JPH0361916B2 - - Google Patents
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- JPH0361916B2 JPH0361916B2 JP58091736A JP9173683A JPH0361916B2 JP H0361916 B2 JPH0361916 B2 JP H0361916B2 JP 58091736 A JP58091736 A JP 58091736A JP 9173683 A JP9173683 A JP 9173683A JP H0361916 B2 JPH0361916 B2 JP H0361916B2
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- reactor vessel
- piping
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は、高速増殖炉、特に液体金属冷却の高
速増殖炉に関するものである。
速増殖炉に関するものである。
高速増殖炉においては、炉心を流通する冷却材
である液体金属を収納する原子炉容器又は配管に
万一破損が生じても、液体金属の流出を最小限に
止め、炉心が空だき状態となることがないよう
に、炉心より低い位置にある原子炉容器や配管を
収容する安全容器が設けられている。
である液体金属を収納する原子炉容器又は配管に
万一破損が生じても、液体金属の流出を最小限に
止め、炉心が空だき状態となることがないよう
に、炉心より低い位置にある原子炉容器や配管を
収容する安全容器が設けられている。
第1図はこのような安全容器の設けられている
タンク型高速増殖炉の構成を示すもので、1は原
子炉容器、2は原子炉容器1の外側に設けられて
いる安全容器、3は建家壁、4はルーフスラブ、
5は炉心、6は炉上部機構、7は中間熱交換器、
8は液体ナトリウムの主循環ポンプを示してい
る。
タンク型高速増殖炉の構成を示すもので、1は原
子炉容器、2は原子炉容器1の外側に設けられて
いる安全容器、3は建家壁、4はルーフスラブ、
5は炉心、6は炉上部機構、7は中間熱交換器、
8は液体ナトリウムの主循環ポンプを示してい
る。
原子炉容器1は直径が20mの円筒状の容器より
なり、円筒状の支持構造9によつて建家壁3に支
持されているルーフスラブ4に支持されており、
このルーフスラブ4にはこれを貫通する形で中間
熱交換器7、炉上部機構6が設置されている。原
子炉容器1のほぼ中央に配置されている炉心5は
適当に制御された状態の下で核分裂反応を生じ熱
を発生する。原子炉容器1内のナトリウムは隔壁
10により、炉心5の出口側に当る高温ナトリウ
ム11と炉心5の入口側に当る低温ナトリウム1
2の二つの領域に区画されている。そして、原子
炉容器1内の低温ナトリウム12は、遠心式の主
循環ポンプ8によつて加圧され、配管13を経て
炉心5下部に圧送され、ここで炉心5を構成する
多数の燃料集合体に流量配分され、炉心5の発熱
によりその温度を上げ、高温ナトリウム11と混
合する。高温ナトリウム11はシエルアンドチユ
ーブ型の中間熱交換器7のシエル側に導かれ、こ
こでチユーブ側を流れる2次ナトリウムと熱交換
して、その熱を2次ナトリウムに伝達して温度を
下げ、下部より流出して低温ナトリウム12と混
合する。
なり、円筒状の支持構造9によつて建家壁3に支
持されているルーフスラブ4に支持されており、
このルーフスラブ4にはこれを貫通する形で中間
熱交換器7、炉上部機構6が設置されている。原
子炉容器1のほぼ中央に配置されている炉心5は
適当に制御された状態の下で核分裂反応を生じ熱
を発生する。原子炉容器1内のナトリウムは隔壁
10により、炉心5の出口側に当る高温ナトリウ
ム11と炉心5の入口側に当る低温ナトリウム1
2の二つの領域に区画されている。そして、原子
炉容器1内の低温ナトリウム12は、遠心式の主
循環ポンプ8によつて加圧され、配管13を経て
炉心5下部に圧送され、ここで炉心5を構成する
