JPH0353546B2 - - Google Patents

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JPH0353546B2
JPH0353546B2 JP12585581A JP12585581A JPH0353546B2 JP H0353546 B2 JPH0353546 B2 JP H0353546B2 JP 12585581 A JP12585581 A JP 12585581A JP 12585581 A JP12585581 A JP 12585581A JP H0353546 B2 JPH0353546 B2 JP H0353546B2
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evaporator
fluid
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SANTORU NASHIONARU DO RA RUSHERUSHU SHIANTEIFUITSUKU
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SANTORU NASHIONARU DO RA RUSHERUSHU SHIANTEIFUITSUKU
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Publication date
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Publication of JPH0353546B2 publication Critical patent/JPH0353546B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B15/00Sorption machines, plants or systems, operating continuously, e.g. absorption type
    • F25B15/02Sorption machines, plants or systems, operating continuously, e.g. absorption type without inert gas
    • F25B15/06Sorption machines, plants or systems, operating continuously, e.g. absorption type without inert gas the refrigerant being water vapour evaporated from a salt solution, e.g. lithium bromide
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B30/00Heat pumps
    • F25B30/04Heat pumps of the sorption type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B37/00Absorbers; Adsorbers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Central Heating Systems (AREA)
  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は蒸発現象と、相異なる温度で蒸気圧が
平衡状態にある2流体の混合を利用した熱エネル
ギー回収装置に関する。
性質の異なる2流体では相異る温度で蒸気圧の
平衡が生れることはよく知られている。例えば、
純水を入れたフラスコと塩化リチウム、塩化カル
シウムの様な塩類または苛性ソーダ、硫酸、アン
モニアガスの様な物質の水溶液を入れたフラスコ
とは違つた温度でしか蒸気圧が平衡しない。即
ち、20℃の純水の蒸気圧は50℃の塩化カルシウム
飽和水溶液の蒸気圧と平衡し、また70−80℃の塩
化リチウム飽和水溶液の蒸気圧と平衡する。
溶媒の蒸気圧を下げる性質を有する溶質を溶媒
中に溶解して形成した混合物を高温に保持した相
当量のものを蓄熱器として使用できる。例えば、
水の様ないわゆる溶媒を低温で沸騰させるのにこ
の現象を利用することができる。蒸気をタービン
内で動作させ得る。また、溶媒液での低温レベル
に生じた熱量を混合によつて作つた溶液内で高レ
ベル、即ち高温でこれを回収することによつて移
送するために蒸気圧の平衡している溶液の温度差
を利用することも可能で、必然的に貴重なエネル
ギーは稀薄溶液を形成するために溶質の濃厚溶液
に溶媒が混合するときの系のエントロピーの増加
によつてもたらされる。簡単のため、以下濃厚溶
液のことを「濃厚液」、濃厚溶液と溶媒との混合
の結果生じる稀薄溶液のことを「稀薄液」と称す
る。濃厚液は時としては純溶質に迄およぶと考え
てよい。
系が連続して動作するためには、動作に必要な
溶媒(例えば水)および溶質(塩その他の物質、
例えば塩化カルシウム)を恒久的にここに供給す
るか再生するかしなければならない。
要するに新しい形式の「熱ポンプ」を問題とす
るものであり、このポンプの動作に必要な貴重な
エネルギーは溶媒中への相当量の溶質の稀釈作用
で充足される。
この発明は建築物の暖房に特に好適する低レベ
ルの熱エネルギーの効果的、かつ非常に経済的な
回収を主として可能とする新しい、独創的装置お
よび方法を提供するものである。
この発明によれば、例えば原子力その他の発電
所の癈熱、工場癈熱、排水、等の各種の低レベル
癈熱を見事に、かつ効果的に回収することができ
る。この発明はまた、例えば太陽エネルギーおよ
び寒冷な風のエネルギーの様な稀薄な、間欠的な
エネルギーの長期間の貯蔵および回収を可能とす
るものである。
更にこの発明は、例えば河川、湖沼および海洋
の水、および地熱を源とする多量の水の「周囲」
エネルギーを利用可能にする。
この発明は、低温熱源の温度を有する溶媒液の
蒸発と高温熱源の温度で他の流体(濃厚液)と混
合する(稀釈する)第2液への溶媒蒸気の凝縮に
よりいわゆる低温熱源である所定の温度の第1熱
源からいわゆる高温熱源である高温の第2熱源に
向けてエネルギーを輸送することを利用する形式
の低レベル熱エネルギーの回収用の蒸発−混合装
置であつて、その特徴は下記の通りである。
−外面が高温熱源の温度と低温熱源の温度の間の
温度を有する低レベルエネルギー源の担熱流体
と接触し、内面に前記液体溶媒が供給され低温
熱源の温度で環流する板状または類似の少なく
とも1枚の蒸発面で、この板の内面は蒸発面を
形成し前記液体溶媒の蒸発を可能にさせる空間
に連通しており、該空間は低温熱源の前記温度
にある前記液体溶媒の蒸気圧にほぼ等しいか好
ましくはこれよりわずかに低い圧力に保持され
ている少なくとも1つの蒸発面を有すること、
および −外面がほぼ高温熱源の温度になつた回収熱量を
抽出することのできる液体熱担体に接触し内面
に溶媒蒸気が凝縮し高温熱源の温度にほぼ等し
い温度で流れている第2液(濃厚液)と混合す
る板ないし類似物の様な少なくとも1つの凝結
面で、凝結面を形成する板の前記内面は前記空
間に連通して前記蒸発面の近くに好ましくはこ
れとほぼ対向する位置に少なくとも1つの凝結
面を有すること。
この発明の好ましい特徴によれば、複数個の上
述の装置が直列に配列され、n番目の段の凝結板
はその反対面でn+1番目の段の蒸発板を形成し
ている。
この様な装置によつて、若干段を追加取付する
ことのできる非常に経済的な、コンパクトな、非
常に効果的な構造体を得、取扱い容易な腐蝕性の
すくない溶液の採用によつて100℃ないしそれ以
上の温度レベルの熱が低温熱源から取出され、高
温熱源として使用できる。
この発明はまた低レベル熱エネルギーの回収シ
ステムにも関するもので、上述した形式の蒸発−
