JPH034845B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流れ測定器に関する。

液圧回路の操作を電子制御することは次第に一
般的になつてきており、また、液圧回路の制御に
於いて同回路のある部分を通る流れの流速を感知
することが望まれる場合がたびたびある。従つ
て、流速を表わす電気的信号で、流速に対して線
形的関係を有する信号を発生する流れセンサが必
要とされる。更に、正逆両方向の流れを感知する
安価な電気流れセンサが望まれる。

本発明の目的は、二方向の流れに対応する電気
流れ測定器を提供することにある。

本発明の他の目的は、線形の応答性を有する電
気流れ測定器を提供することにある。

本発明に係かる変換器は、可動の中空円筒磁気
コア（またはスリーブ）を摺動可能に受け入れる
孔を有する流れセンサハウジングを有する。磁気
コアの中には同心状にしたロツドが設けられ、該
ロツドはハウジングに固定されている。コアとロ
ツドは、可変の環状流れ制限部分を形成する。一
対のスプリングがコアの両端に作用して該コアを
ニユートラル位置に保持する。コアが変位されて
一方のスプリングを圧縮するときは、該コアは他
方のスプリングから離れるようになつている。コ
アの変位はどちらの方向での流れに対しても線形
的関係を有しており、LVDT変位変換器はコア
変位を表わす電気信号を発生する。

以下、本発明を添付図面に示した実施例に基づ
き詳細に説明する。

本発明に係かる二方向流れ測定器１０は、非磁
性ステンレススチールの如き非磁性材料のハウジ
ング１２を有している。ハウジング１２は肩部１
６及び孔１８を画定している段付孔１４を有して
いる。ハウジング１２の一端には端部取付部材２
０が螺合されており、該部材２０は孔２２及び肩
部２４を有している。部材２０とハウジング１２
との間は、Ｏリング２６、ロツクナツト２８及び
ワツシヤ３０によつて水密に保たれている。流体
は孔１８，１４，２２をいずれの方向にも流れ
る。

軸方向で対称的な弁部材としてのロツド３２が
孔１４の中心に同軸状にして設けられている。ロ
ツド３２は小径の端部３４，３６と一対の環状で
外側を向いた肩部４０，４２を介してこれら端部
と接続されている均一でない中央部分３８とを有
している。中央部分３８は外方に伸びる隆起部３
９を有しており、該留起部はその中心の最大径部
分から肩部４０，４２で終る均一径部まで不連続
部分なしに滑らかで且つ対称的に傾斜している。

ロツド３２は一対の同一の支持体５０によつて
支持されており、各支持体はその中空円筒中央部
５２で当該ロツド３２の端部３４，３６を受け入
れている。また、各支持体５０は孔１４の壁と係
合し且つ肩部１６，２４の一方と係合しているフ
ランジ部分５４を有している。各フランジ部分５
４は截頭円錐形部を有しており、該部には均一な
間隔をあけて６個の孔５６が設けられている（図
面に於いては、２個の孔のみが示されている）。
これら孔の軸線はロツド３２の長手方向軸線に関
して30度の角度を有している。支持体５０と肩部
４０，４２との間には、ロツド３２の端部３４，
３６上に同軸状にされた一対の開口付スペーサ６
０が設けられている。各スペーサ６０は３個の半
径方向に伸びるアーム６１を有しており、図中に
はそのうちの２つのみが示されている。スペーサ
６０と肩部４０，４２との間のロツド端部３４，
３６には環状のシムが設けられ、ロツド３２、ス
ペーサ６０及び支持体５０が肩部２４，１６間に
於いてハウジング１２に関して軸方向で固定され
ている。

軸方向で対称的な磁気スリーブ６６がロツド３
２を同心状に囲み且つ孔１４内で可動なるように
されている。スリーブ６６は小径の円筒状中央部
分７２と、該部分の両端部にある一対の大外径端
部フランジ６８，７０とを有している。該フラン
ジ６８，７０は孔１４の壁に摺動可能に係合して
いる。環状隆起部７４は三角形状の断面をしてお
り、中央部分７２から半径方向内方に伸びてい
る。隆起部７４はロツド３２の隆起部３９と協動
して、ロツド３２に対する当該スリーブ６６の軸
方向位置によつて孔１４を通る流れに対する環状
の可変制限部分を形成している。スリーブ６６が
図示のニユートラル位置にあるとき、隆起部７
４，３９間には小さな環状間〓が存在する。隆起
部７４，３９はスリーブ６６の変位が流速の関数
として線形的に変化するように形状付けられてい
る。

