JPH0349280Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は踏台、詳しくは収納型踏台の開脚ロ
ツク装置に関するものである。

一般に、踏台は定められた特定の収納場所を持
たず、適当な場所を捜して収納されるものであつ
て、置き場捜しが面倒であると共に置き場所によ
り室内観を損う恐れがある。

上記の問題点を解消するため、システムキツチ
ンやシステム家具の如き物品収容匣体の１前面を
形成する前板が踏台本体に備えられ、踏台本体が
収容匣体に折畳収納されるとともに、踏台本体の
上部に展開された上記前板が収納匣体の前板装着
部に装着されて、踏台本体が収容匣体に組み込ま
れて収納されるようになした踏台が案出されつゝ
ある。

この考案は上記の収納型の踏台において、踏台
本体上部の脚ヒンジが踏台前後脚の回転開脚と回
転収納とを行ない、また前板が前板装着用の支持
杆を用いて踏台本体に備えられるものとし、支持
杆の中間部が踏台後脚の上部に回転自在に枢着さ
れ、この後脚枢着部を支点に回転される支持杆が
前板を回転収納させたとき、その後部端のローラ
が踏台前脚の内側面上部に回転衝合し、前脚の後
側面上部に設けたガイド枠にガイドさせ開脚時支
持杆の枢着部より高い位置に位置させて、この前
板装着用の上記支持杆を利用して踏台前後脚の回
転収納規制が行える踏台を提供することにある。

以下、この考案の１実施例を第１図ないし第９
図にもとづいて説明すれば、第１図ないし第４図
が正面図、第５図と第６図が斜視図、第７図が踏
台収納時の正面図、第９図は第８図が踏台収納時
の斜視図である。

第１図および第２図において、５は踏台本体の
上部に設けられた脚ヒンジで、踏台前脚１と踏台
後脚３の回転開脚と回転収納を行なう。７はヒン
ジ５の回転ピンである。踏板６は前脚１の支軸８
で回転自在となり、後脚３の受軸９でその受部１
０が受止められる。

支持杆１２に前板１４がＴ状をなして取付けら
れ、支持杆１２の前面に突設された回転ピン１３
が後脚上部のピン受１１に受け止められるもので
あつて、前板１４が前板装着用の上記の支持杆１
２を用いて踏台本体に備えられ、また支持杆１２
が後脚３の後面に回転自在に枢着されることにな
る。１２ａと１２ｂは支持杆１２の先部と後部で
ある。支持杆１２の後部端にはローラ１５があ
り、このローラ１５が前脚１の内側面上部に回転
衝合される。１７は前板１４に設けた引手であ
る。

第３図と第４図の１６は前脚１の内側面上部に
設けられたガイド枠で、支持杆１２の後部端ロー
ラ１５をガイドする。２は前脚１に設けた踏桟、
４は後脚３に設けた補強杆、１８は後脚３の下部
に設けられたキヤスタである。

第７図ないし第９図のＡは踏台である。Ｂは収
納匣体で、システムキツチンの器具戸棚である。
２０は匣体収容室、２１は収容室前扉、２２は収
容室棚板、２３は引出、２４は引出前板、２５は
匣体天板、２６は匣体台輪部、２７は台輪前板、
２８は前板装着部で踏台の前板１４と同じ縦横寸
法を有する。

上記の構成において、第２図と第４図の前板１
４を図の左側に引倒して支持杆１２を回転ピン１
３を支点に回転すると、支持杆１２が前板１４を
下向きに回転収納させるとともにその後部端のロ
ーラ１５が前脚１の側面上部に回転衝合されるも
のであつて、前後脚１，３が脚ヒンジ５で逆Ｖ字
状に回転開脚される。次いで踏板６を支軸８を支
点に図の左側に引上げ、後脚３の受軸９にその受
部１０を受け止められて該踏板６が踏台本体の上
部に回転展開されると、この踏台が第１図、第３
図および第５図の使用状態となる。