多数の燃料集合体に流量配分され、炉心5の発熱
によりその温度を上げ、高温ナトリウム11と混
合する。高温ナトリウム11はシエルアンドチユ
ーブ型の中間熱交換器7のシエル側に導かれ、こ
こでチユーブ側を流れる2次ナトリウムと熱交換
して、その熱を2次ナトリウムに伝達して温度を
下げ、下部より流出して低温ナトリウム12と混
合する。
また、安全容器2は建家壁4の内壁に設けられ
ている円筒状の支持構造14によつて支持され原
子炉容器1の外側に設置されており、原子炉容器
1と安全容器2との間に形成された空間内には窒
素ガスが充填されており、その上部において原子
炉建家内に封入されている窒素ガス15と連通し
ている。また安全容器2と原子炉容器1との相対
変位を拘束するためのふれ止め機構16,17が
設けられている。
ている円筒状の支持構造14によつて支持され原
子炉容器1の外側に設置されており、原子炉容器
1と安全容器2との間に形成された空間内には窒
素ガスが充填されており、その上部において原子
炉建家内に封入されている窒素ガス15と連通し
ている。また安全容器2と原子炉容器1との相対
変位を拘束するためのふれ止め機構16,17が
設けられている。
このようなタンク型高速増殖炉では、炉心5を
冷却する1次ナトリウムはすべて原子炉容器1内
に収納されているため、バウンダリーの破損によ
る冷却ナトリウムの流出事故は生じにくい構造に
なつている。そして原子炉容器1が万一破損して
ナトリウムが漏洩するような事故が発生した場合
には、液体ナトリウムは原子炉容器1と安全容器
2との間に形成される空間内の不活性の窒素ガス
空間に流入することになるので、雰囲気の化学反
応が生ずるような付随的な災害が発生することは
ない。
冷却する1次ナトリウムはすべて原子炉容器1内
に収納されているため、バウンダリーの破損によ
る冷却ナトリウムの流出事故は生じにくい構造に
なつている。そして原子炉容器1が万一破損して
ナトリウムが漏洩するような事故が発生した場合
には、液体ナトリウムは原子炉容器1と安全容器
2との間に形成される空間内の不活性の窒素ガス
空間に流入することになるので、雰囲気の化学反
応が生ずるような付随的な災害が発生することは
ない。
しかし、原子炉容器1と安全容器2との間に形
成される空間は、供用期間中行なわれる検査に必
要なスペースを確保しておく必要があるため、空
間の容積はかなり大きくなるのが一般である。こ
のため、万一原子炉容器1などに破損が生じた場
合に安全容器2内に流出する冷却材の量はかなり
大きなものとなる。従つて、この大量の冷却材の
流出によつて原子炉容器1内に著しい液位低下を
生ぜしめないように原子炉容器1内の冷却材容量
を充分大きくしておく必要があつた。
成される空間は、供用期間中行なわれる検査に必
要なスペースを確保しておく必要があるため、空
間の容積はかなり大きくなるのが一般である。こ
のため、万一原子炉容器1などに破損が生じた場
合に安全容器2内に流出する冷却材の量はかなり
大きなものとなる。従つて、この大量の冷却材の
流出によつて原子炉容器1内に著しい液位低下を
生ぜしめないように原子炉容器1内の冷却材容量
を充分大きくしておく必要があつた。
本発明は、このような問題点を除去し、万一原
子炉容器又は入かが配管して冷却材が流出するよ
うな事故が発生した場合にも、その流出速度及び
流出量を抑制して、原子炉容器内の冷却材の液位
低下を少なくすることの可能な高速増殖炉を提供
することを目的とするものである。
子炉容器又は入かが配管して冷却材が流出するよ
うな事故が発生した場合にも、その流出速度及び
流出量を抑制して、原子炉容器内の冷却材の液位
低下を少なくすることの可能な高速増殖炉を提供
することを目的とするものである。
本発明は、炉心を流通する液体金属からなる冷
却材を収納する原子炉容器又は配管と、該原子炉
容器又は該配管を収容し、該原子炉容器又は該配
管との間に形成される空間内に不活性ガスの充填
してある安全容器とを有する高速増殖炉におい
て、前記空間内に前記冷却材の比重と同程度の比
重を有する粒状物体を充填してなることを第1の
