JPH0354153B2 - - Google Patents

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JPH0354153B2
JPH0354153B2 JP59086089A JP8608984A JPH0354153B2 JP H0354153 B2 JPH0354153 B2 JP H0354153B2 JP 59086089 A JP59086089 A JP 59086089A JP 8608984 A JP8608984 A JP 8608984A JP H0354153 B2 JPH0354153 B2 JP H0354153B2
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の属する技術分野〕 本発明は軟弱あるいは漏水地盤に固結薬液を注
入して前記地盤を固結あるいは止水以下単に固結
という)する地盤注入工法に係り、特に固結薬液
として非アルカリ性珪酸水溶液を用い、注入工法
が簡素化されるとともにPH調整剤(アルカリ剤)
によるゲル化時間の調整を必要とせず、しかも固
結後の強度が大である地盤注入工法に関する。 〔従来技術とその問題点〕 近年、止水工事等においては薬液注入工法が広
く用いられており、この工法に用いられる固結薬
液として水ガラスグラウトを主成分とした配合液
が知られている。前記水ガラスグラウトは水ガラ
スに硫酸等の酸性液、あるいはアルカリ金属塩を
混合させてなるものであるが、このような水ガラ
スグラウトを用いた注入工法では第1図からもわ
かるように混合液のPHが中性領域に入る前にゲル
化してしまい、注入不可能となる。 一般に地盤注入の目的である固結効果を得るた
めには水ガラスグラウト中の水ガラス濃度は10重
量%以上である事が必要であるとされているが、
このような濃度ではPHが8〜9付近で瞬結してし
まうため一般に水ガラスグラウトはPHが9以上の
領域で用いられ、従つて水ガラスの当量が完全に
反応する事は困難で地盤中には未反応の水ガラス
が生ずる事をさけられない。(第1図に水ガラス
のゲル化時間とPHの関係を示す) また、近年、非アルカリ性珪酸水溶液を固結薬
液として用いる地盤注入工法が開発されている。 この工法はまず酸性液中に水ガラスを添加混合
し、あるいは酸性液と水ガラスを合流混合して、
PH値が1〜2付近の強酸性珪酸水溶液を調製する
第一工程と、次いでこの強酸性珪酸水溶液に水ガ
ラス、炭酸塩等のアルカリ剤をPH調整剤として添
加混合し、あるいは合流してゲル化時間を調整す
る第二工程とを経て、所望の配合液を調製した上
で注入を行う工法である。 しかし、上述の工法には次の(A),(B)および(C)の
欠点が内在する。 (A) 強酸性珪酸水溶液を調製する第一工程と、こ
の水溶液にアルカリ剤を添加する第二工程とを
必要とするため、工程が複雑である。 (B) 強酸性珪酸水溶液にアルカリ剤を添加する第
二工程では、微量の配合のちがいによりゲル化
時間が大幅に変動してしまい、容易に瞬結状態
になつて地盤中への浸透が阻害される等の問題
が生じる。 (C) 前記強酸性珪酸水溶液は第二工程においてア
ルカリ剤水溶液によつてうすめられることにな
り、このため、配合液濃度は最終的には相当に
低くなり、高強度の固結体を得ることができな
い。 〔発明の目的〕 本発明の目的は非アルカリ性珪酸水溶液を注入
するにあたり、注入工程が簡素化されるとともに
PH調整剤によるゲル化時間の調整を必要とせず、
しかも固結後の強度が向上される、前述の公知技
術に存する欠点を改良した地盤注入工法を提供す
ることにある。 〔発明の要点〕 前述の目的を達成するため、本発明によれば、
水ガラス水溶液および酸性液を注入管を通して地
盤中に合流注入する地盤注入工法において、前記
水ガラス水溶液および酸性液は前記注入管に至る
までの管路でPHが8.5よりも低い値を呈するよう
な合流比率で合流され、次いでそのまま直ちに注
入管を通して地盤中に注入され、前記水ガラス水
溶液が水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウムの群
から選択された遅効性アルカリ剤のあらかじめ含
有された水ガラス水溶液であることを特徴とす
る。 〔発明の具体的説明〕 本発明は非アルカリ性珪酸水溶液の配合を従来
