JPH0345168Y2 - - Google Patents

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JPH0345168Y2
JPH0345168Y2 JP19845885U JP19845885U JPH0345168Y2 JP H0345168 Y2 JPH0345168 Y2 JP H0345168Y2 JP 19845885 U JP19845885 U JP 19845885U JP 19845885 U JP19845885 U JP 19845885U JP H0345168 Y2 JPH0345168 Y2 JP H0345168Y2
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load
pin
test piece
positioning groove
load pin
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、長手形状の試験片に負荷ピンで負荷
を加えて曲げ試験を行う治具に関するものであ
る。
考案の背景 本考案の考案者等は先に実願昭59−133599号,
実願昭59−133600号,実願昭59−193694号および
実願昭59−193695号等の出願において幾つかの曲
げ試験治具を提案した。この曲げ試験治具は、(a)
上下方向において互に対向し、かつ、互に接近・
離隔可能に配設された2個の負荷具と、(b)それら
負荷具のうち下方に位置するものに水平にかつ上
方に開口して形成された1本の試験片位置決め溝
と、(c)上記2個の負荷具のうち下方に位置するも
のに試験片位置決め溝と直交する状態でかつ互に
平行に形成された少なくとも3本の水平な負荷ピ
ン位置決め溝と、(d)それら少なくとも3本の負荷
ピン位置決め溝にそれぞれ直径方向に実質的に移
動不能な状態で収容され、試験片位置決め溝に幅
方向に実質的に移動不能に収容された試験片の両
端部に2本が、中間部に少なくとも1本が互に反
対側から接触し、2個の負荷具により加えられる
負荷に基づいて前記試験片に曲げ負荷を加える少
なくとも3本の負荷ピンと、(e)試験片位置決め溝
に直径方向に実質的に移動不能な状態で収容され
て、上記2本の負荷ピンおよび/または上記少な
くとも1本の負荷ピンと2個の負荷具のうち各負
荷ピンに負荷を加える負荷具との間に配設された
中間ピンと、(f)その中間ピンと負荷ピンとの間に
配設され、それら中間ピンと負荷ピンとにそれぞ
れ線接触する中間部材とを備えて構成される。な
お、中間部材は、中間ピンと共に試験片位置決め
溝に嵌め入れて負荷ピンに対して直角となるよう
にしてもよく、負荷ピン位置決め溝に嵌め入れて
負荷ピンと平行となるようにしてもよい。
このように構成された曲げ試験治具によれば、
中間部材がいずれの溝に嵌め入れられる場合に
も、負荷ピンには、それに対して直角に配設され
た中間ピンを介して線接触により負荷が伝達され
ることとなるため、負荷ピンの長手方向への自由
な傾きが許容され、それによつて試験片や負荷具
の平行度の狂いが吸収され、精度の高い試験結果
が得られる上、接触面圧が過大となることがな
く、良好な試験結果が得られるのである。
考案が解決しようとする問題点 しかし、互に線接触させられる上、互に直交す
る部材を負荷具にセツトする場合、上に載せられ
る側の部材が長手方向に傾き易く、セツトがし難
いという問題があつた。
問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解決するために、前
記少なくとも3本の負荷ピンを含む群と中間ピン
を含む群とのうち上方に位置する群に属する部材
の少なくとも一つの部材の両端部にそれぞれ近接
して、前記試験片のセツト作業時にその少なくと
も一つの部材に接触することによりその部材が一
定微小角度以上傾くことを防止する一方、負荷時
