JPH03504438A - アンドロジェンレセプターを含むdna結合蛋白質 - Google Patents
アンドロジェンレセプターを含むdna結合蛋白質Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
発明の名称
アンドロジエンレセプターを含むDNA結合蛋白質関連出願の相互参照
この発明は、1988年10月5日に申請されて、係属している米国特許出願第
253.807号の部分継続出願である。それもまた、1988年3月30日に
申請されて係属している米国特許出願第176.107号の部分継続出願である
。
発明の背景
この発明は、一般に、DNA結合性の制御蛋白質に関係しており、特に、アンド
ロジエンレセプター蛋白質とTR2と呼ばれる新しいDNA結合性蛋白質をコー
ドしているDNA配列に、また、これらのDNA配列の組み換えられた発現のポ
リペプチド産物に、また、これらのDNA配列から導かれたアミノ酸配列を持つ
ペプチドに、また、このような蛋白質やペプチドに特異的な抗体に、そして、こ
のような蛋白質およびそれに関連した核酸の検出と定量の手続きに関係している
。
ステロイドホルモンには、5つの主要なりラス、プロジェスティン、糖質コルチ
コイド、鉱質コルチコイド、アンドロジエン、およびニストロジエンがある。レ
セプター蛋白質は、それぞれ特異的なステロイドホルモンに組織特異的な方法で
分配され、ターゲット細胞内では、ステロイドホルモンは対応する細胞内レセプ
ターと特異的な複合体を形成出来る。[J6nsenら、Proc、Nat’
1.Acad、Sci、(USA)59巻、632ページ(1968);Gor
skiら、Ann、Rev、Physiol、 、38巻、425−450ペー
ジ(1976);および、Liaoら、Biochemistry of
HormonesH,L、J、Makin編(B 1 ackwe l 1Sc
i、Publ、0xford、1984)の633ページ]、遺伝子発現のホル
モンによる制御は、ステロイドレセプター複合体とあるゲノムフラグメントとの
相互作用および特異的遺伝子の転写の調節を含むものと思われる0例えば、Ri
ngold、Ann、Rev。
Pharmacol、Toxicol、、25巻%529ページ(1985);
および、山本、Ann。
Rev、Genet、19巻209ページ(1985)を見よ、ホルモンの第一
義的な作用は特異的タイプの細胞における遺伝子のサブセットの転写の促進を含
む。
例えば、様々なステロイドレセプターをコードしているcDNAのクローニング
の成功は、ステロイドとDNAの結合部に含まれる異なるステロイドレセプター
領域の構造と機能の分析を可能とした0例えば、HHol−19nberら、N
ature (London)、318巻635ページ、(1985);Mie
s −feldら、Ce11.46巻、389ページ(1986)HDanie
lsenら、EMBOJ、5巻、2513ページ(1986);Greeneら
、5cience、231巻、1150ページ(1986); Krustら、
EMBOJ、5巻、891ページ(1986)HLoosfeltら、Proc
。
Nat’ 1.Acad、Sci、(USA) 、83巻、9045ページ(
1986);Conneelyら、5cience、233巻、767ページ(
1987)Lawら、Proc、Net’ 1.Acad、Sci。
(USA) 、84巻、2877ページ(1987);Misrahiら、Bi
ochem、Biophys。
Res、Commun、 、143巻、740ページ、(1987)HArri
zaら、5cience、237巻、268ページ(1987)sSapら、N
a−ture (London) 、324巻、635ページ(1986);W
einbergら、Nature(London) 、318@、641ページ
(1986)Benbrookら、Sc i ence、238巻、788ペー
ジ(1987)、およびEvansら、5cience、240巻、889ペー
ジ(1988)を見よ。
テストステロンなどのようなアンドロジエンは、雄の第2次性徴の発達の原因と
なり、主として精巣で合成される。アンドロジエンレセプター(AR)のcDN
Aのクローニングは困難であった。なぜならば、最近まで、ARに対する単一特
異的な抗体はcDNAライブラリーのスクリーニングに用いるものが入手できな
かったからである。Govindanら、J、Endocrin。
1、Invest、 、10巻(補遺2)(1987)の要約は、ヒト精巣λg
t−11cDNAライブラリーからの、ヒトアンドロジエンレセプターをコード
しているcDNAの単離を報告した。そこでは、ヒト糖質コルチコイド、エスト
ラジオール及びプロジエステロンレセブターに対応する合成オリゴヌクレオチド
がプローブとして用いられた。伝えられるところによれば、発現された蛋白質は
トリチウムラベルされたDHT (ジヒドロテストステロン)と高い親和性と特
異性を持って結合した。
しかしながら、アンドロジエンレセプターの全長に対して何らのヌクレオチド配
列もアミノ酸配列も与えられなかっただけで無く、アンドロジエンレセプターと
推定される多ローンの全長の単離に関しても何らの記述も与えられなかった。
最近、Changら、5cience、240巻、324ページ(1988年4
月15日)は、本件の発明者はその共著者であるが、アンドロジエンレセプター
をコードしているc DNAをヒト精巣及びラット腹部前立腺cDNAライブラ
リーから得たと述べた。これらのヒト及びラットのアンドロジエンレセプターの
cDNAは、94kDa及び76kDaのレセプターをコードするのに十分な長
さであると報告された。この分子量は、DNA In5pector II
オープン リーディングフレーム 分析用(Textco W e
s tLebanon、New Hampshire)として知られるソフ
トウェアプログラムの助けを借りて引き出された。新しいDNA In5pe
ctor Ue プログラムを使うと、hAR(918アミノ酸)は推定分
子量98,608を持ち、rAR(902アミノ酸)は分子量98,133を持
つ。それゆえ、“94kDa”と報告されたARは今や“98kDa″ARと呼
ばれ、2番目のA T G / M e tから始まり、“76kDa”と報告
されたhARとrARポリペプチドは今や“79 k D a” と呼ばれる。
Changら、Proc。
Nat’ 1.Acad、Sci、(USA)、85巻、7211ページ(1
988年10月5日)も見よ。これも本件発明者の共著である。
対照的に、Lubahnら、5cience、240巻、327ページ(198
8)は、ヒト副畢丸及び培養ヒト包皮繊維芽細胞を用いて、サル腎臓細胞(CO
S)中で発現されて蛋白質を産生するヒトcDNAを得た。この蛋白質はサイド
シル中にあり、アンドロジエンに結合できる。しかしながら、このcDNAは、
推定分子量41,000のレセプターをコードするのに足りるだけである。従っ
て、この得られたcDNAは、ARの一部分をコードしているだけである。
この発明にとって興味のあることには、Youngら、Endocrinol、
123巻、601ページ(1988)では、抗−ARモノクローナル抗体が報告
された。抗−AR自己抗体は、LiaOら、Proc、Nat’ 1.Acad
、Sci、(USA)82巻、8345ページ(1984)(本件の共同発明者
の一人である)に述べられているように、前立腺癌患者の血清中で同定された。
そして、それは、その力価、親和性及び特異性の面から特徴付けられた。次に、
それらの抗体力価に冨む患者の血液からリンパ球が単離され、Epstein−
Barr Virus (EBV)でトランスホームされ、そして、抗−AR
モノクローナル抗体産主用にクローン化された。これらのモノクローナル抗体は
ラット前立腺のアンドロジエンレセプターと相互作用することが見出された。抗
体産生の増大の試みは抗体分泌の減衰をもたらした。トランスホームされたB−
細胞にとって、ハイブリドーマ細胞よりも不安定であることは珍しいことではな
い。Kozborら、Eur、J、Immunol、、14巻、23ページ(1
984) このような 細胞系統に伴う不安定さのゆえに、モノクローナル抗
体の代りの源が良いと思われ従って、この分野では、アンドロジエンレセプター
蛋白質と他のDNA結合性蛋白質の一次構造のコンホメーションに関する情報が
必要である。それは、恐らく、ヒト及び他のは乳動物の同じ領域をコードしてい
るDNA配列の知識によって与えられるであろう。このようなりNA配列が入手
出来れば、DNA−DNA。
DNA−RNA及びRNA−RNAハイブリダイゼーション手順が蛋白質と結合
した核酸の検出、定量、そして/または単離に役立つのと同様に、組換え技法を
応用して、原核及び真核の宿主細胞における大規模な蛋白質の産生を可能にする
であろう。アンドロジエンレセプター及び関係したDNA結合性蛋白質を所有し
ていること、及び/または、その同じもののアミノ酸配列の知識は、それがまた
、モノクローナル及びポリクローナル抗体(蛋白質フラグメントまたは模倣して
合成されたペプチドに対する抗体も含む)の開発を可能にするであろう。それは
、蛋白質を発現している細胞に対する標識及び治療薬のような物質の組織特異的
な送達に役立つのと同様に、液体及び組織標本中の蛋白質の検出と定量だめの免
疫学的方法に利用できる。
免豆立l上
この発明は、アンドロジエンレセプター蛋白質及び構造的に関係のあるTR2と
呼ばれる蛋白質をコードしている新しく精製され単離されたDNA配列を提供す
る。
この蛋白質もDNA結合能を(従ってDNA複製または転写調節能を)持ってい
る。現在提出されている形態では、新しいDNA配列は、ヒト及びラットのアン
ドロジエンレセプターとヒトTR蛋白質をコードしているcDNA配列を含む。
ゲノムDNA、及び部分的にまたは全体的にヌクレオチドから化学合成されたD
NAなどの他のDNA形態もまた、欠失や変異を有するDNAと同様に、この発