特徴とし、さらに前記空間内のガスの循環及び該
ガスの循環に伴つて前記粒状物体の前記空間に対
する充填、排出を行うガス循環装置が設けられて
いることを第2の特徴とするものである。
却材を収納する原子炉容器又は配管と、該原子炉
容器又は該配管を収容し、該原子炉容器又は該配
管との間に形成される空間内に不活性ガスの充填
してある安全容器とを有する高速増殖炉におい
て、前記空間内に前記冷却材の比重と同程度の比
重を有する粒状物体を充填してなることを第1の
特徴とし、さらに前記空間内のガスの循環及び該
ガスの循環に伴つて前記粒状物体の前記空間に対
する充填、排出を行うガス循環装置が設けられて
いることを第2の特徴とするものである。
本発明は、粒状物体の充填層を原子炉容器又は
配管と安全容器との間に形成される空間内に形成
した場合には、(1)高速増殖炉が作動する350〜500
℃の高温の温度条件において支配的な伝熱形態で
ある輻射伝熱を、粒状物体による直達輻射の遮蔽
効果により大幅に低減でき、(2)粒状物体が流出し
た冷却材に対して大きな流動抵抗となるととも
に、充填層内の気孔率を低減するので、冷却材の
流出速度ならびに流出量の低減に顕著な効果があ
り、(3)粒状物体の比重が冷却材である液体金属の
比重と同程度であれば、通常の工学的手段によつ
て、ガスと同伴させて安全容器に供給し、安全容
器から排出することができ、通常運転時、事故
時、メンテナンス時の各状態にマツチした特性を
有する信頼性の高い安全防護設備が得られる点に
着目してなされたものである。
配管と安全容器との間に形成される空間内に形成
した場合には、(1)高速増殖炉が作動する350〜500
℃の高温の温度条件において支配的な伝熱形態で
ある輻射伝熱を、粒状物体による直達輻射の遮蔽
効果により大幅に低減でき、(2)粒状物体が流出し
た冷却材に対して大きな流動抵抗となるととも
に、充填層内の気孔率を低減するので、冷却材の
流出速度ならびに流出量の低減に顕著な効果があ
り、(3)粒状物体の比重が冷却材である液体金属の
比重と同程度であれば、通常の工学的手段によつ
て、ガスと同伴させて安全容器に供給し、安全容
器から排出することができ、通常運転時、事故
時、メンテナンス時の各状態にマツチした特性を
有する信頼性の高い安全防護設備が得られる点に
着目してなされたものである。
第2図は一実施例のタンク型高速増殖炉の構成
を示すもので、第1図と同一部分には同一符号が
付してある。この図で18は安全容器2の底部に
設けられている漏洩検出器、19は原子炉容器1
と安全容器2との間に形成される空間に充填され
ている粒状物体、20は一端が粒状物体19の充
填された空間上部に位置するサンプリング管、2
1はサンプリング管20の他端に設けられている
ガスサンプリング型漏洩検出器を示している。
を示すもので、第1図と同一部分には同一符号が
付してある。この図で18は安全容器2の底部に
設けられている漏洩検出器、19は原子炉容器1
と安全容器2との間に形成される空間に充填され
ている粒状物体、20は一端が粒状物体19の充
填された空間上部に位置するサンプリング管、2
1はサンプリング管20の他端に設けられている
ガスサンプリング型漏洩検出器を示している。
このような構造のタンク型高速増殖炉において
は、炉心5を冷却する1次ナトリウムはすべて原
子炉容器1内に収納されているため、バウンダリ
ーの破損による冷却ナトリウムの流出事故は生じ
難いが、万一原子炉容器が破損して、ナトリウム
が漏洩するような事故が発生した場合には、液体
ナトリウムは不活性の窒素ガス空間に流入するこ
とになるので、雰囲気と化学反応を生じるような
付随的な災害が発生することはない。
は、炉心5を冷却する1次ナトリウムはすべて原
子炉容器1内に収納されているため、バウンダリ
ーの破損による冷却ナトリウムの流出事故は生じ
難いが、万一原子炉容器が破損して、ナトリウム
が漏洩するような事故が発生した場合には、液体
ナトリウムは不活性の窒素ガス空間に流入するこ
とになるので、雰囲気と化学反応を生じるような
