JPH0351681Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は長さの測定器具に係り、とくに各所の
凹みの底面幅等を計測するに便利な折尺状の測定
器具に関するものである。

たとえば、道路舗装事業の付帯工事として側溝
を掘る場合に工事の進捗状況を写真撮影すること
があるが、このとき、溝底に長さ（溝底幅）の測
定器具を置いてこれを時に撮影すると、写真プリ
ントの大きさにかかわらず、該長さを直ちに判続
でき便利である。しかし従来公知の巻尺はミリ単
位の細かい目盛りを付されているために読み取り
が困難となる欠点を有していた。

本考案は、これに鑑み、所定の長さを有し中空
体に形成した複数のブロツク体を前記長さ方向に
直列に並べ、両端に位置する２個のブロツク体の
先端面を除いて全ブロツク体の端面に連通部を形
成して全ブロツク体の中空部を連続中空部とし、
該連続中空部内にコイルスプリング、ゴム紐等の
伸縮材を有する伸縮紐部材を伸長状態で架け渡し
てブロツク体の連続部分で屈曲可能なように全ブ
ロツク体を一体的に保持してなり、各ブロツク体
は少なくとも隣接するブロツク体とは異なる色彩
を有し、前記ブロツク体の個数によつて直ちに前
記長さの概略を知ることのできる測定器具を提供
せんとするものである。

以下、本考案の一実施例を図面にしたがつて説
明すると、第１図ないし第５図は第１の実施例を
示し、図中、１ないし１０は中空体に形成された
プラスチツク製のブロツク体であつて、その長さ
において５cmのブロツク体１，２…５と１cmのブ
ロツク体６，７…１０の２群に区分され、該長さ
方向に直列に並べられている。このうち両端に位
置する２個のブロツク体１，１０の先端面１ａ，
１０ａを除いて全ブロツク体１…１０の端面には
連通部１ｂ…１０ｂが形成され、全ブロツク体１
…１０の中空部は連続中空部１１とされ、該連続
中空部１１内に、一端にコイルスプリング１３を
結んだ紐１４からなる１本の伸縮紐部材１２が伸
長状態で架け渡されて全ブロツク体１…１０を一
体的に保持している。各ブロツク体１…１０の端
面は１辺を１cmとする正方形であり、前記直列一
端の１cmブロツク体１０を除いて、他のブロツク
体１…９上面一端部には切欠部１ｅ……９ｅが形
成されている。また各ブロツク体１…１０は、
赤、白、黄、青等各色によつて、少なくとも隣接
するブロツク体とは異なる色彩に着色されてい
る。

上記構成の測定器具は、もちろん直線状に伸ば
した状態でも使用できるが、既述側溝等の凹みの
底面幅を計測するのに適しており、任意のブロツ
ク体１…１０の接合部で折り曲げて使用するもの
であり、この際は第４図イに例示するごとく、任
意のブロツク体４，５間を上記伸縮紐部材１２の
収縮力に抗して引き離し、余りのブロツク体５…
１０群を他方直近のブロツク体４上に直角度をも
つて引き上げて固定するものである。このとき該
引き上げを上記上面方向に行なうと伸縮紐部材１
２が前記直近ブロツク体４の切欠部４ｃに係合す
るために引き上げ固定状態を安定化することがで
きる。このようにして折り曲げた当該測定器具
を、第５図に例示するような側溝Ａの底面にその
幅方向に置くと、該溝底幅の概略寸法を直ちに知
ることができるのみでなく、この状態で上方向か
ら写真撮影をしても写真プリントにブロツク体１
…１０が明確に表われ、その個数から溝底幅を計
測することができる。また側溝のようにあらかじ
め長さ（溝底幅）が予想できる（40〜50cm幅で工
作されることが通常であるというように）場合に
は、５cmブロツク体ろ９個、１cmブロツク体を５
個というように組み合わせると（第５図）、該値
近辺を細かく計測することができる。

つぎに、第６図ないし第９図は本考案の第２の
実施例を示し、中空体になるプラスチツク製のブ
ロツク体２０…２９は下記４種類から構成されて
いる。なお、第７図中ａ＝６cm、ｂ＝５cm、ｃ＝
１cmならびにｄ＝２cmである。