混合装置と、この装置に付属して稀薄溶液から前
記の液体溶媒および前記濃厚溶液を蒸発及び凝結
技術によつて分離ないし再構成してシステムの自
律及び無限動作をさせ得る蒸発−分離装置とを使
用することを特徴としている。
好ましい実施例では、使用する蒸発−分離装置
は上述の蒸発−混合装置と類似または同一の蒸発
面と凝結面とを有する。
蒸発−混合装置と蒸発−分離装置の組合わせ利
用はこれらの装置を断続的に、相互独立して、ま
た特に同時に動作させることができることは直ち
に明らかである。これはある場合有利で、例えば
蒸発−分離装置を太陽エネルギーが得られるとき
はこれで駆動し、例えば特に太陽エネルギーが不
足しているときの住居暖房用として熱を必要とす
る時に蒸発−混合装置を駆動させることができ
る。
このシステムに1個または複数個の濃厚液、稀
薄液および溶媒の溜を付属させることによつて、
外気温度で、特別な注意を必要とせずに、特に夏
期の日照時に貴重なエネルギーを貯蔵し、この貴
重なエネルギーを蒸発−混合装置内で使用して寒
冷時特に冬期に建物を暖房するのにエネルギーの
流れを、例えば周囲の水、工業用ないし発電癈水
あるいは外気の様な入手可能の低温熱源から借用
することが可能となる。
この発明はまた、蒸発−混合装置および蒸発−
分離装置併用システムを使用する建築物の空気調
和方法にも関し、この方法は建物の内面でこれを
空気調和するために蒸発−混合装置を使用し、そ
の外面で濃厚液と純溶媒を再生するために蒸発−
分離装置を使用することを特徴とする。
この発明による直列配置を行なつた蒸発−混合
装置を使用する建物空気調和の好ましい方法によ
れば、低温レベルのエネルギー源を使用するが、
装置から出る担熱流体の温度を前記のエネルギー
源の温度に対して高くするように上述の適宜の装
置を動作させる様にこれを取付けて建物のある部
分を暖房し、装置から出る担熱流体の温度を低温
レベルエネルギー源に対して低下させるように上
述の別の装置を動作させて建物の他の部分を冷房
するのに動作させる様にこれを配置する低温レベ
ルエネルギー源を使用するが、前記のエネルギー
源は蒸発−混合装置の中間段に使用する。
この様にして建物と一体となつた空気調和が得
られ、冷房の需要が建物の暖房の需要を満たすの
に部分的に役立ち、一方同時に、非常に経済的に
所望の冷房(冷温室)の需要を得る。
この発明の他の実施例においては、主として建
物用の加熱パネルを形成する装置を使用するが、
これは建物の外側に取付けられ、建物の外側の寒
冷面に露出した蒸発−分離装置と、この蒸発−分
離装置に対向して建物の内面に取付けられた蒸発
−混合装置と、蒸発−分離装置と蒸発−混合装置
との間に介挿され、低温レベルの利用可能熱源の
熱が供給される少なくとも1個の熱交換面を有す
ることを特徴としている。
この発明の他の実施例においては、特に建物用
の冷房パネルを形成する装置を使用するが、この
装置は、建物の外側に取付けられ、建物の外側の
高温面に露出した蒸発−分離装置と、前記蒸発−
分離装置に対向して建物の内側に取付けられた蒸
発−混合装置と、蒸発−分離装置と蒸発−混合装
置との間に介挿され、低温レベルの利用可能熱源
の熱が供給される少なくとも1個の熱交換面とを
有することを特徴とする。
この装置は気候条件が可酷な程能率的なので、
この構想は建物の空気調和需要に完全によく適合
している。換言すれば、外部の寒気が強い程加熱
パネルは加熱がされやすく、反対に、外部の暑さ
が強い程、パネルの冷却力は強くなる。
この発明は更に、上述した装置および方法を貴
重な熱エネルギー、例えば固体、液体またはガス
燃料の燃焼によつて、あるいは電気エネルギーに
よつて放出されたエネルギーの回収に応用するこ
とに関する。
衛生上または建物暖房のために例えば50℃の温
湯を作るために個々のボイラで固体、液体または
ガス燃料の燃焼または電気エネルギーとして放出
された貴重な熱エネルギーの放散を利用する従来
方式を考えると、この種のエネルギーの利用は熱
力学第2法則でいう不可逆過程による浪費を構成
する。事実、20℃から約50℃に水を加熱するのに
1200℃またはそれ以上で放出されるエネルギーを
使用することは、貴重なエネルギーの価値を事実
上全部散逸させることとなる。
この問題は熱力学者の不問とする所ではなく、
熱力学者は、主として燃料およびガスの燃焼に関
する場合、この燃焼を機械的エネルギーと熱を発
生する様に原動機の中で使用することを主として
提案している。時としては、この機械的エネルギ
ーは熱ポンプの駆動用に使用することができ、こ
の熱ポンプはその設置のただ一つの目的が熱を得
ることであるとしても、サイクルの熱効率を相当
に改善するものである。この様なシステムの欠点
はこれが非常に複雑であり、相当な経費を要する
こと、および使用する内燃機関を考えたとき、特
殊な摩耗を生じることである。更に、計算の結果
によると、殆んどの場合所望の熱を発生するのに
直接に使用される燃料の小発熱量(PCI)のそれ
に対して150%の能率を殆んど越えない。多くの
場合、能率は130%以下に落ちるか、100%を殆ん
ど越えない程度である。
エネルギーが利用できる電気の形で存在すると
きは、これを熱ポンプの運転に使用することも周
知の所で、この熱ポンプは逆方向に動作している
冷凍機に他ならない。ここでまた、使用能率は使
用条件、特にエネルギーを取り出す低温熱源と、
エネルギーを放出する高温熱源の間の温度差に大
部分依存する。小温度差に対しては、能率は200
%に達し得る。残念乍ら、この能率は低温熱源と
高温熱源の間の温度差が増加すると減少し、通常
低温熱源が外気で構成されるこの種の熱ポンプを
使用する住居暖房システムに対する主要欠点とな
つている。然し、このシステムの本質的な欠点は
高価で、比較的弱く、摩耗の対象となるコンプレ
ツサを使用していることである。
この発明は、事実上摩耗の対象とはならない殆
んど静的な部品を使用している非常に単純な経済
的な構造のシステムを提供して上述の困難を解決
すると共に、散逸していない貴重な状態の利用可
能熱量に比較して使用温度での放出熱量を少なく
とも2倍、更に3倍ないし4倍またはそれ以上に
なし得るものである。
この目的のために、この発明の改良は上述した
蒸発−混合装置を使用するシステムに適用される
もので、このシステムにおいては貴重エネルギー
で加熱されるボイラがまず第1に稀薄溶液から濃
厚溶液の形成ないし再生を蒸発−分離装置内で作
るために使用され、前記濃厚溶液は前記の蒸発−
混合装置に供給されるものであり、前記稀薄溶液
は前記蒸発−混合装置から廻送されたものであ
り、この蒸発−混合装置は低温レベルの熱源から
来る熱量の抽出の役目をする。
この様にして、低温熱源から所望の高レベルへ
熱エネルギーを抽出するのに使用する濃厚液を稀
薄液から形成ないし再構成することにのみ、使用
できる貴重エネルギーの散逸を利用することが事
実上可能となる。この貴重エネルギーの散逸はエ
ネルギーの消費なしに行なわれ、これは最終的に
は所望の温度に例えば衛生用水または集中暖房用
水を再加熱するのに使用され、この種の操作の能
率は、エネルギーが高温、例えば1200℃のレベル
で放出されても、非常に低いレベル、例えば55℃
で放出されても、事実上殆んど変化することなく
良好である。
この発明の他の特徴によれば、前記蒸発−混合
装置は前記の一次流体を加熱するのに必要とする
熱量の需要が、前記蒸発−分離装置内での動作後
ボイラから来る熱放出によつて満足されないとき
のみに使用され、形成されたが使用されなかつた
濃厚溶液はその後の使用のために貯蔵される。従
つて比較的小さい定格出力の設備によつて、ボイ
ラの定格出力に比較してこれを超過した所要の熱
量を低レベルの低温熱源から抽出するためにシス
テムの蒸発−混合装置内で作業させる貯蔵濃厚液
の消耗をさせて、瞬間的に耐久的に、非常に大き
な熱出力を取出すことができることが明らかであ
る。またこの設備は用途に関して大きな柔軟性が
