JPH03500221A - 改良されたプラズマ波管 - Google Patents
改良されたプラズマ波管Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
改IX”τ砲丸プラズマ波管
この発明は導波管内で電子ビーム駆動静電プラズマ波を非直線的に結合すること
により導波管に沿ってマイクロ波からmm波までの電磁放射を生成するシステム
に関する。
簡単で低コストでコンパクトなシステムで、多重オクターブの周波数に渡って高
速周波数ホッピング及びチャーピングの能力を保持する広帯域中間パワー(キロ
ワット)マイクロ波からmm波までの放射を生成することが非常に望ましい。
このような型の軽量な装置は、電子戦における妨害用のコンパクトな広帯域送ぼ
機構として色々な用途がある。しかしこのような機能を満足できるように高い効
率で与えることのできる装置はこれまで開発されなかった。
このような用途のために考えられた装置は種々あるが、各装置にはそれぞれ重大
な限定要因がある。それらの装置には進行波管、後進波発振器、マグネトロン及
びクライストロンのような遅波装置、ジャイロトロン及び自由電子レーザのよう
な高速波装置、ガン及びインバット発振器のような固体装置が含まれている。遅
波装置では生成されるmm波パワーが小さすぎ、高速波装置では非常に高い電圧
、高磁界が必要でありでコンパクトな設計にできず、また固体装置で得られる帯
域は狭すぎてパワーも小さい。
■、アレクセフ及びF、ダイヤ−による文献(Phys。
Rev、Lett、45.351 (1980))に記載された別の型の装置は
オービトロンメーザである。著者らによれば、グロー放電によりシリンダの内表
面より電子が放射され、この電子はシリンダ軸を下降し、シリンダに対して正電
位を保持する細いワイヤの周囲の軌道にトラップされる。電子により負のマス不
安定性が誘導されて、電子の集群(パンチング)が生じる。そして電磁波導波管
モードに結合する空間電荷波が生成される。しかしオービトロンメーザではmm
波周波数の非常に脆弱なワイヤ電極が必要であり、実際の応用では効率が非常に
低く(約1O−6)なってしまう。
高密度プラズマに強力なパワーの電子ビームを注入すると、ビーム速度より小さ
な位相速度の電子プラズマが励起されることが以前に発見された。電子プラズマ
波はプラズマ密度によって決まる周波数で発振する静電波である。2流不安定性
によるプラズマの励起が最初に発見された時、電磁放射を生成するためにビーム
−プラズマ相互作用を用いることが考えられた。しかしプラズマからのRFエネ
ルギーを結合する問題により、この相互作用に基づく実際の発生源あるいは増幅
器の開発は行われなかった。結合の問題には、RFエネルギーが、純粋に静電的
でありプラズマ中にトラップされた電子プラズマに貯蔵されるという事実に根ざ
している。プラズマが均一であれば、波の各々の半サイクルの電界によって位相
が交互になる同じ数の電子が加速されて、電磁波に結合可能な電源電流は純粋に
はない(電界及び波動密度は位相が90度ずれる)。
しかし最近行われた実験観察及びプラズマ理論の進展によって、静電波がプラズ
マ内部で電磁波に変換され、またアンテナとして作用するプラズマによってこれ
ら電磁波を直接に放射する物理的な機構が存在することが示されている。このよ
うな方法では、電子プラズマ波が密度勾配あるいは他のプラズマ波と非直線的な
波−波の相互作用を行い、モメンタムを保存することが必要である。後者の相互
作用では2つの静電プラズマ波の結合に関係して電磁波を生成するため、3波混
合と呼ばれることが多い。このような機構は元々太陽フレアからの電波放射の爆
発を説明するために提案されたものである。研究所ではこのような工程で起こる
プラズマ放射の証拠が観察されている。しかし、10−’を越える実際的な効率
でmm波領域に延びる実際的な装置でのこのような現象の開発はこれまで行われ
ていない。
関連特許出願(“プラズマ波管及び方法”、本発明に係る発明者の1人であるロ