付随的な災害が発生することはない。
特に、原子炉容器1と安全容器2とによつて形
成される空間内には粒状物体19が充填されてい
るため、安全容器2の実質的な気孔率は1/3程度
に低減しているので、安全容器2内に液体ナトリ
ウムが漏洩した場合のナトリウムの流出速度が抑
制されるとともに、安全容器2内のレベルがすぐ
さま原子炉容器1内のレベルまで上昇するのでナ
トリウムの漏洩を抑制することができる。
成される空間内には粒状物体19が充填されてい
るため、安全容器2の実質的な気孔率は1/3程度
に低減しているので、安全容器2内に液体ナトリ
ウムが漏洩した場合のナトリウムの流出速度が抑
制されるとともに、安全容器2内のレベルがすぐ
さま原子炉容器1内のレベルまで上昇するのでナ
トリウムの漏洩を抑制することができる。
また、安全容器2の最下点にはナトリウムと接
触すると電気的な短絡が生ずる接点式の漏洩検出
器18が設置されており、また安全容器2の上部
からサンプリング管20を介して内部のガスを抽
気し、ガス中に含まれるナトリウムエアロゾルを
検知する方式のガスサンプリング型漏洩検出器2
1が設置されていて、原子炉容器1からの冷却材
の漏洩を常にモニターするようになつている。
触すると電気的な短絡が生ずる接点式の漏洩検出
器18が設置されており、また安全容器2の上部
からサンプリング管20を介して内部のガスを抽
気し、ガス中に含まれるナトリウムエアロゾルを
検知する方式のガスサンプリング型漏洩検出器2
1が設置されていて、原子炉容器1からの冷却材
の漏洩を常にモニターするようになつている。
安全容器2内に充填する粒状物体19の比重が
冷却材であるナトリウムの比重に較べて著しく小
さい場合には、原子炉容器1からのナトリウムの
流出事故時に、粒状物体19がその比重に応じて
一部がナトリウム液面上に浮上することになるの
で、ナトリウム流出量の抑制の面から難点が生ず
ることになる。また、逆に、粒状物体19の比重
が冷却材であるナトリウムの比重に比べて著しく
大きい場合には、通常運転時においても、安全容
器2内には常に大きな荷重がかかることになるの
で安全容器2及びその支持構造の構造設計の面か
ら好ましくない。従つて、安全容器2内に充填す
る粒状物体19の比重は、原子炉の冷却材である
液体ナトリウムの比重と等しいか、またはそれに
近い値に選ぶのが得策である。
冷却材であるナトリウムの比重に較べて著しく小
さい場合には、原子炉容器1からのナトリウムの
流出事故時に、粒状物体19がその比重に応じて
一部がナトリウム液面上に浮上することになるの
で、ナトリウム流出量の抑制の面から難点が生ず
ることになる。また、逆に、粒状物体19の比重
が冷却材であるナトリウムの比重に比べて著しく
大きい場合には、通常運転時においても、安全容
器2内には常に大きな荷重がかかることになるの
で安全容器2及びその支持構造の構造設計の面か
ら好ましくない。従つて、安全容器2内に充填す
る粒状物体19の比重は、原子炉の冷却材である
液体ナトリウムの比重と等しいか、またはそれに
近い値に選ぶのが得策である。
このような粒状物体19は球体内に不活性ガス
を封入して形成される。第3図はその断面を示し
22は球体、23は不活性ガスを示している。こ
の球体22には、高温のナトリウムに対して耐性
があれば特に限定されない。すなわち、ステンレ
ス鋼、ニツケルなどの金属材料のみならずアルミ
ナ、炭化珪素などのセラミツクスを用いることも
できる。
を封入して形成される。第3図はその断面を示し
22は球体、23は不活性ガスを示している。こ
の球体22には、高温のナトリウムに対して耐性
があれば特に限定されない。すなわち、ステンレ
ス鋼、ニツケルなどの金属材料のみならずアルミ
ナ、炭化珪素などのセラミツクスを用いることも
できる。
第4図は球体に使用する材料の比重と、球体の
半径R及びその肉厚tとの関係を示したもので、
横軸及び縦軸にそれぞれ比重及びt/Rが示して
ある。この関係を用いて球体の仕様を定めること
によつて、冷却材である液体ナトリウムの比重と