にはその部材の移動を妨げない一対の規制面を設
けたものである。なお、中間部材は、少なくとも
3本の負荷ピンを含む群に属する場合と、中間ピ
ンを含む群に属する場合とがある。
作用および考案の効果 互に線接触させられ、かつ、互に直交する状態
に位置決めされる部材をそれぞれ含んだ群のう
ち、上方に位置する群に属する部材の少なくとも
一つの部材の傾きを規制すれば、その規制によつ
て静止状態とされた部材上に他部材を載せること
が容易であることは勿論、その部材よりも下側に
位置する部材も静止状態にある部材によつて傾き
が規制され、滑落が防止されることとなる。ま
た、規制面によつて傾きを規制された部材の負荷
時における移動は妨げられないため、負荷ピンの
自由な傾きが妨げられることはなく、本考案によ
れば、先に出願した曲げ試験治具の特性を損なう
ことなく、負荷ピン,中間部材,中間ピンの負荷
具への装着が容易となる効果が得られる。
実施例 以下、本考案の二,三の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
第1図において10は、本実施例の曲げ試験治
具の使用に当たつて下側とされる下負荷具であ
る。この下負荷具10は、第1図および第2図に
示すように、円柱部12と、円柱部12上の中心
部に形成された小径の突起16とから成つてい
る。円柱部12の下端部にはフランジ18が形成
されており、また、その底面には円形の凹部20
が形成されている。下負荷具10には円筒状の案
内部材22が嵌合されている。案内部材22は、
その内径が下側から順に大径,中径,小径とされ
ており、大径孔部24を囲む側壁において、その
下端面がフランジ18に当接した状態で下負荷具
10に精度良く嵌合されている。また、案内部材
22の小径孔部26を囲む側壁には、案内部材2
2の中心線に平行な直線を中心線とする貫通孔2
8が複数個(本実施例においては4個)等角度間
隔に形成されている。
下負荷具10の円柱部12には、その上方に開
口し、互に平行にかつ水平に延びる一対の第一負
荷ピン位置決め溝30が形成されており、また、
下負荷具10の中心部には、上記位置決め溝30
と平行に延びる第二負荷ピン位置決め溝32が形
成されている。下負荷具10にはまた、その中心
部を通るとともに上方に開口し、上記3本の位置
決め溝30,32に直交し、かつ、水平に延びる
1本の試験片位置決め溝34が形成されている。
第一負荷ピン位置決め溝30および試験片位置決
め溝34は断面形状が矩形の溝であり、第二負荷
ピン位置決め溝32は、第1図に示すように底面
が曲面を成す断面がU字形の溝である。また、突
起16の第二負荷ピン位置決め溝32と試験片位
置決め溝34との交差によつて形成された角部に
は面取りが施されており、下負荷具10の少なく
ともこれら位置決め溝30,32および34が形
成される部分は焼入れされたうえ、各位置決め溝
の側壁面ならびに第一負荷ピン位置決め溝30の
底面が研削によつて精度良く仕上げられている。
上記一対の第一負荷ピン位置決め溝30および
第二負荷ピン位置決め溝32には、円柱状の第一
負荷ピン36および第二負荷ピン38がそれぞれ
それらの直径方向に実質的に移動不能に嵌め入れ
られている。使用時においては、第一負荷ピン3
6上に試験片40が架け渡され、かつ、その試験
片40の中央部上面に第二負荷ピン38が載せら
れるのであるが、この状態において試験片40は
位置決め溝34の両側壁面により挟まれて、幅方
向に実質的に移動不能に位置決めされる。第一負
荷ピン位置決め溝30の側壁は、第一負荷ピン3
6上に試験片40が架け渡されたとき、その試験
片40の両端部に指で触れることができるように
第一負荷ピン36の直径よりやや小さい高さとさ
れている。また、前記案内部材22の側壁には直
径方向に隔たつた位置に開口42がそれぞれ形成
されており、試験片40の着脱および装着状態の
確認を容易に行い得るようにされている。