この場合、支持杆１２がピン受１１に受けられ
た回転ピン１３とローラ１５とで前後脚１，３を
突き拡げており、前後脚１，３の回転収納規制が
施されるもので、前後脚１，３が脚ヒンジ５で回
転収納されるようなことはなく、かゝる踏台は使
用状態にロツクされる。とくに、ローラ１５は回
転ピン１３より高い位置となつており、該ローラ
１５が前脚１の内側面からすべり落ちて逆Ｖ字状
に開脚させた前後脚１，３を回転収納させるよう
なことはなく、前後脚１，３の開脚保持は一層確
実となる。

また、踏板６はかさ高でその踏面６ａがヒンジ
５の回転ピン７よりかなり高い位置となつてお
り、踏台の使用高さを高く形成することができ
る。ちなみに、収納型の踏台は収容匣体の奥行寸
法の関係で、折畳高さを低くしつゝ、使用高さを
できるだけ高く形成することが望まれるが、上記
の構成がかゝる収納型踏台の要請を充足する。

一方、第１図と第３図の踏板６を図の右側に引
倒して回転収納し、また前板１４を図の右側に引
上げて回転展開し、さらに前後脚１，３を平行状
に回転収納させると、この踏台が第２図、第４図
および第６図の折畳状態となる。

この場合、第１図と第３図の前板１４を図の右
側に引上げると、踏板６が前板１４と共に引倒さ
れる。また第３図にはガイド枠１６があり、前板
１４が引上げられると前後脚１，３が自動的に回
転収納されるものであつて、踏台の折畳がワンタ
ツチ操作となる。

ところが、上記のように折畳まれた踏台の本体
が収容匣体Ｂの前板装着部２８から匣体台輪部２
６内に折畳収納されるとともに、踏台の前板１４
が台輪の前板装着部２８に装着されると、この踏
台Ａが収容匣体Ｂに組み込まれて収納される収納
型の踏台となる（第７図、第９図）。

逆に、第７図と第９図の前板引手１７を引いて
前板装着部２８から前板１４を外し、台輪部２６
から踏台本体を引出すと、この踏台Ａが収容匣体
Ｂから取り出される（第８図）。この際、後脚３
のキヤスタ１８が室床面１９上を転接し、踏台Ａ
の収納と引出しを円滑にする。

以上のように、この考案の踏台によれば、収納
型踏台の前板装着用の部材を利用してその踏台前
後脚の回転収納規制が適切に行える合理的な効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の１実施例を示すもので、第１
図ないし第４図は正面図、第５図と第６図は斜視
図、第７図は収納時の正面図、第８図と第９図は
収納時の斜視図である。 １……前脚、３……後脚、５……脚ヒンジ、５
……踏板、１１……ピン受、１２……支持杆、１
３……回転ピン、１４……前板、１５……ロー
ラ、１６……ガイド枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. システムキツチンやシステム家具の如き物品収
   容匣体の１前面を形成する前板が踏台本体に備え
   られ、踏台本体が収容匣体に折畳収納されるとと
   もに、踏台本体の上部に展開された上記前板が収
   容匣体の前板装着部に装着されて、踏台本体が収
   容匣体に組み込まれて収納されるようにした踏台
   において、踏台本体上部の脚ヒンジが踏台前後脚
   の回転開脚と回転収納とを行い、また上記前板が
   前板装着用の支持杆を用いて踏台本体に備え付け
   られるものとし、支持杆の中間部が踏台後脚の上
   部に回転自在に枢着され、この後脚枢着部を支点
   に回転される支持杆が前板を回転収納させたと
   き、その後部端のローラが踏台前脚の内側面上部
   に回転衝合し、前脚の後側面上部に設けたガイド
   枠にガイドさせ開脚時支持杆の枢着部より高い位
   置に位置させて、この前板装着部の支持杆が踏台
   前後脚の回転収納規制を施すようにしたことを特
   徴とする踏台。