JPH0342630B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転要素の運動を検出し、その運動を
カウンタのような測定装置へ伝えるために用いら
れる装置に関するものである。本発明が具体的に
関連する用途においては、本発明は自転車などの
ような乗物の車輪の運動を検出するために用いら
れ、測定装置は速度計のカウンタとキロメータ計
のカウンタの少なくとも一方のカウンタである。

乗物の固定部分に固定されるようになつている
支持体を備え、この支持体には、回転円板と、ケ
ーブルまたはケーブルに類似の伝達手段を介して
測定装置に接続される運動取出しヘツドが取付け
られ、回転円板にはその回転円板を運動を検出し
たい要素に結合する手段が設けられるような装置
が知られている。円板と運動取出しヘツドとの軸
線は互いに全体として垂直であり、それら２つの
軸線の間には、運動取出しヘツドにより保持され
て、円板により保持されている歯または切込みと
噛合うピニオンを備えるカウンタ伝達手段が設け
られる。

円板とピニオンの間に設定される速度比は、自
転車の実効速度と自転車が実際に走行した距離に
対応するケーブルの速度すなわち回転、したがつ
てカウンタの指示を得られるように、この装置が
用いられる車輪の直径に従つて選択される。した
がつて、各車輪の直径ごとに異なるピニオンを用
いねばならず、また、ピニオンの軸線とケーブル
の運動取出しヘツドとの軸線が各場合に異なる位
置を占めるから、異なる支持手段を設けなければ
ならない。そのために車輪の種類と同数の支持手
段を製作しなければならず、その結果として製作
する車輪の系列数が制限されると共に、コストが
上昇することになる。また、そのために、組立が
複雑となると共に、種々の車輪に取付けることが
できる多くの検出装置を在庫させなければならな
いから保管業務が面倒になる。

この問題は、カウンタがある与えられた向きに
回転するように設けられるために、カウンタが車
輪の同じ側に通常取付けられるという事実により
更に大きくなる。取付けの都合からカウンタを車
輪の反対側に取付けたい場合には、ケーブルの回
転する向きを逆にする手段を設けなければならな
い。その手段は運動取出しヘツドに固定されてい
る第１のピニオンに平行な軸線を有し、回転円板
と第１のピニオンの中間に配置される中間のピニ
オンにより通常構成される。このためにこのよう
な構成に用いられる他の支持手段を作る必要があ
る。

したがつて、本発明の目的は、それらの欠点を
解消し、種々の直径の車輪が設けられる乗物に非
常に容易に、かつ車輪のいずれの側にも取付けら
れる検出装置を得ることである。

したがつて、本発明は、Ｌ形の支持ブラケツト
と、カウンタ伝達および速度変更手段とを備え、
前記支持ブラケツトの一方の分岐には回転要素に
噛合う円板が回転できるようにして取付けられ、
前記支持ブラケツトの他方の分岐は伝達ケーブル
などの運動取出しヘツドのための軸受を構成する
部材を保持し、前記カウンタ伝達および速度変更
手段は、円板と前記運動取出しヘツドの間に設け
られる回転要素の運動を検出する装置において、
支持ブラケツトと、軸受を構成する部材とは複数
の異なる相対位置を占めることができるように配
置され、支持ブラケツトと、軸受を構成する部材
との種々の相対的な位置に対応する１組のカウン
タ伝達および速度変更手段が設けられる車輪のよ
うな回転要素の運動を検出する装置を提供するも
のである。

本発明は従つて、支持ブラケツトは少なくとも
１つのスロツトを備え、そのスロツトには軸受を
構成する部材が接触させられ、この目的のために
支持ブラケツトと部材は相補案内手段を有し、 軸受を構成する部材は多角形のボデーと軸受を
有し、その軸受の軸線は多角形の少なくともいく
つかの辺から異なる距離の所に位置させられ、 軸受を構成する部材と、それに組合わされたカ
ウンタ伝達および速度変更手段は参照記号を有す
る。

以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。

第１図は２つの分岐２，３を有するＬ形の金属
ブラケツトにより形成された支持部材１を有す
る。第１の分岐２には円板４が回転できるように
して取付けられる。その円板４には２つのタブ５
が設けられる。このタブ５は、ここで説明してい
る用途においては、車輪（図示せず）のスポーク
に噛合うようにされる。この円板は、半径方向へ
延びる歯７により分離された半径方向に延びる一
連のくぼみ６を有する。それらのくぼみ６はカウ
ンタ伝達および速度変更ピニオン８の歯と協働す
るようになつている。この目的のために、そのピ
ニオンの歯を通す開口部９が分岐２に設けられ
る。