流れ変換器１０はまた、一対の同一の円筒形ガ
イド８０を有している。各ガイド８０はスリーブ
６６の対応する端によつて摺動可能に受け入れら
れた小径円筒形部８２と、対応するスペーサ６０
のアームと係合可能な環状端面８４とを有してい
る。各ガイド８０は一対の心出しスプリング８
８，９０の対応する一方を受け入れる大径部分８
６も有している。また、各ガイド８０はスリーブ
６６の対応する端部と係合可能な環状肩部９２と
スプリング８８，９０の対応る一方と係合する環
状肩部９４とを有している。スプリング８８，９
０の他端は対応する支持体５０と係合している。
両スプリング８８，９０は、孔１４を通る流れが
ない場合、ガイド８０を介してスリーブ６６をロ
ツド３２及びハウジング１２に関して（図示し
た）中央のニユートラル位置に付勢する。両スプ
リング８８，９０は、スリーブ６６がニユートラ
ル位置にあるとき、わずかに予荷重がかけられて
おり、スリーブ６６を摩擦に関係なく中央に位置
決めできるようにしてある。

スリーブ６６の軸方向位置は、汎用の線形可変
差動変換器（linear uaridble differential
transformer：LVDT）によつて感知することが
できる。この変換器は例えばニユージヤージー州
カムジン（camden）のスカエヴイツツエンジニ
アリング（Schaevitz Engineering）によつて作
られている円筒形のLVDTコイルアセンブリ100
などがあり、非磁性ハウジング１２の内部に同心
状に取り付けることができる。マグロウビル社か
ら1975年発行されたデイ・ジイ・フインクの電子
工学技術者ハンドブツク（D.G.Fink′s
Electronics Engineers Handbook）の17…55頁
及び17…56頁に記載されているような汎用の電気
回路を上記LVDTコイルアセンブリ100に接続し
て、当該アセンブリに対するスリーブ６６の軸方
向位置を表わす電気信号を発生することができ
る。