バート W、シュマヒャーによる。出願人は本発明の譲受人であるヒニーズ・エ
アクラフト・カンパニー)が本発明と同時に出願されている。この出願では、先
行技術の装置の多くの問題が解決されているプラズマ波管とその関連操作方法が
開示されている。導波管ハウジング内で反対方向に進行する電子ビームをイオン
化ガスに与えて放電させるために、1対の冷陰極電子ビーム発生器が用いられて
いる。導波管ハウジングに対して約4〜20 k V’の範囲の電圧が陰極に与
えられ、少なくとも約1アンペア/cm2の電流密度の電子ビームが生成される
。このビームはガス内でプラズマを形成し、プラズマと結合して電子プラズマ波
を生mm波の領域の電磁エネルギーを放射する。陰極間の導波管内では磁界が設
定されてプラズマを限定し、またビーム放電インピーダンスを制御する。ガス圧
力は約1〜100 ミリトルの範囲内に保持されるが、10−30ミリトルの範
囲が望ましく、プラズマ不安定性を減衰しまたビーム電圧を保持し、一方磁界は
約100〜500ガウスの範囲内にある。放電インピーダンスを許容範囲の低い
方の端部に減少する比較的高い磁界では、非常に高速の周波数の抜は落ちあるい
はチャーピングが達成される。放電インピーダンスを増加させる低い磁界では周
波数安定動作が達成されて、ビーム電流が経時的に非常にゆっくりと変化する。
しかしこの装置の効率は最適値よりは小さい。
本願の発明者の1人、ロバート・W−シニマヒヤーによる関連技術(“プラズマ
3波混合によるミリメータ波生成“、1985年11月4−8日、プラズマ物理
分科会の第27回年刊会議)及び発明者口パート・W・シュマヒヤー及びジョゼ
フ・サンドルによる関連技術(“プラズマ3波混合によるミリメータ波生成”、
1986年11月3−7日のプラズマ物理学分科会の第28回年刊会議)が開示
されている。これらの文献にはいずれもプラズマ3波混合によるマイクロ波生成
が記載されている。文献に記載されている方法では、静止した高密度プラズマが
負荷された円形導波管が使用され、90kVより小さいかこれと等しい高エネル
ギー電子ビームが導波管に反対の両端部から注入されて、反対方向の静電プラズ
マ波流が励起されている。エネルギー及びモメンタムの保持条件が達成されると
、静電プラズマ波がプラズマ周波数の2倍の電磁波導波管モードに非直線的に結
合する。プラズマ周波数のスケーリングは、導波管放電電流が15乃至800ア
ンペアに変化するにつれて、7乃至80GHzで観察されている。
ピークの電磁波パワー(0,1乃至8kW)はビーム電流と共に非直線的に増大
し、パワーエンベロープはランダムバースト法で強力に変調された。
発明の概要
上記のような限定に鑑みて、本発明は、簡単で低コスト、軽量でコンパクトな構
成で、高速周波数ホッピング及びチャーピングの能力を保持する導波管電磁波放
射をマイクロ波からmm波までの領域で生成する装置を提供しようとするもので
ある。
このプラズマ波管では、電子ビーム及び導波管プラズマは別々に生成されて周波
数及びパワーの最適制御が可能となる。
磁界は用いられないために、管を簡略化して永久磁石あるいは電磁石の容積及び
重さが不要になる。導波管中のプラズマは冷陰極放電によって生成され、それは
陰極電極として作用する導波管と導波管構造の内部に設けられた細いワイヤアノ
ードのアレイとの間での衝突によって生成される。反対方向に進行するビームは
約1〜100ミリトルの圧力で導波管を満たすガスで生成されるプラズマを通過
する。電子ビームは冷陰極、二次電子放射銃によって生成される。冷陰極表面か
らの電子放射は、電子銃高電圧ギャップ間で加速される高エネルギーイオンで表
面を衝撃されて励起される。これらのイオンは導波管プラズマ自体によって供給
されるか、あるいは望ましい実施例では別のワイヤアノード放電チャンバが各電
子銃の陰極の前に設けられてイオンの独立した制御可能な源を与え、それによっ
て導波管内部のプラズマ密度と独立して種々の電子ビーム電流が可能となる。
