JPH0349633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は水道の蛇口を利用して水流により米を
洗うことできるように構成した洗米器に関するも
のである。

〔従来の技術〕

米の炊飯前の洗米は手による撹拌と数回の水の
入替えによつて行なわれている。

また、米を大量に炊飯する業務用の場合には大
型の特殊な撹拌器を用いていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

業務用の撹拌器はさておき、家庭では洗米は上
述しように台所の電化が進んでも原始的な手作業
で行なわれている。このため、冬期の寒い日の洗
米はつらい作業となる欠点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕 本考案においては、上述した問題点を解決する
ために、水道の蛇口に接続し、水流を噴出し、そ
の噴流で回転する撹拌アームを容器内に設け、と
ぎ水は容器の上部の排出口からオーバーフローさ
せ、透明水に変える構造を採用した。

〔作用〕

上述した構造を採用すると、蛇口にフレキシブ
ルホースを介して容器を接続し、容器内に水道水
をを導入するだけで容器内の米に対して水を噴き
付け、その反動で撹拌アームが回転され、米を撹
拌することができる。

供給された水は容器の上部に設けられた排出口
からオーバーフローとして排出されるため、とぎ
水は順次透明水となり、放置しておくだけで洗米
が完了する。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基いて本考案の詳細
を説明する。

第１図以下は本考案の一実施例を説明するもの
で、本考案になる洗米器は容器本体１と、その上
端開口部に着脱自在に嵌着される蓋体２とから構
成されている。

容器本体１は上端が開放された透明な有底円筒
状に形成しており、この容器本体１の上端部近傍
の外周部には軸線方向と直交した状態で所定幅の
フランジ３が全周にわたつて形成されている。

このフランジ３上および容器本体１の外周面と
一体に円周方向に等角度間隔でかぎ型のフツク４
が複数個突設されている。

また、フランジ３の下側において容器本体１の
外周面には円周方向に沿つて所定角度にわたつて
排出口５が細長く形成されている。そして、この
排出口５の下側縁に沿つて幅の広い突片６が外方
に向かつて直角に突設されている。

突片６の下面の中央部にはブロツク７が突設さ
れており、このブロツク７と対向して容器本体１
の外周面の下部には支柱８が外方に向かつて直角
に突設されている。そして、ブロツク７と支柱８
の先端間には把手９が固定されている。

一方、蓋体２は下方が開放された短円筒状に形
成されており、その内径は容器本体１の外径より
ひと回り大きく、内周面の下端には内側に向かつ
て突片１０が円周方向に等角度間隔で突設されて
いる。

これら突片１０は、前記容器本体１のフツク４
の下側に係合される。

この蓋体２の中央部には蓋体２の上下に膨出し
た状態で円筒部１１が形成されている。円筒部１
１は上端が開放されており、この開放端には蓋体
１２が螺合されている。また、円筒部１１の上端
部の外周面には円周方向に沿つて突条１３が等角
度間隔で複数個突設されている。これら突条１３
は円筒部１１の軸線方向と平行である。

蓋体１２の中央部には開口部１２ａが形成され
ており、この開口部１２ａを囲んで、蓋体１２の
下面には円筒部１４が突設されている。

一方、円筒部１１の底面の中央部には開口部１
２ａと対向して円筒部１５が下方に向かつて突設
されており、その内周面には雌ねじ部１５ａが形
成されている。

この円筒部１５には筒体１６の上端部が螺合さ
れる。筒体１６は第５図に示すように上端部近傍
には雄ねじ部１７が形成されており、この雄ねじ
部１７の下端にはフランジ１８が突設されてい
る。雄ねじ部１７は前記円筒部１５の雌ねじ部１
５ａに螺合される。

筒体１６の途中にはボス１９が摺動自在に嵌合
される。ボス１９の内径は筒体１６の外径とほぼ
等しく、その途中には軸線方向と直交してねじ２
０が貫通して螺合されている。従つて、ねじ２０
を螺進させればボス１９を筒体１６の任意の位置
に固定することができる。

ボス１９の上端部には米の流出防止板２１が固
定される。流出防止板２１は第８図に示すように
円筒状に形成されており、その外径は容器本体１
の内径とほぼ等しく、その中央部には前記ボス１
９の上端部に形成された雄ねじ部１９ａが嵌合さ
れる円孔２１ａが形成されている。