あることは明らかである。加熱体が電熱器の場
合、ボイラを電力が安価な休み時間に連続して運
転することができ、この運転は濃厚液の消費とは
無関係に行ない得る。消費需要は蒸発−混合装置
から事実上充足され、該装置の自律的動作はボイ
ラの動作中にその中で再構成された使用可能な貯
蔵濃厚液の利用によつてまかなわれる。
この発明、その利用、その目的および長所を、
添付図面を参照しての以下に詳述する。
まず最初に第1図を参照すると、この発明によ
る蒸発−混合装置を図示しているが、これは装置
全体にEMと符号付けされており、いわゆる低温
熱源である低温レベル熱源で抽出した熱量Qをい
わゆる高温熱源である高温な第2熱源に向けて輸
送し得るものである。換言すれば、この発明の蒸
発−混合装置は装置の面1に供給された例えば25
℃という所定の温度の利用可能の熱量Qを輸送し
てこれが装置内を通過後これを例えば45℃の高温
の第2の面2上に放出することを可能とする。
模式的に示すこの実施例においては、低温レベ
ルの利用可能熱源は装置のパネル1の1面1A
(外面)と熱の交換を行なう様になつている導管
3に供給されたほぼ低温熱源の温度の癈水の様な
流体の流れで構成されている。
熱量は、装置のパネル2の表面2A(外面)と
熱交換状態にある導管4で供給される水の様な担
熱流体によつて高温熱源の温度で装置から出る。
パネル1からパネル2への熱の移動および移動
した熱量の温度の上昇は利用可能の低レベルの熱
源を構成する流体3で加熱されるパネル1の表面
(内面)1Bにそつて流下する例えば軟水5の流
体フイルム(溶媒)が蒸発すること、および、矢
印6で示す様に移動した蒸気が、パネル2の表面
2Bを濡らしつつフイルム状に流下する飽和溶液
(濃厚液)即ち流体7により吸収されて混合液と
なること、によつて生じる。
この熱の輸送および輸送された熱量の温度上昇
は、フイルム5を構成する「溶媒」とフイルム7
を構成する「溶液」が違つた温度で蒸気圧の平衡
が生じるということから、熱力学の法則によつて
説明可能となる。
図示の熱状態の例は、フイルム5に軟水を、フ
イルム7に塩化カルシウムのほぼ飽和状態の水溶
液を夫々使用する場合に相当する。
第2図は、熱交換用薄パネル1および2中の温
度降下を考慮しての、25℃の入力流体温度で得ら
れる45℃の出力流体温度を得ることのできる温度
ダイアグラムの例示である。
この装置が作用できるためには、低温度流体3
のパネル1への供給、軟水5のフイルムの供給、
濃厚液フイルム7の供給および担熱熱交換流体4
による高温の熱量の回収があればよい。
この熱の輸送に当つて、軟水は蒸発し、従つて
補充用としてこれを再生ないし追加する必要があ
り、一方濃厚液は稀釈されるので、新しい塩を供
給するか、液から塩を再生するかを行なう必要が
ある。明らかに、低温熱源から抽出した熱の温度
を上昇させ得る「貴重」エネルギーは水中への塩
の溶解熱でもたらされる。
以下の説明において、簡略化のために、水およ
び濃厚液、即ち溶媒、溶質および溶液について説
明すると、この発明は、溶質の溶媒への比較的大
きな溶解熱が存在する限り、各種の溶媒と溶質で
動作させ得るということを充分に理解しておく必
要があり、溶解熱が大きい程単一段の蒸発−混合
段で低温熱源の温度を上昇させる可能性が大きく
なる。この種の溶媒および溶質の内次の組合わせ
を主として挙げることができる。
水/塩化リチウム 水/臭化リチウム 水/塩化カルシウム 水/苛性ソーダ 水/塩化亜鉛 水/硫酸 等。
溶媒として水を使用することは、第1に水は安
価な溶媒であり、一方相当な蒸発熱を有するため
に有効である。
一方、溶媒−溶液の選定は個々の使用条件およ
び材料の抵抗および腐蝕の限度によつて決定し得
る。腐蝕現象を制限するために時としては添加物
を溶液に加えてもよい。
例えば水−硫酸の様な非常に腐蝕性の強い溶媒
−溶質の組合わせを使用しないで、低温熱源から
高温熱源への相当な温度上昇を得ようとするなら
ば、第3図および第4図に示す様にこの発明の蒸
発−混合装置の複数個を直列に取付けることがで
きる。
即ち、第3図に示す様に、四個の蒸発−混合器
を1つのうしろに別のものが並ぶ様に直列に取付
ける。
第1段の蒸発−混合器EM1のパネル11の外面
に、液流3がその熱をパネル11に供給する低温
源の低レベルの熱を供給する。パネル11にそつ
て流れる水のフイルム51は濃厚液71のフイルム
が流下するパネル8とパネル11との間の空間内
に蒸発し、その蒸気6は濃厚液71に溶解して吸
収され、同時に熱量Qの輸送と温度の上昇を行な
うこと第4図の温度ダイアグラムに示す通りであ
る。パネル8はパネル11に対向している面が蒸
気の凝結面を形成し、その反対面が蒸発−混合器
の第2段EM2の水フイルム蒸発面を形成してい
る。
水のフイルム52が第2蒸発−混合器EM2内で
第1段EM1内で水のフイルム51が蒸発する時の
温度よりは高い温度で蒸発することを除くと、第
2段EM2内でも第1段と同様に事が運ばれる。
図示の例では、初期の25℃からフイルム52のレ
ベルの45℃への非常に穏当な温度上昇を期待して
いる。
フイルム52で生じた蒸気は、パネル9(その
一面で第2段EM2の凝結面を形成し、反対の面
で第3段EM3の蒸発面を形成する)の凝結面に
そつて流れる濃厚液72のフイルムに吸収されて
混合液となり、その混合液は75℃となる。
4段で順次に、非常に容易に、水/塩化カルシ
ウム溶液の組合わせで25℃の低温熱源3から抽出
した熱量Qの温度を120℃に上昇させることがで
き、この熱は蒸発−混合器EM4の後者のパネル
4の外側面で熱を流し出す担熱流体4で回収さ
れる。
勿論、各段EMi中の圧力は、各段の当面してい
る温度での水/塩類溶液組合わせの蒸気圧の平衡
状態にほぼ相当する値に調節すべきである。
システムの外面11および24の間の圧力差は相
接するパネル11,8,9,10,24の間に適当
な横材を設けることによつて(図示せず)容易に
囲い込むことができる。更にまた上述のことは非
常に簡単で丈夫な別の構造を示す第21図ないし
第23図と関連したものを提案されよう。
矢印6で示す蒸気の移動を非常に容易に行ない
得る様にする様に、蒸発−凝結両パネル間の間隔
を小さくしなければならないことから、蒸発−混
合器はまず非常に効果的でかつ嵩張らないことを
最後に注意されたい。この種の装置によつて20な
いし30KW/m2あるいはそれ以上の熱の輸送密度
を得ることを穏当に予想することができる。
ある種の場合、特に比較的高温で動作している
蒸発−混合器の場合、第6図に示す様に、蒸発−
混合器EMのパネル1,2の間に、例えば反射性
の、多数の孔をあけて矢印方向への蒸気の流れの
抵抗は事実上妨げないが、高温パネル2から低温
パネル1への熱輻射を効果的に阻止するとともに
「水はね」、即ち蒸発しないで溶液7に溶け込もう
とする溶媒液のフイルム5からフイルム7への移
行を阻止する磨き金属板の様なじやま板11,1
2を介挿してもよく、この種の水はねはこの種の
蒸発−混合器の熱の輸送を相当に減少させるもの
である。
熱交換回収装置を持ち、直列に取付けられた複
数個の蒸発−混合器を使用し、低温熱源を形成す
る残留熱源から高温熱源に熱を供給する設備を示
す第5図をここで参照する。図示の例において
は、例えば25℃の温度で得られた相当量の熱量Q
の輸送と、80℃以上の温度でのその回収を行ない
得る直列に取付けられた3個の蒸発−混合器
EM1,EM2,EM3を有する装置を想定している。
図示の例では低温レベルの熱は担熱流体3によ
つて第1蒸発−混合器EM1の入力パネル1に供
給される。残留熱源からの担熱流体は13で例え
ば25℃の温度で入り、14で20℃の温度で出る。
「低温熱源」のこの温度低下は蒸発−混合器第1
段EM1での水フイルム51の蒸発に利用される。
3台の直列交換−混合器の動作は第3図の他の
交換器と同様であり従つて新しく説明を加えな
い。
これとは反対に、例えばそれぞれ45℃、65℃お
