JPH0334951Y2 - - Google Patents
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- JPH0334951Y2 JPH0334951Y2 JP1985112661U JP11266185U JPH0334951Y2 JP H0334951 Y2 JPH0334951 Y2 JP H0334951Y2 JP 1985112661 U JP1985112661 U JP 1985112661U JP 11266185 U JP11266185 U JP 11266185U JP H0334951 Y2 JPH0334951 Y2 JP H0334951Y2
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Landscapes
- Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野
この考案はICやLSIあるいはハイブリツトICな
どの集積回路に用いる基板に関するものである。
どの集積回路に用いる基板に関するものである。
従来の技術
周知のようにこの種の集積回路は、シリコン製
の基板の表面にフオトエツチングや拡散、蒸着な
どの方法によつてトランジスタやダイオード等の
素子を多数含む回路を形成したものであり、小型
で信頼性が高く、また安価であるなどの優れた利
点を有している。しかし集積回路は、パツケージ
に密封した構成であるから、発熱による出力の制
約を受け、したがつて高出力ICやハイブリツト
ICでは、パツケージに放熱フインを取付けて熱
放散を積極的に行なつたり、あるいはプリント基
板に取付けた状態で強制換気を行なつて冷却を促
進したりすることが行なわれている。
の基板の表面にフオトエツチングや拡散、蒸着な
どの方法によつてトランジスタやダイオード等の
素子を多数含む回路を形成したものであり、小型
で信頼性が高く、また安価であるなどの優れた利
点を有している。しかし集積回路は、パツケージ
に密封した構成であるから、発熱による出力の制
約を受け、したがつて高出力ICやハイブリツト
ICでは、パツケージに放熱フインを取付けて熱
放散を積極的に行なつたり、あるいはプリント基
板に取付けた状態で強制換気を行なつて冷却を促
進したりすることが行なわれている。
考案が解決しようとする問題点
しかるに上述した従来の冷却のための手段は、
パツケージに密封した状態での外部との熱授受を
促進するためのものであるが、発熱源はセラミツ
ク基板上に形成した回路であるから、その回路か
ら放熱フイン等の外部に対する放熱部までの熱移
動を積極的に行なわなければ、効率的な冷却とは
なり得ない。この点に関して従来ではとくに願み
られていず、集積回路の高出力化を図るうえで、
未だ改良すべき余地があつた。
パツケージに密封した状態での外部との熱授受を
促進するためのものであるが、発熱源はセラミツ
ク基板上に形成した回路であるから、その回路か
ら放熱フイン等の外部に対する放熱部までの熱移
動を積極的に行なわなければ、効率的な冷却とは
なり得ない。この点に関して従来ではとくに願み
られていず、集積回路の高出力化を図るうえで、
未だ改良すべき余地があつた。
この考案は上記の事情に鑑み、熱伝導性に優
れ、したがつて高出力化を図ることのできる集積
回路用基板を提供することを目的とするものであ
る。
れ、したがつて高出力化を図ることのできる集積
回路用基板を提供することを目的とするものであ
る。
問題点を解決するための手段
この考案は、発熱源から外部への放熱部分まで
の熱移動を促進するための基板であつて、熱輸送
を行なう凝縮性流体をのみを封入した密閉空洞部
を内部に形成し、かつ毛細管圧力を生じさせるよ
う空洞部の内部に形成した狭幅部の内面に、前記
凝縮性流体に対する濡れ性の良い被膜を形成した
ことを特徴とするものである。
の熱移動を促進するための基板であつて、熱輸送
を行なう凝縮性流体をのみを封入した密閉空洞部
を内部に形成し、かつ毛細管圧力を生じさせるよ
う空洞部の内部に形成した狭幅部の内面に、前記
凝縮性流体に対する濡れ性の良い被膜を形成した
ことを特徴とするものである。
作 用
基板はその上に直接回路を形成するものである
から、発熱源と実質的に一体であるが、この考案
の基板では、空洞部がヒートパイプとなり、凝縮
