPH0363290 B2 JP H0363290B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、通信ケーブル等の線材が施設された
マンホール内の管路口における管路と線材との間
隙を、長期にわたつて良好に止水し得る管路止水
装置に関する。 〔従来技術〕 通信ケーブル等の線材が施設されるマンホール
内には、対向する壁面に各々管路が設けられてお
り、マンホールを横切るように線材が一方の管路
口から他方の管路口に延びて配設されている。上
記管路口は地中に形成されたコンクリート製管路
の端部であり、管路内に侵入した水がここから流
出するとマンホール内が浸水状態になり、線材等
に悪影響を及ぼすことになる。 このような浸水現象の発生を防止するため、管
路と線材との間隙に、種々の止水用シール材が充
填された管路止水装置が知られている。 そのような管路止水装置の例としては、樹脂発
泡体や有機繊維体等の基材に水硬化性ウレタンプ
レポリマーを含浸せしめたシール材を上記の如き
間隙に配置し、その場に存在する漏水を利用して
発泡硬化させて、かかる発泡硬化物によつて止水
効果を奏せしめた構造のものがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、従来の止水装置においては、施
工面及び性能面で以下のような問題点がある。 まず、施工面では、基材とプレポリマーとの混
合割合の調整が必要であり、また、プレポリマー
が液状であるため施工時の取扱性が悪く、しかも
プレポリマーが毒性を有しており、作業者への安
全衛生上にも問題がある。 一方、性能面では、装置形成の初期においては
優れた止水効果を奏するものの、発泡硬化したシ
ール材がひとたび乾燥状態になると収縮する上、
そこへ再度漏水が流出してきた際、水膨潤性を有
していないため、もはや止水機能を奏し得ないと
いう問題がある。 本発明は、このような事情に鑑み発明されたも
のであつて、安全衛生上の問題がなく、施工性に
優れる上、長期にわたつて優れた止水効果を奏し
得る管路止水装置を提供することを目的とするも
のである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、管路の内周面とその管路に挿通され
た線材の外周面との間隙に、エチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドとを共重合させ、分子中
にエチレンオキサイドを20〜60重量%含有せしめ
たポリアルキレンオキサイドに有機ポリイソシア
ネートを反応させて得られる末端イソシアネート
基含有ウレタンプレポリマー(A)に、水(B)を重量比
でA:B=1:0.5〜5の割合で混合して得られ
る軟質ポリウレタン弾性体で形成されたシール材
が充填されてなる管路止水装置を要旨とする。 上記エチレンオキサイドは1級アルキレンオキ
サイドであり、イソシアネートとの反応性が高く
親水性を有する。またプロピレンオキサイドは2
級アルキレンオキサイドであり、エチレンオキサ
イドに比べてイソシアネートとの反応性が低く疎
水性のものである。 上記ポリアルキレンオキサイド中には、エチレ
ンオキサイドが20〜60重量%含有されるように設
定することが必要である。上記の範囲を下回る
と、生成プレポリマーの水に体する反応性が緩慢
になるとともに硬化物が水に不溶性で水膨潤性が
なくなる。逆に上記の範囲を上回ると、プレポリ
マーの水に体する反応性は速くなるが水との親和
性が高く硬化物が水に対する溶解性を示す傾向が
あり、水膨潤性がなくなる。 上記ポリアルキレンオキサイドと反応させる有
機ポリイソシアネートは、通常のポリウレタンの
製造に用いられるトリレンジイソシアネート
(TDI)、ジフエニルメタンジイソシアネート
(MDI)等が用いられる。 以上に述べたウレタンプレポリマーは、単独で
用いてもよいが、場合によつては触媒(硬化速度
の調整)、充填材(補強性の調節)あるいは可塑
剤(硬化物の解体性)等を併用することができ、
発泡倍率も任意に選択することができる。 上記ウレタンプレポリマー(A)に混合する水(B)の
量は、重量比でA:B=1:0.5〜5の割合とす
る。水の混合割合を上記範囲に限定するのは、ウ
レタンプレポリマーとの反応によつて生成される
ポリウレタンが、軟質の固体状弾性体で、適度な
機械的強度を有し、且つ良好な水膨潤性を有する
ようにするためである。 このような条件下で得られるポリウレタンは軟
質の発泡体であつて、テープ状あるいはシール状
化して形成し、ケーブル等線材の外周面に所定量
巻付けるか、あるいは中空円筒状化して線材に外