周波数変化はワイヤアノード放電電流による導波管ハウジング内のプラズマ密度
を変化させることにより、電子ビーム発生器とは独立して達成される。電磁放射
のパワーは電子ビームの電圧及び/または電流レベルを制御することによって制
御することができる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面と共に以下の望ましい実施例の詳細
な説明により当業者には明白になるで第1図は本発明によるプラズマ波管の断面
図である。
第2図は第1図に示されたプラズマ波管の方形導波管構成を示す断面図である。
第3図は望ましい実施例のプラズマ波管の電気的な構成の概要および断面図であ
る。
第4(a)図及び第4(b)図はそれぞれ電子ビーム電流及びプラズマ放電電流
のオシログラムとKa周波数帯域放射であり、プラズマ波管動作のビーム電流へ
の依存を示す。
第5図は増幅器として用いられるプラズマ波管の実施例の断面図である。
第6図は本発明の円形導波管の実施例の切断図である。
第7図は電磁放射のプラズマ内の1対のオーバーラツプした電子ビームへの依存
を示すグラフである。
第8図は出力周波数のプラズマ放電電流への依存を示すグラフである。
第9図は出力パワーの電子ビーム電圧への依存を示すグラフである。
第10図は出力パワーの電子ビーム出力への依存を示すグラフである。
望ましい実施例の詳細な説明
第1図には本発明の一実施例が示されている。本発明で用いられる基本的な技術
では、好ましくはワイヤーイオン−プラズマ(WIP)放電を細いワイヤアノー
ド4のアレイに用いることにより導波管ハウジング2内の水素ガスあるいは不活
性ガスをイオン化し、また1対の反対方向の電子ビーム68を生成された導波管
2内に限定されたプラズマを注入する。プラズマはこの場合陰極として作用する
導波管2とワイヤアノード4の間で衝突する冷陰極放電によって導波管2内に生
成される。適切な条件では2つの電子ビームがプラズマと交差結合して、プラズ
マ密度によって決まる周波数で発振する静電波である1対の逆方向で平行な電子
プラズマ波を励起する。2つの電子プラズマ波の波の数は適合する。ことがわか
るため、プラズマ電子は同相で集群し、純粋な非直線プラズマ電流密度が生成さ
れる。波エネルギーを保持する結果として、この電流はプラズマ周波数の2倍で
発振する。発振電流は電磁波を放射し、電界ベクトル10はビーム方向に偏波さ
れ、一般的に電磁波伝播方向12はビームに垂直である。
冷陰極電子銃はビームを生成するために用いられるが、これはヒータが約100
0℃の温度を必要とし、非常に高い真空状態を必要としてガス及びプラズマ放電
とは両立しない熱電子陰極に伴う種々の問題を回避できることが認められた。
米国特許第4025818号(″ワイヤイオンプラズマ電子ガン”、R,P、ギ
グレらによる、本発明の譲受人であるヒユーズエアクラフトカンパニイーに譲渡
されている)には望ましいWIP放電技術が記載されている。ワイヤアノード放
電による高密度プラズマの生成は、G、 W、マツフレによって記載されている
(“低圧、低放電゛、応用物理書簡、Vol、2、No、 12、第233頁(
1963))。
冷陰極14及び16はそれぞれセラミック絶縁套管18及び20内でチャンバに
挿入されており、套管18及び20は互に導波管ハウジング2の反対面に設けら
れている。導波管内のプラズマはグリッド22及び24を通してそれぞれに冷陰
極チャンバに流れる。冷陰極内面15及びエフからの電子放射は、この表面を冷
陰極と各グリッドとの間の高電圧ギャップで加速される高エネルギーイオンで衝
撃することによって励起される。冷陰極特に耐火性金属の1つで構成することが
望ましい。モリブデンあるいはクロムが望ましいが、ステンレスでも良い。
水素、ヘリウム、ネオンあるいはアルゴンのようなイオン化可能なガスを約1〜
100ミリトル、望ましくは約10−30ミリトルの圧力で導波管に導入する。
圧力範囲をこのようにすることで、プラズマ波からエネルギーを取り出しこれを