ほぼ等しい粒状物体を得ることができる。
半径R及びその肉厚tとの関係を示したもので、
横軸及び縦軸にそれぞれ比重及びt/Rが示して
ある。この関係を用いて球体の仕様を定めること
によつて、冷却材である液体ナトリウムの比重と
ほぼ等しい粒状物体を得ることができる。
このような構成を有する高速増殖炉において
は、下記のような効果を得ることができる。
は、下記のような効果を得ることができる。
(1) 万一原子炉容器内のナトリウム漏洩した場合
においても、粒状物体により安全容器内の実質
的な気孔率が小さくなつているので、漏洩ナト
リウムの液位は安全容器内ですみやかに上昇す
るので、原子炉容器内の液位低下を最小限に制
御することができる。
においても、粒状物体により安全容器内の実質
的な気孔率が小さくなつているので、漏洩ナト
リウムの液位は安全容器内ですみやかに上昇す
るので、原子炉容器内の液位低下を最小限に制
御することができる。
(2) 漏洩ナトリウムは一坦粒状物体に接触し、こ
れと熱交換した後に安全容器に接触することに
なるので、安全容器に大きな熱衝撃が加わるこ
とがなく、安全容器の健全性を高めることがで
きる。
れと熱交換した後に安全容器に接触することに
なるので、安全容器に大きな熱衝撃が加わるこ
とがなく、安全容器の健全性を高めることがで
きる。
(3) 放射性の腐食生成物を含む高温の漏洩ナトリ
ウムと安全容器内の不活性ガスとの直接接触面
積が粒状物体の存在により低減されるととも
に、漏洩ナトリウムの温度もすみやかに低下す
るので、エアロゾルとともに雰囲気ガスに放出
される放射性を低減することができる。
ウムと安全容器内の不活性ガスとの直接接触面
積が粒状物体の存在により低減されるととも
に、漏洩ナトリウムの温度もすみやかに低下す
るので、エアロゾルとともに雰囲気ガスに放出
される放射性を低減することができる。
(4) 原子炉容器と安全容器との間に相対振動が発
生した場合にも、原子炉容器1は、その頂部に
おいてルーフスラブ4を介して円筒状の支持構
造9により、建屋壁3に結合されており、また
安全容器2はその胴部を同様に円筒状の支持構
造9により同じ建家壁3に支持されている。そ
して周方向の相対変位を拘束する形のキー方式
のふれ止め機構16及び17が円周方向に適当
な間隔で設けられているので、両者の間の軸方
向の相対変位はすべりにより、周方向の相対変
位はふれ止め機構16及び17により吸収され
るので、地震時においても両容器間の相対変位
は比較的小さな振幅に止まるようになつてい
る。特に、地震時には原子炉容器1と安全容器
2との間に形成される空間内に充填された粒状
物体19が相互に相対変位を生じて摩擦し合
い、押し合うことにより振動エネルギーを吸収
する作用をするので、原子炉容器1と安全容器
2との間に相対変位の振幅は一層小さなものと
なる。地震による振幅が過大となつた場合に
は、充填されている粒状物体が塑性変形を起し
てエネルギーを吸収するため、一層の制限効果
を発揮することになる。
生した場合にも、原子炉容器1は、その頂部に
おいてルーフスラブ4を介して円筒状の支持構
造9により、建屋壁3に結合されており、また
安全容器2はその胴部を同様に円筒状の支持構
造9により同じ建家壁3に支持されている。そ
して周方向の相対変位を拘束する形のキー方式
のふれ止め機構16及び17が円周方向に適当
な間隔で設けられているので、両者の間の軸方
向の相対変位はすべりにより、周方向の相対変
位はふれ止め機構16及び17により吸収され
るので、地震時においても両容器間の相対変位
は比較的小さな振幅に止まるようになつてい
る。特に、地震時には原子炉容器1と安全容器
2との間に形成される空間内に充填された粒状
物体19が相互に相対変位を生じて摩擦し合
い、押し合うことにより振動エネルギーを吸収
する作用をするので、原子炉容器1と安全容器
2との間に相対変位の振幅は一層小さなものと
なる。地震による振幅が過大となつた場合に
は、充填されている粒状物体が塑性変形を起し
てエネルギーを吸収するため、一層の制限効果
を発揮することになる。