嵌するかなどして用いられるため、毒性の心配が
なく、取扱性および配設性に優れる。 尚、本発明のシール材は、得られる軟質ポリウ
レタン弾性体中に、イソシアネート基に不活性な
有機繊維フイラメントを混合せしめたり、あるい
は上記有機繊維からなる織布又は不織布を積層等
一体化せしめることもできる。 〔発明の効果〕 本発明の管路止水装置は、特定のウレタンプレ
ポリマーに特定量の水を混合せしめて軟質弾性体
化したシール材を用いて形成されるため、施工時
ウレタンプレポリマーを使用することがなく安全
衛生(毒性)上の心配がなく、単に止水すべき間
隙に配置するだけでよく施工性に優れ、また止水
すべき箇所に漏水が存在するか否かにかかわらず
施工ができ、その上、シール材がエチレンオキサ
イドを含有しているので水膨潤性に優れるため、
それ自身が乾燥状態を呈した後も、再び漏水と接
触して水膨潤性を呈するなど、長期にわたつて優
れた止水効果を奏する。 〔実施例〕 以下に、本発明の止水装置の実施例を説明す
る。 まず、本発明で用いられるシール材は次のよう
にして製造される。 はじめに、エチレンオキサイド(EO)とプロ
ピレンオキサイド(PO)とを重合触媒下でラン
ダム共重合させ、EO含有量の異なるポリアルキ
レンオキサイド(PAO)を合成する。 次に、このPAOにトリレンジイソシアネート
(TDI)を反応させ、末端イソシアネート基含有
ウレタンプレポリマーを合成する。そして、この
プレポリマーに水を種々の割合で混合し、金型内
に注型し、中空円筒状体(内径48mm、外径80mm、
高さ50mm)を製造する。その結果を表−1に示
す。 このようにして得られたシール材を用いて、通
信ケーブル用マンホール内の漏水の存在する管路
内(管路内75mmφ、ケーブル外径50mmφ)の止水
を行なつた。そのときの施工性及び止水性能につ
いての結果を表−2に示す。止水性能について
は、初期性能及び乾燥後性能(40℃×168時間乾
燥)について、水圧2Kg/cm2に耐えるか否かを調
べ、この水圧に耐えたものを○、耐えられなかつ
たものを×として表中に記した。
マンホール内の管路口における管路と線材との間
隙を、長期にわたつて良好に止水し得る管路止水
装置に関する。 〔従来技術〕 通信ケーブル等の線材が施設されるマンホール
内には、対向する壁面に各々管路が設けられてお
り、マンホールを横切るように線材が一方の管路
口から他方の管路口に延びて配設されている。上
記管路口は地中に形成されたコンクリート製管路
の端部であり、管路内に侵入した水がここから流
出するとマンホール内が浸水状態になり、線材等
に悪影響を及ぼすことになる。 このような浸水現象の発生を防止するため、管
路と線材との間隙に、種々の止水用シール材が充
填された管路止水装置が知られている。 そのような管路止水装置の例としては、樹脂発
泡体や有機繊維体等の基材に水硬化性ウレタンプ
レポリマーを含浸せしめたシール材を上記の如き
間隙に配置し、その場に存在する漏水を利用して
発泡硬化させて、かかる発泡硬化物によつて止水
効果を奏せしめた構造のものがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、従来の止水装置においては、施
工面及び性能面で以下のような問題点がある。 まず、施工面では、基材とプレポリマーとの混
合割合の調整が必要であり、また、プレポリマー
が液状であるため施工時の取扱性が悪く、しかも
プレポリマーが毒性を有しており、作業者への安
全衛生上にも問題がある。 一方、性能面では、装置形成の初期においては
優れた止水効果を奏するものの、発泡硬化したシ
ール材がひとたび乾燥状態になると収縮する上、
そこへ再度漏水が流出してきた際、水膨潤性を有
していないため、もはや止水機能を奏し得ないと
いう問題がある。 本発明は、このような事情に鑑み発明されたも
のであつて、安全衛生上の問題がなく、施工性に
優れる上、長期にわたつて優れた止水効果を奏し
得る管路止水装置を提供することを目的とするも
のである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、管路の内周面とその管路に挿通され
た線材の外周面との間隙に、エチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドとを共重合させ、分子中
にエチレンオキサイドを20〜60重量%含有せしめ
たポリアルキレンオキサイドに有機ポリイソシア
ネートを反応させて得られる末端イソシアネート
基含有ウレタンプレポリマー(A)に、水(B)を重量比