試験片位置決め溝34には更に、中間部材44
および中間ピン46が1本ずつ嵌め入れられてい
る。これら中間部材44および中間ピン46は突
起16の直径と同じ長さに形成されており、中間
部材44が第二負荷ピン38側となるように嵌め
入れられている。中間部材44は断面形状が矩形
の部材であり、試験片位置決め溝34に嵌め入れ
られた状態では、その下面において第二負荷ピン
38に、上面において中間ピン46にそれぞれ線
接触する状態となる。また、前記突起16の高さ
は、その上端面が、試験片位置決め溝34に嵌め
入れられた中間部材44および中間ピン46のう
ち、中間ピン46の上端とほぼ同じ高さとなるよ
うに決定されている。
下負荷具10の突起16の外側にはリング48
が嵌められている。このリング48はその内径が
突起16の外径よりも僅かに大きくされており、
突起16に嵌められた状態では、円柱部12によ
り下側から支持された状態となる。また、リング
48の軸心方向の長さは、リング48が突起16
に嵌められた状態において、その上端が突起16
の上端と同じ高さとなるとともに、試験片位置決
め溝34に嵌め入れられた中間部材44の長手方
向の両端面のほぼ全体と対向し、リング48の内
周面のうち、中間部材44および中間ピン46に
対向する部分が対向面として機能する大きさに決
定されており、突起16の上面と支柱12の上面
との距離もそれに合わせて決定されている。
前記案内部材22の小径孔部26には上負荷具
50が精度良く嵌合され、下負荷具10に対して
位置決めされるとともに、下負荷具10に対する
接近・離隔運動を案内されている。上負荷具50
は大径部52と小径部54とから成るものであ
り、小径部54が小径孔部26に摺動可能に嵌合
されるとともに、大径部52は、第一負荷ピン3
6と第二負荷ピン38との間に試験片40が挟ま
れた状態において案内部材22の上端面より小距
離浮き上がつた状態となるようにされている。ま
た、小径孔部26の深さは、小径部54が、その
直径よりも大きい長さで嵌合されるように選定さ
れており、したがつて、上負荷具50はこじりを
生ずることなくスムーズに摺動することができ
る。
上負荷具50は前記中間ピン46に対向する位
置に円形の突起56を有しており、この突起56
において中間ピン46に当接し、中間ピン46お
よび中間部材44を介して第二負荷ピン38に負
荷を加える。そして、それの嵌合部たる小径部5
4が案内部材22に形成された小径孔部26に嵌
合されることにより、下負荷具10と上負荷具5
0との水平方向の位置決めが行われている。ま
た、上負荷具50の上面中央には円錐形の位置決
め凹部58が形成され、これにボール60が嵌め
入れられていて、上負荷具50にはこのボール6
0を介して負荷が加えられるようになつている。
以上のように構成された曲げ試験治具によつて
試験片40の曲げ試験を行う場合には、治具を下
負荷具10が下側になるように試験機に取り付け
た後、次のようにして試験片40をセツトする。
まず、第一負荷ピン位置決め溝30に第一負荷ピ
ン36を嵌め入れた後、試験片40を試験片位置
決め溝34に嵌め入れてその両端部を第一負荷ピ
ン36に下側から支持させ、中間部の上面に第二
負荷ピン38を当接させる。次いで、突起16に
リング48を嵌め、試験片位置決め溝34に中間
部材44および中間ピン46を嵌め入れる。中間
部材44は第二負荷ピン38に線接触し、かつ、
直交するため第二負荷ピン38上に安定した状態
で載せることができず、通常であれば長手方向に
傾いてしまうのであるが、その両端面がリング4
8の内周面に当たることにより、一定微小角度以
上の傾きが防止されるため、下負荷具10から滑
り落ちることはなく、試験片位置決め溝34に容
易に嵌め入れることができる。また、このように
中間部材44がその傾きを規制されて静止状態と
されることにより、その上に中間ピン46を安定
した状態で載せることができるのであり、中間ピ