支持部材１の第２の分岐３には２つのスロツト
１０，１１が設けられる。第１のスロツト１０は
２つの分岐の間の結合縁部１２に対して垂直な方
向に延び、第１のスロツト１０の幅と同じ幅の第
２のスロツト１１は第１のスロツト１０に対して
垂直な方向に延びる。２つのスロツトの各縁部に
沿つて突起１３と１４が設けられる。それらの突
起は分岐３の外側の面から突き出る。更に、切り
出されて折り曲げられたタブ１５がスロツト１１
の底から延び、分岐３の同じ外側の面から突き出
る。

この装置は成型プラスチツク部材１６により完
成される。この部材１６は大体平行な面の形を有
するボデー１７を有する。そのボデー１７から円
筒形の差込み１８が延びる。この差込み１８は雄
ねじ部が設けられている端部１８ａで終端する。
部材１６は運動取出しヘツド１９の軸受を構成す
る。この運動取出しヘツド１９の一端にはピニオ
ン８が取付けられるようになつており、他端部に
は伝達ケーブル２０の端部が連結されるようにな
つている。伝達ケーブル２０のその端部は差込み
１８の雄ねじが設けられている端部１８ａにねじ
込まれる部材により連結位置に保持される。

平行な面のボデー１７の各側面には溝２１が設
けられる。その溝２１の寸法は、ボデーをスロツ
ト１０と１１の中に圧入できるような寸法であ
る。溝２１はそれらのスロツトのための滑り面を
形成する。溝２１の内面には突起１３，１４と協
働するくぼみ２２が設けられる。

図示の実施例においては、差込み１８の軸線が
ボデー１７の４つの各側面から異なる距離の所に
位置し、それらの各距離が直径と歯の数が種々の
ピニオン８に対応するように差込み１８の位置が
選択される。

更に、ボデーの各側面に参照記号が設けられ
る。それらの参照記号は、例えば線，，
，、数字１，２，３，４、文字Ａ，
Ｂ，Ｃ，Ｄ、色またはそその他の適当な参照記号
とすることができる。本発明の装置に用いること
ができる各ピニオンに類似の参照記号が設けられ
る。

本発明の検出装置は下記のようにして使用され
る。

図示の構造においては、軸受を形成する部材１
６は支持部材１のスロツト１０内に４種の異なる
位置で取付けるよう設けられる。それらの位置は
歯を12枚、13枚、14枚または16枚有する４つのピ
ニオンのうちの任意の１つに対応する。それらの
ピニオンは直径が2.2ｍ、２ｍ、1.9ｍ、1.6ｍの車
輪にそれぞれ対応する。用いる車輪の種類に応じ
て軸受を構成する部材１６には対応するピニオン
８が取付けられ、選択されたピニオンが円板４に
噛合うように支持部材上の正しい位置に部材１６
は取付けられる。この位置はボデーに設けられて
いる参照記号によりもちろん選択され、支持部材
に対する前記ボデーの位置は、支持部材の第１の
分岐２の隣接する部分２３にボデーが接触するこ
とによつて決定される。更に、突起１３とくぼみ
２２が部材１６を支持部材に対する位置に保持す
る。

この装置が車輪の通常の側に取付けられる時に
は、軸受を構成する部材はスロツト１０（第１
図）に嵌込まれる。一方、この装置が車輪の他の
側に取付けられる時は、溝が設けられている軸受
を構成する第２の部材２４のスロツト１０に嵌込
まれてまず所定位置に置かれる。この部材２４の
構造は非常に簡単であつて、適当な特性の中間ピ
ニオン２５を回転できるようにして支持するだけ
である。次に、部材１６が第２のスロツト１１の
中の、車輪の種類に対応する位置に置かれる。そ
れから部材１６がタブ１５に接する。

この第２の構成が第２図に示される。

以上の説明により本発明の目的が達成されたこ
とがわかる。実際に、金属支持部材１と円板４を
備えるアセンブリを何種類かの直径の車輪に用い
ることができ、かつ車輪のいずれかの側に取付け
ることもできる。また、軸受を構成する部材１６
に対してもそうであつて、ある種の装置と別の種
類の装置とで異なる要素はピニオン８またはピニ
オン８，２５である。これにより単一の種類の支
持部材だけを大量生産でき、したがつて生産コス
トを低減することができる。また、ボデーに取付
けられるピニオンの特性に従つて支持部材に対す
るボデーの位置を定めることだけが必要であるか
ら、装置の組立を複雑にすることなしに、在庫す
べき部品の数もかなり減少できる。