よび85℃の温度で交換−混合器EM1,EM2
EM3から出る稀薄液(稀薄溶液)の相当な熱量
は適当な各種のタイプの熱交換器15,16,1
7において3段を動作させるのに必要な新鮮な濃
厚液18(例えば20℃で供給)の供給液を予熱す
ると同時に19に来た供給新鮮水(例えば20℃
で)を蒸発−混合器の2段および3段に供給する
ために予熱するのに利用する。
稀薄溶液は例えば25℃程度で20に戻り、再
生、貯蔵または設備の設置状況によつては(主と
して稀薄溶液の癈水を受入れる海、または大河川
が近くにあるとき)時として癈棄するかを行な
う。
22で例えば温度80℃で出る高温担熱流体を作
るため蒸発−混合器の最終段の凝結パネル2と接
触する前に加熱する様に、熱交換器17内を通す
担熱流体の入口を21で示す。
第5図において、各蒸発用フイルムの頂部へ供
給する軟水は壁にそつてこれが流れる行程で完全
に蒸発される様にする。勿論、この様にならず純
水の残りが壁の底部へ到着するときは、この水を
集めて壁の頂部へ再注入する樋のシステムをこの
装置に設ければよいが、このシステムは図示され
ていない。
上述した各図面に示す形式の平面状パネルの交
換器は製造簡単という長所を有し、比較的低温、
低圧での使用に非常に便利である。これに反し、
高温度で圧力が高くなる場合は、この交換器は多
数の接続点を有し適当しなくなる。
第7図および第7A図において、高温、高圧下
で稼動する円筒形の直列3段の蒸発−混合交換器
を模式的に示す。
第7図の一部詳細を示す第7A図の例において
は、この装置は前述の図面特に第5図に示すもの
と同一原理による直列で動作する同心的に配列さ
れた3台の交換−混合器を示している。
これらの3台の交換−混合器は垂直円筒状外囲
24中に取付けられている。
蒸発−混合器EM1,EM2,EM3の下には、例
えば同様に外囲24内に取付けられた熱交換器2
5が取付けてあり、第5図の熱交換器15,1
6,17と同様に作用させることができる。ま
た、蒸発−混合器EM1,EM2,EM3の全体は、
第7図に示される熱交換器と同様に、図示しない
容器により囲まれている。
この装置は、26で示す様な設備に導入し得る
例えば約70〜100℃の液状の水の形の低圧蒸気凝
結物の回収に本来適している。この水の一部は矢
印27にそつて交換器の中心部を流れ、交換器
EM3の凝結壁23に接触して例えば150ないし200℃
に達し得る設備の最高動作温度に迄加熱される。
この様にしてすべての産業の利用に適している例
えば15バール200℃の中程度の圧力の蒸気を28
で回収する。
70〜100℃で供給される水の一部は外囲24の
内部で、熱交換器25の外側および蒸発−混合器
全体の図示しない容器の外側を、矢印29の様に
流れ、熱交換器25の外周に位置した初段(25
)および蒸発−混合器EM1の初段をそれぞれの
容器を介して加熱する。装置内に上述の様にして
入つた水の余剰がある場合は、30で示す様に例
えば温度65ないし95℃で取り出すことができる。
第1段の交換−混合器の外側パネル11上に流
れる軟水は70ないし100℃になし得る温度の31
で示す所から供給されるが、この水は好ましくは
熱源26から導入されたその小量部分で構成す
る。濃厚液は矢印32に示す様に例えば20℃の貯
蔵源から熱交換器25を介して加熱後に交換器
EM1の内部空間を通つてパネル33の表面に供
給される。
熱交換器25は、これが矢印34a,35,3
6に示す様に3段の蒸発−混合器EM1,EM2
EM3から出る濃厚液の稀釈溶液によつて加熱さ
れ、これは最終段の交換−混合器の最高温パネル
の温度に迄達する温度になる。稀薄溶液は熱交換
器25から例えば105℃付近で37に示す様に出
る。これはこの温度で濃厚液を再生成するために
蒸発−分離によつて処理するのが有利である。こ
の蒸発−分離処理は以下に述べる装置内で実施し
得る。
明らかに、蒸発−混合器EM2およびEM3は交
換−混合器EM1と類似した動作をするが、温度
は高い。38および39で第2および第3段の水
フイルムの供給を示し(温度は次第に上昇する)、
40,41で第2および第3段の濃厚液の供給を
示す(温度は次第に上昇する)。
稀釈溶液から濃厚溶液を再生するために、公知
の各種の蒸留装置ないし蒸発−分離器で例えば海
水から脱塩をするために工業用に使用されている
ものを使用し得る。これらの蒸発−分離器は更に
上述した蒸発−混合器の構造に類似ないし同一の
構造を取り得るが、ほぼ逆の方向に作用する。
この発明による蒸発−分離装置および蒸発−混
合装置を住居の空化調和に使用することを第8図
に示す。
第8図に、蒸発−混合器EM(または更に直列
に取付けられたこの種の蒸発−混合器群の一揃
い)および蒸発−分離器ESまたは直列に取付け
たこの種蒸発−分離器群の一揃いを設置しれ建物
60を模式的に示す。
住居に近接して、好ましくは住居の下に貯蔵槽
61を設けるが、その中にその上部62に稀薄溶
液を、またその下部63に濃厚溶液を貯蔵する。
2種の溶液の分離は単なる層状構造でよい。同様
に2溶液の間に分離用浮板64を設けてもよく、
あるいは各溶液の量に従つて容量の変化する薄膜
で形成した柔軟性外囲いの中に一方の溶液または
両溶液を入れてもよい。
建物を暖房しようとするときは、例えば25℃の
低温の熱を蒸発−混合器に供給すればよく、この
低温の熱は例えば癈水から抽出し得る。蒸発−混
合器は、これに動作させるのに必要な濃厚溶液の
相当量を供給すれば、例えば80℃の高温のほぼ同
量の熱を建物内に移送することができる。この量
は貯蔵槽61の容積部分63からポンプ65で汲
み出す。勿論、蒸発−混合器に貯室63から抽出
した濃厚液を供給すると、貯蔵室62に貯蔵する
こととなる稀薄溶液が同時にできる(その量は僅
かに増加)。
好ましい日照条件、特に夏においては、蒸発−
分離装置ESに適当なレベル、例えば50℃の熱を
供給でき、これは稀薄溶液から濃厚溶液を再生可
能とする。この様な条件下においては、貯蔵室6
2から汲み出した稀薄溶液を蒸発−分離器群に供
給して貯蔵槽63に配布する濃厚溶液を作る様に
ポンプ66を運転すればよい。同時に、軟水が6
7に生じる。
蒸発−分離器はまた所望により電力過剰時に電
熱によつても、その他すべての癈熱源を利用して
も動作させ得る。
実際の計画においては、余剰エネルギーを使用
する毎に濃厚溶液を回収できることとその長期間
にわたる貯蔵が可能であるために、家庭用燃料の
20倍近くの濃厚液の発熱能力を考えて、濃厚液に
よる住居の暖房が実現したのと全々同じであるの
で、この設置は有意である。
ここで、工場用建家ないし住居に使用するのに
特によく適合したシステムを示す第9図を参照す
る。
住居において、またある種の工業において、主
として建物を暖房するための熱と、主として食料
品を保存するための冷房が同時に必要となる。
この発明によれば、蒸発−混合器の複数個を正
しく低温癈熱源に組合わせることによつて、一方
で低温を、他方で高温を発生する単一設備によつ
てこれが可能となる。
即ち、第9図に示す様に、25℃の熱源Q1を設
け、68に示す様に、一側を蒸発−混合器の第1
段EM1の蒸発パネル70で、他側を蒸発−混合
器EM0の凝結パネル71で閉止した熱交換室6
9に給熱する。図示の例では、蒸発−混合器
EM1は蒸発−混合器第2段とつながつており、
これらの2段の蒸発−混合器は直列に作用して第
1図および第3図に関連して主として前述した様
に熱ポンプを形成している。図示の例では、蒸発
−混合器EM2の外壁72は例えば約65℃を有す
ると推定され、担熱流体73を約60℃に加熱で
き、施設の暖房を可能とする。
交換−混合器EM0について考えると、これは
冷凍機として動作し、パネル71の表面71aは
凝結面として作用しその上を濃厚液が流れ、その
ため交換−混合器EM0の外壁パネル76上の水
フイルム75の蒸発をもたらし、例えばパネル7
6の外面と接触する冷却担体の5℃ないし0℃の
冷凍を得る。
この様な設備においては、従来技術とは反対に