ン46もリング48によつてその長手方向におけ
る一定微小角度以上の傾きを防止されることとな
る。この後、小径孔部26に上負荷具50が嵌合
された案内部材22を下負荷具10に嵌めるので
あり、それによつて上負荷具50の突起56が中
間ピン46の上端に当接し、中間ピン46および
中間部材44が上負荷具50と第二負荷ピン38
とに挟まれることにより中間ピン46が突起56
の下面に添わされ、中間部材44と中間ピン46
とが僅かに傾いた状態から水平な状態となる。そ
して、開口42から試験片40の装着状態を確認
した後、案内部材22を第1図および第3図に示
す状態から90度回転させ、2個の開口42が試験
片40の幅方向の両側にそれぞれ位置するように
する。
以上のようにして試験片40を曲げ試験治具に
セツトした後、試験機の負荷装置によりボール6
0を介して上負荷具50に下向きの負荷を加えれ
ば、試験片40には曲げ荷重が加えられることと
なる。この場合の負荷の大きさと試験片40の変
形量との関係が、試験機の測定装置により、試験
片40が破断するに至るまで表示ならびに記録さ
れる。
この際、第二負荷ピン38は負荷を伝達する中
間部材44,中間ピン46は、リング48によつ
て一定微小角度以上の傾きを防止されているが、
その角度内においては傾き得るのであり、それに
よつて中間部材44と線接触させられた第二負荷
ピン38の長手方向の傾きが許容され、試験片4
0の上面と下面との平行度、あるいは上負荷具5
0と下負荷具10との平行度が多少悪くても、こ
れらの平行度の狂いは第二負荷ピン38の傾きに
よつて吸収され、試験片40に偏荷重が加えられ
ることがない。リング48が中間部材44および
中間ピン46に許容する傾き角度は、換言すれ
ば、第二負荷ピン38に上記平行度の狂いを吸収
するのに十分な角度の傾きを許容し得る大きさと
されているのであり、そのようにしても、第二負
荷ピン38の傾きは極く僅かなものであるのが普
通であるため、リング48による中間部材44お
よび中間ピン46の傾き規制機能が損なわれるこ
とはない。
そして、試験片40は脆性材料から成るもので
あるため、曲げ負荷が一定値に達したとき、一瞬
にして破断する。これに伴つて第二負荷ピン3
8,中間部材44,中間ピン46および上負荷具
50が落下することとなるが、上負荷具50はそ
の大径部52が前述のように案内部材22の上面
から僅かに浮き上がらされているのみであるた
め、小距離落下して大径部52が案内部材22の
上面に着座し、それ以上は落下しない。また、案
内部材22の開口42が試験片40の幅方向の両
側に位置するようにされているため、破片が外へ
飛び出すことが殆どなく、破片の収拾を容易に行
うことができる。
以上の説明から明らかなように、本実施例の曲
げ試験治具においては、突起16にリング48を
嵌めることにより、中間部材44,中間ピン46
の自由な傾きが規制され、下負荷具10への装着
が容易となる効果が得られるのであり、また、第
二負荷ピン38の長手方向への傾きにより試験片
40に偏荷重の加えられることが回避されること
によつて正確な試験結果を得ることができる。
さらに、第一および第二の負荷ピン36,38
および試験片40が、それぞれ一体の下負荷具1
0に形成された第一および第二の負荷ピン位置決
め溝30,32および試験片位置決め溝34に嵌
め入れられることによつて精度良く位置決めされ
るため、試験片40のセツトが容易であり、かつ
試験片40の正確な位置に負荷が加えられ得る。
しかも、2本の第一負荷ピン36は研削加工によ
つて精度良く仕上げられた第一負荷ピン位置決め
溝30の底面によつて支持されているため、第一
負荷ピン36の試験片40を支持する部分の平行
度が高く、この点からも正確な試験結果を得るこ
とができる。
また、このように第二負荷ピン38と中間ピン
46とがそれぞれ中間部材44に線接触させられ
ることにより、これらの間の接触面圧が過大とな