明の意図に含まれる。
この発明で提供されたDNA配列の同種または異種の、プロモーター、オペレー
ター、レギュレーターなどのような発現調節DNA配列との結合は、イン ビ
ボ(in vivo)及びイン ビ ト ロ (invitro)で転写さ
れてメツセンジャーRNAを生成することを可能にする。それが、また、翻訳さ
れてアンドロジエンレセプターとTR2蛋白質及び関連したポリ−およびオリゴ
−ペプチドを産生ずることを許す。この発明の好ましいDNA発現系では、AR
及びTR2をコードしているDNAは、ウィルス(T7)の制御(プロモーター
)DNA配列と機能的に結合されている。それは無細胞系内で、イン ビトロ
の転写と翻訳を行なって、例えば、79kD及び98kDのヒトアンドロジエン
レセプター(hAR)蛋白質、79kD及び98kDのラットアンドロジエンレ
セプター(rAR)蛋白質及び、20kDと52kDの分子種を含むTR2蛋白
質のような小さい形態の蛋白質の産生を許す。
適切なウィルス環状DNAプラスミツドベクターを潜在的に含む原核及び真核宿
主細胞へのDNA配列の取り込みも、この発明の意図に含まれ、これまで天然の
源から得られなかった有用な蛋白質を多量に産生ずることが期待される。この発
明によって提供される系は、トランスホームされたE、coli DH5α細
胞を含む、それは、アメリカ特許庁の微生物寄託の要求に従って、1989年1
月25日に、American TypeCulture Co11ect
ion%12301Parklawn Drive、Rockville。
Maryland 20852 に寄託された。
A、T、C,C,受理No、67879はEC−hAR3600と呼ばれ、A、
T、C,C,No。
67878はEC−rAR2830、A、T、C,C。
No、67877はEC−TR2−5,そして、A、T、C,C,No、678
76はEC−TR2−7と呼ばれる。は乳動物宿主細胞の使用は翻訳後修飾(例
えば、先端切除、糖鎖付加、及びチロシン、セリンまたはスレオニンの燐酸化)
の供給が期待される。それは、この発明の組換え発現産物の最上の生物学的活性
を与えるのに必要であろう。
この発明の新しい蛋白質産物は、AR及びTR2蛋白質の一次構造コンホメーシ
ョン(すなわち、アミノ酸配列)を持つポリペプチド、このペプチドの断片及び
アミノ酸配列を複製して作られた合成ペプチドを含む。この発明の蛋白質、蛋白
質断片、及び合成ペプチドは、治療、診断、及び予後の使用を含む多(の使用が
考えられる。−そして、AR及びTR2蛋白質と特異的に免疫反応するモノクロ
ーナル及びポリクローナル抗体の調製のための基礎を提供するであろう、好まし
い蛋白質断片及び合成ペプチドは、DNA結合能には関与していないAR及びT
R2蛋白質の重複する領域を含んでいるものである。そして、もっとも好ましい
ものは、AR及びTR2蛋白質の抗原決定基を少なくとも一つ持つものである。
AR及びTR2蛋白質、及びそれらの断片及びペプチドに高い免疫特異性をもっ
て結合する能力によって特徴付けられるポリクローナルおよびモノクローナル抗
体もまたこの発明によって提供される。それらは他の蛋白質、特にDNA結合性
蛋白質とは共通でない固有の抗原決定基を認識する。
この発明によって、ANI−6、ANI−7、ANI−15と呼ばれるモノクロ
ーナル抗体が実例的に提供される。それらは、H−ANI−6、H−AN 1−
7、H−AN l −15と呼ばれるバイプリドーマ細胞系統によって産生され
る。それらは、アメリカ特許庁の微生物寄託の要求に従って%1989年1月2
5日に、それぞれ受理No、 HB 10,000 ; )IB9゜999;
及びHBIo、001として、Ameri−can Type Cu1
ture Co l 1 ec −tion、12301 P
a r k l a w nDrive、
Rockvi 1 1e % Maryland20852に寄託された。こ
れらの抗体は、(a)ラット腹部前立腺由来のアンドロジエンレセプターおよび
hAR−cDNA及びrAR−cDNAの構造から予言される配列を持つ合成ペ
プチドへの結合能によって、(b)自然に生じたアンドロジエンレセプター及び
組換えられたアンドロジエンレセプターに対する、自然の及び変性したコンホメ
ーションに於ける、特異的免疫学的反応性及び可逆的免疫結合能によって、そし
て、(c)hARの現存する331残基から577残基及びrAR中の対応する
アミノ酸配列の重複している配列のすべてまたは実質的に免疫学的に重要な部分
を含む蛋白質様物質に対する特異的免疫学的反応性及び可逆的免疫結合能によっ
て特徴付けられる。
この発明のモノクローナル抗体は、ヒトまたはラットの前立腺、及びARに富む
器官及び培養細胞のような他の源からのARの親和性による精製に用いることが
できる。
正常、異常、または変異した形態のAR及びTR2、及びそれらに結合している
核酸(例えば、DNA及びmRNA)を検出及び/または定量するための新しい
手順もこの発明によって提供される。この発明の抗体は、実例的に、液体及び組
織試料中のAR及びTR2蛋白質及びこの発明のDNA配列(特にDNA結合性
蛋白質をコードしている配列を含むもの)の定量的検出のための既知の免疫学的
手順に用いられるであろう、それは適切に標識され、これらの蛋白質をコードし
ているmRNAの定量的検出に用いられるであろう。
従って、この発明では、(a)図3に示されている新しいAR及びTR2をコー
ドしているDNA配列が提供されており、同様に(b)AR及びTR2をコード
しているDNAで、ハイブリダイズしているものが提供されている。そのハイブ
リダイゼーションの条件は、ここで述べられ、この発明のCDNAの最初の単離
で用いられた条件よりきついかまたは等しいものである。
そして、(C)同じ対立遺伝子の変異、または、少なくとも部分的には変異した
コドンな使って作られたAR及びTR2類似ポリペプチドをコードしているDN
A配列が提供されている。これらに対応して、そのようなりNA配列を取り込ん
だウィルスまたは環状プラスミツドDNAベクターと、そのようなりNA配列及
びベクターによってトランスホームされ、またはトランスフェクトされた原核及
び真核宿主細胞が提供される。それは、そのような宿主を培養して成育させ、組
換えによってAR及びTR2蛋白質を産生じ、それらの蛋白質を宿主またはその
培養培地から単離するための新しい方法と同様である。
この発明の好ましいポリペプチド産物は、約79kD(2番目のATG/Net
から始まる)及び98kDの(1番目のA T G / M e tから始まる
)hARポリペプチドを含む。それらは、それぞれ、図3に示されるように、推
定734及び918のアミノ酸残基を持っている。図3に示されるように、73
3及び902残基の推定配列を持つ79kD及び98kDのrARポリペプチド
分子種、及び、図4に示されるように、184及び483残基の同じ推定アミノ
酸配列を持つ20kD及び52kD分子種のヒトTR2ポリペプチドもまた好ま
しい。好ましい79kD及び98kDのhAR及びrARポリペプチドはイン
ビトロで産生され、高い特異性をもってアンドロジエンに特異的に結合する能力
とヒト自己免疫抗−アンドロジェンレセブター抗体による免疫沈降性によって特
徴付けられる。
この発明の他の面及び利点は、以下の詳述を考慮すれば明白である。それはこの
発明の実施の多くの実例と次のような参考図を含む。
図1は、ヒトアンドロジエンレセプターcDNAベクターの構築で用いられた計
画を示す。
図2は、ラットアンドロジエンレセプターcDNAベクターの構築で用いられた
計画を示す。
図3は、ヒトアンドロジエンレセプター(hAR)DNAクローンの3715塩
基対のヌクレオチド配列とhAR蛋−白質の734及び918アミノ酸残基の推
定配列を与える。更に、ラットアンドロジエンレセプター(rAR)DNAクロ
ーンの3218塩基対のヌクレオチド配列及び2つのrAR分子種の733及び
902アミノ酸の推定配列を与える。
図4は、ヒトTR2DNAクローンの2029塩基対のヌクレオチド配列と”T
R2−5”分子種の483のアミノ酸及び”TR2−7”分子種の184のアミ
ノ酸の推定配列を与える。そして、
図5は、ヒトアンドロジエンレセプター、糖質コルチコイドレセプター、鉱質コ
ルチコイドレセプター、プロジエステロンレセブター、ニストロジエンレセプタ
ー、TR2、ラットAR、ニワトリビタミンDレセプター(c−VDR)、及び
トリ赤芽球症ウィルスのV−ervA オンコジーン産物のシスティンに冨む
DNA結合領域の整列を与える。
図6.7、及び8は、それぞれ、AR遺伝子の3つの異なる部分(N−末端、D
NA結合領域、アンドロジエン結合領域)を、pATH発現ベクターを用いて、
trpE遺伝子のN−末端側半分にフレームを一致させて融合させたものを示し
ている。
1且皇11
以下の例は、この発明の実施を示している。例1は、ヒト及びラットアンドロジ
エンレセプターのcDNAの単離、調製、及び部分的構造分析に関係する。例2
は、AR−タイプのcDNA配列のヒトX−染色体上の存在の確認に関係する。
例3は、AR−タイプcDNAを含むヒト及びラットcDNAの他のクローンか
らの調製とpGEM−32プラスミツドへの結合に関係する。例4は、AR−タ
イプのcDNAのプラスミツドDNAの転写及び翻訳に関係する。例5は、例4
の発現産物のステロイド結合活性と関係する。例6は、例4の発現産物のヒト自
己抗体への結合活性に関係する。例7は、TR2−cDNAの特徴付けに関係す
る。例8は、TR2−cDNAの、イン ビトロでの、転写及び翻訳に関係する
。例9は、TR2−cDNA発現産物の結合活性に関係する。例10は、ラット
腹部前立腺におけるTR2mRNAレベルのアンドロジエンによる制御に関係す
る。例11は、この発明の組換え発現系に関係する。例12は、融合蛋白質の産
生とこの発明に応じたポリクローナル及びモノクローナル抗体の産主における利
用に関係する。例13は、この発明のDNAプローブの使用に関係する。例14