長さ５cmになる上面を基準として直角度にな
る先端面２０ａと135度の角度になる端面を有
し、該端面に連通部２０ｂを付された１個の先
端ブロツク体２０、 長さ５cmになる上面を基準として45度と135
度の角度をもつて互いに平行になる２端面を有
し、該両端面に連通部２１ｂ…２４ｂを付された
図中４個の中間ブロツク体２１…２４、 長さ１cmになる上面を基準として45度と135
度の角度をもつて互いに平行になる２端面を有
し、該両端面に連通部２５ｂ…２８ｂを付され
た図中４個の中間ブロツク体２５…２８、 長さ２cmになる上面を基準として45度の角度
になる端面と直角になる先端面２９ａを有し、
前記端面に連通部２９ｂを付された１個の先端
ブロツク体２９。

上記形状の各ブロツク体２０…２９は各端面を
平行状態としてその長さ方向に直列に並べられ、
各連通部２０ｂ…２９ｂを介して全ブロツク体２
０…２９の中空部を一体とした連続中空部３０内
に、前記第１実施例と同様の構成になる伸縮紐部
材３１を伸長状態に架け渡し、全ブロツク体２０
…２９を一体的に保持してなる。各ブロツク体２
０…２９は少なくとも隣接するブロツク体とは異
なる色彩に着色されている。

上記構成の測定器具は、第１実施例に示した測
定器具と同様に、任意のブロツク体２０…２９の
接合部で屈曲して使用するものであり、この際は
第９図イに示すごとく、任意のブロツク体２３，
２４間の接合端面を摺動させるごとく相対的に
180度ほど転回し、一方のブロツク体２０…２３
群に対して余りのブロツク体２４…２９群を直角
度の位置に固定するものであり、両ブロツク体群
は伸縮紐部材１２の有する収縮力によつて互いに
引つぱり合い、強く固定されるようになる。

なお、該伸縮紐部材１２の構成は、第１および
第２実施例とも紐１４の一端にコイルスプリング
１３を結んだものを示したが、該紐１４に対して
両端にコイルスプリング１３を配したり、あるい
は該コイルスプリング１３に代わつてゴム紐（図
示せず）を配したり、あるいはコイルスプリング
１３またはゴム紐のみの単体としても良く、長さ
に応じて適宜個数になるブロツク体を一体的保持
し得る収縮力をもつものであれば良い。

また、各ブロツク体の色彩につき少なくとも互
いに隣接するブロツク体の色彩を異にしたのは、
計測するに際してその個数を数え易くしたもので
ある。

本考案は以上説明したように、あらかじめ所定
の長さに形成した複数のブロツク体を直列的に配
し、これらブロツク体を、内装した伸縮紐部材の
収縮力をもつて一体的に保持するとともに、ブロ
ツク体の任意の連続部分で屈曲できるように構成
してなり、通常の計測はもとより各所凹みの底面
幅等を容易に計測できるものである。また、各ブ
ロツク体は少なくとも隣接するブロツク体とは異
なる色彩を有しているので、特に写真撮影した場
合にブロツク体の個数を数え誤るおそれがない。
したがつて、本願考案に係る長さの測定器具は正
確に測定値を提供する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の計測器具の実施例を示すもので
あり、第１図は第１実施例に係る計測器具の全体
斜視図、第２図は同断面図、第３図イないしニは
各ブロツク体の斜視図、第４図イ，ロは同屈曲部
を示す断面図、第５図は同使用状態の説明図、第
６図は第２実施例に係る計測器具の全体斜視図、
第７図は同断面図、第８図イないしニは各ブロツ
ク体の斜視図、第９図イ，ロは同屈曲部を示す断
面図である。 １…１０，２０…２９……ブロツク体、１ａ，
１０ａ，２０ａ，２９ａ……先端面、１ｂ…１０
ｂ，２０ｂ…２９ｂ……連通部、１ｃ…９ｃ……
切欠部、１１，３０……連続中空部、１２，３１
……伸縮紐部材、１３……コイルスプリング、１
４……紐、Ａ……側溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の長さを有し中空体に形成した複数のブロ
   ツク体を前記長さ方向に直列に並べ、両端に位置
   する２個のブロツク体の先端面を除いて全ブロツ
   ク体の端面に連通部を形成して全ブロツク体の中
   空部を連続中空部とし、該連続中空部内にコイル
   スプリング、ゴム紐等の伸縮材を有する伸縮紐部
   材を伸長状態で架け渡してブロツク体の連続部分
   で屈曲可能なように全ブロツク体を一体的に保持
   してなり、前記各ブロツク体は少なくとも隣接す
   るブロツク体とは異なる色彩を有していることを
   特徴とする長さの測定器具。