JPH0350788Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は車両用シートサイドサポート装置に関
する。

《従来の技術》 この種のサイドサポート装置として、着座者の
体格に応じて両側のサイドサポートをシートの幅
方向に変位させ、間隔調整を行えるようにしたも
のが提供されている。

そして、サイドサポートを変位させる方法とし
ては、従来より、シートバツク側に駆動モータ等
よりなる駆動機構を配設し、これによつてサイド
サポートフレームを回動してシートの幅方向に変
位させるようにしたものが知られている。

《考案が解決しようとする問題点》 しかしながら、このような従来技術では、駆動
モータ等をシートバツク側に配設することから、
その配置スペースを得ることが容易ではなく、設
計上種々の制約を生じる欠点があつた。

また、このように駆動モータをシートバツク側
に配設した場合、その駆動振動が着座者の背中に
伝わり、座りごごちがわるくなる恐れもある。

そこで本考案は、設計上の自由度が得られ、し
も安定した動作のサイドサポート装置を提供する
ことを目的とする。

《問題点を解決するための手段》 本考案のサイドサポート装置は、前述の問題点
を解決するために、シートバツクフレームの側部
に取付けられるブラケツトに、シートの幅方向に
回動自在に支持されたサイドサポートフレーム
と、ブラケツトに取付けられてサイドサポートフ
レームの回動方向に沿つてラツクを形成したセク
ターギアと、サイドサポートフレームに取付けら
れる駆動モータと、この駆動モータにより回動さ
れてセクターギアと噛合う遊星ギアを備えたこと
を特徴とする。

《作用》 遊星ギアは駆動モータにより回動されてセクタ
ーギアのラツクに噛合つて旋回し、これに伴つて
サイドサポートが回動変位される。

《実施例》 第１図は、本考案の一実施例を示す分解斜視図
である。

この実施例によるサイドサポート装置は、シー
トバツクフレーム１の両側（図では片側のみ示
す）にサイドブラケツト２を介して取付けられる
サポートブラケツト３と、このサポートブラケツ
ト３に上下に別れて取付けられるセクターギア４
及びヒンジ部材５と、このセクターギア４及びヒ
ンジ部材５を介してサポートブラケツト３に取付
けられるサイドサポートフレーム６と、このサイ
ドサポートフレーム６の内側に取付けられる駆動
モータ７と、この駆動モータ７の出力軸７ａに直
接固着されてセクターギア４噛合する遊星ギア８
とを備えて構成されている。

サポートブラケツト３は、平板状に形成されて
おり、背面に設けた植込みボルトをサイドブラケ
ツト２の取付孔２ａに挿入し、裏面からナツトで
締付けることにより、サイドブラケツト２に固定
されるようになつている。

セクターギア４は、サポートブラケツト３の上
部寄りに溶接等によつて固定されており、基端側
にサイドサポートフレーム６のための取付孔４ａ
が形成されている。セクターギア４のラツク４ｂ
は、取付孔４ａを中心とする円周方向に沿つて形
成されている。

ヒンジ部材５は、サポートブラケツト３の下部
寄りに溶接等によつて固定されており、サイドサ
ポートフレーム６のための取付孔５ａが形成され
ている。この取付孔５ａは、セクターギア４の取
付孔４ａと一致する位置に配置されている。

サイドサポートフレーム６は、上下の平行プレ
ート６ａ，６ｂを中間の垂直プレート６ｃにより
連結した構造のもので、各平行プレート６ａ，６
ｂの基端部には、それぞれ取付孔６ｅが形成され
ている。このサイドサポートフレーム６は、各取
付孔６ｅを前述の取付孔４ａ，５ａに一致させて
連結ピン（図示せず）を挿着することにより、セ
クターギア４及びヒンジ部材５の間に装着されて
軸支され、シートの幅方向に回動自在に軸支され
るようになつている。なお、このサイドサポート
フレーム６の外周には、組付け後、パツド材や表
皮が装着されるようになつている。

駆動モータ７は、出力軸７ａを上方に直立させ
た状態で、サイドサポートフレーム６の垂直プレ
ート６ｃの内側にネジ止めされている。この駆動
モータ７は、内部に減速装置を備えたもので、サ
イドサポートに対して数倍程度の速度で出力軸７
ａを回動するものである。この駆動モータ７の操
作は、例えばコンソールまたはシート側部に設置
された操作スイツチによつて行うようになつてい
る。

遊星ギア８は、駆動モータ７の出力軸７ａに圧
入固着され、第２図に示すように、この位置でち
ようどセクターギア４と噛合つている。

このようなサイドサポート装置は、サポートブ
ラケツト３に対して予めサイドサポートフレーム
６等を取付けた後、サポートブラケツト３をサイ
ドブラケツト２に取付けることにより、シートバ
ツクフレーム１への組付けを効率的に行うことが
できる。

以上のようなサイドサポート装置では、駆動モ
ータ７によつて遊星ギア８が回動されると、遊星
ギア８はセクターギア４のラツク４ｂに沿つて旋
回移動し、これに伴つて駆動モータ７及びサイド
サポートフレーム６が、前述の連結ピンを中心に
シートの幅方向に回動変位する。これによつて、
両側のサイドサポートの間隔調整を行い、最適な
サポート位置を得ることができる。

なお、前記実施例では、遊星ギア８を直接駆動
モータ７の出力軸７ａに固着したが、必ずしもこ
れに限るものではない。

また、前記実施例では、シートバツクフレーム
１のサイドブラケツト２の別体のサポートブラケ
ツト３を設け、これにセクターギア４及びヒンジ
部材５を取付けたが、例えば一体に連結されたセ
クターギアとヒンジ部材を設けて直接サイドブラ
ケツト２に取付けるようにしても良い。

《考案の効果》 以上説明したように、本考案によれば、サイド
サポートを変位させるための駆動モータ等をサイ
ドサポートの内部に配置したことから、シートバ
ツクフレームが邪魔になることもなく、十分な配
置スペースを得ることができ、その分設計の自由
度も増し、安定した動作を得ることも容易にな
る。

また、駆動モータがシートバツクフレーム内に
配置されないことから、駆動モータの振動が着座
者の背中に伝わる恐れもなく、座りごごちの改善
も図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すサイドサポー
ト装置の分解斜視図、第２図は同実施例のサイド
サポート装置における組立て状態を示す概略平面
図である。 １……シートバツクフレーム、２……サイドブ
ラケツト、３……サポートブラケツト、４……セ
クターギア、４ｂ……ラツク、５……ヒンジ部
材、６……サイドサポートフレーム、７……駆動
モータ、８……遊星ギア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクフレームの側部に取付けられるブ
   ラケツトに、シートの幅方向に回動自在に支持さ
   れたサイドサポートフレームと、前記ブラケツト
   に取付けられてサイドサポートフレームの回動方
   向に沿つてラツクを形成したセクターギアと、前
   記サイドサポートフレームに取付けられる駆動モ
   ータと、この駆動モータにより回動されて前記セ
   クターギアと噛合う遊星ギアを備えたことを特徴
   とするサイドサポート装置。