JPH0337224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は多重鉄心形変流器において、二次コイ
ルを小リング径の鉄心（小径鉄心）に巻回した小
径コイルと大リング径の鉄心（大径鉄心）に巻い
た大径コイルより構成し、小径コイルを大径コイ
ルの内側に同心状に配置することにより一次コイ
ルを縮小し、これによりタンクを小形化し油量を
減少して、変流器全体の重量を軽減することを目
的とするものである。

第１図は従来の多重鉄心形変流器の構成の一例
を示し、リング状同一寸法の複数の鉄心１にそれ
ぞれ巻回した二次コイル２を一次コイル３に交差
して一列に配置し、タンク４に収納し絶縁油５を
充填したものである。

このような構成では一次コイル３の直径は二次
コイル２の数に比例して大きくなり、従つてタン
ク４が大形となり、多量の絶縁油を要すると共に
重量も大となる。

また、二次コイル２の数が増すにつれリング状
鉄心１の直径が大きくなり、磁路が長くなるため
変流器としての特性は悪くなり、さらに、一次コ
イル３およびタンク４の標準化が困難である等の
欠点があつた。

本考案は、従来の配置によるこのような欠点を
解消するもので、以下実施例について詳細に説明
する。

第２図において、二次コイルは小径鉄心６に巻
回した二次コイル７と、大径鉄心８に巻回した二
次コイル９よりなり、二次コイル７は二次コイル
９の内側に同心状に配置し、一次コイル３と交差
した構造とする。なお二次コイル７と９の各個数
は、一次コイル３の小形化に適当なように選定す
る。同図は第１図における６個の二次コイルを内
側の２個の二次コイル７と外側の４個の二次コイ
ル９とに分けて配置した場合を示す。

このような構成によるときは、二次コイルが内
側と外側との二重配置にされているため、従来の
ように二次コイルを一列に配置した場合に比べ占
積率が高くなり、二次コイルの集合幅は従来より
はるかに縮小し、従つて一次コイル３の直径も小
さくなる。このためタンク４も小形化されて絶縁
油５も減少し、全体の重量は従来よりはるかに軽
減される。また、内側すなわち小径鉄心６に巻回
した二次コイル７は磁路長が短くなり特性が良好
になつて、特に計器用巻線として適当なものとな
る。

このように、本考案によるときは多重鉄心形変
流器において、小径鉄心に巻回した二次コイルを
大径鉄心に巻回した二次コイルの内側に同心状に
配置することにより、一次コイルの直径を縮小す
ることができ、これによりタンクが小形化される
と共に油量も減少し、変流器全体の小形化、軽量
化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の多重鉄心形変流器の一例を示す
断面図、第２図は本考案の実施例を示す断面図で
ある。 ６……小径鉄心、７……小径二次コイル、８…
…大径鉄心、９……大径二次コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一次コイルをリング状に形成してなる多重鉄心
   形変流器において、上記一次コイルに交差する複
   数のリング状の鉄心をリング径の異なる大径鉄心
   と小径鉄心より構成し、上記小径鉄心に巻回した
   二次コイルを上記大径鉄心に巻回した二次コイル
   の内側に同心状に配置したことを特徴とする変流
   器。