JPH0352900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は樋吊り金具、特に吊設された軒樋の
離脱防止を目的としたバネ板を付設してなる樋吊
り金具に係るものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の樋吊り金具としては水平帯金の
両端部を上方に立上げて軒樋耳縁保持部を形成す
るとともにこの立上げ部分の近傍に第３図および
第４図に示すような先端部が該軒樋耳縁保持部に
向かう平板状若しくは該平板に段付けを施した断
面クランク状のバネ板を付設してなるものが一般
に使用されていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、この種のバネ板を付設してなる
樋吊り金具は、玄関廻りの樋吊り金具のように軒
樋耳縁保持部が比較的小さいものにあつてはバネ
板の長さが自ずから制限されるために軒樋の吊設
後にバネ板が元の位置に戻らない等所期目的とす
るバネ効果が得られなかつた。

〔問題を解決するための手段〕 この考案は上記従来品の問題点を解消すべく考
案されたものであつて、水平帯金の両端部を上方
に立上げて軒樋耳縁保持部を形成するとともにこ
の立上げ部分の近傍に先端部が該軒樋耳縁保持部
に向かうバネ板を付設してなる樋吊り金具におい
て、バネ板の中間部分に該バネ板を長手方向に対
し優弧状に曲成した遊び片を形成せしめることに
より問題点を解決した。

〔実施例〕

以下、この考案を図面に示す実施例について説
明すれば、第１図はこの考案の樋吊り金具の一実
施例を示す斜視図で、図中１は水平帯金であり、
２は水平帯金１の両端部を上方に向けて立上げて
その先端部に形成された断面コ字状からなる軒樋
耳縁保持部であり、３は上記立上げ部分であり、
４は立上げ部分３若しくはその近傍に基端部を固
定してなる薄肉にして弾発力を有するバネ板であ
つて、その先端部が軒樋耳縁保持部２に向かうよ
うに形成されているものであり、５はバネ板４の
中間部分に該バネ板４を曲成して形成された遊び
片であつて、第２図および第３図に示すようにΩ
字状やヘアピン状のように優孤状に曲成されてい
るものである。

尚、図中６は水平帯金１に固定された軒先への
固定具を示すものであり、また上記遊び片５とし
てはバネ板４の基端部近傍に形成し、またこの遊
び片５を形成することにより元の長さの1.5〜2.0
倍程度の長さになるように形成したものが施工性
や装着性よりして好ましい。

〔考案の効果〕

以上より明らかなように、この考案の樋吊り金
具はバネ板の中間部分に該バネ板を長手方向に対
し優弧状に曲成した遊び片を形成せしめてなる構
成よりなるために比較的長めのバネ板がコンパク
トに取付けられ、これより玄関廻りの樋吊り金具
等軒樋耳縁保持部が比較的小さい樋吊り金具にバ
ネ板を付設するもこの遊び片の形成に伴う弾発力
にて大型樋吊り金具と同様のバネ効果が付与せし
められ、従来品に比し作業性や固定性が一段と向
上せしめられるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の樋吊り金具の一実施例を示
す斜視図、第２図および第３図は同上部材たるバ
ネ板の断面図、第４図および第５図は従来品のバ
ネ板の断面図を示すものである。 １……水平帯金、２……軒樋耳縁保持部、３…
…立上げ部分、４……バネ板、５……遊び片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平帯金の両端部を上方に立上げて軒樋耳縁保
   持部を形成するとともにこの立上げ部分の近傍に
   先端部が該軒樋耳縁保持部に向かうバネ板を付設
   してなる樋吊り金具において、バネ板の中間部分
   に該バネ板を長手方向に対し優弧状に曲成した遊
   び片を形成せしめてなる樋吊り金具。