JPH0331701B2 - - Google Patents

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JPH0331701B2
JPH0331701B2 JP56130349A JP13034981A JPH0331701B2 JP H0331701 B2 JPH0331701 B2 JP H0331701B2 JP 56130349 A JP56130349 A JP 56130349A JP 13034981 A JP13034981 A JP 13034981A JP H0331701 B2 JPH0331701 B2 JP H0331701B2
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JP
Japan
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formula
compound
acid
pentene
compounds
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JP56130349A
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JPS5791958A (en
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Bei Fuiritsupu
Geruharuto Furitsu
Jun Misheru
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Merrell Toraude et Cie
Original Assignee
Merrell Toraude et Cie
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Publication date
Application filed by Merrell Toraude et Cie filed Critical Merrell Toraude et Cie
Publication of JPS5791958A publication Critical patent/JPS5791958A/ja
Publication of JPH0331701B2 publication Critical patent/JPH0331701B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は生物体内におけるポリアミン生成にか
かわり合うデカルボキシラーゼ酵素の生体内阻害
剤である、新規な薬剤学的に有用なフツ素化アル
ケニレンジアミン誘導体類に関する。本発明はそ
の化合物類それ自身を提供する。 [従来の技術] オルニチンのプトレツシンへの脱カルボキシル
化は、酵素のオルニチンデカルボキシラーゼ
(ODC)により触媒作用をされる反応であり、ス
ペルミジン及びスペルミンとして知られるポリア
ミン類の生合成における第1段階である。スペル
ミジンは、S−アデノシルS−メチルホモシステ
アミンからプトレツシンへの活性化アミノプロピ
ル部分の転移によつて生成され、一方スペルミン
は、第二アミノプロピル基のスペルミジンへの転
移によつて生成される。S−アデノシルS−メチ
ルホモシステアミンは、酵素のS−アデノシルメ
チオニンデカルボキシラーゼ(SAM−DC)によ
つて触媒作用をされる反応の、S−アデノシルメ
チオニン(SAM)のデカルボキシル化により形
成される。 動物組織や微生物中に見られるポリアミン類
は、細胞成長や増殖に重要な役割を演ずることが
知られている。細胞の成長と増殖の開始はODC
活性の著しい増加とプトレツシンとポリアミン類
水準の増加の両方が共同している。細胞成長と増
殖におけるポリアミン類の役割の正確な機構は知
られていないが、ポリアミン類はDNA、RNA又
は蛋白合成のような高分子過程を促進するらしい
と思われる。ポリアミン水準は、胚組織、精巣、
腹の衰弱及び胸腺、腫瘍組織、乾癬の皮膚病害及
び急速な成長又は増殖が進んでいるその他の細胞
中で高くなつていることが知られている。 プトレツシンはスペルミジンとスペルミンの前
駆体であるから、ODCの阻害によるようなオル
ニチンのプトレツシンへの転換の封鎖は、細胞内