のように二工程に分けて行なうのではなく一度に
行なう。したがつて、配合された前記非アルカリ
性珪酸水溶液は注入ポンプ等を用いて注入したの
では途中でゲル化してしまうから、そのまま直ち
に地盤中に注入されることが必要である。このた
めには水ガラス水溶液および酸性液はそれぞれ注
入管に通じる管路に別々に導入され、ここで両者
はPHが8.5よりも低い値を呈するような合流比率
で合流されることが必要であり、この結果得られ
る注入液はそのまま直ちに注入管を通して地盤中
に容易に注入される。しかも注入液は一度地盤中
に注入されてしまうと土壤自体が有する緩衝作用
により塊状シリカ分を析出しにくくなる。 このため、本発明は次の(1),(2)ならびに(3)の利
点を奏しうる。 (1) 非アルカリ性珪酸水溶液を一工程で調製する
ので工程が簡素化される。 (2) 非アルカリ性珪酸水溶液が注入管に至るまで
の管路で調製され、かつこの管路は注入管のす
ぐ上部に注入管と連結して存在し、地盤に相当
に接近した位置であるので、前記水溶液の管路
から地盤中への送液時間は非常に短くてすみこ
のため、前記水溶液は管路から注入管を通して
そのまま直ちに地盤中に注入される。したがつ
て、従来のように強酸性珪酸水溶液を調製の
後、アルカリ剤によりゲル化時間を調製すると
いう工程は必要とせず、この困難性が除去され
る。 (3) 従来の第二工程を省略することができるの
で、水ガラス水溶液はアルカリ剤水溶液によつ
てうすめられるようなことはなく、したがつ
て、固結後の強度が向上される。 なお、本発明において、水ガラス水溶液および
酸性液の管路での合流はいずれか一方が他方より
も高い圧力で吐出合流させるのが好ましく、特に
水ガラス水溶液が酸性液よりも高い吐出圧で合流
混合されることが水ガラス濃度の濃い非アルカリ
性珪酸水溶液を調製する際に一層好ましい。 さらに、本発明におけるPHが8.5よりも低い値
を呈するような合流比率とは合流液が不安定にな
つてゲル化時間が短くなる電気化学的中和点、す
なわちPH8.5付近、好ましくはPH7付近よりも酸
性側の非アルカリ性領域を常に保持するような合
流比率をいう。 以下、本発明を具体的に説明する。 実験1 A液として水ガラス水溶液、B液として硫酸水
溶液を用意し、これらをそれぞれ撹拌翼の備えら
れたろうと状容器に導入して混合し、この混合液
を前容器下端からとりだし、PH値とゲル化時間を
測定した。結果を表−1に示す。
【表】 表−1の各配合例において、いずれも均質なゲ
ルを形成した。 なお、A液をビーカーに採取し、これに撹拌し
ながらB液を添加混合したところ、塊状シリカ分
が析出された。 前述より酸過剰な状態で水ガラスと酸性液を合
流すれば、均質な配合液を得、かつ任意のPH値と
ゲル化時間を設定できることがわかる。 実験−2 以下の数種の野外試験方法を用いて注入管吐出
口からの吐出液の状況を調べた。 試験方法−1 二重注入管に至るまでの管路にA液ならびにB
液をそれぞれ同一吐出圧で同量づつ送液した。管
路は注入管に直接連結した。 試験方法−2 二重注入管に至るまでの管路の一方の入口にバ
ルブを設けてこの入口からの吐出圧力が他方の入
口からの吐出圧力よりも高くなるようにして、管
路内にA液およびB液をそれぞれ等量づつ送液
し、混合した。一方の入口および他方の入口から
の管路への吐出圧力の差はそれぞれ0.5,1.0,2.0
Kg/cm2と定めた。管路は注入管と直接連結して配
置した。吐出圧力の差を生じさせるためには、例
えば、一方の入口に1Kg/cm2の圧力が加わつて
はじめて開口するバルブを取りつけるか、あるい
は一方の入口の径を吐出量に対して小さくした
り、あるいはノズル状にして行なう。 試験方法−3 実験1と同様にして非アルカリ性珪酸水溶液を
調製し、この水溶液をポンプの作動により10mの
長さのホースを介し、10mの長さの注入管を通し
て地盤中に送液した。 実験結果を表−2に示す。 表−2において、配合No.は表−1のものと一致
する。また、○印は均質なゲルを形成したこと、
×印は塊状シリカ分を形成して不均質ゲルを形成
したこと、△印は容器中で、あるいは注入管、ホ
ースまたはポンプ中で詰つてしまつたことをそれ
ぞれ表わす。
【表】 表−2より非アルカリ性珪酸水溶液を合流混合
したものをポンプで送液した場合、注入口に至る
までにゲル化してしまつたり、塊状シリカ分を析
