JPH0341792Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば廃車などのスクラツプを再利
用するために前処理として細かく破砕するための
せん断式破砕機に関するものである。

（従来の技術） 従来、スクラツプを前処理するための破砕機
は、投入したスクラツプをフイーデイング盤上で
圧縮し、圧縮したスクラツプをフイーデイング盤
の端部で押え盤によつてスクラツプを押えて、固
定横刃と移動横刃とによつて切断して、排出シユ
ートから排出させている。

（考案が解決しようとする問題点） 従来例によると、スクラツプは縦方向に切断す
るだけであるため、破砕したスクラツプの幅を狭
くできても長さを短くすることができず、これを
さらに細かく破砕することはこのスクラツプをさ
らに２次破砕をしなくてはならない。この場合、
２次破砕室で、さらに１次破砕したスクラツプを
切断しやすくするために圧縮など形を整える作業
を必要としそれだけ作業能率を低下させる問題が
ある。

本考案の目的は、スクラツプを能率よくしかも
細かく切断できる破砕機を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案のせん断式破砕機は、第一次切断部Ａと
この第一次切断部の下方に配置してある第二次切
断部Ｂとからなる。この第一次切断部は、スクラ
ツプＳの収納室１の一側に前後方向に水平移動す
るスクラツプの押圧板２を設け、他側の出口の上
側にスクラツプの押え盤７およびカツテング盤６
を駆動手段４，５により昇降可能に設け、このカ
ツテング盤は移動横刃８を備え、出口下側に上記
移動横刃と協働してスクラツプＳを切断する固定
横刃９を設けてある。第二次切断部Ｂは、上記カ
ツテング盤６の真下に切落した第一次破砕物Ｈが
落下収納する破砕室１２を設け、この破砕室の一
側に所定間隔を置いて並設してある複数の移動フ
レーム１４ａを備えている移動カツテング盤１４
を水平移動可能に設け、各移動フレームの動縦刃
１５を固着し、破砕室の他側に上記移動フレーム
と嵌合可能の間隔を置いて並設してある複数の固
定フレーム１６ａを備えている固定カツテング盤
１６を設け、各フレーム１６ａの端部に上記移動
縦刃１５と協働して破砕物を切断する固定縦刃１
７を設けているものである。

（作用） 第一次切断部Ａの出口１ｂで収納室１から押圧
板２で押したスクラツプＳを押え盤７で押えつつ
固定横刃９と移動横刃１０とによつて切断し、こ
こで生じた第一次破砕物Ｈは真下にある第二次切
断部Ｂの破砕室１２内に落下して収納される。収
納された第一次破砕物Ｈは、カツテング盤１４が
水平方向に移動して、移動フレーム１４ａが固定
フレーム１６ａと嵌合するから、移動縦刃１５が
固定縦刃１７と協働して第一次破砕物Ｈを細かく
切断し、この結果第二次破砕物Haができる。

（実施例） 以下本考案の実施例について図面を参照して説
明する。

本考案は、投入されたスクラツプＳを切断する
第一次切断部Ａと、この第一次切断部の下方に配
設し、落下した第一次破砕物Ｈを収納して、これ
を幅方向に分断する第二次切断部Ｂとを結合した
ものである。

そこで、まず第一次切断部Ａの具体的構成を第
１図を参照して説明する。上部にスクラツプＳの
投入口１ａを設けてある収納室１の一側には、こ
のスクラツプを出口１ｂ側に押し出す押圧板２を
水平移動可能に設けてある。そして収納室１の他
側の出口１ｂ上側にはフレーム３に支持されたシ
リンダー４，５を垂設してあり、各シリンダの下
端部にカツテング盤６、押え盤７を取り付けてあ
る。カツテング盤６の下端部には、移動フレーム
６ａを取り付けてあり、フレーム内側（第１図右
側）に移動横刃８を設けてある。収納室１のベツ
ド１ｃの端部（第１図左端部）にはベツドの幅い
つぱいに固定横刃９を取り付けてある。この固定
横刃は、移動横刃８と協働してスクラツプＳを切
断する。収納室１の出口１ｂの前方には第一次破
砕物Ｈの大きさに対応して前後に移動可能なガイ
ド部材１０を立設してあり、このガイド部材と第
一次切断部Ａとによつて第一次破砕物Ｈの落下通
路１１を形成している。

