JPH0334763Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ 本考案は、定着ローラから用紙を剥離するため
の複数個の剥離爪を備える複写機に係り、特に剥
離爪を交換可能にユニツト化した定着ローラ用剥
離装置に関する。

＜従来技術及びその欠点＞ 従来、複写機に使用される定着ローラ用剥離装
置は、コピー枚数が増えるにつれて、その爪が摩
耗したり、或いは爪の先端にトナーや異物等が付
着し、その付着物が固化することによつて定着ロ
ーラの表面を損傷させるなどの問題があつた。

これ迄、かゝる問題を解決するため、上部ロー
ラ用と下部ローラ用の剥離爪にそれぞれ複数個分
離して設けられているこれら剥離爪をそれぞれ複
写機本体から取り外し交換するようにしていた為
に、多大の交換時間と手間を要する欠点があつ
た。

また、これ迄、定着ローラ用剥離装置の摩耗や
その表面の損傷等に起因して、定着ローラに対す
る剥離爪の当接位置を変更する場合、所定枚数、
例えば４万枚コピーを取る毎にサービス員が、剥
離爪を個々に適当な位置へずらす作業を行つて変
更していた為、多大の変更時間と手間を要する欠
点があつた。

＜本考案の目的＞ 本考案は、上記従来の諸欠点を解消するために
なされたもので、その目的とするところは、上部
及び下部ローラ用剥離爪をユニツト化することに
よつて剥離爪の交換を極めて容易にし、交換時間
と手間を省くことである。また、他の目的は、剥
離爪を支持するユニツトホルダーを用紙搬送部と
して用いることができ、又定着ローラに対する剥
離爪の当接位置が簡単に変更でき、作業性を著し
く向上させることである。

さらに他の目的及び特徴は以下の説明から容易
に理解される。

＜本考案の構成＞ 上部ローラと下部ローラで構成される定着ロー
ラから用紙を剥離するため、前記上部ローラ用の
剥離爪と前記下部ローラ用の剥離爪をそれぞれ回
動可能に支持するとともに上下の剥離爪の間に定
着後の用紙の通過部を形成してなるユニツトホル
ダーを着脱可能に設け、このホルダーの交換もし
くは取付位置によつて、剥離爪の交換もしくは剥
離爪の定着ローラに対する当接位置が自在に変更
できる構成とした。

＜実施例＞ 第１図において、１は定着ローラであり、上部
ローラ（ヒートローラ）１ａと下部ローラ（圧着
ローラ）１ｂで構成されており、上部ローラは例
えばコピーの乾燥を行ない下部ローラは乾燥効果
を上げ、送りを行うものである。

２，３はそれぞれ定着ローラ１から用紙を剥離
するための上部ローラ用の剥離爪及び下部ローラ
用の剥離爪である。これら上部及び下部ローラ用
の剥離爪２，３はそれぞれ後述する略Ｖ字形のユ
ニツトホルダー４に回動可能に支持されている。
また、上部ローラ用剥離爪２はコイルやスプリン
グ等（図示せず）によつて矢印Ａ方向に、また下
部ローラ用剥離爪３は同様に矢印Ｂ方向に付勢さ
れる。

第２図及び第３図は、上部及び下部ローラ用の
剥離爪２，３を可動可能に支持するユニツトホル
ダーの斜視図及びその正面図を表わしている。図
において、定着ローラは示されていない。

まず、複数個の上部ローラ用剥離爪２はシヤフ
ト５にそれぞれ支持され、シヤフトはネジ等によ
りユニツトホルダー４に固定される。同様に複数
個の下部ローラ用剥離爪３はシヤフト６にそれぞ
れ支持される。即ち、複数個の上部及び下部ロー
ラ用の剥離爪２，３がユニツトホルダーの交換に
より自動的に剥離爪の交換が行なえる。上部及び
下部ローラ用の剥離爪２，３は図示の如く互いに
対向しない様に取付位置をズラして設け、互いに
衝突しない様に構成される。

さらに、ユニツトホルダー４には定着後の用紙
が通過する切欠部４１と、定着後の用紙を搬送す
るための用紙搬送部４２が一体に形成されてい
る。

さらに、ユニツトホルダー４には、このユニツ
トホルダーを複写機本体に定着ローラの所定位置
に剥離爪が当接するように取付ける場合、剥離爪
２，３の定着ローラ１に対する当接位置を変更し
調整するための２個の調整孔４３，４４が設けら
れる。調整孔４３，４４は、例えば最初右寄りに
ユニツトホルダーを複写機本体にネジ止めをし、
所定枚数コピーした後は、左寄りにユニツトホル
ダーを複写機本体にネジ止めすることにより、剥
離爪の定着ローラに対する当接位置を変えること
ができるものである。この場合、調整孔の中間位
置を順次選択すれば無数の調整位置を決定するこ
とができる。

＜効果＞ 以上説明した様に本考案の定着ローラ用剥離装
置によれば、ユニツトホルダーごと剥離爪を交換
することが可能となるから、爪を破損させたり手
に触れて怪我をすることもなく剥離爪の交換が極
めて容易となり、交換性を良くし、交換時間及び
手間が著しく短縮される。

また、ユニツトホルダーに調整孔及び用紙搬送
部を設けることができ、その場合には、剥離爪の
定着ローラに対する当接位置を簡単に変更でき、
従来欠点を除去でき、作業性を著しくアツプさ
せ、また用紙をスムーズに搬送できる利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の定着ローラ用剥離装置の一実
施例を示す概略構成図、第２図は同上装置に使用
される一実施例のユニツトホルダーの外観斜視
図、第３図は同上ユニツトホルダーの正面図を示
す。 符号の説明、１：定着ローラ、１ａ：上部ロー
ラ、１ｂ：下部ローラ、２：上部ローラ用剥離
爪、３：下部ローラ用剥離爪、４：ユニツトホル
ダー、４２：用紙搬送部、４３，４４：調整孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上部ローラと下部ローラとで構成された定着
   ローラから用紙を剥離するために前記ローラの
   夫々に当接させた複数の剥離爪を備えてなる定
   着ローラ用剥離装置において、 前記上部ローラ用の剥離爪と前記下部ローラ
   用の剥離爪とを夫々回動可能に支持するととも
   に上下の剥離爪の間に定着後の用紙の通過部を
   形成してなるユニツトホルダーを着脱可能に設
   け、 前記ユニツトホルダーごと剥離爪を交換可能
   としたことを特徴とする定着ローラ用剥離装
   置。 ２ ユニツトホルダーが、定着ローラから剥離さ
   れた用紙を搬送するための用紙搬送部を有して
   なる実用新案登録請求の範囲第１項記載の定着
   ローラ用剥離装置。 ３ ユニツトホルダーが、上部及び下部ローラ用
   剥離爪の定着ローラに対する当接位置を変更し
   調整するために複数個の調整孔を有してなる実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の定着ローラ
   用剥離装置。 ４ ユニツトホルダーに支持される上部ローラ用
   剥離爪と下部ローラ用剥離爪とが互いに対向し
   ないように取付位置をずらして設けられてなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の定着ロー
   ラ用剥離装置。