は、この発明のDNA配列による遺伝子導入動物の開発に関係する。
これらの例は、単に説明することが目的であり、この発明の範囲をいずれにして
も制限する意図は無い。
例1
ヒト及びラットアンドロジエンレセプターのcDNAの調製と部分的構造分析
ヒトアンドロジエンレセプター(hAR)とラットアンドロジエンレセプター(
rAR)のcDNAの単離は、んGTII cDNAライブラリーを用いて達
成された。ヒト精巣及び前立腺λGT11 ライブラリーは、C1ontech
Co、、Pa1o Alto、Ca1ifornia から得られた。
そしてラット腹部前立腺んGTIIライブラリーは、E、coliY1090を
用いて、Changら、J、Biol。
Cbem、 、262巻、11901ページ(1987)に述べられた様にして
作成された。一般に、クローンは、様々なステロイドレセプターに特異的なオリ
ゴヌクレオチドプローブを用いて弁別された。cDNAライブラリーは、最初は
、糖質コルチコイドレセプター(GR)sニストロジエンレセプター(ER)、
プロジエステロンレセブター(PR)、鉱質コルチコイドレセプター(MR)、
そしてトリ赤芽球症ウィルスのV ervAオンコジーン産物のDNA結合領
域のヌクレオチド配列に相同にデザインされた4 1−bpのオリゴヌクレオチ
ドプローブを用いてスクリーニングされた。このプローブは、以下の配列を有し
た:TGT−GGAAGCTGT/CAAAGTC/ATTCTTTAAAAG
G/AGCAA/GTGGAAGG
プラークはニトロセルロースフィルターに写され、5゛−末端を32pで標識さ
れた4l−bpオリゴヌクレオチドプローブを用いて選別された。ハイブリダイ
ゼーション条件は、25% ホルムアミド、5xDen−hardt溶液(0,
1% フィコール 400.0.1% ポリビニルピロリドン、0.1% ウシ
血清アルブミン)、0.1% SDS、5x S S C(LX
SSCは、150mMNaC1,15mM クエン酸ナトリウムを含む)、1
00μg / m l 変性したサケ精子DNA、及びlμg/ml ポリ
A、30℃であった。フィルターは、0.1% SDS、0.05% ビロリン
酸ナトリウム、および0.4X SSCを含む溶液で、37℃で洗われた。
最初のスクリーニングには、41bpプローブを用いて、もっと緩いハイブリダ
イゼーション条件(2× “5SC137℃)が使われた。残ったクローンは
、結局、37℃で、SSC濃度を0.4X SSCに下げることにより、また
は温度を上げることにより、またはホルムアミドの濃度を上げることにより、よ
りきつい条件で、プローブを加えられた。いくらかの手順において、5xSSC
18% デキストラン硫駿、及び20% ホルムアミド、42℃が用いられた。
その結果は、0.6XSSCで得られたものと同じであった。
約3 X 10’のヒト精巣由来の組換え体と6 ×101のラット腹部前
立腺由来の組換え体から、それぞれ、302個及び21個の陽性のクローンが得
られた。
ARは、他のステロイドレセプターのDNA結合領域と高い相同性を持つシステ
ィンに冨むDNA結合領域を持つであろうという仮定に基いて、最初のスクリー
ニングで陽性のクローンは、5°−末端をs2Pで標識された24−bpのオリ
ゴヌクレオチドをプローブとして、除去の過程を通して、ARのcDNAの存在
の可能性が探られた。GR−cDNAクローンは、2つのGR−特異的な24−
bpオリゴヌクレオチドプローブでスクリーニングされ、除去された。そのプロ
ーブは、hGR−cDNAのD ’N A結合領域の5゛−末端または3°−末
端に隣接するヌクレオチドセグメントと同一のヌクレオチド配列を持つ、すなわ
ち、TGTAAGCTCTCCTCCATCCAGCTC及びCAGCAGGC
CACTACAGCACTCTCA、244個及び14個のクローンは、それぞ
れ、hGR−及びrGR−cDNAクローンとして除去された。
PRの5°−末端(CCGGATTCAGAAA/GCCAGT/−CCAGA
GC)の4つの24−bpのプローブ及びERの3°−末端(GCA/−CGA
CCAGATGGTCAGTGCCTTG)の2つの24−bpのプローブを用
いた同様の手順によって、ヒト精巣ライブラリー中には、ER−及びPR−cD
NAクローンは検出されなかった。ラット前立腺ライブラリー中には、ER−c
DNAクローンは検出されなかったが、hPR−特異的な24−bpのプローブ
に陽性のクローンが一つ得られた。
他のステロイドレセプターをコードしていると思われるクローンの除去の後で、
残っているクローン中の挿入DNAは制限地図作成により分析され、ジデオキシ
配列分析のためにM13ベクター中でサブクローニングされた。Changら、
J、Biol、Chem。
262巻、2826ページ(1987)を見よ。ヌクレオチド配列分析は、4つ
のクローンにhMR−cDNAクローンであると同定することを許した。 この
段階的な除去の過程を通して、54個のヒト精巣クローンと6個のラット前立腺
クローンが選択され、2つのグループに分類された。30個のヒト精巣クローン
は重複した配列を持ち2.1kbのcDNAを形成する。そして、24個のヒト
精巣及び6個のラット前立腺クローンは重複した配列を持ち、約2.7kbのc
DNAを形成する。この2つのcDNAのグループは、それぞれ、”TR2−タ
イプ及び”AR−タイプcDNAと呼ばれた。
例2
ヒトX−染色体上には、TR2−タイプのcDNAよりもAR−タイプのcDN
A配列が存在するということの確認。
ポリA付加信号と推定される配列(AATAAA)と”TR−2タイプcDNA
中の5°−末端との距離は2.0kbt、か無く、これは他のステロイドレセプ
ターのcDNAのそれよりもかなり短い、従って、”TR−2タイプcDNAよ
りも”AR−タイプ”cDNAがアンドロジエンレセプターをコードしていると
思われた。更に情報を得るために、Kunke lら、Nucleic Ac
1ds Re s e a r c h。
11巻、7961ページ(1983)に従って用意されたヒトX−染色体ライブ
ラリーは、例1のTR2−タイプcDNA及びAR−タイプcDNAをプローブ
として分析された。TR2−タイプのcDNAフラグメントでは、陽性のクロー
ンは検出されなかった。一方、ヒト精巣由来のAR−タイプの1.9kbのcD
NAフラグメント(クローンAR132)では、3つの陽性クローンが得られた
。それゆえに、AR−タイプのcDNA配列がX−染色体上にあることが確認さ
れた。X−染色体は、AR−遺伝子を含む染色体として暗示された[Lyonら
、Nature (London)、227巻、1217ページ(1970);
Meyerら、Proc、Nat’ 1.Acad、Sci。
(USA)72巻、1469ページ(1975);及びAmheinら、Pro
c、Nat’ 1.Acad。
Sc i、(USA)、73巻、891ページ(1976)]ので、この情報は
、恐ら<−TR2〜タイプでは無くて、”AR−タイプ”cDNAが、アンドロ
ジエンレセプターをコードするDNA配列を含むということを示唆した。
2つのヒトクローンは、重複して2.7kbのcDNAを形成する挿入DNAを
含むが、それらは、AR132及びAR5と呼ばれた。2つのラットクローンは
、重複して2.8kbのcDNAを形成する挿入DNAを含むが、それらは、r
ARlびrAR4と呼ばれた。制限酵素消化の後で、これらのAR−タイプのク
ローンからのDNAセグメントは、リガーゼ処理され、選択され、そして、下記
の例3に述べられているようにして、pBR322及びpGEM−32ベクター
を用いて増幅された。
例3
A、2つの異なるクローン由来のAR−タイプのcDNAを含むヒトcDNAの
調製及びクローニングベクターJ)GEM−3Zプラスミツドへのりガーゼによ
る導入
図1は、hAR−cDNAクローンの全長を構築するときに用いられた計画に関
係する。クローンAR132のcDNAは、EcoRIで消化されて1.9kb
のフラグメントを得た。それはKpn Iで消化されてlkbのEcoRI−K
pnIフラグメントを与えた。
このlkbのフラグメントは、クローンAR5をKpnIとPvuIで消化して
得られた3kbのフラグメントとリガーゼにより結合された。 生じた4kbの
フラグメントは、pBR322ベクターのEcoRIおよびPvu I消化部位
に挿入され、E、coliDH5αに感染された。このトランスホームされたク
ローンはテトラサイクリン耐性により選択された。挿入DNAを持つプラスミツ
ドは、C1aIとNde Iで消化され、2.6kbフラグメントを得た。この
フラグメントは、E、coli DNA ポリメラーゼ IのKlenow
フラグメントによってプラント末端化され、前辺てSma I消化によってプラ
ント末端化されたクローニングベクターpGEM−3ZプラスミツドDNA (
Promega Biotec、MadisonWl、)にリガーゼで結合さ
れた。E、coli DH5α細胞はこうして作られたプラスミツド(プラス
ミツドPhAR3600と呼ばれる)でトランスホームされ、このプラスミツド
を含むコロニーはアンピシリン耐性により選択され、増幅された。プラスミツド
PhAR3600でトランスホームされたE、coli DH5αは、EC−
hAR3600と呼ばれ、1989年1月25日に、受理No、67879で、
AmericanType Cu1ture Co11ection。
12301 Parklawn D r i v
e 、Rockville、Maryland 20852に寄託された
。
このプラスミツドDNAは、単離され、その構造が、制限酵素地図とシーケンシ
ングによって分析された。
pGEMBZ中の2.6kbのhARのNruI−BamHI消化によって得ら
れた2、OkbのhARフラグメントは、hHRの他の1.6kbのEcoRI
−NruIフラグメントとリガーゼで結合され、全長3715bpのhARを得
た。オーブンリーディングフレームは、約2.8kbであり、これは900以上
のアミノ酸からなる蛋白質をコードするのに十分である。この蛋白質の中央付近