出しやすいことがわかる。 また、A液,B液の吐出圧力の差がゼロの場
合、水ガラス濃度が40%近くになると塊状シリカ
分を析出しやすくなる。本発明では吐出圧力差が
ある方が望ましく、特に水ガラス液が酸性液中に
より高い圧力で吐出混合される場合には水ガラス
濃度が濃くても均質な配合液を得ることができる
が、逆の場合には吐出圧力が小さいと水ガラス濃
度が40%以上では塊状シリカ分を析出しやすくな
ることがわかる。 なお、上記実験において使用された酸性液(酸
性反応剤)は硫酸であるが、その他、各種酸性液
を用いることができる。特に強酸を用いる場合、
経済的に有利である。 本発明における酸性液(酸性反応剤)は無機酸
(硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等)、有機酸(ギ酸、
酢酸等)のような酸、酸性塩(リン酸1カルシウ
ム、リン酸1ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、
硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等)、アル
カリの存在のもとに加水分解して酸基を生ずる物
質(エステル類例えば多価アルコール酢酸エステ
ル、エチレンカーボネート、α−ブチルラクトン
等;アルデヒド類例えばグリオキザール等;アミ
ド類例えばホルムアミド等)をいう。 以上は一例を示したものであるが、本発明はこ
れらの例によつて制限されるものではないのは勿
論である。 さらに、本発明では前述のA液またはB液の少
なくとも一方にゲル化調整剤を添加してもよい。 前述ゲル化調整剤として、塩(無機塩、有機
塩、塩基性塩、中性塩、酸性塩等)、アルコール
類、苛性ソーダのようなアルカリ類等を用いる事
が出来、また珪酸と反応したり、PHを変動せしめ
たり、或は他の化学的、電気化学的作用により、
珪酸ゲルを形成せしめたり、ゲル時間を変動せし
めたり、流動性を変動せしめたり、あるいはPH緩
衝剤のようにPHの変動を少なくしたり、またはPH
の変動をゆるやかにしてゲル化をゆるやかに行わ
せたり、さらには固結を増大せしめたりするもの
を用いることができる。 以下にその一例を示す。 無機塩: 酸性塩、中性塩、塩基性塩など、 塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネ
シウム、塩化カリ、塩化アルミニウムなどの塩化
物、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸アル
ミニウムなどの硫酸塩、アルミン酸ソーダ、アル
ミン酸カリウムなどのアルミン酸塩、塩化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム等のアルミニウム塩、
塩化アンモニウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム
などの塩酸塩、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウ
ム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウムなど
の塩素酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリ
ウム、重炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウムなどの炭酸塩、重硫酸ナトリウ
ム、重硫酸カリウム、重硫酸アンモニウムなどの
重硫酸塩、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウ
ム、重亜硫酸アンモニウムなどの重亜硫酸塩、ケ
イフツ化ナトリウム、ケイフツ化カリウムなどの
ケイフツ酸塩、珪酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土金属塩、アルミニウム塩等の珪酸塩、ホウ酸ナ
トリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム
などのホウ酸塩、リン酸水素ナトリウム、リン酸
水素カリウム、リン酸水素アンモニウムなどのリ
ン酸水素塩、ピロ硫酸ナトリウム、ピロ硫酸カリ
ウム、ピロ硫酸アンモニウムなどのピロ硫酸塩、
ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピ
ロリン酸アンモニウムなどのピロリン酸塩、重ク
ロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、重クロ
ム酸アンモニウムなどの重クロム酸塩、過マンガ
ン酸カリ、過マンガン酸ナトリウムなどの過マン
ガン酸塩等。 アルカリ: 苛性ソーダ、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化カルシウム等の一価アルカリ金
属又は多価金属の水酸化物、或は酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム等の金属酸化物。 有機塩: 酢酸ソーダ、コハク酸ソーダ、ギ酸カリ、ギ酸
ソーダ等。 なお、これらはPH調整剤、あるいはゲル化時間
調節剤として作用するほか、強度増強剤としての
効果もある。 又、前述した酸や、酸性珪酸水溶液や水ガラス
もPH調整剤として使用する事が出来る。特に弱ア
ルカリ性として作用する薬剤がPHの調整に有効で
ある。 又、本発明における水ガラスとしては、モル比
n(SiO2/M2O):1.5〜5.0液状水ガラス、無水水
ガラス、和水水ガラス、結晶性水ガラス等を含め
た任意のモル比の珪酸のアルカリ金属塩、或は珪
酸のアルカリ金属塩と珪酸の混合物が用いられ
る。 上述したゲル化調整剤のうち、水酸化マグネシ
ウムや水酸化アルミニウムのような多価金属の水
酸化物、或は炭酸マグネシウムや炭酸カルシウム
のような多価金属の炭酸塩は難溶性であるため、
遅効性アルカリ剤として優れており、リン酸2ナ
トリウムはPHの急激な変化を妨ぐアルカリ性を呈
するPH緩衝剤として、又硫酸アルミニウムや塩化
アルミニウムは酸性を呈するPH緩衝剤としてすぐ
れている。又硫酸カルシウムのような多価金属の
硫酸塩は難溶性であるため、遅効性の酸として優
れている。 これらのうち遅効性アルカリ剤、アルカリ性を
呈する緩衝剤は水ガラスと混合し、遅効性酸、酸
性を呈する緩衝剤は酸と混合して用いる事により
所定のゲル化時間を保持しながらゲル化後のPH値
を中性領域に保持したり、或はPHの変動を少なく
する事によりゲル化時間の調整を容易にするとい
う効果を得る。 以下、遅効性アルカリ剤、PH緩衝剤等を用いた
本発明の応用例について説明する。 一般に酸性−中性領域でゲル化させる注入工法
において、従来の方法では前述したとおり、A液
として水ガラス、B液として酸性液を用い、まず
B液中にA液を添加して、或は常にPHが8.5より
も低い値を呈するようにA,B両液を合流しなが
らまずPHが1〜2付近の強酸性珪酸水溶液をつく
り、その後、この水溶液にPH調整剤を加えてPHを
中性方向に移向して注入するという二工程の方法
がとられた。 酸性液に水ガラスを加えてPHが1〜2の強酸性
珪酸水溶液を調整することは第1図から明らかな
とおり容易であるが、PH値を2ないし7の中間値
に定めることはきわめてむづかしい。そこで前記
強酸性珪酸水溶液に、はじめから遅効性アルカリ
剤を混入しておけば、強酸性珪酸水溶液をそのま
ま注入してもPH値が中性領域に移行するから施行
がきわめて簡便になることが推考される。本発明
ではあらかじめ水ガラス中に遅効性アルカリ剤を
混入してもよい。 この場合、上述の本発明にかかる利点(1),(2)な
らびに(3)のほかに、さらに注入された非アルカリ
性珪酸水溶液が地盤中で自動的に中和方向に移動
するため、より一層公害防止に役立つという利点
が生じる。 前述の遅効性アルカリ剤として、例えばMg
(OH)2、Al(OH)3、MgCO3、CaCO3等の難溶性
アルカリまたは塩が用いられる。 さらに本発明ではA液ないしはB液にPH緩衝剤
を添加することもできる。この場合、A液および
B液の合流比率がばらついても、PH緩衝剤の作用
でPHが大幅に変化しないため、安定した所望のPH
値の配合液を得ることができる。このようなPH緩
衝剤として、例えばリン酸2ナトリウム、硫酸ア
ルミニウム等が挙げられる。 また、さらに本発明において、A液ないしはB
液に遅効性アルカリ剤ならびにPH緩衝剤の両方を
組み合わせて用いることもできる。この場合、
A,B合流液のPH値は変化しにくく、かつ時間の
経過とともに徐々に中性方向に移向する。 以下、遅効性アルカリ剤ならびにPH緩衝剤を用
