JPH0338021B2 - - Google Patents

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JPH0338021B2
JPH0338021B2 JP57105798A JP10579882A JPH0338021B2 JP H0338021 B2 JPH0338021 B2 JP H0338021B2 JP 57105798 A JP57105798 A JP 57105798A JP 10579882 A JP10579882 A JP 10579882A JP H0338021 B2 JPH0338021 B2 JP H0338021B2
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flux
molten metal
carbide particles
casting
particles
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Toshiaki Morichika
Kazuyuki Takubo
Atsushi Funakoshi
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D13/00Centrifugal casting; Casting by using centrifugal force
    • B22D13/10Accessories for centrifugal casting apparatus, e.g. moulds, linings therefor, means for feeding molten metal, cleansing moulds, removing castings
    • B22D13/107Means for feeding molten metal

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐摩耗鋳物の遠心鋳造法、特にタン
グステン炭化物粒子等の硬質炭化物粒子を表層に
混在させた鋳鉄もしくは鋳鋼等の鋳物の鋳造にお
いて、該表層を均一な層厚に形成し得るようにし
た耐摩耗鋳物の遠心鋳造法に関する。
金属中に硬質粒子、例えばタングステン炭化物
(WC、W2C)粒子などを混在させることにより
金属のみでは得られない高度の耐摩耗性を付与す
ることができる。この知見にもとづいて本発明者
等は、先に、遠心力鋳造を利用し、第6図に示す
ような、金属Mと硬質粒子Pとが混在してなる外
周領域(以下、「外層」または「混在層」という)
Aと、実質的に金属Mのみからなる内側領域(以
下、「内層」または「金属層」という)Bの二層
構造を有する鋳物の製造法を提案した(特願昭56
−213860号、同56−213861号等)。このように、
耐摩耗性が要求される表層部のみに混在層を形成
すれば、高価な硬質粒子の使用量が少くてすみ経
済的であるのみならず、混在層による高耐摩耗性
とともに、金属層による基材金属本来の材料特
性、例えば靭性などを兼備させることができる。
上記鋳物の鋳造は、例えば第9図に示すよう
に、軸心を中心に回転する鋳型1内に、その端部
の端板2の注湯孔3から、ホツパー4の鋳込み樋
5にて金属溶湯M′を鋳造し、溶湯の鋳込み終了
後、端板2′の孔3′から挿入された硬質粒子添加
治具6にて、溶湯より比重の大きい硬質粒子Pを
溶湯面上に散布することにより行なわれる。溶湯
面に投与された硬質粒子Pは、遠心力の作用下、
溶湯との比重差により溶湯層内を鋳型1の内壁面
に向つて遠心移行(沈降)し、その外周領域に集
中濃化することにより混在層を形成するので、そ
のまゝ鋳型の回転を続行して溶湯を凝固させれ
ば、前記のごとき鋳物が得られるわけである。
上記の遠心鋳造において、鋳物の全長・全周に
わたつて均一な層厚を有する混在層を形成するに
は、鋳型内の溶湯層M′に対して硬質粒子Pを均