には、72個のアミノ酸を持つシスティンに富む領域がある。それは、他のステ
ロイドレセプターのDNA結合領域と思われる領域に高度に類似している。
以下に詳述され、図2に示されるように、少し変えた過程で、ラットARクロー
ンの”全長”を作成すると、RNAを転写産物として与える構造を生じる。その
RNAは翻訳可能で、79kDと98kDの蛋白質を生じる。
B、ラットの2.7kbのcDNAの調製及びリガーゼによるクローニングベク
ターpGEM−3Zプラク、ミツドへの結合
クローンrARの2.4kbのEcoRI−EcoRI cDNA挿入物は、
XmnIで消化され、2.3kbのフラグメントを得た。この2.3kbのXm
n I−EcoRIフラグメントは、他のcDNAクローンの挿入物(rAR4
のEcoRI−EcoRI挿入部位)のPstIでの消化によって得られた40
0bpのフラグメントにリガーゼで結合された。この結合された2、7kbのフ
ラグメントは、SmaI及びPstI消化されたpGEM−32ベクターに挿入
され、E、coli DH5aに感染された。E。
coli DH5α細胞は、このプラスミツドでトランスホームされ、このプ
ラスミツドを含むコロニーは、アンピシリン耐性で選択され、増幅された。これ
らの細胞は、EC−rAR2830と呼ばれ、AmericanType C
u1ture Co11ection。
12301 Parklawn D r i v e 、Roc
kvi l le、Maryland 20852に、1989年1月 25
日に、受理No、67878として、寄託された。図2に記されているように、
この構築物は、転写産物に、同じフレーム内の、メチオニンに対応する2つのコ
ドンの2番目の方(ATG、と呼ばれる)から翻訳を開始することを許す。
C,ラットの2.83kbのcDNAの調製及びクローニングベクターpGEM
−3Zプラスミツドへの結合rAR1の2.4kbのEcoEI−EcoRIc
DNA挿入物は、HindIIIで消化され、1,68bpのフラグメントを得
た。この1.68kbのEco−RI−Hindmフラグメントは、他のcDN
Aクローン挿入物(rAR6)のHindnlとPstIでの消化によって得ら
れた1、15kbのDNAフラグメントと結合された。結合された2゜83kb
のフラグメントは、EcoRIとPstIで消化されたpGEM 3Zベクタ
ーに挿゛入され、E。
coli DH5aに感染された。E、col i (DH5α)細胞は、こ
のプラスミツトでトラスホームされ、このプラスミツドを含むコロニーは、アン
ピシリン耐性で選択され、増幅された6図2に記されているように。
この構築物は、転写産物に、同一フレーム内のメチオニンに対応する2つのコド
ンの最初の方(A T G + と呼ばれる)から翻訳を開始することを許す。
図3は、ラット及びヒトARクローンのより長い”全長”のDNA配列のヌクレ
オチド配列と推定されるアミノ酸配列を与える。
1番目及び2番目のメチオニンに対応するコドンは、rARではアミノ酸の1位
と170位であり、hARでは、1位と185位である。
例4
ヒトAR−タイプ cDNAプラスミツドのウサギ網赤血球溶解系中での転写と
翻訳
2.6kb hARDNAセグメントを含むpGEM−32ベクター(20u
g)は、例3で述べられたように、制限酵素BamHIで線形化され、フェノー
ル/クロロホルム抽出され、エタノール沈殿された。線形化されたプラスミツド
は、40mM) リ ス−MCI、pH7,5、emM MgC1g 、2
mMスペルミジン、lomM NaC1,10mMDTT1500uMATP
%GTP、およびUTP。
160ユニツトのりポヌクレアーゼインヒビター、5μg プラスミツド、30
ユニツトのT7 RNAポリメラーゼ(Promega Biotec%M
adi −5on、WI)及びジエチルピロカーボネート(DEPC)を含み、
水を加えて最終体積100u lとした反応混合物中で、転写された。T7
RNAポリメラーゼがこのプラスミツドDNAの転写に用いられた。なぜならば
、T7プロモーターは、SP6プロモーターよりも、結合されたAR−CDNA
の5°−末端の前方−見出されたからである。
この反応は、40℃で、2時間行なわれた。RQIDNasel (5ニーyト
)が加えられ、40℃で、15分間反応が続けられた。この反応混合物は、フェ
ノール/クロロホルム(1: 1)抽出され、ついで、クロロホルムで抽出され
た。RNA産物は、O,1体積の3M酢酸ナトリウムと2.5体積のエタノール
を加えて沈殿され、0.5M NaC1に再懸濁され、そして2.5体積のエ
タノールで再沈殿された。転写されたRNAは、単離され、それから、ウサギ網
赤血球溶解系中で翻訳された。
RNAの翻訳は、マイクロコツカス ヌクレアーゼ処理されたウサギ網赤血球溶
解系(PromegaBiotec%Madison%Wl)のプレーミックス
キット(100ul)中で、8ggのm RN A s40μCiの[”sl
メチオニン(800Ci/mmol;Amersham Co、、Arlin
Arlln )Ieights、IL)及びメチオニンを除く各100μMの
アミノ酸混合物の存在下において、成し遂げられた。放射性メチオニンの取り込
みを測定するために、3μlの反応混合物が1.5% H2O3,1mM メ
チオニン、及び0.04% ウシ血清アルブミンを含む1mlのIM NaO
Hに加えられた。この混合物は、tRNAと結合した[”slメチオニンを加水
分解するために、37℃で、15分間インキエベートされた。放射性蛋白質産物
は、1mlの25% トリクロロ酢酸を加えて沈殿され、沈殿に結合している放
射能が測定された。 5DS−PAGE (8% アクリルアミド ゲル)分
析が、Saltzmanら、J。
Biol、Chem、 、262It!、432ページ(1987)に記載され
たようにして行なわれ、翻訳された産物の85%以上が79kDの蛋白質である
ことが見出された。
例5
79kDのhAR蛋白質の合成アンドロジエンへの結合活性
クローン化DNAによってコードされた蛋白質のステロイド結合活性を調べるた
めに、例4の網赤血球溶解系は、新しく合成された蛋白質を含んでいるが、17
α[1H]−メチル−17β−エストラ−4,9゜11−トリエン−3−オン(
[” HI R1881)、ARと高い親和性を持って結合する有効な合成アン
ドロジエンとインキュベートされた。[Liaoら、J。
Biol、Chem、248巻、6154ページ(1973)]
特異的に、このクローン化cDNAから転写されたRNAは、例4で述べられた
ようにして、ウサギ網赤血球溶解系中で翻訳され、この溶解物のアリコートは、
5βM [’ Hl R1881(87Ci/mmol)と、25βM、50
βM、または250βMの非放射性ステロイドの非存在化で、または存在化で、
インキュベートされた。最終的インキュベーション体積は100LLlであった
。放射性アンドロジエンの結合は、Liaoら、J、5teroid Bio
chem、、20巻、11ページ(1984)で述べられたように、ヒドロキシ
ルアパタイト−フィルター法で測定された。
その結果は、非放射性ステロイドを添加しない、コントロールの管の中に結合し
た放射能(5000d pm)に対するパーセンテージとして表わされ、表1に
列挙されている。
表1
クローン化cDNAにコードされたhARのアンドロジエン特異的な結合
加えられた [” HI R1881の結合(コントロ非放射性 −
ルに対するパーセンテージ)ステロイド 25βM 50βM 2
50βMR188113101
5α−ジヒドロ 25 17 6テストステロン
5β−ジヒドロ 89 89 81テストステロン
17β−エストラ 91 91 86ジオール
プロジエステロン 100 91 92デキサメタシン 100
93 93ヒドロコーチシン 96 90 90テスト
ステロン 38 28 試験してない表1に示されるように、活性な天
然アンドロジエン、17β〜ヒドロキシ−5α−アントロスタン−3−オン(5
α−ジヒドロ−テストステロン)は、[3H]R1881の結合に対して、よく
競争するが、不活性な5β−アイソマーは、よ(競争しなかった。これは、それ
がARと強く結合していないことを示唆している。結合活性はステロイド特異的
であった。デキサメタシン、ヒドロコーチシン、プロジェステロン、及び17β
−エストラジオールは、79kDの蛋白質への結合において、放射性アンドロジ
エンと良く競争しなかった。
類似のステロイドの結合特異性も、クローン化cDNAによってコードされたr
ARについて観察された。Changら、Proc、Nat’ 1.Acad
。
Sci、(USA)、85巻、7211−7215ページ(1988)
ヒドロキシルアパタイト フィルター アッセイ法を用いて、約−分子の3SS
−ラベルされた79kDのこの溶解物から得られた蛋白質が約−分子のトリチウ
ム化されたアンドロジエンとリガンドの飽和濃度において結合するということが
、観察された。スキャッチャード プロット分析によると、見掛けの解離定数は
0.31βMであった。これは以前に、5chi l l ingら、The
P r o s t a t e、5巻、581ページ(1984)によって
、ラットの腹部前立腺のARについて報告された結合定数(0,65βM)と似
ている。
例6
79kDの蛋白質のヒト自己抗体への結合活性い(らかの前立腺癌の老人は、そ
の血清試料中に、高い力価のARに対する自己−免疫抗体を持つ、ということは
、以前に報告された。[Liaoら、Proc。
Nat’ 1.Acad、Sci、(USA)、82巻、8345ページ(19
85)] それゆえに、ヒト自自己体が網赤血球溶解系で作られた79kDの
蛋白質を認識する能力が、調べられた。例4の溶解系中で作られたレセプター蛋
白質は、[” HI R1881と、放射性アンドロジエン−アンドロジエンレ
セプター(A−AR)複合体を形成するためにインキュベートされ、それから、
自己抗体を含む血清と混合された。
翻訳されたARを含む網赤血球溶解物は、例4に述べられたように、[”HIR
