JPH0359223B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明はバツチヤプラントから打設現場へコン
クリートを搬送するために用いるコンクリートバ
ケツトと、該バケツトをコンクリートの入つたも
のと入つていないものを吊り換えのためのバンカ
ー線のバケツト台車上又はトランスフアーカーの
シユート下方のバケツト受台との構造に関する。

＜従来の技術＞ 現在、ダム等において大量のコンクリートを打
設するには、バツチヤプラントからコンクリート
を入れたコンクリートバケツトをバケツト台車に
てバンカー線上を搬送し、クレーンにて空のバケ
ツトと吊り換える台車方式と、バツチヤプラント
からコンクリートをトランスフアーカーにて搬送
し、クレーンにて空のバケツトにコンクリートを
供給するトランスフアーカー方式とがある。この
ように前者の場合は、クレーンより空のコンクリ
ートバケツトをバケツト台車上に載置し、しかる
後コンクリートが入つたコンクリートバケツトを
クレーンに吊り換えなければならず、また後者に
おいても空のコンクリートバケツトを搬送してき
てトランスフアーカーのシユート下方の定位置に
載置する必要がある。したがつて、いずれの方式
においてもクレーンからのコンクリートバケツト
はバケツト台車上又はトランスフアーカー下方の
バケツト受台に載置しなければならず、しかもこ
の載置にはコンクリートバケツトのコンクリート
放出用のゲートを開閉するために、手動又は自動
により、外部からコンクリートバケツトに取り付
けられたタンクに圧縮空気を蓄えるためにコンク
リートバケツトと外部圧縮空気供給源からのカプ
ラーとを接続する必要上、コンクリートバケツト
をバケツト受台の正しい位置に載置しなければな
らなかつた。

＜発明が解決せんとする問題点＞ 本発明の目的は、コンクリートバケツトをケー
ブル又はタワークレーンにより降下しても、降下
位置の誤差が多少あつても正しい位置にバケツト
受台に載置できるようにせんとする。また、本発
明の他の目的はコンクリートバケツトをバケツト
受台の正しい位置に載置して、コンクリートバケ
ツトのタンクへの圧縮空気を供給し易くした。さ
らに、本発明の別の目的は正しい位置に載置する
ために複数人必要であつた作業員を減らし、また
作業の安全性を向上せんとする。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は、上記目的を達成するためになされた
もので、その要旨とするところは、バツチヤプラ
ントから供給されたコンクリートを、バケツト台
車又はトランスフアーカーにより搬送してクレー
ンから降下してきたコンクリートバケツトに供給
せんとするコンクリートバケツトとそのバケツト
受台の構造に関するものであり、コンクリートバ
ケツトの下部には複数のローラを設けると共に、
バケツト受台には降下してきたコンクリートバケ
ツトを垂直方向に案内する上方を開いたガイド部
材と、コンクリートバケツトをバケツト受台の所
定位置に載置するために前記ローラをコンクリー
トバケツトの自重で円周方向に回転着座する軌道
を設けたことを特徴とするコンクリートバケツト
の位置決め装置にある。ここで、クレーンとはタ
ワークレーンの他のケーブルクレーンも含むもの
であり、台車方式とトランスフアーカー方式のい
ずれにも適用できる。もちろん、前記バツチヤプ
ラントはコンクリート材料の混合製造装置であ
り、バケツト受台はバケツト台車の上部とトラン
スフアーカーのシユートの下方に設けたコンクリ
ートバケツトを載置するためのものを総称する。
また、ローラはバケツト受台の中心寄りに着座す
るためにコンクリートバケツトからみて外方の径
を小さくすることが好ましい。さらに、ローラは
コンクリートバケツトの円筒状をした下部外壁に
相対する位置に２個設け、バケツト受台の円筒状
内壁の軌道はローラに対応して逆富士状に形成
し、前記ローラを回転して逆富士状の左又は右の
裾部から頂部最下部に安定して着座するようにす
ることができる。さらにまた、バケツト受台のガ
イド部材はフレーム又は板から成る逆円錐台状の
ものを用いることで、降してきたコンクリートバ
ケツトの位置が多少ズレていてもバケツト受台の
所定位置に載置できるようにしている。

＜作用＞ 上記構成からなる本発明装置は、バツチヤプラ
ントからバケツト台車上のコンクリートバケツト
にコンクリートを供給したものをバンカー線でク
レーンまで搬送し、クレーンで空になつたコンク
リートバケツトをバケツト台車のバケツト受台に
載置すると共にコンクリートが入つたバケツトを
吊り換えて打設現場へ搬送するか、又はバツチヤ
プラントから供給したコンクリートをトランスフ
アーカーでクレーンまで搬送し、トランスフアー
カーの下方のバケツト受台に載置した空になつた
コンクリートバケツトにコンクリートを供給し
て、クレーンで打設現場へ搬送する場合に適用さ
れる。即ち、上記台車方式又はトランスフアーカ
ー方式のいずれにおいてもコンクリートバケツト
はバケツト受台に載置しなければならないが、そ
の際に本発明によれば降下してきたコンクリート
バケツトはバケツト受台のガイド部材により多少
誤差があつてもガイド部材の上方が開いているの
で垂直方向に案内されてそのまま降下する。つい
で、コンクリートバケツトの下部に設けたローラ
がバケツト受台下部の軌道上に着地し、そのまま
コンクリートバケツトの自重によつて軌道に沿つ
て左廻り又は右に廻つて軌道の最下部に安定して
着座することによつてコンクリートバケツトはバ
ケツト受台の所定位置に特定方向を向いて載置さ
れる。