等に分散投与することが必要である。
しかしながら、実際の鋳造においては、硬質粒
子を溶湯層の長手方向(軸方向)にそつて均等に
分散投与するにもかかわらず、得られる混在層A
の厚さは、第8図に示すように軸方向の中央領域
で薄く、両端部付近で厚くなる傾向がみられる。
とりわけ、層厚の厚い混在層(特に、約5mmをこ
える層厚)を形成する場合、鋳造時の遠心力を高
くすると、上記の傾向が顕著に現われる。この層
厚の不均一化の原因は次のように考えられる。す
なわち、炭化物等の硬質粒子は、溶湯に対する吸
着性に乏しく溶湯になじみにくいため、溶湯面上
に散布しても、直ちに溶湯層中に吸着されず、湯
面上を浮遊する。しかも、鋳型内には、溶湯とと
もに混入した少量の溶融スラグが湯面上に浮遊し
ており、該スラグは硬質粒子との濡れ性が良いの
で、投与された硬質粒子を溶湯に吸着・捕獲す
る。このスラグは、遠心力の作用下に、湯面上を
移動し鋳型の両端部に集中し易い。このため、硬
質粒子は軸方向に均等に投与しても、スラグによ
つて両端部に運ばれ、その場所で溶湯に吸着され
て沈降する。その結果、得られる混在層は前記の
ように両端部の層厚が厚い不均一なものとなつて
しまう。
本発明は、上述の硬質粒子の局所的な集中偏在
化を防止し、軸方向の全長にわたつて均一な層厚
を有する混在層を形成し得るようにした鋳造方法
を提供する。
本発明は、遠心鋳造用鋳型内に鋳込まれた鋳鉄
ないし鋳鋼溶湯に、溶湯より比重の大きい硬質炭
化物粒子を添加して溶湯中を遠心移行させ、外周
領域に硬質炭化物粒子を集中濃化させることによ
り、金属と硬質炭化物粒子とが混在する外層と、
実質的に金属からなる内層との二層構造を有する
鋳物を鋳造する方法において、 硬質炭化物粒子を、溶湯および硬質炭化物粒子
との濡れ性を有するフラツクスで被覆したフラツ
クス被覆粉末、もしくはフラツクスとの混合粉末
として鋳型内の溶湯面に、軸方向の全長に亘つて
均等に分散投与することにより、溶湯面を被覆す
る溶融フラツクス層を形成して溶湯に硬質炭化物
粒子を吸着させることを特徴としている。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明によれば、硬質粒子は、予め成分調節さ
れたフラツクスとの混合状態、または各粒子表面
がフラツクスで被覆されたフラツクス被覆粉末と
して鋳型内の溶湯層に投与される。硬質粒子とフ
ラツクスとの混合粉末は、粒子とフラツクス粉と
を単に機械的に混合したものでもよく、あるいは
適当な無機質もしくは有機質粘着剤(例えばベン
トナイトなど)にて、第1図に示すように粒子P
とフラツクス粉F′とを接着させたものであつても
よい。一方、硬質粒子をフラツクスで被覆したも
の(フラツクス被覆粉末)は、第2図のように、
粒子Pの表面全体がフラツクスF′で被覆されたも
のであるが、その被覆は完全でなくともよく、第
3図のように粒子表面が部分的に露出していても
よい。これら被覆体は、例えば、溶融したフラツ
クス中に硬質粒子を浸漬し引上げることにより得
られる。以下の説明では、上記の混合粉末および
被覆粉末を、粒子−フラツクス複合粉末(または
単に複合粉末)と言うこともある。
硬質粒子をフラツクスとの混合粉末として溶湯
面に投与すると、第4図〜に示されるよう
に、まずフラツクスF′が溶湯の熱で溶融し、溶湯
M′の表面を覆い、溶融フラツクスFに硬質粒子
Pが吸着される。該粒子Pはついで溶湯M′に吸
着される。被覆粉末として投与される場合も、同
様のプロセスにて溶湯に対する粒子の吸着が行な
われるが、粒子がフラツクスで被覆されているの
で、投与初期の段階でも吸着され易く、また溶湯
面が溶融フラツクスで被覆されたのちは、第5図
に示すようにフラツクスとフラツクスとの接触に
より吸着は一そう容易になる。
上記のように硬質粒子をフラツクスとの複合粉
末として溶湯面に投与すると、硬質粒子は溶湯面
上に形成された溶融フラツクス層に吸着されるの
で、溶湯面上で軸方向に大きく移動することはな