1881とインキュベートされ、それから、再び、ARに対する抗体(抗−AR
血清)を含む5ulのヒト男性の血清の存在下で、または、非存在下で、4℃で
、4時間、インキュベートされた。抗−ヒト免疫グロブリン(抗−IgG)を含
むウサギ血清が、それから、第二抗体として加えられた。4℃で、18時間のイ
ンキュベーションの後で、混合物は遠心分離され、沈殿に結合した放射能が定量
された。抗−AR抗体を含まない、ヒト女性の血清も、比較に用いられた。
下の表2に示された結果は、高力価のヒト血清及びウサギの抗−ヒト免疫グロブ
リンIgGの両者の存在下における放射性A−AR複合体の定量的免疫沈降を示
している。5DS−PAGEによると、免疫沈降した蛋白質が79kDの蛋白質
であることも観察された。
表2
クローン化cDNAの転写によるRNAの翻訳によって作られたhARの抗−ヒ
ト免疫グロブリン依存性の沈降
[” H] R1881抗血清 免疫沈降されたとインキュベート の
添加 放射能(dpm)された試料
cDNAに 無し 32コードされた 十抗−AR
血清+抗−IgG 8212AR’ 子女性の血清+抗−IgG
430+抗=IgG 8加熱された 十抗−AR血
清+抗−IgG 42AR”
BMW溶解物0+抗−AR血清+抗−IgG 204a 8500dpm
の作られた放射性AR複合体が用いられた。
b ARを含む網血球溶解系はレセプターを不活性化するために50℃で20
分間加熱され、抗血清の添加前に結合した放射性アンドロジエンを放出した。
Cブロム モザイク ウィルス(BromeMosaic Virus)RN
Aが、網赤血球溶解物翻訳系中で、クローン化cDNAから転写されたRNAの
代わりに用いられた。
例7
TR2−cDNAの特徴付は
得られた40個以上のTR2−タイプのヒトcDNAクローン、それは例1で述
べられた30個を含むが、の内のTR2−5と呼ばれるクローンは、図4に示さ
れるように2029塩基対の長さを持つことが見出された。最初のATGとター
ミネータ−TAAの間のオーブン リーディング フレームは、52kDと計算
される分子量を持つ483個のアミノ酸をコードできる。推定上のDNA結合領
域はアンダーラインを引かれた。推定上のイニシェーク−ATGは、活性開始コ
ドンに対するKozakのコンセンサス配列(con−census 5eq
uence)とよく整合した。
[Kozak%Nature、308巻、241ページ(1984)を見よ]
このATGコドンの二つ上流のトリブレットは、同一フレーム内のターミネータ
−(TAA)であるが、更に、ATGのイニシェークー機能を支援している0例
1の30個のTR2−タイプのクローンからの11個は、TR2−7と呼ばれる
クローンによって表わされるが、ヌクレオチド配列669と670の間に最初の
429bpの挿入を含む、(図4にアスタリスクで示されている) この挿入は
、終止コドンTAGをもたらす(脚注の挿入配列にアンダーラインが引かれてい
る)。それは、オーブン リーディングフレームを、20kDと計算される分子
量の184アミノ酸に減じる。これらの11個のTR2クローン中の挿入(また
は、他の19個のTR2クローン中の欠失)は、ヒト精巣中の二つのmRNAの
存在、または、cDNA構築中のアーティファクトの存在を表わす。
3°−非翻訳領域には、TR2−5クローンのヌクレオチド配列2000と20
07の間に真核生物のポリアデニル化信号AATAAAが存在する。
推定上のリガンド結合領域のオーブン リーディングフレームについてのTR−
2の他の変異が、得られた。
これらのあるものは、新しいホルモンのレセプター、または細胞性エフェクター
をコードするかもしれない。
TR2−cDNA配列の知識が、他の細胞性レセプター、遺伝子、及び、正常及
び病気の器官の両方における細胞の成長と機能を制御するリガンド(内因性のも
のまたは治療薬)の単離と構造分析に利用されるということが期待される。
図5は、ヒトアンドロジエンレセプター、糖質コルチコイドレセプター、鉱質コ
ルチコイドレセプター、プロジェステロンレセブター、ニストロジエンレセプタ
ー、ヒトTR2蛋白質、ラットAR、ニワトリビタミンDレセプター(c−VD
R)、及びトリ赤芽球症ウィルスのV−ervAオンコジーン産物のシスティン
に富むDNA結合領域のアミノ酸配列の整列を描く、左端の数字は個々のレセプ
ターにおけるアミノ酸残基の位置を表わす、共通の残基は実線で囲まれている0
点線で囲まれた残基は実線で囲まれたもののうちで共通でないものを表わす。v
−ervAは星印を付けた位置に二つ多いアミノ酸を持つ。
この領域には、いくらかのアミノ酸が異なるコドンな使用するにも関わらず、ヒ
ト及びラットのARのcDNAは同一のアミノ酸配列を持つ、この領域において
も、ヒトARまたはラットARと他のレセプターとの相同性は次のとうりである
:糖質コルチコイドレセプター(GR) 、76.4%;鉱質コルチコイドレセ
プター(MR) 、76.4%;ブロジエステロンレセブター(PR)、79.
2%;ニストロジエンレセプター(ER)、55.6%、TR2,45,8%;
トリビタミンDレセプター(c−VDR) 、40.3%;そして、トリ赤芽球
症ウィルスのv−ervAオンコジーン産物、40.3% ステロイドが結合す
る推定上の領域では、それはステロイドレセプターの−COOH末端付近に約2
00個のアミノ酸を持つが、ヒトARまたはラットARとhGR,hMRlまた
はhPRとの間の相同性は約45−55%である。ところが、ヒトAR及びラッ
トARとhERとの間の相同性は20%より低い。
従って、ヒト及びラットARは、v−ervAまたは、ニストロジエン、ビタミ
ンD及び甲状腺ホルモンのレセプターよりも、GR,MR5及びPRと密接に関
係するらしい。
TR2のDNA結合領域(アミノ酸111〜183)は、次の様にステロイドレ
セプター スーパー ファミリーと高い相同性を持つ:レチノイン酸しセプター
fGiguereら、Nature、330巻、624ページ(1987)3.
65%;甲状腺ホルモンレセプター(Ts R)[Sapら、Nature、3
24巻、635ページ(1987)1.59%;鉱質コルチコイドレセプター(
MR)、[Arrizaら、5cience、235巻、268ページ(198
7)]、54%;ビタミンD3レセプター(VDs R)[McDonne l
ら、5cience。
235巻、1214ページ(1987)]、53%;hERR1及びhEER2
、(Gigureら、Nature、331巻、91ページ(1988)コ、5
1%、:ニストロジエンレセプター(ER)、[Ho 11 enbergら、
Nature、318巻、635ページ(1985)、51%;糖質コルチコイ
ドレセプター(GR)[Hol lenbergら、Nature、318巻、
635ページ(1985)]、50%;アンドロジエンレセプター(AR)、5
0%;ブロジエステロンレセブター(PR)、49%; [Loosfelt
ら、Proc。
Nat’ 1.Acad、Sci、(tJsA)、83巻、9045ページ(
1986)] 図5に記されているように、推定上のDNA結合領域の20個
のアミノ酸(9個のCyS、3個のArg、2個のGly、2個のPhe、1個
のLys、1個のMet、1個のAsp、1個のHis)の位置はすべての単離
された甲状腺ステロイドレセプター遺伝子間において同一である。この高度に保
存された領域はDNA結合フィンガーの形成に関与するであろうということが提
案された。Wein−bergerら、Nature、318巻、670ページ
(1985)を見よ。他方のステロイドレセプターと同様に、TR2は甲状腺ホ
ルモンレセプターのDNA結合領域にのみ見出される二つの余分なアミノ酸(L
ys−Asn)は持たない。Sapら、Nature、324巻、635ページ
(1987)を見よ。
例8
TR2cDNAの イン ビトロの転写と翻訳クローンTR2−5及びTR2−
7由来のEcoRI−EcoRI DNA挿入物は、単離され、本質的に例3
に述べられたようにして イン ビトロでの転写のために、EcoRI消化され
たpGEM−32ベクターに結合された。これらのプラスミツドでトランスホー
ムされたE、coli DH5a細胞は、ECTR2−5及びECTR2−7
と呼ばれ、Amer−ican Type Cu1ture Co11e
c −tion、12301 P a r k 1 a w
nDrive% Rockvi 11e、Maryland20852に、19
89年1月25日に、加盟No。
67877及び67876として寄託された。
転写されたRNAは、それから、ウサギ網赤血球溶解系で翻訳された。5DS−
ポリアクリルアミド ゲル電気泳動(PAGE)により、TR2−7の主な翻訳
産物は、内部に429bpの挿入を持つが、20kDの蛋白質であることが見出
された。TR2−5の主な翻訳産物は52kDの蛋白質であった。
これらの翻訳産物を更に特徴付けるために、翻訳溶解物はDNAセルロースカラ
ムに通された。結合産物は、それから、溶出され、濃縮され、そして5DS−P
AGEに掛けられた。その結果は、翻訳された蛋白質はまさにDNA結合蛋白質
であることを示した。
例9
TR2−5cDNA発現産物の結合活性TR2−5クローンの翻訳産物のステロ
イド結合活性を調べるために、その産物は、アンドロジエン、プロジェステロン
、糖質コルチコイド、及びニストロジエンを含むすべての主要なりラスのステロ
イドとインキュベートされた。しかし、上記のステロイドとの意味のある結合は
観察されなかった。このことは必ずしもこの蛋白質のステロイド結合能を否定す
るものではない。恐らく、TR2−5発現産物のステロイド結合活性は何らかの
翻訳後修飾と関連しており、ウサギ網赤血球溶解系中にはそれが欠如していたの
であろう。TR2−5の翻訳された蛋白質は、ステロイド非依存性であるか、ま
たは、ヒト精巣またはラット腹部前立腺に存在する未確認のリガンドと結合する
かのどちらかであろう。
TR2mRNAの大きさは、TR2−5cDNA挿入物をプローブとして、ノー