第二次切断部Ｂの具体的構成を説明する。

落下通路１１の真下には、上記出口１ｂから落
下してくる第一次破砕物Ｈを内部で収納する破砕
室１２が位置しており、第一次破砕物を直ちに切
断可能にしてある。破砕室１２の底部には細長い
複数の排出孔１２ａを設けてある。また破砕室１
２の一側（第１図右側）にシリンダ１３の先端部
に移動カツテング盤１４を取り付けてあり、この
シリンダの駆動により水平移動可能である。移動
カツテング盤１４は、所定間隔を置いて移動フレ
ーム１４ａ，…を並設してあり、各移動フレーム
の先端部に移動縦刃１５を固着してある。また破
砕室１２の他側には固定カツテング盤１６を設け
てあり、この固定カツテング盤に上記移動フレー
ム１４ａと嵌合可能の間隔を置いて固定フレーム
１６ａ，…を立設してある。各固定フレーム１６
ａの端部に固定縦刃１７を固着してある。

固定カツテング盤１６の下部が排出口１８とな
つており、二次破砕物Haは収納部１９に排出さ
れる。

次に本考案の使用法および動作について説明す
る。まず、第一次切断部Ａの収納室１内に投入さ
れたスクラツプＳは押圧板２によつて一定量ずつ
第１図左方に押し出されて、出口１ｂでは鎖線に
示すように切断すべき部分がオーバーハング状態
になる。ここで、押え盤７が降りてきて切断すべ
き部分を押え、次にカツテング盤６が降下して移
動横刃８と固定横刃９とによつてスクラツプＳの
オーバーハング部分を切断する。このため切断さ
れた第一次破砕物Ｈは直接第二次切断部Ｂの破砕
室１５内に落下して収納される。収納された第一
次破砕物Ｈに向けて第１図右方からシリンダ１３
を駆動させて移動カツテング盤１４を前進させ、
移動フレーム１４ａが固定カツテング盤１６の固
定フレーム１６ａと嵌合した段階で、移動縦刃１
５は固定縦刃１７と協働して第一次破砕物Ｈを長
さ方向に分断して、細かい第二次破砕物Haとな
つて、排出口１２ａ，１８から収納部１９に排出
される。

（考案の効果） 以上の通り、本考案によれば第一次切断部で所
定の大きさに切断したものを、そのまま落下させ
た状態でさらに第二次切断部にて切断するため、
細かい破砕物を大量に効率よく処理できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部の断面図、第２図は第二次切断部
の平面図である。 Ａ……第一次切断部、Ｓ……スクラツプ、Ｈ…
…第一次破砕物、Ha……第二次破砕物、１……
収納室、１ｂ……収納室の出口、２……押圧板、
６……カツテング盤、７……押え盤、８……移動
横刃、９……固定横刃、１２……破砕室、１４…
…移動カツテング盤、１４ａ……移動フレーム、
１５……移動縦刃、１６……固定カツテング盤、
１６ａ……固定フレーム、１７……固定縦刃。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 スクラツプの収納室の一側に前後方向に水平移
   動するスクラツプの押圧板を設け、他側の出口の
   上側にスクラツプの押え盤を設けると共に移動横
   刃を備えたカツテング盤を設け、出口下側に上記
   移動横刃と協働してスクラツプを切断する固定横
   刃を設けてある第一次切断部と、 上記カツテング盤の真下に切落した第一次破砕
   物が落下する破砕室を設け、この破砕室の両側に
   所定間隔を置いて並設してある移動フレームおよ
   び移動フレームを備えている移動カツテイング盤
   および固定カツテイング盤を設け、移動フレーム
   の端部に移動縦刃を、固定フレームの端部に固定
   縦刃をそれぞれ設け、上記移動フレームおよび固
   定フレームは互いに嵌合可能に配置してあり、上
   記固定縦刃と移動縦刃とで上記切落した第一次破
   砕物を切断する第二次切断部と を具備するせん断式破砕機。