性流体が熱を受けて蒸発気化し、その蒸気が空洞
部内を温度の低い部分に流れた後に放熱して凝縮
液化するので、凝縮性流体が相変化(状態変化)
に伴う潜熱として熱輸送を行ない、その熱量が極
めて大きいから、基板全体としての熱伝導性が良
好となる。特にこの考案においては、狭幅部の内
面の凝縮性流体に対する濡れ性が良好であるか
ら、高い毛細管圧力を生じさせることができるう
えに、液相の凝縮性流体の流路と気相の凝縮性流
体の流路とを峻別でき、したがつて凝縮性流体の
循環流動が良好となつて、基板全体としての熱伝
導性が優れたものとなる。
から、発熱源と実質的に一体であるが、この考案
の基板では、空洞部がヒートパイプとなり、凝縮
性流体が熱を受けて蒸発気化し、その蒸気が空洞
部内を温度の低い部分に流れた後に放熱して凝縮
液化するので、凝縮性流体が相変化(状態変化)
に伴う潜熱として熱輸送を行ない、その熱量が極
めて大きいから、基板全体としての熱伝導性が良
好となる。特にこの考案においては、狭幅部の内
面の凝縮性流体に対する濡れ性が良好であるか
ら、高い毛細管圧力を生じさせることができるう
えに、液相の凝縮性流体の流路と気相の凝縮性流
体の流路とを峻別でき、したがつて凝縮性流体の
循環流動が良好となつて、基板全体としての熱伝
導性が優れたものとなる。
実施例
以下、この考案の実施例を添付の図面を参照し
て説明する。
て説明する。
第1図はこの考案の一実施例を示す部分断面斜
視図であつて、単結晶シリコン板等の基板用板材
1は数百μm程度の厚さであり、その板材1に所
定長さのV溝2が刻設されるとともに、その上部
開口端がシリコン板やパイレツクスガラスなどの
蓋板3によつて密閉され、その結果、板材1の内
部に面方向に沿つて所定長さの三角形断面空洞部
4が形成されている。この空洞部4の下側の頂角
部分が、後述する凝縮性流体に対して毛細管圧力
を生じさせる狭幅部5となつており、その狭幅部
5の内面すなわち空洞部4の内面のうち約下半分
に凝縮性流体に対する濡れ性の良好な被膜6が形
成されている。その被膜6としては、凝縮性流体
に応じて各種のものを使用でき、例えば水を凝縮
性流体とした場合には、前記被膜はSiO2やSi3N4
あるいはSiCからなる被膜とすることができる。
そして前記空洞部4内には、空気等の非凝縮性気
体を排気した状態で、水等の凝縮性流体7が作動
流体として封入されており、したがつて空洞部4
はヒートパイプとして構成されている。なお、前
記空洞部4の寸法は、一例として、幅200μm、長
さ10mm程度に設定されている。
視図であつて、単結晶シリコン板等の基板用板材
1は数百μm程度の厚さであり、その板材1に所
定長さのV溝2が刻設されるとともに、その上部
開口端がシリコン板やパイレツクスガラスなどの
蓋板3によつて密閉され、その結果、板材1の内
部に面方向に沿つて所定長さの三角形断面空洞部
4が形成されている。この空洞部4の下側の頂角
部分が、後述する凝縮性流体に対して毛細管圧力
を生じさせる狭幅部5となつており、その狭幅部
5の内面すなわち空洞部4の内面のうち約下半分
に凝縮性流体に対する濡れ性の良好な被膜6が形
成されている。その被膜6としては、凝縮性流体
に応じて各種のものを使用でき、例えば水を凝縮
性流体とした場合には、前記被膜はSiO2やSi3N4
あるいはSiCからなる被膜とすることができる。
そして前記空洞部4内には、空気等の非凝縮性気
体を排気した状態で、水等の凝縮性流体7が作動
流体として封入されており、したがつて空洞部4
はヒートパイプとして構成されている。なお、前
記空洞部4の寸法は、一例として、幅200μm、長
さ10mm程度に設定されている。
ここで上記の基板の製造方法の一例を簡単に説
明すると、まず単結晶シリコン板(シリコンウエ
ハー)を用意し、その表面に酸化層を形成した
後、光硬化性樹脂(フオトレジスト)を塗布し、
所定のパターンのフオトマスクを用いて紫外線に
露光させ、ついで必要部分の樹脂を溶剤で除去す
るとともに、その部分の酸化層を除去し、その後
他の部分の樹脂を溶剤で除去する。こうして酸化
層の一部に穴をあけた後、シリコンを溶かす異方
性エツチング用試薬によつて細溝を刻み込む。こ
こで、異方性エツチング用試薬とは、結晶の空隙
格子中での異なる方向における腐食割合が相違す
る特殊な酸の混合液である。そしてシリコンウエ
ハーの表面から酸化層を除去した後に、細溝の開