冷却を生じるのに発熱を起すよりも高価にもなら
ず困難性もなく、全設備はそんなに複雑でもない
ことに注意されたい。
特に面白い状態は、建家の一部を暖房している
熱量Q3が絶対値において建家の一部の冷房のた
めに取出す熱量Q4に等しい場合である。この状
態においては外部熱量を取込む必要はないのは、
Q4−Q3=0だからである。
ここで第10図を参照すると、建物に特に好適
する冷房パネル79を示している。
このパネルは、例えば20℃の様な外気温度の水
の様な流体を流す空所78で隔てられた蒸発−混
合器EMと蒸発−分離器ESとを有する。
蒸発−分離器ESが建物の外面Sで太陽光に露
出しているとすると、その外面は例えば55℃程度
になり得る。従つてこの蒸発−分離器において塩
類の稀薄溶液から濃厚溶液を作ることが可能で、
ここで蒸発した軟水は低温熱源(ここでは20℃と
する)の温度で凝結する。
蒸発−分離器でできた濃厚溶液から、建物内面
Iを蒸発−混合器の低温蒸発面として使用して蒸
発−混合器EMを動作させることが可能で、凝結
した蒸気は、空所78(図示の例では約20℃)と
接触状態の蒸発−混合器EMの凝結高温面78a
上の濃厚溶液と混合して集まる。
水と濃厚液で動作する単段の蒸発−混合器と、
単段の蒸発−分離器を集積したこの種のパネルに
よつて、5℃近くのパネル内面Iの温度を得るこ
とができる。
この種の冷房パネルは太陽光の当つている外面
Sが高温な程高能率であることに注目すべきで、
外部の熱が強い程冷房が高能率になるのは理想的
なことである。
ここで第11図に関して第10図の冷房パネル
の動作のほぼ逆の要領で動作する暖房パネル80
を説明する。
このパネルは冷却パネル79と同様蒸発−混合
器EMと蒸発−分離器ESを有する。
前述の例と同様に、建物の外部にその一面が露
出されるのは蒸発−分離器ESであるが、この場
合は建家外面は−10℃を有すると考えられる例え
ば北に面する外面の様な寒冷外面に位置してい
る。蒸発−分離器のこの面は明らかに低温面で、
一方の高温面は暖房パネル80の中央を構成する
壁81であり、この壁は設置する低温熱源を構成
する例えば水の様な流体による約20℃近くの温度
に保持されている。図示の例では、熱流Q1はパ
ネル81に20℃で加えられ、担熱流体はQ2で示
す様に15℃に下がつた温度でパネルを出るものと
考えられる。蒸発器ESの約20℃を有する高温面
と寒冷北風に露出している約−10℃の低温面との
間の温度差によつて蒸発−分離器を動かすことお
よび稀薄溶液から濃厚溶液を作ることが可能とな
る。蒸発−分離器は低温源が低温である程有効に
動作する。
面81aによつて、低温流体から給熱される熱
交換器を形成する壁81は蒸発器ESの加熱壁を
形成するが、その対向面81bによつて交換器8
1は蒸発−混合器EMの低温部分を形成する。
蒸発−混合器EMの高温面82は建物の内面に
向いている。壁81bが約15〜20℃であるとする
と、1段の蒸発−混合器と濃厚液の使用とによつ
て35℃近くの表面82の温度を容易に得ることが
できる。熱流Q4を建物内にもたらすのはこの温
度である。
第10図と第11図を比較すると、第10図の
冷房パネルは低温熱源流体内に相違する温度の2
レベルにあるパネルの2面上の除去しようと望ん
でいる熱量Q3、Q4をいわば「汲上げる」作用を
行ない、一方第11図の暖房パネルの場合は低レ
ベルの熱源流体から熱量Q3およびQ4を抽出し、
低温の熱Q3を外面で除去し、高温の熱Q4は建家
の暖房に使用していることがわかる。
第12図に模式化して示す実施例によれば、蒸
発−混合器EMと蒸発−分離器ESと、それぞれ例
えば20℃の周囲熱の熱源からおよび例えば60℃の
癈熱熱源から供給される2個の熱交換器84,8
5から主として構成された冷房パネル83を示
す。図において、各部分にある筈の各温度を示し
ておく。
このパネルの動作は、第10図でパネルが露出
していた太陽光ではなく、準備可能と考えられる
約60℃の癈熱を有する流体を使用する熱交換器に
よつて蒸発−分離器ESに熱Q3が供給されている
ことを除けば、第10図のそれと完全に類似して
いる。
図示の例においては、蒸発−分離器および蒸発
−混合器は単一の段であり、塩化カルシウムまた
は塩化リチウムの類の塩類水溶液で動作し、この
種の施設は5℃程度の温度の冷壁86を得ること
ができ、この温度は特に果実および野菜およびそ
の他の食料品の保存用冷蔵室に理想的な温度であ
る。
第13図および第14図を見ると、第10図に
関して上述した形式の冷却パネルの形状を詳細に
示している。
建物の内面Iにおける内壁88上から除去しよ
うとする熱を抽出するために、図示の例では18℃
と考える例えば河川水である低温熱源87を用意
する。パネルの中央熱交換部を通過後水は例えば
23℃で89に排出される。
建物の外面を加熱する太陽光は蒸発−分離器
ESの中で稀薄溶液92を蒸発させてこれを濃縮
して濃厚液を再生させ、この濃厚液はポンプ92
で蒸発−混合器の高温パネル78aの表面上の蒸
発−混合器EMの頂部に送られる。
パネル78aの下部に蒸発−混合器EMで作ら
れた稀薄溶液は、稀薄溶液のフイルム91を供給
するためにパネル90の上部に循還ポンプ93に
よつて送出され、この稀薄液は蒸発−分離器ES
内で再濃縮される。
蒸発−分離器ESの低温パネル78b上をフイ
ルム94状に流れる軟水または蒸発−混合器EM
内にも供給されてパネル88上で蒸発して図示の
例では5℃近くの温度で熱Q4を抽出する。
第15図および第16図は第13図および第1
4図と同様に第11図に示す原理で動作する暖房
パネルの実例である。
前述した通りなのでこの装置の動作を細部にわ
たつては再述しないこととする。配管とポンプに
ついての相違点のみについて注目すると、ポンプ
95は交換器EM内で生じた稀薄溶液をその再生
のために蒸発−分離器ESの頂部に送ることを可
能とし、96は蒸発器ES内でできた濃厚液を蒸
発−混合器の頂部に送るものであり、97は蒸発
−分離器内で生じた軟水を蒸発−混合器の頂部に
送るものである。
図示の解決案では、低温熱源98は23℃を得る
ことができ、流体は99で18℃で排出される。前
述した通り、暖房用パネルは北面に露出した外壁
100上の寒気が酷しい程有効に動作する。事
実、外壁100が寒い程蒸発−分離器ESの動作
能率がよく、従つて多い程よいのは製造された濃
厚溶液の量で、これはこの装置の動作に必要な
「貴重な燃料」となる。
ここで第17図を参照すると、この中に例えば
第3図または第5図に関連して図示、説明した様
に動作する直列に接続された4個の蒸発−混合器
EM1,EM2,EM3およびEM4の動作を図示して
いる。この施設は相当量の熱量Q1を低温熱源か
ら抽出し得、ほぼQ2に相当する熱量を高温部に
送付することができる。
前に説明した通り、この施設が動作するには、
例えば水の様な溶媒と濃厚溶液の様な混合濃厚溶
液を連続的に供給することが必要である。101
で溶媒の供給を示し、102で濃厚溶液の供給を
示している。交換−混合器の出口で稀薄溶液、即
ち溶媒と濃厚溶液の混合物が103で回収され
る。
稀薄溶液から溶媒と濃厚溶液を再生するため
に、例えば直列に動作し得る。また有利には一般
に並列に動作し得る複数個の蒸発−分離器を使用
し得る。これが第17図に示すものでその中で4
台の蒸発−分離器が稀薄溶液から濃厚溶液と溶媒
とを再生し得る。住居の暖房を問題とするなら
ば、各蒸発−分離器は例えば屋上で適当の方向に
向けた太陽熱集熱器で作り、全集熱器の表面は建
物の加熱パネルの表面に直列に取付けた蒸発−混
合器の段数倍した面積にほぼ等しくし得る。
この種の施設は、要するに低温レベルで入手で
きる熱源から汲上げた熱Q2を最終的に供給しよ
うとする温度とは事実上無関係にこれらの集熱器
の動作温度を持たせる様にしてその固有動作の最
高条件内でこれらの集熱器を使用することができ
る。実例として、蒸発−分離器が高温面が55℃で
低温面が20℃で動作しているものとする。その熱