高速でプラズマ粒子に伝達する非直線的な不安定性の問題を解決することができ
る。本発明では比較的高圧を使用することにより、このような不安定性を著しく
減少し、高パワーレベル及び高効率が得られると考えられる。しかしこの圧力が
高すぎると、電子銃が必要な比較的高い電圧を保持するのは難しくなる。
電子ビーム電圧がスレスホールドレベルかこれより上のレベルに保持されるなら
ば、高エネルギービームによって駆動される電子プラズマ波はバックグラウンド
プラズマ電子と共鳴を起こすことはなく、放電カラムでは強力な電子プラズマ波
領域が保持される。従って顕著な電子プラズマ波パワーは電磁放電フィールドに
結合される。
導波管ハウジングは陰極14及び16に近接して壁26で一端部が閉鎖されてい
ることが望ましい。従って導波管の右側に向かう電磁放射は壁2Bで反射して出
力放射が左に伝達されることを強める。
導波管は導波管壁(図示されていない)内の微小孔アレイを通してターボ分子ポ
ンプによって真空にすることができ、またガスボトル貯蔵器及び漏れバルブを用
いて水素ガスによりlO〜30ミリトルの範囲で導波管内の圧力を上昇させるこ
ともできる。望ましい実施例ではポンプを用いずに、ガス圧力を末端壁26の外
側にあるZrH2ガス貯蔵器28で調節する。
この貯蔵器内のコイルヒータ30は、入力/出力リードワイヤ32を通る電流で
加熱され、有孔アレイ34を通して導波管に水素を送る。電磁放射は導波管上の
出力フランジ38に設けられOリング40で密封された石英窓3Bを通して導波
管から結合して取り出される。導波管の端部にはホーンアンテナ(図示されてい
ない)を設けて望ましい空間領域に放射を向けることもできる。
第3図には第1図に示された実施例と類似した本発明の別の実施例が示されてお
り、共通の部材には同一の参照番号が付されている。この実施例では冷陰極14
とIBがそれぞれグリッド4Bと48を通して分離した放電チャンバ42と44
と連通している。ワイヤアノード50及び52はそれぞれ真空フィードスルー套
管54及び56からチャンバ42及び44に延びており、負の高電圧冷陰極14
と16.その各々の絶縁体18と20、及びイオン束を与えるワイヤアノード放
電チャンバ42及び44から構成される部材はWIP電子銃を構成している。こ
のWIP電子銃は導波管からプラズマを拡散するのではなく、それぞれのチャン
バ内で直接にプラズマを形成し、独立的に制御可能なイオン源を与え、導波管内
のプラズマ密度とは関係なく電子ビーム電流を変化させることができる。この実
施例は動作の柔軟性がより大きくなっているために望ましい。
導波管内のVIPワイヤアノード4のプラズマ放電電流を制御するための回路は
、DC電源5Bが抵抗R1、R2及びコンデンサC1から成るRC回路に接続さ
れて構成されている。
出力は通常のクロスアトロンスイッチ6oによりR2がら取り出され、VIP電
子銃のアノードワイヤ4に伝達される。スイッチ60は開閉されて放電パルス列
を生成する。プラズマ放電電流は、R2の抵抗値及び/あるいは電源58の出力
を変えることによって変化させることができる。低電圧電源B2が抵抗R3と直
列に接続しているキープアライブ回路では低電流放電(1mA)が保持されて、
命令に応じて低ジツタのプラズマ点火を行うことができる。WIP電子ガンチア
ンバ42と44内のプラズマ放電電流を制御するための回路は、導波管内のプラ
ズマ放電電流を制御する回路と実質的に同等であり、参照番号も同じである。
第3図には冷陰極141Bを駆動する電源回路も示されている。この回路は負の
高電圧源B4から成り、その最適値は抵抗R4とR5を通して冷陰極14と16
に接続している導波管の大きさに依存している。抵抗R4とR5の接続部がらは
小さなコンデンサC2が分岐されて接地されている。
動作中、電子ビームとプラズマ放電電流は一般的に同時にオンにされる。!4
(a)図及び第4(b)図には、連続動作がスレスホールドビーム電流の到達に
依存する構成が示されている。陰極間の導波管の大きさが7.8 crAでスレ