ることが回避され、かつ、中間部材44の第二負
荷ピン38および中間ピン46との接触線が直交
することにより、第二負荷ピン38の自由度は第
二負荷ピン38と中間ピン46とを直接点状に接
触させた場合に近いものとなり、試験片40に対
する偏荷重を良好に回避することができる。
さらに、負荷ピン38に対する負荷の伝達は負
荷ピン38の真上に直列に連なるボール60,負
荷具50,中間ピン46および中間部材44によ
つて行われ、一方、第一負荷ピン36に対する負
荷の伝達は下負荷具10によつて直接行われるた
め、剛性の高い曲げ試験治具が得られることとな
る。
また、本実施例においては、案内部材22に貫
通孔28および開口42が形成されているため、
試験片40を大気以外の特殊な雰囲気中、あるい
は大気中であつても高温下において試験する場合
に、治具内外の雰囲気の差あるいは温度差を小さ
くすることができ、正確な試験結果を得ることが
できる。
さらに、本実施例の治具においては下負荷具1
0の底面に凹部20が形成されており、それだけ
治具が軽量化されるとともに、治具運搬時には運
搬装置との係合部として使用することができる。
また、試験片40と接触して摩耗し易い第一負
荷ピン36および第二負荷ピン38は単純に位置
決め溝30および32に嵌め入れられているのみ
であるため、これらが摩耗した場合には簡単に新
しいものと交換することができ、曲げ試験治具全
体の精度を容易に回復させることができる。
さらに、リング48は、中間部材44および中
間ピン46が破損した場合に、破片の飛散を防止
する役割も果たす。
なお、本実施例においては、下負荷具10を試
験機に取り付けた状態で試験片40をセツトする
ものとしたが、試験機への取付け前に試験片40
をセツトすることもあり、その場合には試験片4
0の装着場所から試験機まで治具を運ばなければ
ならない。しかし、中間部材44および中間ピン
46はリング48によつて長手方向の移動を規制
されているため、治具の運搬中に滑り落ちること
はなく、治具の運搬を容易にかつ迅速に行うこと
ができる。
また、上記実施例においては、リング48は中
間部材44および中間ピン46の両方の長手方向
の両端面に対向して、それらの傾きおよび長手方
向の移動を規制するようにされていたが、中間部
材48および中間ピン46のうちいずれか一方の
みの傾きを規制するようにリングを設けても、中
間部材44および中間ピン46の自由な傾きは規
制することができる。中間部材44の傾きを規制
した場合、前述のように安定した静止状態にある
中間部材44上に中間ピン46を載せることは容
易であつて、リング48を対向させなくても中間
ピン46が自由に傾くことはないのであり、ま
た、中間ピン46の傾きのみを規制する場合、中
間ピン46を嵌め入れるまでは中間部材44を傾
かないように支持することが必要であるが、中間
ピン46を嵌め入れてしまえば、中間部材44は
静止状態とされた中間ピン46によつて傾きを規
制され、下負荷具10から滑り落ちることはない
からである。
さらに、上記実施例においてリング48は、負
荷ピン36,38,試験片40を嵌め入れた後、
中間部材44および中間ピン46を嵌め入れる前
に突起16に嵌めるものとしたが、負荷ピン36
等の嵌入れの前に嵌めておくようにしてもよく、
また、中間部材44および中間ピン46の嵌入れ
後に嵌めるようにしても、両部材の自由な傾きは
規制することができる。
なお付言すれば、上記実施例の曲げ試験治具は
すべて金属製の材料から成り、互に接触する部分
は焼入れされたうえ研削仕上げされているのであ
るが、例えばセラミツクス製の試験片を高温雰囲
気において試験する必要がある場合には、治具自
体の構成要素も例えばSiC,A2O3,Si3N4等の
セラミツクス材料で製作することにより、耐熱,
耐食性を高めることが推奨される。
第4図および第5図に本考案の別の実施例を示
す。本実施例は、一対の第一負荷ピン36と下負