いた本発明実験例を示す。 実験−3 (A) A液およびB液として表−3のNo.Aに示す配
合のものを用いた。A液には遅効性アルカリ剤
としてMg(OH)2を添加した。この添加量は第
2図のグラフの横軸に示す各量である。実験−
1と同様な方法でA液およびB液を合流し、得
られた合流液のゲル化時間ならびにPHの挙動を
測定し、結果を第2図に示した。 (B) A液およびB液として表−3のNo.Bに示す配
合のものを用いた。A液には0.4gのMg(OH)2
のほかに、PH緩衝剤としてNa2HPO4を添加し
た。この添加量は第3図のグラフの横軸に示す
各量である。実験−1と同様な方法でA液およ
びB液を合流し、得られた合流液のゲル化時間
ならびにPHの挙動を測定し、結果を第3図に示
した。 (C) A液およびB液として表−3のNo.Cに示す配
合のものを用いた。A液の水ガラス濃度ならび
にB液の酸濃度はそれぞれNo.Aのものよりも濃
厚である。A液には遅効性アルカリ剤として
Mg(OH)2を、第4図のグラフの横軸に示す各
量添加した。A液およびB液を実験−1と同様
な方法で合流し、得られた合流液のゲル化時間
ならびにPHの挙動を測定し、結果を第4図に示
した。 (D) A液およびB液として表−3のNo.Dに示す配
合のものを用いた。A液には0.4gのMg(OH)2
のほかに、PH緩衝剤としてNa2HPO4を、第5
図のグラフの横軸に示す各量添加した。A液の
水ガラス濃度ならびにB液の酸濃度はそれぞれ
No.Bのものよりも濃厚である。実験−1と同様
な方法でA液およびB液を合流し、得られた合
流液のゲル化時間ならびにPHの挙動を測定し、
結果を第5図に示した。 (E) A液およびB液として表−3のNo.Eに示す配
合のものを用いた。A液には遅効性アルカリ剤
としてMgCO3を、第6図のグラフの横軸に示
す各量添加した。実験−1と同様な方法でA液
およびB液を合流し、得られた合流液のゲル化
時間ならびにPHの挙動を測定し、第6図に示し
た。 (F) A液およびB液として表−3のNo.Fに示す配
合のものを用いた。A液には遅効性アルカリ剤
として0.6gのMgCO3を添加し、B液には3.5g
の75%H2SO4のほかに、PH緩衝剤としてAl2
(SO43を、第7図の横軸に示す各量添加した。
前述のA液およびB液を実験−1と同様な方法
で合流し、得られた合流液のゲル化時間ならび
にPHの挙動を測定し、結果を第7図に示した。
【表】
【表】 上述の実験−3における第2図ないし第7図か
らわかるように、A液に遅効性アルカリ剤を添加
しておけば、A・B合流液は合流時にはPH値2な
いし5の弱酸性を呈するが、その後、徐々に増大
して中性方向に移行してゲル化し、ゲル化後には
ほゞ中性領域を呈している。 また、PH緩衝剤をA液またはB液に添加する
と、第3図、第5図あるいは第7図からわかるよ
うにゲル化時間の曲線がゆるやかになり、ゲル化
時間の調整が容易となる。 なお、第8図は酸性珪酸水溶液に遅効性アルカ
リ剤(難溶性アルカリ剤)を添加したときのPH値
の経時変化を示す。第8図から酸性珪酸水溶液
は、遅効性アルカリ剤を添加する場合にはPH値が
ゆるやかに中性方向に移行することがわかる。 第9図は水ガラス水溶液および酸性液の合流液
の合流時とゲル化後のPH漸移状況を示したグラフ
である。第9図から、合流液のPH値は合流時には
PH2ないし5の値を示すが、ゲル化後では中性方
向に移行していることがわかる。 実験−4 本発明工法における固結標準砂の一軸圧縮強度
を試験し、結果を表−4に示した。表−4中、試
験No.2,3,6,7,10,11,14および16の各試
料はそれぞれ表−1の配合No.に相当する配合であ
り、また、試験No.17ないし22の試料はそれぞれ、
第2図ないし第7図における番号No.17ないしNo.22
の配合である。例えば、試験No.2の試料は表−1
中の配合No.2の配合、すなわち、A液が50c.c.当り
3号水ガラス19.5c.c.、残り水からなり、B液が50
c.c.当り75%硫酸3.6c.c.、残り水からなる。また試
験No.17の試料は第2図におけるNo.17の配合、すな
わち、A液が50c.c.当り3号水ガラス17.5c.c.、Mg
(OH)20.7g、残り水からなり、B液が50c.c.当り
75%硫酸3.6c.c.、残り水からなる。試験は各試料