(5) 安全容器内に存在する粒状物体が、原子炉容
器と安全容器との間のガスの自然対流を抑制す
るとともに、両容器間の直達輻射を遮断するの
で、原子炉容器からの放熱量を低減することが
でき、プラントの熱効率の向上に寄与するとと
もに原子炉建家壁の温度上昇を抑制する。
器と安全容器との間のガスの自然対流を抑制す
るとともに、両容器間の直達輻射を遮断するの
で、原子炉容器からの放熱量を低減することが
でき、プラントの熱効率の向上に寄与するとと
もに原子炉建家壁の温度上昇を抑制する。
(6) 原子炉の停止状態で実施する原子炉容器や配
管の供用期間中検査においては、検査、保守な
らびに補修に必要な十分なスペースを確保する
ことができ、しかも冷却材の容量を大きくする
必要もない。
管の供用期間中検査においては、検査、保守な
らびに補修に必要な十分なスペースを確保する
ことができ、しかも冷却材の容量を大きくする
必要もない。
第5図は他の実施例のタンク型高速増殖炉の
構成を示すもので、第1図及び第2図と同一の
部分には同一の符号が付してある。この実施例
が第2図の実施例と異なる点は、原子炉容器1
と安全容器2との間に形成される空間に対する
粒状物体19の充填及び排出を行なう装置が設
けられている点である。この装置は、粒状物体
19を一時的に収容納する粒状物体容器24
と、原子炉容器1と安全容器2との間に形成さ
れた空間内のレベルの異なる複数の個所に下端
の開口部が位置するように配設され他端が粒状
物体容器24に接続する配管25,26…と、
粒状物体容器24及び原子炉容器1と安全容器
2との間に形成される空間をガス循環ブロワー
27を介して接続する配管28とからなつてい
る。そして、粒状物体容器24の内部には粒状
物体19をガスから分離するためのメツシユ2
9が設けられている。
構成を示すもので、第1図及び第2図と同一の
部分には同一の符号が付してある。この実施例
が第2図の実施例と異なる点は、原子炉容器1
と安全容器2との間に形成される空間に対する
粒状物体19の充填及び排出を行なう装置が設
けられている点である。この装置は、粒状物体
19を一時的に収容納する粒状物体容器24
と、原子炉容器1と安全容器2との間に形成さ
れた空間内のレベルの異なる複数の個所に下端
の開口部が位置するように配設され他端が粒状
物体容器24に接続する配管25,26…と、
粒状物体容器24及び原子炉容器1と安全容器
2との間に形成される空間をガス循環ブロワー
27を介して接続する配管28とからなつてい
る。そして、粒状物体容器24の内部には粒状
物体19をガスから分離するためのメツシユ2
9が設けられている。
この実施例では、粒状物体19は原子炉の運
転時には、すべて原子炉容器1と安全容器2と
の間に形成された空間に充填されているが、原
子炉の停止時には、循環ブロワー27を動作さ
せると原子炉容器1と安全容器2との間に形成
された空間内に充填されている粒状物体19は
窒素ガスとともに配管25,26…を経て粒状
物体容器24内に吸引され、粒状物体容器24
内においてフイルタ29によつて窒素ガスと粒
状物体19が分離され、粒状物体19のみが粒
状物体容器24内に収納される。このような操
作により安全容器2内の粒状物体19を流体力
により自動的に排除した後、原子炉容器1外
面、安全容器2内面の供用期間中検査を実施す
ることができる。第6図は粒状物体19を窒素
ガスの流れに伴つて排除するために必要な窒素
ガスの流速と粒状物体の直径との関係を示すも
ので、横軸、縦軸にそれぞれ窒素ガスの流速
(m/s)、粒状物体の直径(mm)がとつてあ
る。循環ブロワー27によつて配管25,26
…内のガス流速を10〜15m/s程度まで上昇さ
せることは比較的容易であるので、直径10〜20
mmの粒状物体を用いても、その排出を流体力に
よつて行うことが可能なことをこの図は示して
いる。
転時には、すべて原子炉容器1と安全容器2と
の間に形成された空間に充填されているが、原
子炉の停止時には、循環ブロワー27を動作さ
せると原子炉容器1と安全容器2との間に形成