荷具10との間に中間部材62および中間ピン6
4を介在させたものである。これら中間部材62
および中間ピン64は試験片位置決め溝34に中
間ピン64が下側、すなわち中間部材62が中間
ピン64と第一負荷ピン36とにそれぞれ線接触
するように嵌め入れられるのであり、一対の第一
負荷ピン位置決め溝66はそれぞれ、その底面が
試験片位置決め溝34に嵌め入れられた中間部材
62の上面よりも微小距離低くなるように形成さ
れている。なお、中間部材62の長手方向に沿つ
た両側面を部分円筒面とし、中間部材62の試験
片位置決め溝34内における幅方向の移動は阻止
されるが、第一負荷ピン36の長手方向の傾きは
許容されるようにすることが望ましい。その他の
構成は前記実施例と同様であり、対応する部分に
は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
この曲げ試験治具に試験片40をセツトする場
合には、まず、試験片位置決め溝34に中間部材
62および中間ピン64を嵌め入れた上、第一負
荷ピン36を第一負荷ピン位置決め溝66に嵌め
入れる。この際、中間部材62と線接触させられ
ることとなる第一負荷ピン36は中間部材62上
において安定し難く、長手方向に傾くことがある
が、その傾きは第一負荷ピン36の長手方向の両
端部のいずれかが第一負荷ピン位置決め溝66の
底面に当接して下方から支持されることによつて
規制されるため、下負荷具10から滑り落ちるこ
とはない。
そして、試験片40を試験片位置決め溝34
に、第二負荷ピン38を位置決め溝32にそれぞ
れ嵌め入れ、上負荷具50が嵌合された案内部材
22を下負荷具10に嵌めれば、突起56が第二
負荷ピン38の上面に当接し、上負荷具50の重
力に基づいて、第一負荷ピン36が第二負荷ピン
38および試験片40を介して突起56の下面に
添わされることとなり、両端部が第一負荷ピン位
置決め溝66の底面から微小距離離れた状態とな
る。そして、この後、前記実施例の場合と同様に
して試験片40に負荷を加えれば、第一負荷ピン
36の自由な傾きにより試験片40の上面と下面
との平行度、あるいは下負荷具10と上負荷具5
0との平行度の狂いが吸収され、試験片40に偏
荷重が加えられることがなく、正確な試験結果が
得られることとなる。本実施例においては、第一
負荷ピン位置決め溝66の底面が支持面として機
能するのであり、リングを設ける場合に比較して
部品点数が少なくて済み、製造コストを低減させ
得る効果が得られる。
以上、本考案の二つの実施例を詳細に説明した
が、本考案はこれら以外の態様でも実施すること
ができる。
例えば、中間部材および中間ピンは、下負荷具
10と第一負荷ピン36との間および上負荷具5
0と第二負荷ピン38との間のいずれにも介在さ
せるようにしてもよい。その場合、第一負荷ピン
36と第二負荷ピン38とから成る群と、中間部
材44と中間ピン46とから成る群とのうち、上
方に位置する群の少なくとも一つの部材の傾きを
規制するように対向面あるいは支持面を設けれ
ば、上記群に属する部材の少なくとも自由な傾き
は防止されるのであり、また、対向面と支持面と
を適宜に組み合わせて上記部材の傾きを防止する
ようにすることも可能である。
また、上記二実施例においては、中間部材4
4,62はいずれも試験片位置決め溝34に嵌め
入れられて第二負荷ピン38と直角となるように
されていたが、中間部材が第一負荷ピン位置決め
溝30または第二負荷ピン位置決め溝32に嵌め
入れられて第一負荷ピン36または第二負荷ピン
38と平行なるようにされた曲げ試験治具に本考
案を適用することも可能である。
さらに、本考案は、試験片40の両端部がそれ
ぞれ第一負荷ピン36によつて支持されるととも
に、1本の第二負荷ピン38によつて負荷が加え
られる3点曲げ試験治具に限らず、2本の第二負
荷ピンによつて負荷が加えられる4点曲げ試験治
具に適用することも可能である。