く、ほゞその位置で揺動するだけである。従つ
て、ほゞ投与された落下位置で溶湯に吸着され
る。溶湯に吸着されたのちは、溶湯の動きに多少
左右されるものゝ、ほゞその位置で溶湯中を遠心
分離により外周方向へ向つて沈降する。むろん、
沈降するのは粒子のみで、フラツクスは比重差に
より溶湯面上にとどまる。かくして、硬質粒子
は、鋳型の両端部への移動・偏在が実質的に完全
に防止され、軸方向にそつて均等に分散投与すれ
ば、鋳物の全長・全周にわたり均一な層厚を有す
る混在層が形成される。
なお、硬質粒子とフラツクスとを個別の投与、
すなわちフラツクスを投与したのち硬質粒子を投
与するという手順によることも可能ではあるが、
それでは投入操作が反復し煩らわしく、かつ所定
の投与を完了するのに長時間を要することにな
る。本発明のように両者を複合粉末として投与す
ればそのような不具合を回避することができる。
本発明に用いられるフラツクスとしては、例え
ば金属溶湯の精錬の際に形成された溶融スラグ、
あるいは遠心鋳造において溶湯の酸化防止のため
に使用されるフラツクスなどが挙げられるが、要
するに金属溶湯と硬質粒子のいづれに対しても濡
れ性を有するならば、酸化物、塩化物、弗化物な
ど、あるいはこれらの2種以上の混合物(固溶体
または混合体)等、任意の成分系のものを使用し
てよい。もちろん、金属溶湯と接触して溶湯の成
分組成の変動をきたすものであつてはならず、ま
た融点が低く、溶湯の凝固点付近の低温域でも流
動性の良いものが好ましい。
鋳鉄、鋳鋼等の鉄系合金溶湯より比重の大きい
硬質粒子(炭化物)とは、例えばタングステン炭
化物粒子(WC、W2C等)(比重:約16〜17)や
タングステンチタン複炭化物((W、Ti)C)
(比重:約10〜16)等である。これらの粒子は極
めて高い硬度(タングステン炭化物:Hv約2400、
タングステンチタン複炭化物:Hv約2000〜2300)
を有し、かつ高融点であるので溶湯中で容易に溶
解消失することがなく好適である。溶湯より比重
が大で、溶湯中で溶解消失しない高融点を有し、
耐摩耗性向上に寄与する硬度を有するものであれ
ば、これ以外のものでもよい。なお、粒径は耐摩
耗性改善効果の点から、約50〜300μm程度のも
のが適当である。
なお、上記フラツクスと硬質粒子の複合粉末に
おける両者の割合は、重量比で1:0.01〜1:
0.3(粒子:フラツクス)とすることができる。
基材金属である鋳鉄または鋳鋼の材質は、目的
とする鋳物の用途・使用条件などに応じて選らば
れるが、例えば耐熱性や強度等が要求される場合
には、クロム系鋳鉄または鋳鋼、クロム−ニツケ
ル系鋳鉄または鋳鋼などの鉄系金属が好ましく用
いられる。
本発明鋳造法において、鋳型内の溶湯に対する
フラツクス−硬質粒子複合粉末の投与は溶湯の鋳
造後に行うことができる。この場合、溶湯熱によ
るフラツクスの溶融と遠心分離による硬質粒子の
沈降をスムースに行なわせるためには、溶湯温度
が高く流動性の良い間に迅速に投与すべきことは
言うまでもないが、多量の粒子を一度に投与する
と、溶湯面が急冷され部分的に凝固する結果、粒
子の遠心分離が妨げられ、混在層厚が円周方向に
不均一化する等の不具合が生じる。従つて、その
投与は、溶湯が必要な高温状態に保たれている間
に、時間をかけて除々に行うことが望ましい。
別法として、フラツクス−硬質粒子の投与を、
溶湯の鋳造開始以後の適当な時期に開始し、溶湯
の鋳造と併行して行うこともできる。その投与開
始時期は、投与に要する時間と溶湯の鋳造所要時
間とを勘案して適宜決めればよい。むろん、硬質
粒子の投与量が多い程、投与の開始を早めればよ
い。たゞし、鋳型内の溶湯量が少い鋳造初期に、
硬質粒子が投与されると溶湯が凝固し良好な混在
状態の形成が困難となるので、鋳型内溶湯の層厚
が約10mmに達した時点あるいはそれ以降に、硬質
粒子とフラツスクの複合粉末の投与を開始するこ
とが望ましい。投与の終了時期は、投与量により
一様ではなく、溶湯の鋳造完了以前、または完了