ザンブロッティング分析によって決定された。一本の2.5kbの一バンドが検
出された。それは52kDの蛋白質をコードするのに十分な配列情報を含んでい
るに違いない、TR2m RN Aの組織別の分布もドツト−ハイブリダイゼー
ション゛によって分析された。このハイブリダイゼーションは、デンシトメータ
ーでオートラジオグラフをスキャンすることによって可視化され1個々の点は切
り出されて、放射能が液体シンチレーションカウンターによって計測された。[
Changら、J、Biol。
Chem、 、262巻、2826ページ(1987)を見よ。]その結果は、
TR2mRNAは他の組織に比べて、ラットの腹部前立腺に多いことが示された
:前立腺 100%;精嚢 92%;精巣 42%:顎下線18%;肝臓 13
%:腎臓 く 1 % : そ し て子宮 〈1%。
例10
ラット腹部前立腺のAR及びTR2のmRNAレベルのアンドロジエンによる制
御の分析
ラットの腹部前立腺はアンドロジエン感受性器官であり最大量のAR及びTR2
mRNAを含んでいるので、アンドロジエンの枯渇と補充のmRNAレベルに対
する影響がRNAドツトハイブリダイゼーションとノーザンブロッティング分析
によって調べられた。全RNAが正常ラット、去勢されたラット、及び前辺て去
勢してから5α−ジヒドロテストステロン(17β−ヒドロキシ−5α−アント
ロスタンド−3−オン)処理されたラットの腹部前立腺から抽出された。DNA
の単位量あたりのARmRNAレベルは、去勢後2日以内に、正常ラットのレベ
ルの200〜300%に増加した。去勢されたラットへの5α−ジヒドロテスト
ステロンの投与(5mg/ラット7日)は、ARmRNAのレベルを正常ラット
のそれにまで減じた。TR2mRNAレベルは、DNAの単位量当たり、去勢後
2日以内に、正常ラットの170%に増加した。5α−ジヒドロテストステロン
(5mg/ラット7日)の去勢されたラットへの注射は、TR2mRNAを正常
ラットのレベルにまで減じた。興味深いことには、前立腺の全RNAレベルは、
同じ期間に、正常レベルの40%に減少した。前立腺のTR2mRNAレベルに
対するアンドロジエンの影響は、フルタミド(flutamide)の注射の実
験によって更に確かめられた。フルタミド、抗−アンドロジエン物質であり去勢
されたラットの腹部前立腺重量に対する5α−ジヒドロテストステロンの影響を
相殺する[Neriら、Invest、Urol、 、10巻、123ページ(
1972)]、が正常ラットに2〜6日にわたって注射された。それから、TR
2mRNAレベルが、上述のように、ドツトハイブリダイゼーションによって測
定された。その結果は、フルタミドの注射は、去勢と同様に、TR2mRNAレ
ベルを増加させることを示した。ARまたはTR2蛋白質のレベルの変化は、m
RNAの安定性と利用における変化、または遺伝子転写の制御における変化に起
因するのであろう、アンドロジエンによって特定の遺伝子が同じ器官において異
なる程度に活性化または不活性化されることは、アンドロジエンが標的細胞にお
ける遺伝子発現のパターンの構築に関与することを示唆する。もし、アンドロジ
エンの仲介する遺伝子抑制の機構が前立腺の発育に関係するならば、その機構と
遺伝子構造の研究、抑制されたARとTR2mRNAの研究は、正常及び異常な
前立腺及び他のホルモン感受性器官におけるアンドロジエン作用のよりよい理解
をも与えるであろう。
AR及びアンドロジエン感受性遺伝子の構造における欠陥、及び/またはこれら
の遺伝子の産物の産生と機能の制御の欠如もまた、前立腺癌のような、アンドロ
ジエン感受性または非感受性の腫瘍の異常な発育の原因となり得る。従って、こ
の方向の研究は、患者のための新しい診断法及び治療法を考案するのに有用であ
る。
例11
クローン化AR−遺伝子及びアンドロジエン感受性遺伝子の真核及び原核細胞に
おける発現
クローン化された遺伝子が、は乳動物、酵母、及び細菌細胞へ導入されたときに
、機能する能力は、遺伝子の機能と制御機構の理解にとって非常に有益であると
判明した。組換え技法は、天然の源からは容易に得られない遺伝子発現産物(蛋
白質)を、大量に、供給できる。細菌の系は、最適の生物学的活性のための本質
的な翻訳後修飾を必要としない蛋白質の大規模な生産に非常に有用であるが、真
核細胞系は、その発現された蛋白質を機能する形態にまで正確に修飾する能力が
あるので、特に有利である。
良く知られた技法を用いて、AR−cDNA及びTR2−cDNAは、容易に遺
伝子産物の大規模な生産に利用できるであろう。この目的のために、もつとも有
効な転写単位が、様々な宿主細胞中で機能できる制御信号を持つ非ウィルス性ベ
クターと同様にウィルス性ベクターを用いて、構築された。SV40、pSV2
、アデノウィルス、及びウシパピローマウィルスDNAが、多くの真核遺伝子な
真核細胞に導入し、それらを制御された遺伝的環境で発現させるために用いられ
、成功した。
これらの及び類似の系は、AR−及びTR2−遺伝子の発現にとって適当である
と期待される。遺伝子の移動を助けるために、二つのもつとも広く用いられてい
る方法である”燐酸カルシウム沈殿法”と”DEAE−デキストラン技法”が使
用できる。遺伝子は、細胞に短期的に導入モき、その場合は3日間まで発現が続
くが、あるいは、もっと永久的に導入して安定にトランスホームされた細胞系統
を作り得る0発現された蛋白質はアンドロジエン結合法によって、または抗体ア
ッセイ法によって検出され得る。
クローン化AR−遺伝子の発現は、下記のように、真核細胞系で達成された。N
IH3T3 細胞は、NIH3wissマウス胚から確立された接触阻害性を持
つ細胞であるが、pBPVMTHベクターへ挿入されたhARcDNAで、Go
rman、” DNACloning”、2巻、143−190ページ、Glo
ver編; (Oxford、Washing−ton、D、C,1985)
に述べられたようにしてコトランスフエクト(co−trans−feat)さ
れた。トランスフェクトされた細胞は、クローン化され、多穴(multipl
e−wel l)細胞培養プレート中で生育された。約100種の個別の細胞系
統が単離された。これらのうちの6種は、[”H]R1881−結合活性が、p
SVベクター単独で、すなわちhARcDNA配列を用いないで、トランスフェ
クトされた細胞のそれの少なくとも4倍であることが示された。
原核細胞系でARcDNAを発現させるために、hAR及びrARcDNAは、
pUR,えGTII、pKK233−3、pKK233−2、pLEX。
pATHl、pATH2、pATH10、及びpATHllを含む多くの発現ベ
クターに挿入された。
ARcDNAを挿入されたベクターは、E、coli系統(JM109、DH5
a、 Y1089、JM105、及びRRI)に感染させるのに用いられた。ポ
リアクリルアミド ゲル 電気泳動によれば、感染された細菌は、ARcDNA
挿入物によってコードされたARフラグメントを合成できる。 これらのARポ
リペプチドのあるものは培養中に劣化される。アミノ末端、DNA−結合、及び
アンドロジエン結合領域は、例12に述べられるように、これらの領域を表わす
融合蛋白質を構築するのに用いられた。
例12
ARに対するポリクローナル及びモノクローナル抗体の産生
アンドロジエン感受性器官からの意味のある量のARの単離は、非常に困難であ
った。従って、hARまたはrARのcDNAの高レベルな発現は、例11に示
されたように、ARの大規模な生産の理想的な方法と期待される。更に、AR分
子の蛋白質の推定されるアミノ酸配列と同一の配列を持つオリゴペプチドは、安
価に大量に化学合成できる。真核及び原核細胞中の発現ベクターによって産生さ
れたARと化学合成されたARオリゴペプチドは、共に、モノクローナル抗体の
産生のための抗原として、以下に詳述されるように、用いられた。
一般的に、いくらかの化学合成されたオリゴペプチドは、ARに特異的な配列を
表わす(すなわち、PYGDMRLETARDHVLP 、CPYGDMRL
ETARDHVLP 、及びS I RRNLVYSCRGSKDCIINK)
が、それらはBSA及びKLHキャリアー蛋白質に結合され、マウスを免疫する
のに用いられた。これらのマウスの膵臓細胞は、ミエローマ細胞と融合され、ハ
イブリッドの抗体産生細胞が作られた。4つの雑種培養の上清のELISA(酵
素結合イムノアッセイ)による分析は、ラット腹部前立腺のARと相互作用する
免疫グロブリンの存在を示す、ということが明らかとなった。これらのモノクロ
ーナル抗体を産生ずる細胞は、前辺てブリスタンで処理されたB A L B
/ cマウスの腹腔に、注射できることが予想される。それから、腹水が採取さ
れ、硫酸アンモニウムで沈殿され得る。
アンドロジエンレセプター融合蛋白質のE、coliにおける発現
AR遺伝子の3つの異なる部分(N−末端領域、DNA結合領域、及びアンドロ
ジエン結合領域を含む)は、trpE遺伝子(trpEプロモーター−trpE
コード領域の最初の969bp−pUcl 2の多重クローニング領域)のN−
末端側の半分に、同じフレームで、pATH発現ベクターを用いて、それぞれ図
6.7、及び8に示されるように融合された。Dieck−m a n nら、
J、Biol、Chem、 、260巻、1513ページ(1985) これ
らの構築は、N−末端領域の一部を含む約25kDaのAR、DNA結合領域の
主要な部分を含む29kDaのAR,及びアンドロジエン結合領域の一部を含む
12kDaのARの、33kDaのtrpE蛋白質への融合を生じた。trpE
蛋白質は不溶性なので、部分的に、精製され、誘導された融合蛋白質は、単に、
E、coliの溶解と不溶性の融合蛋白質の沈殿によって得られた。5DS−ポ
リアクリルアミド ゲル電気泳動の後で、誘導された融合蛋白質、すなわちコン
トロールpATHベクター(AR遺伝子を挿入されてない)中には存在しない蛋
白質、はゲルからスライスされ、それから免疫処理に用いられた。
この特に例示された3つ以外の融合蛋白質もまた、これらの方法を用いて構築さ