以上説明した実施例は、本発明の要旨を逸脱す
ることなしに種々変更できることがわかるであろ
う。とくに、ボデー１７は種々の形にでき、かつ
支持部材に対するボデー１７の位置を前記した４
個所とは異なる数にすることができる。ボデー１
７を支持部材に取付けるための手段も先に説明し
たものとは異ならせることもできる。支持部材に
はたとえば、中実の縁部を有する部材１６を受け
るためのスロツト１０，１１に沿つて溝を形成で
きる。部材１６と２４を受けるスロツト自体はそ
れと等価な取付け手段に置き換えることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置の第１の実施例の一部を
切欠いて示す分解斜視図、第２図は本発明の装置
の異なる実施例の平面図である。 １…支持部材、２，３…支持部材の分岐、４…
円板、５，１５…タブ、７…歯、８，２５…ピニ
オン、１０，１１…スロツト、１３，１４…突
起、１６，２４…軸受を構成する部材、１７…ボ
デー、１８…差込み、１９…運動取出しヘツド、
２０…伝達ケーブル、２１…溝、２２…くぼみ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一体のＬ形支持部材１を有し、該部材の一方
   の分岐２には一連の歯を有し回転要素によつて駆
   動される円板４が回転可能に取付けられ、前記支
   持部材１の他方の分岐３は伝達ケーブルに連結さ
   れた運動取出しヘツドのための軸受を構成する部
   材１６を支持し、該ヘツドはピニオンを有し、そ
   の軸は前記円板の軸と直交し且つ該円板の歯と噛
   合い、更に分岐３は前記部材１６が係合する少く
   とも一個の一端開放スロツト１０を形成し、部材
   １６は前記スロツトの側縁に係合する平行な側面
   を有する多角形のボデー１７を有し且つその軸が
   多角形の各前記側面から異なる距離に位置する軸
   受を有する支持体を形成し、それにより支持部材
   １と部材１６が多数の異なる相対的位置を占める
   ようにしたことを特徴とする車輪のような回転要
   素の運動を検出すする装置。 ２ 支持部材１と軸受部材１６は相互当接手段
   （２３，１５及び溝２１の底）をもつている特許
   請求の範囲第１項記載の車輪のような回転要素の
   運動を検出する装置。 ３ 支持部材と軸受部材は相互保持手段１３，１
   ４，２２をもつている特許請求の範囲第１項記載
   の車輪のような回転要素の運動を検出する装置。 ４ 取出しヘツドはスロツトのエツジ部に嵌まる
   溝をもつている特許請求の範囲第１項記載の車輪
   のような回転要素の運動を検出する装置。 ５ 軸受を構成する部材及びそれに支持されたピ
   ニオンには参照記号が付されている特許請求の範
   囲第１項ないし第４項記載の車輪のような回転要
   素の運動を検出する装置。 ６ 支持部材は互いに直交する２個のスロツトを
   有し、前記軸受を構成する部材は第１のスロツト
   に受けられ、中間ピニオンを回転可能に支持する
   第２部材２４は第２のスロツトに受けられ、前記
   中間ピニオンは前記円板及び前記運動取出しヘツ
   ドのピニオンと噛合つている特許請求の範囲第１
   項記載の車輪のような回転要素の運動を検出する
   装置。 ７ 支持部材上に設けられた前記当接手段の一方
   は、円板を支持する分岐２に形成された部分２３
   で構成されている特許請求の範囲第２項記載の車
   輪のような回転要素の運動を検出する装置。 ８ 支持部材上に設けられた当接手段の一方は、
   分岐３のスロツト１１の底から延びるタブ１５に
   よつて構成されている特許請求の範囲第２項記載
   の車輪のような回転要素の運動を検出する装置。 ９ 前記保持手段は、支持部材と軸受を構成する
   部材とに設けられている雄手段と雌手段によりそ
   れぞれ形成されている特許請求の範囲第３項記載
   の車輪のような回転要素の運動を検出する装置。 １０ 軸受を形成する部材１６は、支持部材１の
   スロツト内で４個の異なる位置で取付けられるよ
   うに設けられ、４種の異なる歯数の４個のピニオ
   ンの何れかと結合するように構成された特許請求
   の範囲第１項ないし第９項記載の車輪のような回
   転要素の運動を検出する装置。