された空間内に充填されている粒状物体19は
窒素ガスとともに配管25,26…を経て粒状
物体容器24内に吸引され、粒状物体容器24
内においてフイルタ29によつて窒素ガスと粒
状物体19が分離され、粒状物体19のみが粒
状物体容器24内に収納される。このような操
作により安全容器2内の粒状物体19を流体力
により自動的に排除した後、原子炉容器1外
面、安全容器2内面の供用期間中検査を実施す
ることができる。第6図は粒状物体19を窒素
ガスの流れに伴つて排除するために必要な窒素
ガスの流速と粒状物体の直径との関係を示すも
ので、横軸、縦軸にそれぞれ窒素ガスの流速
(m/s)、粒状物体の直径(mm)がとつてあ
る。循環ブロワー27によつて配管25,26
…内のガス流速を10〜15m/s程度まで上昇さ
せることは比較的容易であるので、直径10〜20
mmの粒状物体を用いても、その排出を流体力に
よつて行うことが可能なことをこの図は示して
いる。
なお、このガス循環装置は、原子炉容器1と
安全容器2との間に形成される空間内に粒状物
体19を充填する場合にも使用することができ
る。
安全容器2との間に形成される空間内に粒状物
体19を充填する場合にも使用することができ
る。
本実施例の場合には、前述の実施例の効果の
他に下記のような効果がある。
他に下記のような効果がある。
(7) 粒状物体の排出を窒素ガスの循環により流体
力だけで行うことが可能となるので、供用期間
中検査に先立つ粒状物体の排出を簡便に行うこ
とが可能となり、検査工程を短縮するうえで大
きな効果を得ることができる。
力だけで行うことが可能となるので、供用期間
中検査に先立つ粒状物体の排出を簡便に行うこ
とが可能となり、検査工程を短縮するうえで大
きな効果を得ることができる。
(8) 粒状物体の充填及び排出を遠隔操作により行
なうことが可能となるで、この作業に従事する
作業者の放射線被曝をさけることが可能とな
る。
なうことが可能となるで、この作業に従事する
作業者の放射線被曝をさけることが可能とな
る。
(9) この粒状物体の供給、排出のための装置は、
安全容器の外側の窒素ガス雰囲気内に設けるこ
とも可能で、このような場合には原子炉建家屋
内のスペースの有効利用をはかることもでき
る。
安全容器の外側の窒素ガス雰囲気内に設けるこ
とも可能で、このような場合には原子炉建家屋
内のスペースの有効利用をはかることもでき
る。
なお、前述の実施例は何れもタンク型高速増
殖炉に適用したものを示したが、ループ型高速
増殖炉においても同様の構成が可能で、この場
合には、安全容器は原子炉容器及びこれとポン
プ、熱交換器を結ぶ配管の外側に位置して設け
られるが、同様に作用し同様の効果を得ること
ができる。
殖炉に適用したものを示したが、ループ型高速
増殖炉においても同様の構成が可能で、この場
合には、安全容器は原子炉容器及びこれとポン
プ、熱交換器を結ぶ配管の外側に位置して設け
られるが、同様に作用し同様の効果を得ること
ができる。
本発明は、万一原子炉容器が破損し、冷却材が
流出するような事故が発生した場合にも、その流
出速度及び流出量を抑制して、原子炉容器内の冷
却材の液位低下を少なくすることの可能な高速増
殖炉の提供を可能とするもので、産業上の効果の
大なるものである。
流出するような事故が発生した場合にも、その流
出速度及び流出量を抑制して、原子炉容器内の冷
却材の液位低下を少なくすることの可能な高速増
殖炉の提供を可能とするもので、産業上の効果の
大なるものである。
第1図は従来のタンク型高速増殖炉の構成を示
す説明図、第2図は本発明の高速増殖炉の一実施
例の構成を示す説明図、第3図は同じく第2図の
要部の断面図、第4図は同じく実施条件を示す特
性線図、第5図は同じく他の実施例の構成を示す
説明図、第6図は同じく実施条件を示す特性線図
である。 1……原子炉容器、2……安全容器、3……建
家壁、5……炉心、11……高温ナトリウム、1
2……低温ナトリウム、15……窒素ガス、19
……粒状物体、22……球体、23……不活性ガ
ス、24……粒状物体容器、25,26……配