でA:B=1:0.5〜5の割合で混合して得られ
る軟質ポリウレタン弾性体で形成されたシール材
が充填されてなる管路止水装置を要旨とする。 上記エチレンオキサイドは1級アルキレンオキ
サイドであり、イソシアネートとの反応性が高く
親水性を有する。またプロピレンオキサイドは2
級アルキレンオキサイドであり、エチレンオキサ
イドに比べてイソシアネートとの反応性が低く疎
水性のものである。 上記ポリアルキレンオキサイド中には、エチレ
ンオキサイドが20〜60重量%含有されるように設
定することが必要である。上記の範囲を下回る
と、生成プレポリマーの水に体する反応性が緩慢
になるとともに硬化物が水に不溶性で水膨潤性が
なくなる。逆に上記の範囲を上回ると、プレポリ
マーの水に体する反応性は速くなるが水との親和
性が高く硬化物が水に対する溶解性を示す傾向が
あり、水膨潤性がなくなる。 上記ポリアルキレンオキサイドと反応させる有
機ポリイソシアネートは、通常のポリウレタンの
製造に用いられるトリレンジイソシアネート
(TDI)、ジフエニルメタンジイソシアネート
(MDI)等が用いられる。 以上に述べたウレタンプレポリマーは、単独で
用いてもよいが、場合によつては触媒(硬化速度
の調整)、充填材(補強性の調節)あるいは可塑
剤(硬化物の解体性)等を併用することができ、
発泡倍率も任意に選択することができる。 上記ウレタンプレポリマー(A)に混合する水(B)の
量は、重量比でA:B=1:0.5〜5の割合とす
る。水の混合割合を上記範囲に限定するのは、ウ
レタンプレポリマーとの反応によつて生成される
ポリウレタンが、軟質の固体状弾性体で、適度な
機械的強度を有し、且つ良好な水膨潤性を有する
ようにするためである。 このような条件下で得られるポリウレタンは軟
質の発泡体であつて、テープ状あるいはシール状
化して形成し、ケーブル等線材の外周面に所定量
巻付けるか、あるいは中空円筒状化して線材に外
嵌するかなどして用いられるため、毒性の心配が
なく、取扱性および配設性に優れる。 尚、本発明のシール材は、得られる軟質ポリウ
レタン弾性体中に、イソシアネート基に不活性な
有機繊維フイラメントを混合せしめたり、あるい
は上記有機繊維からなる織布又は不織布を積層等
一体化せしめることもできる。 〔発明の効果〕 本発明の管路止水装置は、特定のウレタンプレ
ポリマーに特定量の水を混合せしめて軟質弾性体
化したシール材を用いて形成されるため、施工時
ウレタンプレポリマーを使用することがなく安全
衛生(毒性)上の心配がなく、単に止水すべき間
隙に配置するだけでよく施工性に優れ、また止水
すべき箇所に漏水が存在するか否かにかかわらず
施工ができ、その上、シール材がエチレンオキサ
イドを含有しているので水膨潤性に優れるため、
それ自身が乾燥状態を呈した後も、再び漏水と接
触して水膨潤性を呈するなど、長期にわたつて優
れた止水効果を奏する。 〔実施例〕 以下に、本発明の止水装置の実施例を説明す
る。 まず、本発明で用いられるシール材は次のよう
にして製造される。 はじめに、エチレンオキサイド(EO)とプロ
ピレンオキサイド(PO)とを重合触媒下でラン
ダム共重合させ、EO含有量の異なるポリアルキ
レンオキサイド(PAO)を合成する。 次に、このPAOにトリレンジイソシアネート
(TDI)を反応させ、末端イソシアネート基含有
ウレタンプレポリマーを合成する。そして、この
プレポリマーに水を種々の割合で混合し、金型内
に注型し、中空円筒状体(内径48mm、外径80mm、
高さ50mm)を製造する。その結果を表−1に示
す。 このようにして得られたシール材を用いて、通
信ケーブル用マンホール内の漏水の存在する管路
内(管路内75mmφ、ケーブル外径50mmφ)の止水
を行なつた。そのときの施工性及び止水性能につ
いての結果を表−2に示す。止水性能について
は、初期性能及び乾燥後性能(40℃×168時間乾
燥)について、水圧2Kg/cm2に耐えるか否かを調
べ、この水圧に耐えたものを○、耐えられなかつ
たものを×として表中に記した。
【表】
【表】
【表】
表−2から明らかなように本発明の止水装置
は、安全衛生上の問題がなく、施工性に優れ、そ
の上、長期にわたつて優れた止水効果を奏する。 尚、本発明で用いられるシール材の形状は、上
記実施例の如き中空円筒状体とする他に、テープ
状に成形し、線材の外周面に積層状態で配置する
こともできる。 また、本発明の止水装置は、その施工に際し、
止水箇所に漏水の存在は必須ではなく、施工後に
シール材が漏水と接触して膨潤することにより優
れた止水効果を奏するという特徴を有している。
は、安全衛生上の問題がなく、施工性に優れ、そ