また、この流出防止板２１には第８図に示すよ
うに放射状にスリツト２２が等角度間隔で複数条
形成されている。スリツト２２の幅は米粒の直径
より狭い。

流出防止板２１の中央の円孔２１ａ中に雄ねじ
部１９ａを嵌合させた後、ナツト２３を螺合させ
ることにより、流出防止板２１を固定させる。

一方、筒体１６の下端部には雌ねじ部１６ａが
形成されており、この雌ねじ部１６ａにはジヨイ
ント２４が螺合されている。ジヨイント２４は円
筒状に形成されており、上端部に前記雌ねじ部１
６ａに螺合される雄ねじ２５が形成され、途中に
はフランジ２６が突設されている。ジヨイント２
４の下端には内側に向かつてフランジ２７が形成
されている。

このジヨイント２４には撹拌アーム２８が取付
けられる。

撹拌アーム２８は有底円筒状の筒体２９を中心
部に有し、この筒体２９の外側面に円周方向に等
角度間隔で先端が閉塞された３本の中空の腕３０
が連通して設けられている。

各腕３０の一方の側、図示の例では右側の側面
の先端部に水平方向に向かつて複数個の小孔３１
が形成されている。また、図示の例では各腕３０
の小孔３１が形成された側と同一の側の先端部の
上側に斜め上方に向かつて小孔３２が、また、各
腕３０の基部の下側に斜め下方に向かつて小孔３
３が形成されている。

前記筒体２９の上端部には２つ割りにされた円
筒部３４が形成されており、各円筒部３４の上端
部には外側に向かつてフランジ３５が形成されて
いる。そして、円筒部３４に囲まれた状態で筒体
２９の上端部には開口部３６が形成されている。

また、円筒部３４の外径は前記ジヨイント２４
のフランジ２７の内径とほぼ等しく、２つ割りの
円筒部３４、フランジ３５の外径はジヨイント２
４の内径とほぼ等しい。

従つて、フランジ３５と共に円筒部３４を内側
に向かつて弾性変形させてジヨイント２４のフラ
ンジ２７の内径中に押し込むと、円筒部３４およ
びフランジ３５が広がり、筒体２９、即ち撹拌ア
ーム２８をジヨイント２４に対して回動自在に取
付けることができる。

ところで、前記蓋体１２の円筒部１４中には蛇
腹状のフレキシブルホース３７が収容される。フ
レキシブルホース３７の下端は前記筒体１６の上
端に接続され、上端は蛇口に対するジヨイント３
８に接続されている。

ジヨイント３８は２段の異なつた内径３８ａ，
３８ｂを有し、蛇口３９の外径に合わせることが
できる。

上述した構造のフレキシブルホース３７は蛇腹
構造となつているため、第４図に示すようにフレ
キシブルホース３７はジヨイント３８の部分を下
方に押圧することにより圧縮させて円筒部１４中
に収容することができる。

なお、ジヨイント３８の下端にはその外周の外
側において水平方向に突起４０，７０が対向して
突設されており、これら突起４０，４０と対応し
て蓋体１２の開口部１２ａの周縁には突起４０，
４０が嵌合する切欠部１２ｂ，１２ｂが形成され
ている。

また、ジヨイント３８の下端部には、突起４
０，４０の上側において、ストツパとなるフラン
ジ４１が水平方向に突設されている。

従つて、フレキシブルホース３７を筒体１４内
に収容した後、突起４０，４０を切欠部１２ｂ，
１２ｂ中に嵌合させ、左右いずれかの方向のジヨ
イント３８を回せば、突起４０，４０は切欠部１
２ｂ，１２ｂからずれ、抜けなくなると共に、フ
ランジ４１があるため、ジヨイント３８をこれ以
上押し込めなくなる。

次に、以上のように構成された本実施例の使用
方法および動作について説明する。

まず、蓋体２を第１図中時計方向に回動させ、
突片１０を容器本体１のフツク４から離脱させ、
蓋体２を取り外し、これと一体化されている筒体
１６に嵌合されているボス１９のねじ２０をゆる
め、洗米する米の量に応じて流出防止板２１の高
さを調節し、ねじ２０を締めることにより、調節
位置に固定する。