と同時の場合もあり、またその後に及ぶこともあ
るが、いづれの場合も、上記のように溶湯の鋳造
と併行して行なえば、投与量が多い場合でも、溶
湯が凝固をはじめるまでの間に、所定量の硬質粒
子を全量無理なく投与することができる。
上記鋳造においては、硬質粒子の投与とともに
溶湯面上に形成される溶融フラツクスの層厚も増
大する。このフラツクスは前記のように、硬質粒
子の吸着捕捉を目的とするのであるから、その効
果が得られる層厚になれば、それ以上増加させる
必要はなく、通常は約0.5〜2mm程度あれば十分
である。必要以上の増加は、フラツクスの溶融の
ために溶湯が奪われる熱量が増大する結果、溶湯
の降温・粘稠化が進み、硬質粒子の遠心分離が阻
害されるだけ不利である。従つて、かかる不具合
を避けるには、所定量の硬質粒子のうち一部をフ
ラツクスとの複合粉末として投与し、溶湯面上の
溶湯フラツクスの層が適当な層厚になつたのち、
残余の硬質粒子は粒子単体のまゝ投与するとよ
い。
なお、硬質粒子をフラツクスとの複合粉末とし
て、または粒子単体として投与するいづれの場合
にも、溶湯からフラツクスや粒子に奪われる熱量
を補償するために、フラツクスおよび粒子を加熱
し、例えば300℃以上の温度で投与するとよい。
特に、細径鋳物や薄肉鋳物などのように、溶湯の
鋳造量が少い場合や、溶湯量に対し硬質粒子の投
与量が多い場合に、溶湯の流動性を保持し、硬質
粒子の溶湯内での遠心分離を円滑に行なわせるの
に有利である。加熱により酸化し易い粒子であつ
ても、フラツクスで被覆されていれば、酸化を防
ぐことができ、また粒子単体の場合では、例えば
無電解ニツケルめつきなどで粒子表面を被覆して
おけばよい。
本発明の遠心鋳造におけるその他の鋳造条件に
特別の制限はなく、鋳型の回転速度は、例えば鋳
型内壁面での遠心力が50〜100G程度になるよう
に制御され、溶湯の鋳造温度は通常のそれと異な
らず、要すれば硬質粒子に奪われる熱量を補償す
るために、若干高目の温度に調節すればよい。硬
質粒子の投与量は、もちろん所望の混在層の厚さ
に応じて適当に決められる。
かくして得られる鋳物の混在層は、各硬質粒子
が緻密に分散し、粒子間〓が基材金属で充填され
てなる混在状態を呈する。この混在層における硬
質粒子の占める割合(体積率)は好ましくは約70
%前後である。
次に本発明方法を実施例により具体的に説明す
る。
実施例 1 第9図に示すごとき遠心鋳造装置において、金
属溶湯M′をホツパー4にて鋳型1内に鋳造し、
所定の全量を鋳造したのち、硬質粒子Pを溶湯面
の全長にわたりほゞ均等に分散投与した。硬質粒
子Pはフラツクスとの複合粉末として添加治具6
の樋状体7(ほゞ鋳型内の全長にわたる長さを有
する)に装填しておき、樋状体を支持する回転軸
体8により樋状体を矢印aのように反転させるこ
とにより投与した。鋳造条件は次のとおりであ
る。
〔〕 鋳型 (1) 内径:220mm、長さ:100mm。
(2) 回転速度:700rpm(鋳型内壁面での遠心
力60G)。
〔〕 金属溶湯 (1) 成分:C3.32%、Si0.75%、Mn0.66%、
Ni4.35%、Cr1.57%、Mo0.48%、残部Feお
よび不純物。
(2) 鋳造温度:1600℃ (3) 鋳造量:鋳型内溶湯層厚約35mm。
〔〕 硬質粒子−フラツクス複合粉末 硬質粒子(タングステン炭化物(W2C))、
粒径150〜250μm)とフラツクス粉(粒度−
350メツシユ)との混合粉末を300℃に予熱して
投与。投与量8.2Kg。混合粉末における硬質粒
子とフラツクス粉の比は1:0.1(重量比)。投
与後の溶湯面上の溶融フラツクス層厚は4mm。
フラツクス成分:SiO219%、Al2O36%、
CaO38%、Na2O16%、B2O38%、蛍石9%、
その他4%。
〔〕 投与時期 溶湯全量鋳造(所要時間20秒)の1秒後に開
始し、3秒を要して全量投与。
上記鋳造により、外径250mm×長さ100mm×肉
厚35mmの中空円筒状鋳物を得た。比較として、
フラツクスを使用しない点以外は上記と同一の
