JPH0357506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ゴルフ場のコースガイド用カード
に関する。

〔従来の技術〕

一般のゴルフ場のコースは、テイイング・グラ
ウンドからグリーンまでの距離が長いもので
500mを超えるものもあり、さらにコースの途中
がドツグ・レツグや大きく起伏しているものもあ
るから、コースのパツテイング・グリーンやスル
ー・ザ・グリーンの状態、さらにはボールの落下
地点を、テイイング・グラウンドからは肉眼で確
認することができないことがある。

このような場合には、プレーヤーは、打つ位置
から見えないハザードやパツテイング・グリーン
等の位置をゴルフ場に備え付けのコースガイドや
キヤデイに確認してシヨツトの方向や距離を決め
るようにしていた。

この従来のコースガイドとしては第４図に示す
ようなものがある。この図は、紙などの薄板状の
本体２にゴルフ場のコースの平面図が描かれてい
る状態の一部を示してあり、バンカーやパツテイ
ング・グリーンの位置が一目で確認できるように
なつていて、ガイド全体にはコース数（一般には
ホール数ということもある。）に従つて、このよ
うな地図が複数描かれている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、プレーヤーがそのコースにおけ
るプレーの経験が浅い場合には、上記のような従
来のコースガイドは印刷による平面図でしかない
ため、バンカー，パツテイング・グリーン，スル
ー・ザ・グリーンの位置は平面的に確認できて
も、コースの隆起部や林の先方で見ることのでき
ない位置の起伏状態を知ることはできなかつた
し、霧によつて先方が見えない場合も同様であ
り、キヤデイが身近にいない場合には聞くことも
不可能であつた。

このため、従来はボールを落とすべき好位置を
知り得ないままプレーすることを余儀なくされる
という問題点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、この考案では、
ゴルフ場のコースガイド用カードを、薄板状の本
体に、ゴルフ場のコースのテイイング・グラウン
ド，スルー・ザ・グリーン，パツテイング・グリ
ーンの表示を印刷し、且つテイイング・グラウン
ドとパツテイング・グリーンとを含めたこれらの
間の起伏状態に対応して凹凸をプレス成形して構
成した。ここで、薄板状とは、典型的にはやや厚
目の紙状のものをいい、厚紙及びこれと同様の性
状を有する板状のものをいう。

〔作用〕

上記のようなカードによりコースガイドを形成
したため、このカードには、バンカーやパツテイ
ング・グリーン等の位置、スルー・ザ・グリーン
の距離等が記載されるだけではなく、コースの起
伏も表示されているから、このカードを携帯して
いれば、プレー開始前やプレー中に、誰に聞く必
要もなく、視覚と触覚によつて実際に近い状態
で、現実には地面の隆起，林，霧等によつて見え
ないおよコースを認識することができる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図ないし第３図は、本考案の一実施例を示
したものである。

第１図は、本考案を実施したゴルフ場のコース
ガイド用カード１の一部を示していて、これに
は、ゴルフ場の１つのコースが表示されている。
即ち、このコースではテイイング・グラウンド８
とパツテイング・グリーン９と両者間のスルー・
ザ・グリーン（特にフエアウエイ）１０と、これ
らの付近のバンカー５や林６等が印刷により表示
されており、さらにこれらの起伏状態が凹部３や
凸部４によつて表示されている。

また、第２図ａ，ｂ，ｃの各図は、夫々第１図
のａ−ａ線，ｂ−ｂ線，ｃ−ｃ線の
断面図を示している。

この実施例では、プレス成形可能なやや厚目の
紙をガイド用のカード１に使用していて、この紙
に予め前記各部の図を印刷しておき、その後、こ
の図に合わせて、前記コースの起伏状態を縮尺し
た凹凸をブレスによりカードに成形して、ゴルフ
場のコースガイド用カードを作成する。

紙に施されている凹凸の最大幅はおよそ１〜２
mm程度であるが、これは使用するカードの材質や
プレス成形技術により異なつてくる。

第３図は、ゴルフ場のコースガイド用カード１
の全体の平面図であり、多数のコース図７が描か
れていおり、各コース図７に付された〜の記
号はコース図７に示されたコースナンバー（ホー
ルナンバー）を示している。これらのコース図７
には、夫々に実際のコースの起伏状態にしたがつ
て凹凸が成形されている。なお、コースガイドに
おけるこのコース図７の配列方法はいかなる方法
でもよく、例えば、各コースの配置を実際のゴル
フ場と同じように配置してもよいし、また各コー
ス相互の位置関係を無視して、テイイング・グラ
ウンドを一線上に並べたうえ各コースの距離を比
較できるように並列にしたものでもよい。また、
第３図の例では、カード１を２つ折りにして各面
に９つのコース（一般には９ホールズ）を表示
し、合計して１ラウンド分のコースとしたが、３
つ折りとして27コース分とすることもできるし、
そのコース数（ホール数）は任意に設定できるも
のとする。

