JPH0352707Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、サクランボなどの果物を移動するた
めの梱包用シートの改良に関する。

［従来の技術］ 従来、サクランボ、イチゴ、桃、リンゴなどの
果物を運送するときは、梱包用シートが用いられ
ている。かかる梱包用シートは、例えば第５図に
示す如くポリウレタンフオーム、ハネカムボード
などの多孔性体１に複数列の溝２…を設けた構造
となつており、溝２…に果物を置くものである。
そして、こうしたシートはダンボール箱等に入れ
られて運送、持ち運びされる。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来の梱包用シートによれば、
多孔性体１に単に溝２を設けたにすぎないため、
果物が不安定で運送等のときにバランスがくずれ
て荷くずれがし易い。また、果物が乱雑に配置さ
れ易くため、配置された果物の外観が悪い。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、多
孔性体に設けた溝に切込みを設けることにより、
運送等の際果物の荷くずれを防止するとともに、
配置された果物の外観の良い梱包用シートを提供
することを目的とする。

［問題点を解決するための手段と作用］ 本考案は、多孔性体に１列以上の溝又は複数個
の独立した溝を設けるとともに、この溝の略中央
に切込みを入れたことを要旨とする。本考案によ
れば、多孔性体体に設けた溝に切込みを設けるこ
とにより、運送等の際果物の荷くずれを防止で
き、かつ配置された果物の外観を良好にできる。

本発明において、多孔性体としては、ポリウレ
タンフオーム、フオームラバー、ポリエチレンフ
オーム、EVAフオームなどのプラスチツク発泡
体、あるいは不織布、ハネカムボード（ダンボー
ル）などが挙げられる。

また、溝の寸法、形状は、セツトする果物等の
種類や大きさによつて決められる。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図を
参照して説明する。ここで、第１図は梱包用シー
トの斜視図、第２図は同シートを折曲げた時の説
明図である。

図中の１１は、例えばポリウレタンフオームか
らなる多孔性体である。この多孔性体１１には、
複数列の溝１２…が設けられている。これらの溝
１２には、夫々該溝１２の長手方向に沿つて切込
み１３…が設けられている。

こうした構造の梱包用シートは、第２図に示す
如く切込み１３を開いた状態で、第３図に示す如
く例えばサクランボなどの果物１４を溝１２にセ
ツトし、かつ果物１４のへたを溝１２の切込み１
３に入れて配置する。

しかして、本発明に係る梱包用シートによれ
ば、多孔性体１１の溝１２に切込み１３を設けた
構造となつているため、果物１４を第３図に示す
如く配置することにより果物１４のへたが溝１２
の切込み１３に固定され、果物１４を安定して輸
送できる。また、果物１４のへたを溝１３に入れ
て配置するため、果物１４の頂部が全て上側を向
き外観が従来と比べて良好である。更に、一列分
の上記切込み１３を一度に開いて果物１４のへた
を順次入れることができるため、果物１４のセツ
トが容易である。なお、切込み１３は二次元カツ
ター等により容易に加工できる。

なお、本発明に係る多孔性体は、第１図及び第
２図に示す構造のものに限らず、例えば、第４図
ａに示す如くＵ字型の溝２１を用いたもの、ある
いは同図ｂに示す如く箱型の溝２２を用いたもの
など種々挙げられる。

［考案の効果］ 以上詳述した如く本考案によれば、運送等の際
果物の荷くずれを防止するとともに、配置された
果物の外観の良くかつ果物のセツトが容易な梱包
用シートを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る梱包用シートの斜視図、
第２図は同シートを折曲げたときの部分斜視図、
第３図は同シートに果物を配置した場合の説明
図、第４図はａ，ｂは本考案の他の実施例に係る
梱包用シートの説明図、第５図は従来の梱包用シ
ートの斜視図である。 １１……多孔性体、１２，２１，２２……溝、
１３……切込み、１４……果物。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多孔性体に１列以上の溝又は複数個の独立し
   た溝を設けるとともに、この溝の略中央に切込
   みを入れたことを特徴とする梱包用シート。 (2) 前記溝が１列以上の溝であり、かつこの溝の
   長手方向に沿つて切込みが入れられていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の梱包用シート。