れ得る。
抗−AR抗体の産生と精製
ウサギ、ラット、及びマウスは、5DS−ポリアクリルアミド ゲル スライス
が含んでいる変性された融合蛋白質、または泳動溶出された5DS−フリーの融
合蛋白質で、他の蛋白質精製法によって得られた融合蛋白質と同様にして、免疫
された。抗血清中の融合蛋白質に対する抗体の存在はELISAによってアッセ
イされた。
高い力価の陽性の血清は、更に、二抗体沈降法で、ラット腹部前立腺サイドシル
の[”H]ARを抗原として、アッセイされた。その結果は、1μmの粗血漬は
lO〜20fmoleの[”HlARを沈降させるということを示した。それか
ら、抗−AR粗血清は、免疫血清の特異的な懸濁液によって、親和性によって精
製された。その免疫血清は、PATHベクターによって発現されたtrpE蛋白
質(AR配列を含むものも、含まないものも)を含んでいる。結合した抗体は、
trpE蛋白質が不溶性なので、懸濁液から除去できる。trpE蛋白質にのみ
に特異的な抗体は除去された。ARに特異的な抗体は単離され、再びEL I
SA及び二抗体沈降法によって確認された。
抗−アンドロジエンレセプター モノクローナル抗体の産生
免疫されたラットは、その血清がELISAによって、抗−AR抗体陽性と検定
されたときは、すぐに、融合のために犠牲にされることが判定された。膵臓は取
り出され、すり潰されて、細胞はDMEM培地(Dulbeco’s M
o d i f i e dEngle’s Medium)中
に放された。
DMEM+フィコール ハイバーク(FicollHypaque)を含むDM
EMを用いての一連の遠心分離を通して、この膵臓細胞は単離された。S P
210ミエローマ細胞は、生育され、分割され、そして20%FCS、1% M
OP S、及びIXL−Ginを含む50m1のDMEM中に、融合の2日前に
、希釈された。S P 210細胞(5X 10”)と5X 10’の膵臓
細胞が融合に使われた。−晩インキユベートした後で、融合した細胞が集められ
、IXH−T、1× メトトレキセート、20% FCS、及びIX PBS
を含むDMEM中に懸濁され、そして96−穴のプレートに分配された。プレー
トは、6日後に、DMEMと20%FCSを補われた。バイプリドーマは、En
grallら、Bio、Chem、etBiophys、ACTA、251巻、
427−439ページ(1971)のELISAアッセイを用いて、同定され、
アッセイされた。このアッセイにおいて、プレートは、AR融合蛋白質またはt
rpE蛋白質でコートされた。それは、抗原として働き、EL I SAリーダ
ー上で読まれた。
AR融合蛋白質で陽性反応を引き起こされたバイプリドーマのみが、10 細
胞/mlの濃度まで”限界希釈”され(11m1t di 1uted) 、
それから、96−穴プレートの半分にわたって分配された。残っている細胞は、
元の穴から、24−穴プレートに移された。これらのプレートはそれぞれ、胸腺
細胞の支持細胞層を有した。この胸腺細胞層は、注射されていないラットから単
離された胸腺細胞から作られ、遠心分離によって精製され、1200〜1400
RADSの放射線照射を受け、そして20% FCSを含むDMEMでIX
10’ 細胞/mlに希釈された。
これらの胸腺細胞を有する96−穴プレートからの陽性のものは、再びEL I
SAによって試験された。このAR融合蛋白質での再試験で陽性のもののみが
、モノクローナル抗体の精製用に育成された。3つの穴がARに対するモノクロ
ーナル抗体を産生じた。ELISA及び二抗体アッセイは、ともに陽性であった
。このモノクローナル抗体は、ANI−6、ANI−7、及びANI−15と呼
ばれ、この3つの細胞系統は、HANI−6、HANI−7、及びHANI−1
5と呼ばれ;それぞれ、加盟No、10%000;9.999;及び10.00
1;として1989年1月25日に、American Type Cu
l −ture Col 1ection、12301Parklawn
DriveRockville。
Maryland 20852に寄託された。
抗−AR抗体の特異性
ショ糖密度勾配遠心が、この3つのモノクローナル抗−AR抗体の特性とそれら
の非変性[” Hl ARとの反応性を特徴付けるために用いられた。
サイドシルは、去勢されたラットの腹部前立腺から、下記のようにして調製され
た。ラッ、トは、麻酔下で、陰嚢法によって、去勢された。それらは、18時間
後に、頚椎脱臼によって殺され、腹部前立腺が取り出されて、ハサミでミンスさ
れ、バッファーA (50mM 燐酸ナトリウム、pH7,5,1、mM
E D T A 、 2 m MDTT、10mM モリブデン酸ナトリウ
ム、10%(V/V) グリセロール、及び10mM フッ化ナトリウム)
中で洗われ、組織の体積の2倍のバッファーA+0.1mM バシトラシン、
1mM PMSF、及びアプロチニン(ITIU)中でホモゲナイズされた。
ホモジェネートは、5、ooox g で10分間遠心分離され、10nM
”H−アンドロジエンに調製され、225、ooox g で45分間遠心
され、そしてデキストラン−コートされた木炭で処理された。′H−A−AR複
合体を含む100u1のサイドシル溶液は、100μmの精製された抗−アンド
ロジエンレセプターモノクローナル抗体、ANI−6(組織培養培地の20倍の
濃度)と6時間インキュベートされた。ショ糖密度勾配遠心は、257.0OO
X g で、16時間、4℃で、20mM ) リス−MCI、pH7
,5,1mM EDTA、1mM DTT、l 0%(v / v )
グリセロール、及び0.4M KCIを含むリニアーな5−20%(W/V)
のショ糖勾配で行なわれた。勾配は、フラクションに分けられ、底から番号が付
けられ、そしてフラクションごとに0.2mlが集められた。得られた結果は、
これらの3つのモノクローナル抗体、ANI−6、ANI−7、及びA N 1
−1.5は認識され、放射性ラベルされたアンドロジエンレセプター([” H
E AR)と効果的に結合されるということが示された。
この[” HE AR及び他のステロイドレセプター複合体は、0.4M K
CIを含むショ糖勾配中で、約4−58の沈降係数を有した。抗−AR抗体は、
4−58の沈降係数を、ラット肝臓の[3HE糖質コルチコイドレセプタ一複合
体、MCF−7細胞のニストロジエンレセプター複合体、及びT47D細胞のプ
ロジェステロンレセブター複合体に対しては変化させなかったが、ラット腹部前
立腺の[” HE A−AR複合体の沈降係数を48から9−12Sまたはより
重たい単位へとシフトさせた。5DS−ポリアクリルアミド ゲル電気泳動分析
によって、ヒト及びラットARcDNAのすべての主要なイン ビトロでの転写
/翻訳産物は抗−AR抗体によって免疫沈降され得るということもまた見出され
た。
例13
ヒト及び動物の器官及び癌細胞中の異常の研究におけるARcDNAとTR2c
DNAのプローブとしての使用転移性の前立腺癌患者は、最初は、アンドロジエ
ン撤去治療(去勢または抗アンドロジエン処理)にしばしば順調に応答する。し
かしながら、殆どの患者は、結局、アンドロジエン−状態(androgen−
state)が再発し、それには、有意に生存率を増加する化学療法は使用でき
ない。アンドロジエン−非依存性または一非感受性の癌細胞の源に係わらず、病
気の細胞におけるアンドロジエン非感受性または異常性が、(a)ARまたはT
R2遺伝子における、または、(b)それらの転写または翻訳の制御における、
または、(c)他の細胞性因子における定性的または定量的変化によるものかど
うかを理解することは重要である。
ARcDNA%TR2cDNA、またはそれらの部分的セグメントは、これらの
研究において、特異的なプローブとして使用できる。
ARまたはTR2遺伝子の分析のために、標的器官、腫瘍、及び培養細胞から単
離された高分子量のゲノムDNAは、AR遺伝子の同定と特徴付けに使用できる
。
種々の制限エンドヌクレアーゼは、DNAを分割するのに使用できる。フラグメ
ントは、サザーン分析(アガロース電気泳動からニトロセルロースへの移動及び
ARcDNAプローブとのハイブリダイゼーション)によって分析できる。同定
のあとで、選択されたフラグメントは、クローン化され、そして配列分析され得
る。ARまたはTR2cDNAの適当なオリゴヌクレオチドフラグメントをブラ
イマーとして、正常または異常な器官または細胞から単離されたゲノムDNAを
特異的なりNAポリメラーゼによって増幅することも可能である。ポリメラーゼ
鎖反応(PCR)によって増幅されたゲノムDNAは、それから、配列の異常を
同定するために分析され得る。5aikiら、5cience、230巻、13
50ページ(1985);Mullis、アメリカ特許N004.683.20
2 ; 1987年7月28日及びMulliS、アメリカ特許N094.68
3.195.1987年7月28日も見よ。ARまたは関係する蛋白質のmRN
Aを分析するために、ドツト ハイブリダイゼーション及びノーザン ハイブリ
ダイゼーション分析が、mRNA及びARまたはレセプタ一様分子の定量的及び
定性的な特徴付けに用いられた。これらの研究から、アンドロジエン非感受性及
び感受性の腫瘍細胞におけるAR遺伝子及びそれらの発現の種々の形態の数に関
する重要な情報が得られる。
アンドロジエン感受性及び非感受性の腫瘍、及び精巣雌性化症候群のラット及び
ヒト由来の細胞系統から得られたDNA及びRNAは、上記の方法で分析された
。予備実験は、アンドロジエン応答における異常性はARの遺伝子における配列
の欠失/変異によるのであろうということを示した。
例14
遺伝子導入動物の開発
遺伝子導入技術が外来DNAの発現のために使用された。それゆえに、アンドロ
ジエンレセプターに欠陥のある動物にアンドロジエン感受性を授けることは可能
であろう。例えば、精巣雌性化マウスまたはラットのような、アンドロジエン非
感受性動物は、不完全なAR遺伝子または不完全なARそのものを持つことが知
