JPH0337444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、バツク、スーツケースなどのよう
なカバン類に関し、特に外に露出した部分の構造
のための半剛性パネルに関する。

［従来の技術］ バツク、旅行バツク、スーツケースなどを製造
する際には、薄い軽量の材料、たとえば、一般的
な形式のプラスチツク、非常に柔かい布、合成レ
ザー、もしくは非常に薄い皮からなる不織布構造
または織布構造が広く用いられる。このような材
料を用いると、非常に軽くかつ強い最終製品が得
られるため非常に都合がよいが、その最終製品
は、衝撃、落下などに対してはそのカバンの中の
物に何の保護も与えないという欠点がある。さら
に、その製品は、形が崩れかつしわくちやになり
やすく、さらに例えば外ポケツトを閉じるような
垂れ蓋が設けられている場合には、その垂れ蓋も
また、折り曲げられ、しわくちやになつて、開け
閉めに不便になる。なぜならば、それには、その
長さの主な部分に影響を及ぼすラツチ、ヒンジ、
ボタンなどが設けられる必要があるからである。
そのような欠点を除去するために、たとえば厚紙
のような何らかの形式の内部補強を与えるのが実
情であるが、それらは、非常に早く劣化しやす
く、かつ、もしその用品の内部を良い仕上げに見
せようとするならば、裏張りを付ける必要があ
り、その費用は無視できない。

［考案が解決しようとする課題］ したがつて、この考案の課題は、バツク、スー
ツケースなどのカバン類の外部の目に見える部分
の構造に直接用いることができるような半剛性パ
ネルを提供することによつて、軽量な材料で形成
されるカバン類に影響する上述した問題を除去す
ることである。

この考案の目的は、上記課題を解決し、耐衝撃
性を有しかつ一定の剛性をも有するパネルによつ
て外に露出した部分が構成されてなるカバン類を
提供することである。

［課題を解決するための手段］ この考案の上述した課題および目的は、バツ
ク、スーツケースなどのカバン類の部分、特に外
に露出した部分の構造のための半剛性パネルによ
り達成される。この半剛性パネルは、柔かくかつ
可撓性のあるプラスチツク材料から形成され、か
つその一表面には相互に平行に延びかつ実質的に
一定の凸状の円弧断面形状を有する相互に間隔を
隔てられた複数個のリブが形成される。

さらに他の特徴は、添付の図解的な図面を参照
して、この考案による半剛性パネルの以下の詳細
な説明から明らかとなろう。

［実施例］ 第１図は、バツク、スーツケースなどのカバン
類の部分のためのこの考案による半剛性パネルの
斜視図である。

第２図は、前記パネルのリブの主方向に対して
直交した面に沿つた断面図である。

上述の図面を参照すると、この考案による半剛
性パネルが一般に１で示され、それは、バツク、
スーツケースなどの部分、特に人の目にさらされ
る外の部分の構成のためのものである。パネル１
は、平らな表面２を有し、その反対の面には複数
の広くかつ相互に平行になつたリブ３が形成され
ており、そのリブ３の断面形状は、好ましくは凸
状の円弧であり、特定的には半円である。断面が
円弧状または半円状にすることにより、使用時の
摩耗が防止でき、使用者を傷つけることもなく、
またリブ間にゴミがたまることも防止できる。

リブ３は、距離４だけ間隔を隔てられて配置さ
れ、距離４は、矢印Ａ方向のある程度の可撓性を
与えるが、それに対し矢印Ｂにより示されるよう
な対向する方向には、そのリブは曲げに対するあ
る程度のこわさまたは抵抗を与える。

有利には、バネリ１は、一般的な形式のプラス
チツク、好ましくはエチレンビニルアセテートの
材料から、補強、促進および膨潤用充てん剤を加
えて形成される。パネルを構成する材料は、それ
により形成された部分がバツグ製品の他のコンポ
ーネントと直接縫い合わされることができるべき
である。

このパネルは、一つの例として、あらゆる種類
のバツグの底の構成において有利に用いられるこ
とができ、そのようなバツグの底は、上方向に曲
げられかつバツグの前および後側を形成するよう
に延びてもよく、そのパネルはバツグの輪郭形状
に従うように容易に曲がりやすい。このパネルは
また、外から見える垂れ蓋を形成するために用い
られることもでき、したがつてその垂れ蓋は充分
固くかつしわくちやになりにくい。

この考案のカバン類に用いられる半剛性パネル
は、特殊な美的特徴を有し、かつ広範囲の可能な
応用例を与え、それにまたその２つの直交する軸
に沿つて現われる曲げに対する異なる抵抗を与え
るということは、さらに注目されるべきことであ
る。

この用に、この考案は充分にその目的を達成す
る。

上述したように、この考案は、この考案の概念
の範囲から逸脱することなく、多種の修正および
変更が可能である。このように、断面形状、幅、
深さ、およびリブの間隔は、図示されたものと異
なつてもよい。

この考案を実施するに際し、その形状および寸
法とともに、用いられる材料は、前掲の実用新案
登録の請求の範囲において述べられるこの考案の
範囲内で、個別の必要に合うように選択されたど
んなものであつてもよい。

［考案の効果］ この考案によれば、簡単で、比較的製造しやす
く使用するのに便利で、限られた価格で、かつ美
的観点からして満足できるような構造が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案による半剛性パネルの斜視
図である。第２図は、第１図に示された半剛性パ
ネルの断面図である。 図において、１はパネル、３はリブを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柔らかくかつ可撓性のあるプラスチツク材料か
   ら形成され、かつその一表面には相互に平行に延
   びかつ実質的に一定の凸状の円弧断面形状を有す
   る相互に間隔を隔てられた複数個のリブが形成さ
   れた半剛性パネルによつて、外に露出した部分が
   構成されてなる、カバン類。