JPH0332816Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、家具等を組み立てる２枚の板体どう
しを例えば直角状に結合するために使用するジヨ
イントの一部品である中折れ杆に関するものであ
る。

（従来の技術及びその問題点） 従来のこの種の組立ジヨイントは、２本の棒状
体を枢着支軸により中折れ可能に互いに枢着連結
し、両棒状体の他端には小径軸部を介して棒出頭
部が連設して成る中折れ杆と、前記両棒状体の棒
出頭部に夫々係合し且つ回転することにより各棒
状体を引き寄せる回転カムとから構成されてい
る。このような従来のジヨイントでは、前記中折
れ杆を構成する２本の棒状体を互いに枢着連結す
るための蝶番構造によつて、２本の棒状体の内端
部の加工と組み立てに多大の工数が必要であり、
コスト高になる欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記のような従来の問題点を解決し得
る中折れ杆を提案するものであつて、その特徴
は、２本の断面真円形棒状体の内端を夫々球面形
に形成すると共に、この球面形内端どうしを同心
状のワイヤーで折曲可能に接続し、両棒状体の外
端には小径軸部を介して棒出頭部を連設した点に
ある。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を添付の例示図に基づ
いて説明すると、第１図及び第２図に示す本考案
の中折れ杆１は、２本の断面真円形の棒状体２，
３の内端２ａ，３ａを球面に成形すると共に、こ
の球面形内端２ａ，３ａの中心から軸心にそつて
適当深さの穴２ｂ，３ｂを形成し、所定長さのワ
イヤー４の両端部を前記各穴２ｂ，３ｂに挿入し
てハンダ付け、カシメ等適当な方法に固着するこ
とにより、両棒状体２，３を直角状態まで折曲可
能に接続し、更に両棒状体２，３の外端には同心
状に延出する小径軸部５，６を介して外径が前記
棒状体２，３と同一の棒出頭部７，８を連設して
成るものである。

上記のように構成された本考案の中折れ杆１の
使用例を第３図及び第４図に基づいて説明する
と、互いに当接する端面１０ａ，１１ａを45度に
傾斜切削された２枚の板体１０，１１に、前記端
面１０ａ，１１ａから板面にそつて前記棒状体
２，３を密に挿入し得る直径の棒状体挿入穴１
２，１３を穿設すると共に、各板体１０，１１の
外側面（又は内側面）には前記棒状体挿入穴１
２，１３の内端と連通する回転カム嵌合穴１４，
１５を穿設する。そして各棒状体挿入穴１２，１
３に中折れ杆１の各棒状体２，３を棒出頭部７，
８から挿入し、回転カム嵌合穴１４，１５に嵌合
させた回転カム１６，１７内に各棒出頭部７，８
を遊嵌させる。そして各回転カム１６，１７を所
定方向に回転させ、夫々の偏心カム面１６ａ，１
７ａと係合する前記棒出頭部７，８を介して棒状
体２，３をその軸心方向に引き寄せ、板体１０，
１１を端面１０ａ，１１ａどうし互いに圧接させ
る。

前記回転カム１６，１７は従来周知のものであ
るから、構造及び作用の詳細な説明は省略する。

（考案の作用及び効果） 以上のように実施し且つ使用し得る本考案の家
具等の組立ジヨイント用中折れ杆を使用すること
により、従来周知の回転カムと組み合わせて２枚
の板体を直角状等任意の角度で結合することが出
来る。しかも本考案の構成によれば、２本の棒状
体を帯鋼ではなくワイヤーで接続し、更に当該ワ
イヤーで接続する両棒状体の内端は球面形に形成
したので、中折れ杆の折曲方向が規制されず、使
用に際して中折れ杆の向きを考慮する必要がなく
なり、当該中折れ杆を使用する組立て作業を能率
良く行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は側面図、第２図は中央縦断面図、第３
図は使用状態を示す縦断側面図、第４図は回転カ
ムと中折れ杆端部との係合状態を示す縦断面図で
ある。 １……本考案の中折れ杆、２，３……棒状体、
４……ワイヤー、５，６……小径軸部、７，８…
…棒出頭部、１２，１３……棒状体挿入穴、１
４，１５……回転カム嵌合穴、１６，１７……回
転カム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２本の断面真円形棒状体の内端を夫々球面形に
   形成すると共に、この球面形内端どうしを同心状
   のワイヤーで折曲可能に接続し、両棒状体の外端
   には小径軸部を介して膨出頭部を連設して成る家
   具等の組立ジヨイント用中折れ杆。