について、養生日数1日、7日、28日後の一軸圧
縮強度(Kg/cm2)を求めることによつて行つた。
【表】 表−4から、養生日数が増加するにつれて、ま
た、水ガラス濃度が濃厚になるにつれて各試料に
かかる固結標準砂の一軸圧縮強度が増大すること
がわかる。 参考試験 本発明と比較のため、表−5に示す各試料を調
製し、これら各試料について実験−4と同様にし
て固結標準砂の一軸圧縮強度を測定し、結果を表
−6に示した。表−5の各試料No.23,24,25,
26,27,28,29,30ではそれぞれ、水ガラス濃度
は表−4の各試料No.2,3,6,7,10,11,
14,16と同じであるが、PHがアルカリ領域にあ
る。
【表】
〔発明の効果〕
以上のとおり、本発明は非アルカリ性珪酸水溶
液を注入するにあたり、水ガラス水溶液および酸
性液を注入管に至るまでの管路で、PHが8.5より
も低い値を呈するような合流比率で合流し、次い
でそのまま直ちに地盤中に注入するようにしたか
ら、注入が一工程ですみ、したがつて注入工程が
簡素化されるとともにPH調整剤によるゲル化時間
の調整を必要とせず、しかも水ガラス濃度が稀釈
されることがないので高強度の固結体を得ること
ができる等の利点を奏し得、このため実用上極め
て有用な発明であるということができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は水ガラスのPHとゲル化時間との関係を
表わしたグラフであり、第2図、第3図、第4
図、第5図、第6図および第7図は、それぞれ、
酸性珪酸水溶液に遅効性アルカリ剤、ないしはさ
らにPH緩衝剤を含んだ場合のゲル化時間とPHの関
係を表わしたグラフであり、第8図は酸性珪酸水
溶液に遅効性アルカリ剤を添加したときPH値の経
時変化を表わしたグラフであり、第9図は水ガラ
ス水溶液と酸性液の合流液の合流時とゲル化後の
PH漸移状況を表わしたグラフであり、第10図は
複合注入工法の適用例を表わしたグラフであり、
第11図a,bは複合注入工法の施工例を表わし
た図面である。 a……混合室、A液……水ガラス水溶液、B液
……酸性液、C液……急結剤配合液、1……注入
管、2……管路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水ガラス水溶液および酸性液を注入管を通し
    て地盤中に合流注入する地盤注入工法において、
    前記水ガラス水溶液および酸性液を前記注入管に
    至るまでの管路で、PHが8.5よりも低い値を呈す
    るような合流比率で合流し、次いでそのまま直ち
    に注入管を通して地盤中に注入することを特徴と
    し、前記水ガラス水溶液が水酸化マグネシウム、
    水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウムおよび炭
    酸カルシウムの群から選択された遅効性アルカリ
    剤のあらかじめ含有された水ガラス水溶液である
    地盤注入工法。
JP59086089A 1984-05-01 1984-05-01 地盤注入工法 Granted JPS60231786A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59086089A JPS60231786A (ja) 1984-05-01 1984-05-01 地盤注入工法

Applications Claiming Priority (1)

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JP59086089A JPS60231786A (ja) 1984-05-01 1984-05-01 地盤注入工法

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JPS60231786A JPS60231786A (ja) 1985-11-18
JPH0354153B2 true JPH0354153B2 (ja) 1991-08-19

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ID=13876980

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