鋳造条件で同じサイズの中空円筒状鋳物を鋳造
した。
各方法で得られた鋳物の軸方向断面を調査した
結果、比較法の鋳物の混在層の層厚は前記第8図
に示すごとく、中央部位では約3mm、両端部付近
は約15mmと不均一であるのに対し、本発明法によ
る鋳物では、第7図に示すように硬質粒子の偏在
は殆んどなく、混在層Aの層厚は全長・全周にわ
たり約8〜11mmとほゞ均一である。
実施例 2 フラツクス−硬質粒子の複合粉末として被覆粉
末を使用する以外は前記実施例1と同一条件で鋳
物の鋳造を行つた。被覆粉末は、硬質粒子を溶融
フラツクス中に浸漬して引上げる固化したのち、
破砕することにより製造したものである。
得られた鋳物(外径250mm×長さ100mm×肉厚35
mmの中空筒状体)における混在層Aの層厚は前記
実施例1のそれと同様に全長全周にわたり約10〜
13mmとほゞ均一である。
実施例 3 実施例1と同様に第9図に示すごとき鋳造装置
において遠心鋳造を行なつた。フラツクス−硬質
粒子の複合粉末としては、実施例1と同じく、両
者を機械的に混合した混合粉末を使用した。たゞ
し、該混合粉末の投与量は8.0Kgであり、溶湯鋳
造開始後6秒(そのときの鋳型内溶湯層厚は12
mm)に投与を開始し、12秒を要して全量投与し
た。その投与終了時期は溶湯鋳造終了(鋳造開始
後18秒)と同時である。なお、混合粉末は300℃
に予熱した。その他の鋳造条件はすべて実施例1
と同じである。また、比較として、フラツクスを
使用しない点以外は上記と同じ条件で鋳造を行つ
た。得られた各鋳物(外径250mm×長さ100mm×肉
厚35mmの中空円筒体)の軸方向の断面を調べた結
果、比較法による鋳物の混在層厚は前記第8図に
示すように不均一で、中央部位で約5mm、両端部
付近で約15mmであるのに対し、本発明により得ら
れた鋳物における混在層Aは全長全周にわたり約
8〜10.5mmとほゞ均一である。
実施例 4 フラツクス−硬質粒子の複合粉末として被覆粉
末を使用する以外は前記実施例2と同一条件で鋳
物の鋳造を行つた。フラツクス被覆粉末は、硬質
粒子を溶融フラツクス中に浸漬して引上げ固化し
たのち破砕することにより製造したものである。
得られた鋳物(外径250mm×長さ100mm×肉厚35
mmの中空筒状体)における混在層Aの層厚は前記
実施例1のそれと同様に全長全周にわたり約9〜
12mmとほゞ均一である。
なお、各実施例とも、本発明により得られた鋳
物の混在層における硬質粒子は金属Mで被覆さ
れ、粒子間〓が金属で充填された緻密な混在状態
を呈しており、混在層中の硬質粒子が占める割合
は70〜75%(体積率)である。
以上のように、本発明によれば、表層領域に硬
質粒子と金属からなる混在層が全長・全周にわた
つて均一な所望の層厚に形成された鋳物を得るこ
とができ、その混在層によつて確実かつ安定した
高耐摩耗性が保証される。また混在層の内側の金
属層によつて高靭性をも具備する。従つて、例え
ば、圧延用・搬送用ロール類などの用途におい
て、摩耗、衝撃によく耐え、従来材では得られな
い耐久性を発揮する。その他、要するに耐摩耗性
が要求される各種装置・機器用部材として同様の
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図はそれぞれ本発明
に使用されるフラツクス−硬質粒子の複合粉末の
例を示す断面説明図、第4図〜および第5図
はフラツクス−硬質粒子の複合粉末の溶湯面での
状況説明図、第6図は中空円筒状鋳物の断面説
明図、はその部分拡大説明図、第7図および第
8図はそれぞれ中空円筒状鋳物の軸方向部分断面
説明図、第9図は遠心鋳造法を例示する軸方向断
面説明図である。 1:遠心鋳造鋳型、4:溶湯鋳込みホツパー、
6:硬質粒子添加治具、M:金属、P:硬質粒
子、F:フラツクス、A:混在層、B:金属層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 遠心鋳造用鋳型内に鋳込まれた鋳鉄ないし鋳