スホールド電圧が15kVである場合の動作では(第3図に示されたプラズマ波
管)、2つのビーム電流がM4 (a)図に示されているようにまず丁度2アン
ペア越え、次に徐々に減少していった。プラズマ放電電流は第4(b)図に示さ
れているように約160アンペアで比較的安定して保持された。35GHzにお
けるKa帯域放射はビーム電流の範囲にわたって計測された。顕著な放電は丁度
1アンペアを越えた初期ビーム電流で達成された。しかしこのしきい値以下では
放射は急速に消滅した。カソード間の大きさが7.6 amの場合のスレスホー
ルド電圧は約15k Vであることがわかった。
第5図にはプラズマ波管が増幅器として用いられる変形例が示されている。この
構成は第3図に示された構成と類似しており、共通の部材には同一の参照番号が
用いられている。
相違しているのは第3図の端部壁2Bが除去され、コヒーレントなマイクロ波信
号が以前の端部壁位置からハウジングに向かっているということである。このよ
うにして位相ロック出力を生成し、増幅機能を与えることができる。
第6図には、円形断面の導波管ハウジング70、すなわち円筒形導波管を用いた
別の実施例が示されている。電子ビームは、それぞれ套管7678を通して供給
される冷陰極二次電子放射電子銃7274によって導波管の両端部で生成される
。導波管の周辺部にはワイヤアノード放電装置80によってプラズマが確立され
、円筒グリッド82の貫通孔を通して導波管の内領域に拡散する。プラズマはま
たそれぞれワイヤアノード放電装置84及び8Bによって冷陰極72及び74に
隣接して設定され、反対方向に進行する電子ビーム88及び90が導波管プラズ
マ内に向けられ、この波と非直線的に結合してプラズマ周波数の2倍の電磁波導
波管モードを生成することができる。次に電磁波は円筒導波管の各端部で出力導
波管92及び94を通して結合して取り出される。
反対方向に進行する1対の電子ビームは本発明の基本的な要素であることが認め
られる。1つのビームの注入を第6図に示された実施例の他のビームに対して遅
延させることにより、同時にビームを注入する必要が示される。第7図にはこの
同時注入の動作条件及び結果が示されている。一般的にプラズマ放電電流が一定
であると、第1のビームのみが与えられた場合に出力放射(50GHz)は生成
されなかった。しかし第2のビームが与えられると時間T1に出力放射が急速に
設定される。次に第1のビームは徐々に切れていき、この変化中に出力放射は終
結する。
第8図にはワイヤアノード放電からのプラズマ放電電流を制御することにより、
出力放射周波数を制御することができる方法が示されている。導波管内の圧力が
24ミリトルでビーム源間が15csgであって、30kVのビーム電圧で読み
取りが得られた。このような条件で放射周波数を観察し、放電電流の2乗平方根
として計測した。
第9図及び第10図には、それぞれmm波(30GHz)バ、ワーを電子ビーム
電圧及び電流での計測が示されており、第6−に示されているように15co+
の長さで導波管の観察を行った。第9図にはビーム電流が3.5アンペア及び5
.3アンペアの場合の等しいビーム電圧で計測した出力パワーが示されている。
最大パワー出力は30kVの近くで観察され、パワーは高い方及び低い方の両方
の電圧で著しく低下する。この現象は、ビームによって励起される電子プラズマ
波(EPW)曲線を考えることにより説明することができる。高パワー放電に必
要な主なことは、EPWが空間的に重複して相互作用を起こし、mm波放射を生
成することである。一般的にEPW振幅が成長し、飽和し、ビーム方向に沿って
減衰する。
ビーム電圧が低すぎる場合は、EPWが飽和し相互作用を起こす前に導波管の端
部付近で減衰する。電圧が高すぎる場合は、EPWは大きな振幅に成長する前に
長い距離を必要とする。この2つの条件のいずれかで生成する放射は、最適ビー
ム電圧が用いられた場合に得られる放射よりも小さい。最適電圧ではEPWが最