管、27……循環ブロワー、28……配管、29
……メツシユ。
す説明図、第2図は本発明の高速増殖炉の一実施
例の構成を示す説明図、第3図は同じく第2図の
要部の断面図、第4図は同じく実施条件を示す特
性線図、第5図は同じく他の実施例の構成を示す
説明図、第6図は同じく実施条件を示す特性線図
である。 1……原子炉容器、2……安全容器、3……建
家壁、5……炉心、11……高温ナトリウム、1
2……低温ナトリウム、15……窒素ガス、19
……粒状物体、22……球体、23……不活性ガ
ス、24……粒状物体容器、25,26……配
管、27……循環ブロワー、28……配管、29
……メツシユ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炉心を流通する液体金属からなる冷却材を収
納する原子炉容器又は配管と、該原子炉容器又は
該配管を収容し、該原子炉容器又は該配管との間
に形成される空間内に不活性ガスの充填してある
安全容器とを有する高速増殖炉において、前記空
間内に前記冷却材の比重と同程度の比重を有する
粒状物体を充填してなることを特徴とする高速増
殖炉。 2 前記粒状物体が、高温のナトリウムに対して
耐性を有する物質よりなる球体内に不活性ガスを
封入したものである特許請求の範囲第1項記載の
高速増殖炉。 3 炉心を流通する液体金属からなる冷却材を収
納する原子炉容器又は配管と該原子炉容器又は該
配管を収容し、該原子炉容器又は該配管との間に
形成される空間内に不活性ガスの充填してある安
全容器とを有する高速増殖炉において、前記空間
内に前記冷却材の比重と同程度の比重を有する粒
状物体を充填してなり、かつ前記空間内のガスの
循環及び該ガスの循環に伴つて前記粒状物体の前
記空間に対する充填、排出を行うガス循環装置が
設けられていることを特徴とする高速増殖炉。 4 前記粒状物体が高温のナトリウムに対して耐
性を有する物質よりなる球体内に不活性ガスを封
入したものである特許請求の範囲第3項記載の高
速増殖炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58091736A JPS59216090A (ja) | 1983-05-24 | 1983-05-24 | 高速増殖炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58091736A JPS59216090A (ja) | 1983-05-24 | 1983-05-24 | 高速増殖炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59216090A JPS59216090A (ja) | 1984-12-06 |
JPH0361916B2 true JPH0361916B2 (ja) | 1991-09-24 |
Family
ID=14034799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58091736A Granted JPS59216090A (ja) | 1983-05-24 | 1983-05-24 | 高速増殖炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59216090A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5624355B2 (ja) * | 2010-04-21 | 2014-11-12 | 株式会社東芝 | 液体金属冷却型原子炉及びその除熱方法 |
-
1983
- 1983-05-24 JP JP58091736A patent/JPS59216090A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59216090A (ja) | 1984-12-06 |
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