    鋼溶湯に、溶湯より比重の大きい硬質炭化物粒子
    を添加して溶湯中を遠心移行させ、外周領域に硬
    質炭化物粒子を集中濃化させることにより、金属
    と硬質炭化物粒子とが混在する外層と、実質的に
    金属からなる内層との二層構造を有する鋳物を鋳
    造する方法において、 硬質炭化物粒子を、溶湯および硬質炭化物粒子
    との濡れ性を有するフラツクスで被覆したフラツ
    クス被覆粉末、もしくはフラツクスとの混合粉末
    として鋳型内の溶湯面に、軸方向の全長に亘つて
    均等に分散投与することにより、溶湯面を被覆す
    る溶融フラツクス層を形成して溶湯に硬質炭化物
    粒子を吸着させることを特徴とする耐摩耗鋳物の
    遠心鋳造法。 2 フラツクス被覆粉末およびフラツクス混合粉
    末の硬質炭化物粒子:フラツクスの割合が、1:
    0.01〜1:0.3(重量比)であることを特徴とする
    上記第1項に記載の耐摩耗鋳物の遠心鋳造法。 3 フラツクス被覆粉末またはフラツクス混合粉
    末を加熱して投与することを特徴とする上記第1
    項または第2項に記載の耐摩耗鋳物の遠心鋳造
    法。 4 溶湯面上に形成される溶融フラツクスの層厚
    が0.5mm以上に達した後は、フラツクス被覆粉末
    またはフラツクス混合粉末に代え、硬質炭化物粒
    子のみを軸方向の全長に亘つて均等に分散投与す
    る上記第1項ないし第3項のいずれか1つに記載
    の耐摩耗鋳物の遠心鋳造法。 5 硬質炭化物粒子を加熱して投与することを特
    徴とする上記第4項に記載の耐摩耗鋳物の遠心鋳
    造法。 6 硬質炭化物粒子がタングステン炭化物または
    タングステンチタン炭化物であることを特徴とす
    る上記第1項ないしは第5項のいずれか1つに記
    載の耐摩耗鋳物の遠心鋳造法。
JP10579882A 1982-06-18 1982-06-18 耐摩耗鋳物の遠心鋳造法 Granted JPS58221650A (ja)

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JP10579882A JPS58221650A (ja) 1982-06-18 1982-06-18 耐摩耗鋳物の遠心鋳造法

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JPS58221650A JPS58221650A (ja) 1983-12-23
JPH0338021B2 true JPH0338021B2 (ja) 1991-06-07

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ID=14417135

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57118849A (en) * 1981-01-14 1982-07-23 Kubota Ltd Abrasion resistant centrifugally cast casting of cast iron and its production

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57118849A (en) * 1981-01-14 1982-07-23 Kubota Ltd Abrasion resistant centrifugally cast casting of cast iron and its production

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JPS58221650A (ja) 1983-12-23

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