も振幅が大きい場合の導波管中間面付近でオーバーラツプする。一般的に、ビー
ム電圧は50kVより大きくないレベルに制限すべきである。
第10図には、全体的なビーム電流(実際の注入ビーム電流の合計)で計る出力
放射パワーが示されており、3つの別々の領域が観察された。第1に、検出可能
なパワーが観察されない値以下の鋭いスレスホールド電流がある。第2に、一旦
スレスホールドに到達(この場合約3アンペア)すると、パワーは急激に上昇し
て2桁を越える。第3に、丁度3アンペアを越えた所で急激に上昇する曲線が第
6乗で上昇する電流にほぼ比例するパワーに屈曲する。
電流スレスホールド効果は電子ビーム力学によって制御されると考えられている
。第10図に示された条件で全体のビーム電流値が3アンペア以下であると、各
ビームの電流は1.5アンペアのベネットピンチ電流以下である。この場合ビー
ムチャネルは広く、ビーム密度は低く、ビーム/プラズである。しかし各ビーム
の電流が1.5アンペア(全体で3アンペア)に達すると、ビームは急速に衰え
、ビーム密度はシャープに増大し、ビーム/プラズマ不安定成長速度は増大し、
mm波放射は突然上昇する。一旦各ビームがベネット平衡曲線を完全に取ると、
パワーはゆっくりと上昇してビーム電流で計るI6は約5アンペアまで観察され
る。
効率が特に著しく改善され、約10−3乃至10−2、或いはそれ以上となるこ
とが観察されている。この高い効率性は広い周波数と出力パワー同調性、コンパ
クトなパッケージング、低電圧動作、そして簡単な機械構成と結びついたもので
ある。
2つの電子ビームを別々のプラズマ形成構成で用いることにより、ビームとプラ
ズマ間の相互作用を長くすることができ、それによって前記の関連特許出願に記
載されているよりも高い効率を得ることができる。
当業者は多数の変形例や別の実施例を容易に考えることができるから、本発明は
添付請求の範囲によってのみ限定されるべきものである。
i丙 rA J、us/d;v
ツ
爽肘)凱巴査K(θHス)
国際調査報告
国際調査報告
USε900994
SA 276ε8
+−1−−−1,−11a−,1,、、、、−、−PCτ/IJS 89100
994
Claims (23)
- (1)導波管ハウジングと、 イオン化可能なガスを前記導波管ハウジングに導入する手段と、 前記導波管ハウジングに延在し、内部のイオン化ガスから放電プラズマを形成す る複数のワイヤアノードと、導波管ハウジング内で電磁放射を行うように相互に 結合した1対の電磁プラズマ波を設定するため前記ハウジング内のプラズマを通 して十分な電圧で導波管ハウジングに対して反対方向に進行する1対の電子ビー ムを生成する手段とを具備しているプラズマ波管。
- (2)プラズマ密度を制御し、それによって前記電子ビーム生成手段と無関係に 前記ワイヤノードからの放電電流を制御することにより電磁放射の周波数を制御 する手段をさらに具備する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (3)前記電子ビームの電圧レベルを制御することにより電磁放射パワーを制御 する手段をさらに具備する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (4)前記電子ビームの電流レベルを制御することにより電磁放射パワーを制御 する手段をさらに具備する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (5)前記電子ビーム生成手段が各ビームに冷陰極ワイヤイオンプラズマ放電手 段を具備する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (6)前記電子ビーム生成手段が約4乃至50kVの範囲の導波管ハウジングに 対する電圧で各ビームを生成する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (7)前記電子ビーム生成手段が少なくとも約1アンペア/cm2の密度の電流 でそれぞれのビームを生成する請求の範囲第6項記載のプラズマ波管。