動力密度は太陽光のそれに限定され例えば
500W/m2ないし1000W/m2である。第3図に示
すものと同様な4段形蒸発−混合器は120℃の熱
を生じ(例えば蒸気または加圧水として)、熱動
力密度20ないし30キロワツト/m2の桁となる。
即ち第17図に示す施設は通常の太陽集熱器か
ら出る熱流の温度を上昇させ、この熱流密度を濃
縮する2重の長所を有する。
第18図および第19図を見ると、この発明を
高レベルの熱エネルギーの回収への応用を示して
いる。
第18図に示す様に、この図は例えば燃料の様
な燃焼物200を入れているボイラ即ち燃焼室
CHを有する。燃焼室CH内での燃焼は火床の温
度を例えば約1200〜1500℃に上昇する。煙は煙管
201によつて大気中に排出される。
図示の例では、加熱する一次流体は例えば約20
℃の202で導入される水である。然し、この発
明によれば、加熱する水はボイラCHの高温壁に
は接触しない。反対に、ボイラの高温壁は上述し
たどのタイプでも良い第1段蒸発−分離器ES1
ある。表面203には貯蔵容器ないし収集器の中
の稀薄溶液dが流れる。蒸発−分離器ES1の下部
で貯蔵槽Sc内に濃厚溶液cを受け入れる。
同時に、蒸発−分離器ESiの対向面204上に
稀薄溶液から蒸発した溶媒が凝結し、これを貯蔵
槽205に受入れる。
この稀薄溶液は例えば水/臭化リチウムでよ
く、これは稀薄状態で55%、濃縮状態で60%とな
り得る。
蒸発−分離器の第1段ES1で、温度ダイアグラ
ムは第19図に示す様になり、蒸発器の高温壁は
約190℃となり、低温壁は135℃近くになる。
第1段蒸発−分離器ES1の低温壁は第2段ES2
の高温面と接触状態にあり第1段と同様に動作す
るが高温壁206の温度の132℃と低温壁207
の95℃の間で動作する。貯蔵槽Sdから稀薄液d
が供給される蒸発−分離器ES2の底部で蒸発−分
離器ES1と並列して濃厚溶液を受取るが貯蔵槽Sc
に貯蔵され、溶媒(ここでは水)は貯蔵槽205
に貯蔵される。
同様に、第2段蒸発−分離器ES2の低温面20
7は第3段蒸発−分離器ES3の高温面に接触しそ
の低温面が55℃であることは第19図に示す通り
である。この第3段もまた稀薄溶液dから濃厚溶
液cを作ることができる。
最終段蒸発−分離器ES3の低温面209は一次
流体202となる水の加熱の役目をし、この一次
流体は第18図および第19図の温度ダイアグラ
ムで明らかな様に施設の出口で約50℃となる。こ
の動作スケジユールで、実際には、若干の無視可
能の損失があるにしても、燃焼室CH内で約1200
℃で放出された熱量Q0の殆んど全量が一次水を
50℃に加熱するのに最後段蒸発−分離器の熱交換
壁209上で温度55℃で排出される。
上述した施設の結果、殆んど熱量の損失なしに
稀釈溶液から塩の濃厚溶液を形成するために1200
℃から55℃のエネルギー変化を使用することがで
きることがわかる。その結果、生産されたすべて
の濃厚液はこの明細書に記載された原理によつ
て、熱が放出されるべき所の温度より低温の低温
熱源から汲出された熱を付設蒸発−混合器によつ
て取出すのに使用することができる。この様な理
由で、施設の熱効率は相当に改善され、何等の複
雑な装置も摩耗の対称となるものも使用すること
なく、この装置の要部は小間隔で設置した熱交換
パネルで構成され、施設のただ1つの機械的装置
は集中暖房の循還ポンプの様な完全に周知で経済
的な技術の循還ポンプで形成されている。
好ましくは、第18図に示す様に、またボイラ
に関する従来の様式で、210で示す様に煙道上
に復熱器を取付け、できた水の温度を例えば50℃
から70℃に上昇することができる。明らかに、図
示の計画では煙道内で回収できる熱の量はその温
度、即ち初段蒸発−分離器ES1の高温壁203の
温度に基本的に依存する。この回収可能の熱量は
また生産された水の温度に関係し、これが低い程
回収熱が大きく、これは主として煙の中に含まれ
る水蒸気の凝結による。
第20図を参照すると、第18図に模式化した
施設に相当し得る使用ダイアグラムを示してい
る。
この図において1200℃の相当量の熱Q0を供給
するボイラCHが見られる。この図において、熱
の移転は近接2線で表示され、熱の流れ方向は矢
印で示してある。熱Q0は第1段蒸発−分離器ES1
に流れ、そこでこれは1200℃から200℃への低下
を受けて高温壁を通る。更に巧妙に作つた設備に
おいては、適当な流体で動作する別の蒸発−分離
器を働らかせることに予じめ利用することができ
る。
この熱量Q0は蒸発−分離器ESiの出口で約140
℃に低下して第2蒸発−分離器ES2の入口に出現
し、次に第3蒸発−分離器ES3を通る前に約95℃
に低下した状態でその出口へ通過し、ここで最終
的には55℃で出て新らしく例えば熱交換器211
内の水である一次流体を加熱するのに利用され、
20℃で入つた水を約50℃に加熱することができ
る。
施設内の熱損失を無視するならば、212の温
水出口で水の温度を20℃から50℃に上昇するのに
役立つているボイラCHによつて供給された熱量
Q0を従つてほぼ回収する。
ここで蒸発−分離器に出入する稀薄、濃厚両液
の回路について考える。
第1蒸発−分離器ES1はその出口に187℃近く
の温度の濃厚液cを生じる(第19図)。この高
温濃厚液は貯蔵槽Sdから分離器ES1の頂部に供給
される稀薄液dの反対流を加熱する熱交換器EC1
を流れる。わずかな損失で必要な熱量は熱交換器
内で平衡が取れ、そのため蒸発−分離器ES1の出
口に最初の熱流と同一の熱流Q0が生じることが
できる。冷却された濃厚液は貯蔵槽Sc内に貯蔵
される。
蒸発−分離器ES1に対して上述したことは蒸発
−分離器ES2およびこれに付属する熱交換器EC2
に関しても正しく、蒸発−分離器ES3および付属
熱交換器EC2についても同様である。
然し、稀薄液dから濃厚液cを形成する目的は
前述した様に低温レベルの熱を取出して回収する
ことのできる蒸発−混合器にこれを供給できる様
にすることである。
即ち、蒸発器ES1の回路に接続されている濃厚
液貯蔵槽Scは蒸発−混合器EM1に接続され、稀
薄液の貯蔵槽についても同様である。熱の供給が
不満足と感じられるときは、蒸発−混合器EM1
に接続されている貯蔵槽Scから濃厚液を、蒸発
−混合器に接続されている貯蔵槽Sdから稀薄液
をこれに供給して蒸発−混合器を運転すればよい
こと、例えば第1図に示す通りである。
この様にして、熱量Q0を例えば20℃の低温熱
源からポンピングして暖房用一次水を例えば20℃
から55℃に加熱して55℃で放水するために上昇さ
せることができる。同じことが蒸発−分離器ES2
から供給を受ける第2交換−混合器EM2におい
ても行ない得、蒸発−分離器ES3から供給を受け
る蒸発−混合器EM3においても行ない得る。
勿論、またこれはこの発明の重要な長所でもあ
るが、ボイラと蒸発−混合器EM1,EM2および
EM3のそれぞれを同時にまたはそうでなしに、
相互に独立して動作させることも可能である。即
ち、多量の熱量を濃厚液の形で貯蔵することがで
きる(貯蔵槽の容積の作用)。一方、連続運転に
おいては、施設の暖房能力は、図示の例では、4
倍にされ、この施設は50℃で4Q0に等しい熱量を
連続して出し得、これは1200℃で放出されたQ0
に等しい熱量を元とするものである、と云い得
る。
この施設はエネルギーの低下を相当の割合で利
用し今日賞用されている解決策に比較して更に簡
単な方法のシステムによつて貴重な熱エネルギー
の相当な回収を可能とするものである。
第21図を見ると、図示の例では釜213の中
で作られた110℃の蒸気を作らせるボイラCHの
別の動作法を示している。
前述した例と同様に、ボイラCHは直接に釜2
13を加熱するのではなく、温度が順次230℃か
ら190℃に、190℃から150℃に、更に150℃から
110℃に低下する直列に設置された3個の蒸発−
分離器ES1,ES2およびES3を介して間接に行な
われる。勿論、これらの蒸発−分離器内の圧力お
