JPH0334202Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はゴルフ用手袋に関し、さらに詳しくは
ゴルフクラブのグリツプ握持時に特に重要な役割
をする親指袋の構造に関するものである。

（従来技術） ゴルフ用手袋を装着して、ゴルフクラブをスイ
ングする際には、特に親指袋の装着感覚が重要と
なる。又、ゴルフ用手袋を装着して、ゴルフクラ
ブのグリツプを握持する際には、グリツプを軽く
握つた状態から該グリツプをしぼり込む（手首を
回転させる）ようにして握り締めるが、そのとき
に、親指袋とグリツプ間に発生する摩擦力によつ
て該親指袋が親指に対してねじれるような作用が
働く。このような親指袋のねじれ作用は、手袋装
着時において親指袋にたるみが多いほど大きくな
る。

ところで、従来のゴルフ用手袋は、柔軟ではあ
るが伸縮性に乏しい天然皮革又は合成皮革などに
よつて形成されており、又、手の大きさに応じて
数種のサイズ（例えばＳ，Ｍ，Ｌなどのサイズ）
のものが製作されている。

ところが、従来のゴルフ用手袋では、その大き
さ（特に親指袋の長さ及び太さ）が手に適合して
いる場合は、ゴルフクラブのスイング時に特に重
要な親指袋の装着感覚が比較的良好であるが、大
きい目（特に親指袋の太さにおいて）の手袋を手
に装着した場合には、親指袋部分にたるみができ
て、ゴルフクラブのグリツプ握持時に上記したよ
うに親指袋にねじれが生じ易くなるという問題が
あつた。尚、手に対して小さい目の手袋を装着し
たときには、グリツプ握り時において親指袋は比
較的ねじれ難くなるが、手（又は指）が窮屈にな
りすぎて装着感覚が悪くなり、又、手袋全体の大
きさが手に適合する場合であつても指の太さによ
つて指袋（親指袋）部分が窮屈になつた指袋にた
るみができたりすることがある。尚、親指袋が親
指に対してねじれると、見映えを損ねるとともに
親指の握り感覚が微妙に変化してプレーに悪影響
を及ぼすことがある。

尚、公知の手袋の中には、第３図（実公昭58−
45749号公報）に示すように、親指袋２′の下部に
伸縮物１１′を取付けたものが知られているが、
この伸縮物１１′は親指袋２′が上方（指先側）に
ずれないようにするためのものであり、親指袋
２′のねじれを防止する作用はほとんどない。

（考案の目的） 本考案は、上記した従来のゴルフ用手袋の問題
点に鑑み、サイズの大きい目（特に親指袋の太さ
において）の手袋であつても親指袋のたるみを取
ることができ、それによつてゴルフクラブのグリ
ツプ握持時に親指袋がねじれ難くなるようにした
ゴルフ用手袋を提供することを目的とするもので
ある。

（目的を達成するための手段） 本考案のゴルフ用手袋は、親指袋における、手
袋装着時に親指の先端から第１番目の関節と第２
番目の関節が位置する各部位間に、前記親指袋の
横方向に伸縮する伸縮ゴムを取付けたことを特徴
としている。

（作用） 本考案のゴルフ用手袋は、上記伸縮ゴムにより
親指袋の横方向のたるみを取ることができるとい
う作用がある。

（実施例） 第１図及び第２図を参照して本考案の実施例を
説明すると、この実施例のゴルフ用手袋１は、比
較的柔軟な天然皮革又は合成皮革などの材料によ
つて縫製されている。尚、天然皮革においては、
縦方向と横方向の伸縮量が若干異なるが、この実
施例では、親指袋形成用の材料は、その伸縮量の
大きい方向が手袋の横方向（幅方向）に向くよう
にして裁断されている。

親指袋２には、手袋装着時に親指Ｆの先端から
第１番目の関節Faと第２番目の関節Fbが位置す
る各部位２ａ，２ｂの間（この実施例では親指袋
２の長さ方向のほぼ中間部）に、親指袋の横方向
に伸縮する伸縮ゴム１０を取付けている。尚、こ
の実施例では、伸縮ゴム１０は親指袋２の甲側３
の内面に縫い付けられており、この手袋１を装着
してゴルフクラブのグリツプを握つたときに該伸
縮ゴム１０が親指とグリツプの間に挟まらないよ
うにしている。

この親指袋２では、その自然状態においてはそ
の甲側３が伸縮ゴム１０によつて横方向に縮めら
れて、該伸縮ゴム１０の取付部付近では親指袋２
の外形が手袋装着者の親指Ｆの外形より小さくな
り、又内部に親指Ｆを差し込むと第２図において
鎖線図示する如く親指袋甲側３部分が横方向に押
し拡げられるようになつている。

この手袋１を装着した状態では、親指袋２部分
は、その甲側３が伸縮ゴム１０によつて横方向に
縮められるため、親指袋２における材料のたるみ
がなくなり、親指Ｆに適度の締付力でもつて密着
するようになる。従つて親指袋２と親指Ｆとの間
の摩擦力が大きくなる。そしてこの手袋１を装着
してゴルフクラブのグリツプを握持するときに
は、親指袋２と親指Ｆとの間の摩擦力が大きくな
ることにより、該親指袋２が親指Ｆに対して滑り
難くなる（ねじれ難くなる）。

（考案の効果） 本考案のゴルフ用手袋は、親指袋２に横方向に
伸縮する伸縮ゴム１０を取付けているので、手袋
装着時に親指袋２の材料のたるみを取ることがで
きるとともに、親指袋２と親指Ｆとの間の摩擦力
が大きくなるため、この手袋を装着してゴルフク
ラブのグリツプを握持するときに親指袋２が親指
Ｆに対して滑り難く、従つて該親指袋２がねじれ
難くなつて手袋装着感覚が悪くならずしかも見映
えも悪くならないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるゴルフ用手袋
の平面図、第２図は第１図の−断面図、第３
図は従来の手袋の斜視図である。 ２……親指袋、２ａ……第１番目の関節が位置
する部位、２ｂ……第２番目の関節が位置する部
位、１０……伸縮ゴム、Ｆ……親指、Fa……第
１番目の関節、Fb……第２番目の関節。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 親指袋２における、手袋装着時に親指Ｆの先端
   から第１番目の関節Faと第２番目の関節Fbが位
   置する各部位２ａ，２ｂ間に、前記親指袋２の横
   方向に伸縮する伸縮ゴム１０を取付けたことを特
   徴とするゴルフ用手袋。