られている。もし正常AR遺伝子を含むDNAが受精されたマウス胚に注射され
たら、遺伝子導入マウスは、その遺伝子を保持し、発現し、そしてアンドロジエ
ン応答に必要な機能的なARを産生ずるであろう。マイクロ−インジェクション
のためには、非感受性動物内で発現され得るDNAを含むAR遺伝子を用いる必
要がある。
ヒトX−染色体ライブラリー及びラットゲノムDNAライブラリー由来の多くの
ゲノムのレセプターのクローンが得られ、そしてその構造が分析された。
AR配列を含むクローンは、エンドヌクレアーゼ マツピング、サザーン ハイ
ブリダイゼーション、及びSlヌクレアーゼ マツピングによって特徴付けられ
るであろう。こうして同定された5°及び3°非翻訳領域は、ARコード領域の
組織特異的な発現に必要なりNAの最小の大きさを決めるのを助けるであろう、
この5゛及び3°領域の部分的配列分析は、プロモーター及びポリアデニル化領
域を表わす最小の領域の場所を定めた。非翻訳領域の上流の約2〜5kb及びポ
リ(A)部位の下流の0.5〜lkbの配列は、cDNAクローン(最小遺伝子
)と融合され、マウスの胚に注入されるであろう、遺伝子導入マウスは、ミニ−
遺伝子(mini−gene)に特異的なプローブを用いて、テイルDNA (
tai l DNA)の分析によって同定されるであろう。
通常、この遺伝子導入マウス系統の幾らかだけがその導入遺伝子を発現できる。
導入遺伝子は、抑制配列の存在のために、または外来遺伝子の転写的に不活性な
染色体上の場所へのインテグレーションのために、または導入遺伝子と内在性エ
ンハンサ−との並列のために不活性なのであろう。更に、アンドロジエン非感受
性は、様々な他の要因によるものであり、AR遺伝子またはその発現における異
常性によるものではないであろう。
前述の実例は、アンドロジエンレセプター及びTR−2を含むDNA結合性蛋白
質をコードしているヒト及びラットcDNAの単離に関係し、更に特に、無細胞
系における、対応するcDNAの転写及び対応するmRNAの翻訳を記述する。
この発明は、特異的な方法と構成によって述べられたが、この発明を考察して、
この分野の熟練者には、変形や修飾が思い付かれるであろうということは理解さ
れる。
それゆえに、追加されたクレームにおいて、この発明の範囲内にある同等の変形
の類をすべて、要求されたものとして、覆うことが意図されている。
F工GURE 1
F工GURE 2
■〒・!ピ・肌:・6 Hj・
■1・引1・;葺]・■吐
■:・■1・3′i′・3′!′・
3藁;・■1・11・1丁・
儒1・互ト・友に(・−I Hi・
8ぢ11 艮8:、1ご:; 眠パ1
〜Lll Lit−11m(口〉 ψトIH)・ロト脣※うj賊1・
5fl A :A ′i巨:Ma、cnfli・Jエミ:ヨ〒・■〒・1蝕・F
U!・
3Wi・ぎ包1・■1・′、隨:・
Iわ、i番:・−2目:・3′i′・
コV・綽:・!と〒・■詞
5E:・繭:・ミ目わお:・
北”” ”ilgjil
へυ1 3乙:’:!:
ZF:・隷:・■:・■1・
■諏i舷!界1・J阜:・
!リド11・隷置:訪・
融合蛋白質りATH1ベクターとラソ)AR配列のDNA結合領域を使用)融合
蛋白質(pATH11ベクターとラツ)AR配列のアンドロジエン結合領域を使
用)国際調査報告
PCT/LIE二う/〇二:29
”lN11”−”””””””@PC”、/US9〕10に3B
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.精製され単離された、アンドロジェンレセプターポリペプチドをコードして いるDNA配列。 2.請求項第1項に記載のDNA配列で、ヒトアンドロジェンレセプターポリペ プチドをコードしているDNA配列。 3.請求項第1項に記載のDNA配列で、ラットアンドロジェンレセプターポリ ペプチドをコードしているDNA配列。 4.精製され単離された、TR2ポリペプチドをコードしているDNA配列。 5.請求項第1項または第4項に記載の、CDNA配列であるDNA配列。 6.請求項第1項または第4項に記載の、ゲノムDNA配列であるDNA配列。 7.請求項第1項または第4項に記載の、部分的に合成されたDNA配列である DNA配列。 8.請求項第1項に記載のDNA配列で、図3に記載されているDNA配列。 9.請求項第4項に記載のDNA配列で、図4に記載されているDNA配列。 10.原核または真核の宿主細胞で、請求項第1項または第4項に記載のDNA 配列でトランスホームまたはトランスフェクトされた宿主細胞。 11.請求項第10項に記載のトランスホームされた原核宿主細胞で、E.co li DH5α細胞と呼はれるものをトランスホームしたもので、A,T,C, C,寄託No.との対応が、EC−hAR3600はA,T,C,C,No.6 7879、EC−rAR2830はA,T,C,C,No.67878、EC TR2−5はA,T,C,C,No.67877、そしてECTR2−7はA, T,C,C,No.67876と成っている原核宿主細胞。 12.請求項第1項または第4項に記載のDNA配列を含むウィルス性または環 状DNAブラスミッド。 13.請求項第12項に記載のウィルス性または環状DNAブラスミッドで、更 に、前述のアンドロジェンレセプターまたはTR2をコードしているDNAに、 機能的に結合された発現制御DNA配列を含むウィルス性または環状DNAブラ スミッド。 14.アンドロジェンレセプターポリペプチドの生産法で、請求項第1項に記載 のDNA配列でトランスホームまたはトランスフェクトされた宿主細胞の、培地 における生育、及び前述の宿主細胞または培地からの、前述のDNA配列の発現 のポリペプチド産物の単離を含むアンドロジェンレセプターポリペプチドの生産 法。 15.アンドロジェンレセプターポリペプチドの生産法で、請求項第1項に記載 のDNA配列の無細胞転写及び翻訳系中での処理、及び前述の系からの前述のD NA配列の発現のポリペプチド産物の単離を含むアンドロジェンレセプターポリ ペプチドの生産法。 16.TR2ポリペプチドの生産法で、請求項第4項に記載のDNA配列でトラ ンスホームまたはトランスフェクトされた宿主細胞の、培地における生育、及び 前述の宿主細胞または培養からの、前述のDNA配列の発現のポリペプチド産物 の単離を含むTR2ポリペプチドの生産法。 17.TR2ポリペプチドの生産法で、請求項第4項に記載のDNA配列の無細 胞転写及び翻訳系中での処理、及び前述の系からの前述のDNA配列の発現のポ リペプチド産物の単離を含むTR2ポリペプチドの生産法。 18.請求項第1項に記載のDNA配列のインビトロまたはインビボにおける発 現のポリペプチド産物19.図3に記載されたアミノ酸配列。 20.請求項第18項に記載のポリペプチド産物で、SDS−PAGEによる9 8kb及び79kbの分子量及びアンドロジェンヘの結合能によって特徴付けら れるポリペプチド産物。 21.請求項第4項に記載のDNA配列のインビトロまたはインビボにおける発 現のポリペプチド産物22.TR2ポリペプチド。 23.DNA結合能に関与しない蛋白質の領域内のARまたはTR2蛋白質に存 在するアミノ酸の配列、またはARまたはTR2の抗原決定基を少なくとも一つ 持つアミノ酸配列に重複する合成ペプチド。 24.アンドロジェンレセプターポリペプチドまたはTR2ポリペプチドのDN A結合能のある領域内の抗原決定基以外の抗原決定基を少なくとも一つ認識する 特異的な免疫反応性のある抗体。 25.請求項第24項に記載のモノクローナル抗体。 26.請求項第24項に記載のモノクローナル抗体及びハイブリドーマ細胞系統 No.HB10、000;HB9、999;及びHB10、001によって産生 されるモノクローナル抗体。 27.請求項第24項に記載のポリクローナル抗体。 28.アンドロジェンレセプターと請求項第24項に記載の抗体との免疫反応に 基づく、アンドロジェンレセプターの定量的検出法。 29.TR2レセプターと請求項第24項に記載の抗体との免疫反応に基づく、 TR2レセプターの定量的検出法。 30.前述の核酸と請求項第1項に記載のDNAとのハイブリダイゼーションに 基づく、アンドロジェンレセプターをコードしているDNAまたはRNAの定量 的検出法。 31.前述の核酸と請求項第4項に記載のDNAとのハイブリダイゼーションに 基づく、TR2セブターをコードしているDNAまたはRNAの定量的検出法。 32.試料中に存在するARまたはTR2特異的な遺伝子配列の定量的及び定性 的検出法、であって、a)前述の試料を、前述の特異的配列の各ストランドに対 する単一のオリゴヌクレオチドプライマーによって、オリゴヌクレオチドプライ マーがハイブリダイズした各配列の各ストランドに、各プライマーの伸長産物が 各核酸ストランドに相補的になるように合成されるようなハイブリダイズ条件下 で、前述のプライマーが各特異的配列の各ストランドにハイブリダイズするのに 十分に相補的であるように選び、一つのプライマーから合成された伸長産物が、 相補的な相手から離れたときに、他のプライマーの伸長産物の合成のためのテン プレートとして役立ち得るように選んで、処理し、 b)検出されるべき配列が存在するとき、プライマー伸長産物をそのテンプレー トから離すために、試料を、変性条件下で処理し、 c)試料をオリゴヌクレオチドプライマーによって処理し、それによって、プラ イマー伸長産物がステップb)で作られた各単一ストランドをテンプレートとし て合成され、その結果、特異的核酸配列が存在するならば、増幅されるようにし 、 d)ステップc)の産物へ標識されたオリゴヌクレオチドプローブを添加し、そ れにより、各配列が、前述の配列またはその変異にハイブリダイズできることが 検出されるようにし、そして e)前述のハイブリダイゼーションが起きたかどうかを判定する というステップを含む定量的及び定性的検出の方法。
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-
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