孔１４内を流体が流れていないときは、スプリ
ング８８，９０はスリーブ６６を図示のニユート
ラル位置に保持する。しかし、孔１４を通る流れ
は、スリーブ６６をニユートラル位置からその流
れの方向にその流速に比例する量だけ変位する。
例えば、流体が右方に流れるとき、スリーブ６６
は右方へ変位して、スプリング９０を該スプリン
グの力と流れの力とが均り合うまで圧縮する。ス
リーブ６６がニユートラル位置から右方へ変位す
ると、スペーサ６０が左側ガイド８０の端面８４
と係合して同ガイド８０がスリーブ６６とともに
右方へ動くのを防ぐ。これによりスプリング８８
はスリーブ６６から外れる。従つて、スリーブが
ニユートラル位置から右または左へ変位すると、
一方のスプリング８８若しくは９０のみがスリー
ブ６６上に力を加える。コイルアセンブリ１００
及びLVDT回路（図示せず）は汎用のものと同
様に作用してススリーブの変位の方向及び大き
さ、従つて、孔１４を通る流れの方向及び速度を
表わす出力信号を発生する。ロツド３２よりもス
リーブ６６を可動の流れ応答部材とすることによ
り効率及び感度を増大している。このことは、可
動のスリーブ６６と固定LVDTコイルアセンブ
リ１００との間の近接した配置及びその結果とし
ての磁束リンクの増大によるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明に係かる変換器の断面図であ
る。 １２……ハウジング；１４……孔；３２……ロ
ツド（弁部材）；６１……当接部材（停止部材）；
６６……スリーブ（可動部材）；８０……ガイ
ド；８８，９０……弾性部材（スプリング）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 二方向での流れのための一つの流路を有する
   ハウジングと； 流路内に設けられたロツドと； 流路内に上記ロツドから間隔をあけて設けら
   れ、ロツドとの間に可変の流れ制限部を形成する
   流れ応答可動部材で、流れがない場合にニユート
   ラル位置となり、流れがある場合にニユートラル
   位置から該流れの方向にその流速を表わす変位位
   置へ可動とされた可動部材と； 可動部材の両端に作用して可動部材をニユート
   ラル位置へ付勢する一対の弾性部材と； ロツドに関して固定され且つ対応する弾性部材
   と係合可能の一対の当接部材で、可動部材がニユ
   ートラル位置から一方の弾性部材に向つて動くと
   き、他方の弾性部材が可動部材から離れるように
   するためそれぞれ各弾性部材に係合している当接
   部材と； 可動部材の位置を示す出力信号を発生するセン
   サと； を備える二方向流れ測定器。 ２ 流路内に一対の支持体を有し、各支持体がロ
   ツドの一部を受け入れる軸方向の中心孔と、ハウ
   ジングに係合するほぼ半径方向に伸びるフランジ
   とを有し、該フランジがそこを通る流れを可能と
   する開口を有している特許請求の範囲第１項記載
   の測定器。 ３ 可動部材が円筒形のスリーブからなり、該ス
   リーブが小外径部と２つの大外径部とを有し、大
   外径部の外周面はハウジングと摺動可能に係合し
   ている特許請求の範囲第１項記載の測定器。 ４ ロツドが大径部と一対の小径部とを有し、大
   径部は一対の環状の肩部によつて小径部に接続さ
   れ、この環状の肩部は当接部材と協働して各弾性
   部材を可動部材から外すようにした特許請求の範
   囲第１項記載の測定器。 ５ ロツドが大径部と一対の小径部とを有し、大
   径部は一対の肩部によつて小径部に接続されてお
   り、上記各当接部材は対応する小径部上に同軸状
   に取り付けられ且つ一つの支持体及び対応する上
   記環状の肩部との間に保持され、該対応する環状
   の肩部と協働して各弾性部材を可動部材から離す
   ようになされている特許請求の範囲第２項記載の
   測定器。 ６ 上記各弾性部材が、ロツドの一端部を同軸状
   に囲むようにして流路内に設けられたスプリン
   グ、及び；該スプリングと係合する第１肩部、可
   動部材と係合可能な第２肩部と、対応する当接部
   材と係合可能な第３肩部とを有する円筒形部材； を有している特許請求の範囲第１項記載の測定
   器。 ７ 流路を有するハウジングと； ハウジングに関し固定され且つ流路に整合した
   長手方向軸線を有するロツドと； 流路の中心にロツドを支持するための支持体
   で、ロツドに係合する中央部分及び該部分から伸
   びてハウジングと係合するフランジを有し、該フ
   ランジは流れを通す複数の孔を有し、各孔はロツ
   ドの長手方向軸線から少なくとも所定の角度だけ
   角度をもつて配置された軸線を有するようにされ
   ている支持体と； 流路内に可動に取り付けられ、流速を表わす変
   位位置に動くことができる中空円筒状のスリーブ
   と； スリーブを流れの方向と反対の方向に付勢する
   弾性部材と； スリーブの位置を表わす出力信号を発生するセ
   ンサと； を備える流れ測定器。 ８ 支持体が截頭円錐形部を有し、複数の孔が截
   頭円錐形部を通つて伸びるようにした特許請求の
   範囲第７項記載の測定器。 ９ 二方向の流れのための流路を画定する孔及び
   流路の両端部近くに設けられた相互に反対方向に
   面する肩部を有するハウジングと； それぞれ軸方向に伸びる中心孔及び上記肩部の
   対応する１つと係合し且つハウジングの孔の壁に
   係合するフランジを有する一対の支持体と； 大径中央部及び一対の小径端部を有し、各端部
   は支持体の対応する１つの中央孔に受け入れら
   れ、また、この端部は一対の環状当接部によつて
   中央部に接続されてなるロツドと； それぞれ支持体の１つと環状当接部の１つとの
   間でロツドの対応する端部上に取り付けられた一
   対の停止部材で、支持体とともにハウジング、ハ
   ウジングの肩部、及び環状当接部と協働してロツ
   ドを孔内の中心位置に保持しハウジングに関し固
   定する一対の停止部材と； ハウジングの孔の壁に摺動可能に係合し、流れ
   に応答して流速を表わす位置に可動で、ロツドの
   中央部と協働して可変の流れ制限部を形成する中
   空円筒状磁性スリーブと； それぞれ、スリーブの対応する端部に摺動可能
   に受け入れられた円筒部、対応する停止部材と係
   合可能な第１肩部、スリーブの対応する端部の端
   面と係合可能な第２肩部及び第３肩部を有する一
   対のガイドと； それぞれ対応する支持体と係合する一端と、対
   応するガイドの第３肩部と係合する他端とを有す
   る一対の弾性部材で、ガイドを介してスリーブに
   対して相互に反対方向に作用し、流れがない場
   合、スリーブをニユートラル位置に付勢するよう
   になされ、また各停止部材は対応するガイドと係
   合可能で、スリーブがニユートラル位置から一方
   の弾性部材に向けて動く他方の弾性部材をスリー
   ブから外すようになされてなる弾性部材と； スリーブの位置を感知するため、ハウジング上
   に共軸状に取り付けられた磁気抵抗変位変換手段
   と；を備える流れ測定器。