よび溶液の性質および濃度は所要の動作の平衡条
件を得る様に定められるのは前述したことと同様
である。
3台の蒸発器ES1,ES2およびES3を介して、
釜213で110℃で放出されるQ0に等しい熱量を
従つて回収する。
蒸発−分離器ES1,ES2およびES3はそれぞれ、
一方で、上述したのと同様に、蒸発−混合器
EM1,EM2およびEM3で生じた稀薄溶液から濃
厚溶液を作ることができる。勿論、第20図に示
す実施例と同様に、施設の柔軟性を増し、必要な
とき丈け蒸発−混合器の動作のために濃厚液の形
で貯蔵されたエネルギーの準備を取り出す様にす
るために、上述の稀薄溶液dと濃厚溶液cの貯蔵
槽を設けてもよく、この方が有利である。図面の
複雑化をさけるため、これらの貯蔵槽は図示しな
かつた。
約20℃の低レベルエネルギー源を準備するもの
として、第3図および第4図に主として関連して
説明した様に直列の3台の蒸発−混合器EM3
EM2およびEM1を動作させ、適当な濃厚及び稀
薄溶液を選定することによつて、釜213に約
110℃で放出するために低温熱源内で20℃で取出
した熱量Q0の温度を上昇させることが可能であ
る。即ち、釜213で動力2Q0、即ちボイラCH
で出した熱量を2倍にして回収(施設が連続運転
しているとき)することとなる。
この説明の段階で、第17図に説明の施設と第
20図および第21図の施設を比較すると興味の
ある所である。
これらの図を比較すると、第17図においては
直列4段蒸発−混合器を動作させるための4台の
並列蒸発−分離器(上述の仮定では太陽光加熱)
を使用している。第21図においては、直列に取
付けられた3台の蒸発−混合器を動作させる直列
に取付けられた3台の蒸発−分離器を有する。第
20図においては、並列に取付けられた3台の蒸
発−混合器を動作させる直列に取付けられた3台
の蒸発−分離器がある。
事実、この発明によれば、施設の動作の柔軟性
を増すために施設の蒸発−分離器と同じ施設内に
ある蒸発−混合器を直列、並列ないし直並列にで
もグループ化することができることは明らかであ
る。特に、これらの装置の動作温度レベルに合致
させて、若干個の蒸発−分離器と若干個の蒸発−
混合器を所定のタイプの溶液で、別の蒸発−分離
器と別の蒸発−混合器を別の溶液で動作させるこ
とも可能なことに注意されたい。
第22図を参照すると、簡略化した実施例を示
している。
この施設はボイラCHを有しその中で例えば燃
料またはガスが約1200〜1500℃で燃焼している。
蒸発−分離器ESの蒸発壁215と接触している
ボイラ壁214は150ないし160℃近くの温度にな
る。蒸発−分離器の壁215上には再濃縮される
稀薄溶液dが供給され、150℃近くの温度を有す
る状態で濃厚溶液は蒸発−分離器の下部に流れ
る。蒸発−分離器ESの凝結壁216は、交換器
218内に約20℃で導入された例えば水から成る
被加熱一次流体の加熱を行なう熱交換器の壁21
7と接触状態にして冷却される。図示の例におい
ては、水は70℃の温度で出口に到着したが、この
ことは蒸発−分離器ESの凝結壁は平均温度75℃
であることを明確にしている。上述した臭化リチ
ウム溶液によつて、蒸発−分離器内の蒸気圧は水
銀柱で約500mm程度である。
この事実から、ボイラCHの燃焼室内で1200℃
で放出された熱Q0は蒸発器ES内に移動し、その
中で稀薄溶液dの濃厚溶液cへの再濃縮が行なわ
れ、約70℃で一次流体の加熱室218内で放出さ
れる。
蒸発−分離器ES内で作られた濃厚溶液cは蒸
発−混合器の「高温」壁に接触させるために蒸発
−混合器EMの頂部に移送するがここで約75℃の
平均温度があるものと想定される。この濃厚溶液
は蒸発−混合器の低温面220で蒸発した水蒸気
を吸収し、この蒸発により図示の例では20℃であ
る水221で構成される低温熱源から取出したエ
ネルギーを移送する役を行なう。この使用条件と
使用溶液においては、蒸発−混合器EM内の蒸気
圧は水銀柱約15mmである。蒸発−混合器中の通過
により低温熱源の温度は約5℃低下し、従つて水
は20℃で入り15℃で出る。
この施設は、約140℃で蒸発−分離器の頂部に
稀薄溶液dを供給するために75℃の温度で交換−
混合器を出る稀薄溶液dを熱交換で蒸発−混合器
の頂部で濃厚溶液を約85℃で供給する様にするた
めに150℃で蒸発−分離器から出る濃厚液の熱の
一部を回収する対向流熱交換器222が付設され
てでき上がる。例えば223,224の様な循還
ポンプを施設に付設する。この配列によつて施設
の暖房加熱力はほぼ倍加され、貴重エネルギーの
低下は低レベルの温度の熱源から汲出されたほぼ
等価量のエネルギーの抽出に利用される。
煙道回路中に配置した復熱器225を施設に付
設すると有利である。
構造を簡単化し熱損失を制限するために、上述
した装置のすべては燃焼室CHを中心として同心
的に構成、組立をしてもよい。この様な結合はま
た、第23図に模式的に示す様な非常に小形で簡
単な構造を可能とする。
この図において、蒸発−分離器、次いで一次流
体の加熱を行なう室218、次いで蒸発−混合
器、最後に低温熱源を構成する水の流れる周縁室
221に取囲まれた燃焼室CHが見られ、低温熱
源から前述した原理によつてこの施設によつて回
収される熱が汲上げられる。
第23図において、第22図に示す例示に対応
する温度を示すが、室218は一方は蒸発−分離
器ESの「低温」壁で、反対側は蒸発−混合器EM
の高温壁で加熱されている。
最後に注意することは、受取つた実効熱収率は
実際には上記で得られ、表示された理論的な収率
より若干低いが、この装置が完全に可逆的ではな
いからである。即ち例えば、第20図に模式的に
示した様な施設は理論値4Q0の代りにほぼ3Q0
等しい熱量を連続的に回収するが、このことは第
21図についても同様で、2Q0の代りに約1.7Q0
を抽出し得たが、これは工業的に現存する簡単な
機械的構造の装置によつて得られるものである。
更に、熱交換器の形成および形状、並びに使用
条件の多数の変形、特に溶媒および濃厚液の温度
および配分法についてのそれが想像されることは
明らかである。例えば、第13図および第15図
において、ポンプ92および95は省略可能で、
回路の対応分枝の液の流れは蒸発−分離器および
蒸発−混合器のそれぞれの空所内の単なる圧力差
で行なわれる。
また、水以外の多数のその他の流体または流体
混合物が溶媒として使用できる。低温で使用する
場合(0℃以下)水よりも揮発性の高い流体、例
えばアンモニア、アルコール等々を採用する。高
温で使用の場合(200℃以上)水より揮発性の低
い流体、例えば水銀、カドミウム、ナトリウム
等々の様な揮発性金属を使用し得よう。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による蒸発−混合器の模式構
造垂直断面図、第2図は第1図の蒸発−混合器を
通つた時の温度図、第3図は直列に取付けられた
4段を有する第1図と同様な蒸発−混合器、第4
図は第3図の装置を通つた時の温度図、第5図は
熱回収交換器を付属する3段形蒸発装置を使用す
る施設の図、第6図は蒸発−混合器の蒸発面と凝
結面との間に蒸気透過用壁を使用している構造の
拡大詳細図、第7図は熱交換−回収器を付設し円
筒状構造に構成された直列3段蒸発−混合器を有
する設備の垂直断面図、第7A図は第7図の一部
の詳細を示す略図、第8図はこの発明による蒸発
−混合器と蒸発−分離器を使用する住居の空気調
和方法の模式図、第9図は低温熱源から高温の熱
を、同時に冷房を生じるための複数個の直列に接
続した蒸発−混合器を使用する模式断面図、第1
0図は特に住居用の冷房パネルを構成するための
蒸発−混合器と蒸発−分離器の組合わせの模式
図、第11図は蒸発−混合器と蒸発−分離器を組
合わせて暖房を構成する様にした第10図と同様
な図、第12図は癈棄熱源を使用する冷房パネル
の構造を第10図および第11図の様に示す模式
図、第13図は蒸発−分離器、蒸発−混合器、癈