＜実施例＞ 本発明の一実施例を添付図面の台車方式により
説明する。

第１図乃至第４図は本発明装置であり、このう
ち第１図はコンクリートバケツトの正面図、第２
図イ，ロはバケツト受台の平面図と縦断面図、第
３図はバンサー線のレール上の牽引車付バケツト
台車の概略斜視図、第４図は第３図のＡ−Ａ断面
図を示す。

この実施例に係るコンクリートバケツト１は、
コンクリート投入口２と二つのゲートからなる放
出口３とを有し、内部が逆錐体構造をしたコンク
リート容器４と、このコンクリート容器４の外側
を取り囲んで支持する支持枠５とから成る（コン
クリートバケツトをクレーンで支持する支持部は
図示せず）。また、支持枠５の下部フレーム６に
は二つのゲートを開閉する二つのシリンダ７が固
定されており、各シリンダ７はカプラー８を経て
外部の圧縮空気供給装置から貯蓄された圧縮空気
貯蔵用のタンク９で放出口を開放してコンクリー
トを打設するようにしている。そして、コンクリ
ートバケツトの下部外壁には外方の径を小さくし
た回転可能なテーパーローラ１００を相対する位
置に２箇所設けている。

第２図は、バケツト台車又はトランスフアーカ
ー下方のバケツト受台１０であり、該受台の上部
には上方を開いた逆円錐台状のガイド部材１１を
設けて上方から降下してくるコンクリートバケツ
ト１を垂直方向に案内して降下するようにしてい
る。また、バケツト受台の下部１２はコンクリー
トバケツト１を載置するために適合する円筒状の
形態をしており、下部内壁には前記コンクリート
バケツトのローラ１００に対応して逆富士状にし
た軌道２００を設け、該軌道２００上をローラ１
００が左又は右廻りに回転して前記逆富士状の頂
部２１０に安定して着座することによつて、コン
クリートバケツト１００をバケツト受台２００の
予め設定された位置に特定方向を向いて載置でき
るようにしている。

なお、バケツト受台１０のガイド部材１１は第
２図のように棒状のものを組み合わせたものでラ
ツパ状にしたもの、または一体の素材でラツパ状
に構成したもの（図示せず）であつてもよい。

第３図及び第４図は、バンカー線のレール１３
上に車輪１４でバツチヤプラント（図示せず）と
クレーン（図示せず）間を往復するバケツト台車
１５を示しており、バンカー線はクレーンからの
空のコンクリートバケツト１とバツチヤプラント
からコンクリートを供給したコンクリートバケツ
トとを吊り換えるようにしている。なお、１６は
牽引車の運転室である。

上記実施例のコンクリートバケツトと、バケツ
ト受台とを使用すると、クレーンによりコンクリ
ートバケツト１はバケツト台車１５上のバケツト
受台１０に上方から降下し、まずガイド部材１０
によつて案内され、ついでコンクリートバケツト
のローラ１００が軌道２００上に着地し、ローラ
１００が軌道に沿つて円周方向に回転して軌道で
ある逆富士状の頂部、即ち軌道の最下部２１０に
おいて安定して着座する。

＜発明の効果＞ こうして本発明ではコンクリートバケツトのロ
ーラとバケツト受台の軌道とによりコンクリート
バケツトを定位置に載置できるので、台車方式に
おけるバツチヤプラントからのコンクリートの供
給、又はトランスフアーカーからのコンクリート
バケツトへのコンクリートの供給を定位置におい
て簡単に作業することができる。また、本発明装
置ではコンクリートバケツトのカプラは常に定位
置に置かれるため、載置と同時にリミツトスイツ
チ等のセンサによつて手動はもちろん自動にて外
部の圧縮空気供給装置からのカプラと接合し、タ
ンク内にゲート開閉の圧縮空気を供給できるよう
になる。さらに本発明によればバケツト受台にガ
イド部材を設けているので、遠隔操作によつても
従来より容易に、しかも安全性を確保することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置のコンクリートバケツトの
正面図、第２図イはバケツト受台の平面図、同ロ
はイのＢ−Ｂ縦断面図、第３図はバンカー線のレ
ール上のバケツト台車の概略斜視図、第４図は第
３図のＡ−Ａ断面図である。 １……コンクリートバケツト、１０……バケツ
ト受台、１１……バケツト受台のガイド部材、１
００……コンクリートバケツトのローラ、２００
……バケツト受台下部の軌道、２１０……軌道の
最下部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ バツチヤプラントから供給されたコンクリー
   トを受けるコンクリートバケツトと、該コンクリ
   ートバケツトを打設現場へクレーンにより搬送す
   るためにコンクリートバケツトを載置するバケツ
   ト受台とからなり、 前記コンクリートバケツトの円筒状をした下部
   外壁には複数のローラを設けると共に、 前記バケツト受台の上部に、降下してきたコン
   クリートバケツトを垂直方向に案内する漏斗状の
   ガイド部材を設け、かつ前記バケツト受台の下部
   円筒状内壁には、前記降下してきたコンクリート
   バケツトのローラを載置し、コンクリートバケツ
   トの自重で回転降下するよう円筒状内壁の最下部
   に向つて次第に傾斜した複数の軌道を設けたこと
   を特徴とするコンクリートバケツトの位置決め装
   置。 ２ コンクリートバケツトのローラが、バケツト
   受台の中心寄りに着座するために外方の径を内方
   の径より小さくしたテーパーローラである特許請
   求の範囲第１項に記載のコンクリートバケツトの
   位置決め装置。