つづいて所定量の米を容器本体１内に投入し、
蓋体２を閉じる。この時には蓋体２を第１図中反
時計方向に回動させ、突片１０をフツク４の下側
に係合させてロツクする。

この時、撹拌アーム２８は容器本体１内に嵌入
される。この状態で、蓋体２の上側に露出してい
るジヨイント３８を左右いずれかの方向に回動さ
せ、突起４０，４０と切欠部１２ｂ，１２ｂとを
一致させ、上方に引くと、突起４０，４０は切欠
部１２ｂ，１２ｂから抜け出す。この状態でジヨ
イント３８を指でつまみ、フレキシブルホース３
７を上方に引くと、蛇腹部が伸び、円筒部１４か
らフレキシブルホース３７が引き出される。

フレキシブルホース３７を引き出した後、ジヨ
イント３８を蛇口３９に接続し、栓を開き、水道
水を供給する。水道水はジヨイント３８→フレキ
シブルホース３７→筒体１６→腕３０を通り、小
孔３１，３２，３３から噴出し、米に噴き付けら
れる。この結果、その反動で撹拌アーム２８は水
の噴出方向とは逆方向に回転され、噴出流と共に
米を撹拌し、米をとぐ効果が与えられる。

容器本体１内の水は量が増えると排出口５から
オーバーフローして排出され、内部の水が順次新
しく入れ変り、透明になり、とぎ汁は順次オーバ
ーフローして流出する。

容器本体１は透明であるため、洗米の状態は外
部から見ていればよくわかり、内部が透明に近づ
いたら洗米は終了であり、水道を止めて、蓋体２
を外し水量を調整して炊飯器に移し変えればよ
い。

使用し終つた場合には、ジヨイント３８を蛇口
３９から外し、フレキシブルホース３７を圧縮
し、円筒部１４内に収容し、ジヨイント３８の突
起４０，４０を切欠部１２ｂ，１２ｂ内に嵌合さ
せて回し、ジヨイント３８を仮固定し、蓋体２を
閉じればよい。

〔効果〕

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、水道の蛇口にフレキシブルホースを介して接
続し、水を回動自在な撹拌アームから噴出させる
ことにより米に噴き付け、その反動によつて撹拌
アームを回動させる構造を採用しているため、手
を使わずに洗米を行なうことができる。また、電
気を用いていないため、安全であり、取扱いも極
めて容易である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１
図は全体斜視図、第２図は縦断側面図、第３図は
平面図、第４図は要部の拡大断面図、第５図は筒
体の分解斜視図、第６図は撹拌アームの斜視図、
第７図はボスの分解斜視図、第８図は流出防止板
の平面図、第９図は撹拌アームの拡大縦断側面
図、第１０図は容器の分解斜視図である。 １……容器本体、２，１２……蓋体、５……排
出口、１０……突片、１１，１４……筒体部、１
６，２９……筒体、１９……ボス、２１……流出
防止板、２２……スリツト、２８……撹拌アー
ム、３０……腕、３１〜３３……小孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上端が開放され、上端部近傍に水平方向に沿
   つて細長い排出口５が形成された透明な容器本
   体１と、この容器本体１の上端開口部に着脱自
   在に嵌合される蓋体２と、この蓋体２の中央部
   において同心状に形成された有底円筒状の円筒
   部１１の上端に螺合された蓋体１２と、この蓋
   体１２の中央部に形成された開口部１２ａを囲
   んで下方に向かつて形成された円筒部１４と、
   この円筒部１４の下端と対応して円筒部１１の
   下端を貫通して垂直に設けられた筒体１６と、
   この筒体１６の下端に回動自在に取付けられた
   複数本の腕３０を有する撹拌アーム２８と、前
   記筒体１６の途中に上下方向にその位置を調節
   可能に設けられた米の流出防止板２１と、前記
   蓋体２の円筒部１４中に伸縮自在に収容され、
   下端は前記筒体１６の上端に連結され、上端に
   は水道の蛇口３９に接続されるジヨイント３８
   が連結された蛇腹状のフレキシブルチユーブ３
   ７とを備えたことを特徴とする洗米器。 (2) 米の流出防止板２１は容器本体１の内径とほ
   ぼ等しい外径を有する円板状に形成され、米の
   粒径より小さな幅を有するスリツト２２を放射
   状に複数条形成され、前記撹拌アーム２８の複
   数本の腕３０は先端が閉塞された円筒状に形成
   され、各腕３０の同一側の側面には水を噴出す
   る小孔３１がそれぞれ複数個形成されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載の洗米器。 (3) 撹拌アーム２８の各腕３０には水平方向に開
   口された小孔３１と、斜め上方に向かつて形成
   された小孔３２と、斜め下向に向かつて形成さ
   れた小孔３３とを有することを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第２項に記載の洗米器。