熱熱源および外気熱源を組合わせた冷房パネルの
配列の模式図、第14図は第13図の装置を通し
ての温度図、第15図は第13図と同様に蒸発−
分離器、蒸発−混合器、外気熱源および低温源を
組合わせた暖房パネルの配列図、第16図は第1
5図の装置の温度図、第17図は直列に取付けた
蒸発−混合器と並列に取付けた蒸発−分離器を組
合わせて使用する設備の模式図、第18図は直列
に配列された3段の蒸発−分離器内で高温水の製
造と濃厚液の再生に使用する設備の模式断面図、
第19図は第18図に示す設備の各壁の温度図、
第20図は高温一次流体の製造のための3台の蒸
発−混合器に給与する直列の3台の蒸発−分離器
と貯蔵槽を使用する第18図に示す方式の設備の
動作要領図、第21図は第20図と同様な図であ
るが主として比較的高温な一次流体を作る場合に
使用される蒸発−分離器と蒸発−混合器の別の組
合わせを示す図、第22図は主としてボイラ、蒸
発−分離器、および蒸発−混合器を使用する高温
水製造用の小形設備の模式断面図、第23図は円
筒構造を使用する別の小形設備の模式断面図を
夫々示す。 1……パネル(第1の壁)、1A……第1の壁
の第1面、1B……第1の壁の第2面、2……パ
ネル(第2の壁)、2A……第2の壁の第2面、
2B……第2の壁の第1面、3……担熱流体(第
1流体)、4……担熱流体(第4流体)、5……液
体溶媒(第2流体)、7……液体溶質(第3流
体)、11,12……じやま板、15〜17,2
5,EC……熱交換器、69……熱交換室、20
3……ボイラーの表面、218……熱交換器、
EM……蒸発−混合器、ES……蒸発−分離器、
CH……ボイラー、C……濃厚溶液、d……稀薄
溶液。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高い温度を発生する複数の蒸発−混合器から
    構成される熱エネルギー回収装置であつて、上記
    各蒸発−混合器は、 熱を伝導する第1の壁と、 前記第1の壁の第1面に近接して流れる第1流
    体と、 前記第1の壁の第2面に添つて流れ、前記第1
    流体から前記第1の壁を介して伝導した熱を吸収
    し、この吸収した熱で蒸発する第2流体と、 上記第1の壁と対向し且つこれと分離して設け
    られた第2の壁と、 前記第1の壁に面する表面である前記第2の壁
    の第2面に添つて流れる第3流体にして、蒸発し
    た前記第2流体を吸収して混合液となることによ
    り前記第1流体以上の温度になる第3流体と、 前記第2の壁の第2面の反対側に位置する第1
    面に添つて流れ、前記第2の壁を介して伝導した
    熱を吸収し前記第1流体以上にその温度が上昇す
    る第4流体とからなり、 前記複数の蒸発−混合器は複数段直列に接続さ
    れ、エネルギーを順次伝達し、前記流体の温度を
    前記蒸発−混合器の各段で漸次上昇させることを
    特微とする熱エネルギー回収装置。 2 特許請求の範囲第1項記載の熱エネルギー回
    収装置であつて、各段の前記第3流体の潜熱を回
    収し任意の段の所定の流体に伝達する熱交換器を
    設けたことを特微とする熱エネルギー回収装置。 3 特許請求の範囲第1項記載の熱エネルギー回
    収装置であつて、前記第1の壁の第2面と前記第
    2の壁の第2面の間に複数の開孔を有するじやま
    板を少くとも1枚設け、前記第1の壁と前記第2
    の壁の熱伝導を上昇させたことを特微とする熱エ
    ネルギー回収装置。 4 特許請求の範囲第1項記載の熱エネルギー回
    収装置であつて、前記蒸発−混合器を建物の空気
    調和(冷房または暖房)のために前記建物内にと
    り囲み、更に前記建物外の空気で暖められ且つ前
    記第2流体又は第3流体の一方用の入口及び前記
    第2流体又は第3流体の他方用の出口を有する少
    くとも1個の循環式蒸発−分離器を設けたことを
    特微とする熱エネルギー回収装置。 5 特許請求の範囲第1項記載の熱エネルギー回
    収装置であつて、隣接する2つの段の間に熱交換
    室が設けられ、この熱交換室は連通する熱の入口
    と出口を別々に有し、前段で冷却を行い後段で加
    熱を行うことを特微とする熱エネルギー回収装
    置。 6 特許請求の範囲第1項記載の熱エネルギー回
    収装置であつて、この装置は円筒状であり各段が
    同心状に配置されていることを特微とする熱エネ
    ルギー回収装置。 7 所望の温度の熱を発生する熱エネルギー回収
    装置であつて、 加熱される外壁を有するボイラーと、 このボイラーの前記加熱される外壁に接触した
    表面を有し稀薄溶液から濃厚溶液を作る少くとも
    1個の蒸発−分離器と、 この蒸発−分離器で製造された前記濃厚溶液と
    低温の熱源とを用いて前記所望の温度の熱を発生
    する少くとも1個の蒸発−混合器とからなり、こ
    の蒸発−混合器は 熱を伝導する第1の壁と、 前記第1の壁の第1面に添つて流れ、前記低温
    の熱源を構成する第1流体と、 前記第1の壁の第2面に添つて流れ、前記第1
    流体から前記第1の壁を介して伝導した熱を吸収
    し、この吸収した熱で蒸発する第2流体と、 前記第1の壁と対向し且つこれと分離して設け
    られた第2の壁と、 前記第1の壁に面する表面である前記第2の壁
    の第2面に添つて流れ、前記蒸発−分離器で製造
    された前記濃厚溶液で構成される第3流体にし
    て、蒸発した前記第2流体を吸収して混合液とな
    ることにより前記第1流体以上の温度となる第3
    の流体と、 前記第2の壁の第2面の反対側に位置する第1
    面に添つて流れ、前記第2の壁を介して伝導した
    熱を吸収し前記第1流体以上にその温度が上昇す
    る第4流体とからなり、 前記第1の壁に対向した前記第2の壁の表面で
    液化される、蒸発した前記第2流体を吸収して混
    合液となる前記第3流体は、前記表面の底部で前
    記稀薄溶液を形成することを特微とする熱エネル
    ギー回収装置。 8 特許請求の範囲第7項に記載の熱エネルギー
    回収装置であつて、前記所望の温度に熱せられる
    前記第4流体と前記蒸発−分離器で処理された濃
    厚溶液及び稀薄溶液の少くとも一部との間に熱交
    換器を備えたことを特微とする熱エネルギー回収
    装置。 9 特許請求の範囲第7項記載の熱エネルギー回
    収装置であつて、複数の前記蒸発−分離器が直列
    に設けられ、前記蒸発−分離器の温度が第1段か
    ら最終段に向つて漸次低減していくことを特微と
    する熱エネルギー回収装置。 10 特許請求の範囲第9項記載の熱エネルギー
    回収装置であつて、前記所望の温度に熱せられる
    前記第4流体は前記蒸発−分離器の最終段で製造
    されたよう低温の凝縮溶液と熱交換壁を介して接
    触し、前記蒸発−混合器で製造された稀薄溶液と
    他の熱交換壁を介して接触していることを特微と
    する熱エネルギー回収装置。 11 特許請求の範囲第10項記載の熱エネルギ
    ー回収装置であつて、前記ボイラーは前記熱エネ
    ルギー回収装置の中央に設けられ、前記ボイラー
    の表面のほとんどが熱交換状態にある前記蒸発−
    分離器の第1段にとり囲まれており、熱せられる
    べき前記第4流体は熱交換の状態にある前記蒸発
    −分離器の最終段をとり囲み、前記蒸発−混合器
    はその第2の壁によつて熱交換状態にある前記第
    4流体をとり囲み、前記蒸発−混合器の第1の壁
    は熱交換状態にある前記低温の熱源の液体によつ
    てとり囲まれていることを特微とする熱エネルギ
    ー回収装置。
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