口部にシリコン製薄板等の蓋板を陽極処理接着法
等の適当な方法によつて取付けて細溝を密閉し、
空洞部とする。このような接合を行なうにあたつ
て、非凝縮性気体を排気することと併せて、凝縮
性流体を封入することは勿論である。
明すると、まず単結晶シリコン板(シリコンウエ
ハー)を用意し、その表面に酸化層を形成した
後、光硬化性樹脂(フオトレジスト)を塗布し、
所定のパターンのフオトマスクを用いて紫外線に
露光させ、ついで必要部分の樹脂を溶剤で除去す
るとともに、その部分の酸化層を除去し、その後
他の部分の樹脂を溶剤で除去する。こうして酸化
層の一部に穴をあけた後、シリコンを溶かす異方
性エツチング用試薬によつて細溝を刻み込む。こ
こで、異方性エツチング用試薬とは、結晶の空隙
格子中での異なる方向における腐食割合が相違す
る特殊な酸の混合液である。そしてシリコンウエ
ハーの表面から酸化層を除去した後に、細溝の開
口部にシリコン製薄板等の蓋板を陽極処理接着法
等の適当な方法によつて取付けて細溝を密閉し、
空洞部とする。このような接合を行なうにあたつ
て、非凝縮性気体を排気することと併せて、凝縮
性流体を封入することは勿論である。
上述した構成の基板をモノリシツクICあるい
はLSIとするためには、いずれか一方の面にエピ
タキシヤル層を形成するとともに、その表面に酸
化膜を形成し、しかる後通常の方法によりフオト
エツチングおよび拡散を繰返し行なつて多数の素
子を形造る。またハイブリツドICとする場合に
は、印刷の手法、あるいは蒸着やスパツタリング
等によつて回路を作り、ついでチツプを取付け
る。
はLSIとするためには、いずれか一方の面にエピ
タキシヤル層を形成するとともに、その表面に酸
化膜を形成し、しかる後通常の方法によりフオト
エツチングおよび拡散を繰返し行なつて多数の素
子を形造る。またハイブリツドICとする場合に
は、印刷の手法、あるいは蒸着やスパツタリング
等によつて回路を作り、ついでチツプを取付け
る。
こうして作られた集積回路は、通電によつて発
熱するが、その熱によつて前記空洞部4内の凝縮
性流体7が蒸発するとともに、その蒸気が空洞部
4内の温度の低い部分へ流れて放熱し、凝縮液化
するので、通電に伴つて生じた熱は前記凝縮性流
体7の潜熱として温度の低い部分へ輸送される。
また放熱して凝縮液化した前記凝縮性流体7は、
前記狭幅部5において生じる毛細管圧力によつて
還流し、その結果、凝縮性流体7は蒸発および凝
縮を行ないつつ循環流動し、継続して熱輸送を行
なう。特に上記の基板にあつては、狭幅部5での
濡れ性に優れているから、液相の凝縮性流体7が
積極的に狭幅部5に入り込み、また狭幅部5での
毛細管圧力が高くなるために、液相の凝縮性流体
の還流が迅速化され、その結果、空洞部4内での
熱輸送能力が高くなる。したがつて流体の潜熱と
しての輸送量は極めて大きいから、前記空洞部4
を、基板の強度を損わない程度に連続して複数設
けるとともに、パツケージに取付けた放熱フイン
等の放熱部分に適当な熱的コネクターを介して基
板を連結することにより、極めて効率良く冷却す
ることができる。
熱するが、その熱によつて前記空洞部4内の凝縮
性流体7が蒸発するとともに、その蒸気が空洞部
4内の温度の低い部分へ流れて放熱し、凝縮液化
するので、通電に伴つて生じた熱は前記凝縮性流
体7の潜熱として温度の低い部分へ輸送される。
また放熱して凝縮液化した前記凝縮性流体7は、
前記狭幅部5において生じる毛細管圧力によつて
還流し、その結果、凝縮性流体7は蒸発および凝
縮を行ないつつ循環流動し、継続して熱輸送を行
なう。特に上記の基板にあつては、狭幅部5での
濡れ性に優れているから、液相の凝縮性流体7が
積極的に狭幅部5に入り込み、また狭幅部5での
毛細管圧力が高くなるために、液相の凝縮性流体
の還流が迅速化され、その結果、空洞部4内での
熱輸送能力が高くなる。したがつて流体の潜熱と
しての輸送量は極めて大きいから、前記空洞部4
を、基板の強度を損わない程度に連続して複数設
けるとともに、パツケージに取付けた放熱フイン
等の放熱部分に適当な熱的コネクターを介して基
板を連結することにより、極めて効率良く冷却す
ることができる。
考案の効果
以上の説明で明らかなようにこの考案において
は、熱輸送を行なう凝縮性流体を封入した空洞部
において毛細管圧力を生じさせる狭幅部の内面に
濡れ性の良い被膜を形成したから、液相の凝縮性