の上、長期にわたつて優れた止水効果を奏する。 尚、本発明で用いられるシール材の形状は、上
記実施例の如き中空円筒状体とする他に、テープ
状に成形し、線材の外周面に積層状態で配置する
こともできる。 また、本発明の止水装置は、その施工に際し、
止水箇所に漏水の存在は必須ではなく、施工後に
シール材が漏水と接触して膨潤することにより優
れた止水効果を奏するという特徴を有している。
Claims (1)
- 1 管路の内周面とその管路に挿通された線材の
外周面との間隙に、エチレンオキサイドとプロピ
レンオキサイドとを共重合させ、分子中にエチレ
ンオキサイドを20〜60重量%含有せしめたポリア
ルキレンオキサイドに有機ポリイソシアネートを
反応させて得られる末端イソシアネート基含有ウ
レタンプレポリマー(A)に、水(B)を重量比でA:B
=1:0.5〜5の割合で混合して得られる軟質ポ
リウレタン弾性体で形成されたシール材が充填さ
れてなることを特徴とする管路止水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61262528A JPS63117612A (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | 管路止水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61262528A JPS63117612A (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | 管路止水装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63117612A JPS63117612A (ja) | 1988-05-21 |
JPH0363290B2 true JPH0363290B2 (ja) | 1991-09-30 |
Family
ID=17377050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61262528A Granted JPS63117612A (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | 管路止水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63117612A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2017570A1 (en) | 2007-07-17 | 2009-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Shape measuring device and method with regulated scanning force based on monitoring the position of a resiliently mounted probe with several interferometers. |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4457958B2 (ja) | 2004-06-29 | 2010-04-28 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
-
1986
- 1986-11-04 JP JP61262528A patent/JPS63117612A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2017570A1 (en) | 2007-07-17 | 2009-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Shape measuring device and method with regulated scanning force based on monitoring the position of a resiliently mounted probe with several interferometers. |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63117612A (ja) | 1988-05-21 |
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