- (8)前記ガス導入手段が約1乃至100ミリトルの範囲の圧力で前記ガスを前 記導波管ハウジングに導入する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (9)前記ガスが約10乃至30ミリトルの範囲の圧力で前記導波管ハウジング に導入される請求の範囲第8項記載のプラズマ。
- (10)方形導波管ハウジングと、 イオン化可能なガスを前記方形導波管ハウジングに導入する手段と、 前記ハウジングに導入されたガスをイオン化させることによりプラズマを形成す るハウジング内にある手段と、前記プラズマを通して1対の反対方向に進行する 電子ビームを生成するための、前記導波管ハウジングの互に反対側に配置された 1対の反対方向の電子ビーム発生器とを具備し、前記電子ビーム発生器が導波管 ハウジングに対して十分な電圧で各電子ビームを生成し、十分な距離で離間して 相互に結合する1対の静電プラズマ波を設定し、一般的に電子ビームに対して横 方向に導波管ハウジング内で電磁放射を放射させるプラズマ波管。
- (11)前記電子ビーム発生器が相互に約7乃至8cm離間して設けられ、導波 管ハウジングに対して少なくとも約15kVのスレスホールド電圧に等しい電圧 で各電子ビームを生成する請求の範囲第10項記載のプラズマ波管。
- (12)前記電子ビーム発生器が約1乃至1.5cm相互に離間し、導波管ハウ ジングに対して少なくとも約4kVのスレスホールド電圧に等しい電圧で各電子 ビームを生成する請求の範囲第10項記載のプラズマ波管。
- (13)前記電子ビーム生成手段が各ビームの冷陰極ワイヤイオンプラズマ放電 手段を具備する請求の範囲第10項に記載のプラズマ波管。
- (14)前記電子ビーム生成手段の各々が前記導波管ハウジングに連通するチャ ンバと、前記チャンバに延び出ている冷陰極と、及び前記冷陰極に電圧信号を供 給する手段とを具備し、前記チャンバにより導波管からのプラズマの流れが冷陰 極からの電子放射を励起する請求の範囲第13項記載のプラズマ波管。
- (15)前記電子ビーム生成手段が各々前記導波管ハウジングの内部に連通する チャンバと、前記チャンバに延び出ている冷陰極と、前記冷陰極に電圧信号を供 給する手段とを具備し、少なくとも1つのワイヤアノードが前記チャンバに延び 出て前記冷陰極付近のガスをイオン化する請求の範囲第13項記載のプラズマ波 管。
- (16)導波管ハウジング内のプラズマ密度を制御する手段をさらに具備し、そ れによって前記プラズマ形成手段によるイオン化速度を制御して電磁放射周波数 を制御する請求の範囲第10項記載のプラズマ波管。
- (17)前記プラズマ形成手段がグロー放電を形成するための複数のワイヤアノ ードを具備する請求の範囲第16項記載のプラズマ波管。
- (18)前記電子ビームの電圧レベルを制御することにより電磁放射パワーを制 御する手段をさらに具備する請求の範囲第10項記載のプラズマ波管。
- (19)前記電子ビームの電流レベルを制御することにより電磁放射パワーを制 御する手段をさらに具備する請求の範囲第10項記載のプラズマ波管。
- (20)前記電子ビーム生成手段が約4乃至50kVの範囲内の導波管ハウジン グに対する電圧で各ビームを生成する請求の範囲第1項記載のプラズマ波管。
- (21)前記電子ビーム生成手段が少なくとも約1アンペア/cm2の電流密度 の各々のビームを生成する請求の範囲第20項記載のプラズマ波管。
- (22)前記ガス導入手段が約1乃至100ミリトルの範囲の圧力で前記導波管 ハウジングに前記ガスを導入する請求の範囲第10項記載のプラズマ波管。
- (23)前記ガスが約10乃至30ミリトルの範囲の圧力で前記導波管ハウジン グに導入される請求の範囲第22項記載のプラズマ波管。
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