流体が積極的に狭幅部に入り込み、かつ毛細管圧
力が高くなるため、液相の凝縮性流体の流路と気
相の凝縮性流体の流路とが峻別されるとともに、
液相の凝縮性流体の還流が積極化され、その結
果、空洞部内での熱輸送が良好になり、ひいては
基板全体としての熱伝導性が優れ、高出力化を図
ることのできる基板を得ることができる。
は、熱輸送を行なう凝縮性流体を封入した空洞部
において毛細管圧力を生じさせる狭幅部の内面に
濡れ性の良い被膜を形成したから、液相の凝縮性
流体が積極的に狭幅部に入り込み、かつ毛細管圧
力が高くなるため、液相の凝縮性流体の流路と気
相の凝縮性流体の流路とが峻別されるとともに、
液相の凝縮性流体の還流が積極化され、その結
果、空洞部内での熱輸送が良好になり、ひいては
基板全体としての熱伝導性が優れ、高出力化を図
ることのできる基板を得ることができる。
第1図はこの考案の実施例を示す部分断面拡大
斜視図である。 1……板材、4……空洞部、5……狭幅部、6
……被膜、7……凝縮性流体。
斜視図である。 1……板材、4……空洞部、5……狭幅部、6
……被膜、7……凝縮性流体。
Claims (1)
- 基板用の板材の内部に密閉空洞部が形成される
とともに、その空洞部内に蒸発凝縮を行なつて循
環流動することにより熱輸送を行なう凝縮性流体
のみが封入され、かつ前記空洞部内に毛細管圧力
を生じさせるに充分な細い狭幅部が長手方向に沿
つて形成され、その狭幅部の内面に前記凝縮性流
体に対する濡れ性の良い被膜が形成されているこ
とを特徴とする熱伝導性の良い集積回路用基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985112661U JPH0334951Y2 (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985112661U JPH0334951Y2 (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6221591U JPS6221591U (ja) | 1987-02-09 |
JPH0334951Y2 true JPH0334951Y2 (ja) | 1991-07-24 |
Family
ID=30993741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985112661U Expired JPH0334951Y2 (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0334951Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3896840B2 (ja) * | 2001-12-13 | 2007-03-22 | ソニー株式会社 | 冷却装置、電子機器装置及び冷却装置の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5710953A (en) * | 1980-06-23 | 1982-01-20 | Mitsubishi Electric Corp | Semiconductor device |
JPS5754396A (ja) * | 1980-09-19 | 1982-03-31 | Hitachi Ltd | Futsutoreikyakusochi |
-
1985
- 1985-07-23 JP JP1985112661U patent/JPH0334951Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5710953A (en) * | 1980-06-23 | 1982-01-20 | Mitsubishi Electric Corp | Semiconductor device |
JPS5754396A (ja) * | 1980-09-19 | 1982-03-31 | Hitachi Ltd | Futsutoreikyakusochi |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6221591U (ja) | 1987-02-09 |
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