次ぎに、実際のゴルフコースを考えた場合、第
１図においてテイイング・グラウンド８であるＡ
の地点からは、隆起している凸部４が邪魔でＢの
地点の傾斜等の状態を確認することができない。
したがつて、プレーヤーは、ボールの落下地点の
起伏，傾斜状態がわからないままＢ地点に向けて
シヨツトするか、又は肉眼で確認できる安全な地
点、すなわち凸部４の地点またはその手前付近に
ボールを落下させるようにしていた。

また、パツテイング・グリーン１０にボールを
落下させる場合等には、パツテイングを確実にす
るために、パツテイング・グリーン１０上のホー
ルよりも低い場所、いわゆるピン下にボールを止
めておきたい。しかし、従来のコースガイドでは
傾斜方向等は表現されていないから、肉眼で確認
できないときにはピン下がどちらなのか知ること
ができなかつた。

しかし、この実施例のようなコース用ガイドを
使用すれば、このガイドにはバンカー５やパツテ
イング・グリーン１０等の位置だけではなく、コ
ースの起伏状態やパツテイング・グリーン１０の
傾斜方向も表現されているため、視覚や触覚で確
認することができるから、実際にコースの先を見
るのと同じ効果がある。

したがつて、容易にコースの起伏状態やパツテ
イング・グリーン１０の傾斜方向を知ることがで
き、たとえ打つ位置から先の状態が見えなくて
も、平坦な場所や距離のでる傾斜、さらにパツテ
イング・グリーン１０におけるピン下の位置をも
容易に知ることができる。

また、この実施例のように、コースやその付近
の地図が描かれているカードに本考案を実施する
ことにより、林等の位置や大きさも合わせて表現
することができる。さらに、このコース用ガイド
は、ポケツトに入る程の大きさに形成されている
から、必要のないとき、例えばシヨツト時等に
は、容易にポケツトやバツグのなかに入れておく
ことができ、ほとんど邪魔にはならない。

なお、ガイド用のカードには他の材質も使用す
ることができ、例えば、耐水性の優れている樹脂
フイルムを紙にコーテイングしたカードを使用す
れば、紙のままのカードに比べて耐候性を向上さ
せることが可能であるから、雨中でもプレーをす
るゴルフには適している。

〔考案の効果〕

以上説明してきたように、この考案では、ゴル
フ場のコースガイド用カードを、任意のゴルフ場
のコースの起伏に従つて凹凸を施した薄板状のカ
ードにより形成したから、このガイドにはバンカ
ーやパツテイング・グリーン等の位置だけではな
く、コースの起伏やパツテイング・グリーンの高
さ及び傾斜方向等も表現することができる。した
がつて、他人に口伝えで教えられるのとは違い、
実際にコースの先を見ることに近い効果があるか
ら、容易にコースの起伏状態やパツテイング・グ
リーンの傾斜方向を知ることができ、たとえ打つ
位置から先の状態が見えなくても、平坦な場所や
距離のでる傾斜、さらにパツテイング・グリーン
におけるピン下の位置をも容易に知ることができ
る。

なお、このコース用ガイドは、ポケツトに入る
程の大きさに形成することができるから、必要の
ないとき、例えばボールを打つとき等には、容易
にポケツトやバツグのなかに入れておくことがで
き、ほとんど邪魔にはならない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部分の斜視図、
第２図ａ，ｂ，ｃは夫々第１図のａ−ａ線，
ｂ−ｂ線，ｃ−ｃ線の断面図、第３図は
本考案の一実施例の全体の平面図、第４図は従来
例の一部分の平面図である。 １……ゴルフ場のコースガイド用カード、２…
…薄板状の本体、３……凹部、４……凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薄板状の本体に、ゴルフ場のコースのテイイン
   グ・グラウンド，スルー・ザ・グリーン，パツテ
   イング・グリーンの表示を印刷し、且つテイイン
   グ・グラウンドとパツテイング・グリーンとを含
   めたこれらの間の起伏状態に対応して凹凸をプレ
   ス成形したことを特徴とするゴルフ場のコースガ
   イド用カード。