その他、いちいち例示することはしないが、本
考案は当業者の知識に基づいて種々の変形,改良
を施した態様で実施し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である曲げ試験治具
の正面断面図である。第2図は第1図に示した曲
げ試験治具を構成する下負荷具を取り出して示す
平面図である。第3図は同曲げ試験治具の側面断
面図である。第4図および第5図は本考案の別の
実施例である曲げ試験治具を示す図であり、それ
ぞれ第1図および第3図に相当する図である。 10……上負荷具、22……案内部材、26…
…小径孔部、30……第一負荷ピン位置決め溝、
32……第二負荷ピン位置決め溝、34……試験
片位置決め溝、36……第一負荷ピン、38……
第二負荷ピン、40……試験片、44……中間部
材、46……中間ピン、48……リング、50…
…負荷具、60……ボール、62……中間部材、
64……中間ピン、66……第一負荷ピン位置決
め溝。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下方向において互に対向し、かつ、互に接
    近・離隔可能に配設された2個の負荷具と、 それら負荷具のうち下方に位置するものに水平
    にかつ上方に開口して形成された1本の試験片位
    置決め溝と、 前記2個の負荷具のうち下方に位置するものに
    前記試験片位置決め溝と直交する状態でかつ互に
    平行に形成された少なくとも3本の水平な負荷ピ
    ン位置決め溝と、 前記少なくとも3本の負荷ピン位置決め溝にそ
    れぞれ直径方向に実質的に移動不能な状態で収容
    され、前記試験片位置決め溝に幅方向に実質的に
    移動不能に収容された試験片の両端部に2本が、
    中間部に少なくとも1本が互に反対側から接触
    し、前記2個の負荷具により加えられる負荷に基
    づいて前記試験片に曲げ負荷を加える少なくとも
    3本の負荷ピンと、 前記試験片位置決め溝に直径方向に実質的に移
    動不能な状態で収容されて、前記2本の負荷ピン
    および/または前記少なくとも1本の負荷ピンと
    前記2個の負荷具のうち各負荷ピンに負荷を加え
    る負荷具との間に配設された中間ピンと、 その中間ピンと前記負荷ピンとの間に配設さ
    れ、それら中間ピンと負荷ピンとにそれぞれ線接
    触する中間部材と を備えた曲げ試験治具において、 前記少なくとも3本の負荷ピンを含む群と前記
    中間ピンを含む群とのうち上方に位置する群に属
    する部材の少なくとも一つの部材の両端部にそれ
    ぞれ近接して、前記試験片のセツト作業時にその
    少なくとも一つの部材に接触することによりその
    部材が一定微小角度以上傾くことを防止する一
    方、負荷時にはその部材の移動を妨げない一対の
    規制面を設けたことを特徴とする曲げ試験治具。 (2) 前記一対の規制面が、前記少なくとも一つの
    部材の長手方向の長さよりも僅かに長い距離を
    隔てて互に対向し、その少なくとも一つの部材
    が前記一定微小角度傾いたとき、その部材の両
    端面と接触してそれ以上傾くことを防止する一
    対の対向面である実用新案登録請求の範囲第1
    項に記載の曲げ試験治具。 (3) 前記一対の規制面が、前記少なくとも一つの
    部材の両端部の下面にそれぞれ対向し、その少
    なくとも一つの部材が前記一定微小角度傾いた
    とき、その部材の両端部のいずれか一方を下方
    から支持することによりそれ以上の傾きを防止
    する一方、負荷時にはその部材の両端部から微
    小距離離れた状態となる一対の支持面である実
    用新案登録請求の範囲第1項に記載の曲げ試験
    治具。
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