ポリアミン水準を低下し、又広範囲の有用な生理
学的効果を提供するであろうことは明らかであ
る。それ故ODCの阻害は、ポリアミンが複製の
ためには必須である或る微生物の増殖によつて起
る感染の処置手段、悪性又は非悪性腫瘍、乾癬及
び前立腺肥大のような急速な細胞増殖を伴つた或
る動物の病気や不調の処置手段や、雌哺乳類にお
ける早期の胚形成の中断(避妊活性)に対する手
段を提供するであろう。 オルニチンデカルボキシラ−ゼの無毒性阻害剤
は、潜在的に広範囲の用途をもつ有用な薬剤であ
ることが、上記から明らかである。 我々は英国特許明細書第2001960A号中で、中
でも下記の式Aの化合物類が、オルニチンデカル
ボキシラ−ゼの阻害剤であることを開示した。 〔式中、Rcはカルボキシを表わしpは1又は
2を表わす。〕 更に我々は英国特許明細書第2003876A号にお
いて、Rcが水素を表わす上記式A化合物の類似
体類が同様に非可逆的オルニチンデカルボキシラ
−ゼ阻害剤であることを開示した。 [課題を解決する手段] 本発明の化合物類は、下記の一般式によつて
表わされる。 〔Rcは水素又はカルボキシルを表わし、かつ
pは1又は2を表わす。〕 一般式の化合物の薬剤学的に受け入れられる
塩類と個々の光学異性体類も、本発明の範囲内で
ある。 式の化合物類は、実験動物で行う標準的な薬
理学的試験により実証されるように、生体内でオ
ルニチンデカルボキシラ−ゼ酵素(ODC)を非
可逆的に阻害する。ODC阻害の結果として一般
にこの化合物は、急速な成長や増殖が進行してい
る細胞中のプトレツシン、スペルミジン及び/又
はスペルミン濃度を低下するために使用できる。
従つて式化合物の投与は、哺乳類における望ま
しくない細胞の成長又は増殖を抑制するための方
法を提供する。式の化合物は、高いODC活性
と共同している急速な成長又は増殖によつて特徴
づけられている、この技術で知られたこれらの病
気や症状を処置するための有用な薬理学上の薬剤
である。特にこの化合物は哺乳類の腫瘍組織の成
長を抑制し、又感染した家蓄や人間の病原性寄生
原生動物の成長を抑制するため、全身的に使用す
るのに有用である。 又式の化合物は、生物系のODC阻止の存在
及び生理学的機能ならびにその病理学的過程との
関係を研究するために使用できる。 この化合物のODC活性は、ビー・メトカーフ
(B.Metcalf)等により、J.Am.Chem.Soc..100巻
2551頁(1978)に記載された方法により、試験管
内で決定できる。式の化合物のODC活性は、
シ−・ダンジン(C.Danzin)の、Biochemical
Pharmacology,28巻627頁(1979年)の方法に
よつて生体内的に決定できる。 下記第1表に特定した本発明の化合物は、天然
起原のアミノ酸又はジアミンにそれぞれ特定し
た、フツ素化メチルデヒドロ類似体であることが
認められるだろう。 第 1 表 類 似 体 Rc CO2H オルニチン H プトレツシン 上記一般式において、pは1又は2を表わ
す。pが1を表わすときには、本発明の化合物は
モノ−フルオロメチル誘導体であり、又pが2を
表わすときには、これらはジフルオロメチル誘導
体であることが認識されるであろう。 一般式で示したように、本発明の化合物類は
トランス、即ちエンドゲーゲン立体配置である。
トランス異性体類は、特許請求の範囲を含め本明
細書で使用する命名法では文字「E」で示す。勿
論、本発明は上記異性体とそのシス異性体との無
毒な混合物も包含している。 本発明の化合物の薬剤学的に受け入れられる塩
類は、塩酸、臭化水素酸、硫酸及び燐酸のような
無機酸と、又はサリチル酸、マレイン酸、マロン
酸、酒石酸、くえん酸及びアスコルビン酸のよう
な有機カルボン酸、メタンスルホン酸のような有
機スルホン酸類の如き有機酸との無毒性酸付加塩
類、及びアルカリ金属例えばナトリウム、カリウ
ム及びリチウム、アルカリ土金属例えばカルシウ
ム及びマグネシウム、A族の軽金属例えばアル
ミニウムの水酸化物のようなもの、第一、第二又
は第三アミン、例えばシクロヘキシルアミン、エ
チルアミン、メチルアミノエタノール、エタノー
ルアミン及びピペリジンの如き有機アミンのよう
な無機又は有機塩基と形成される無毒性塩類を包
含する。塩類は慣用の手段によりつくられる。 本発明の一態様では、下記一般式Aの化合
物、 〔式中pは式に関連して定義される〕 及び薬剤学的に受け入れられるその塩類を提供す
る。 本発明の他の態様では、下記一般式B、 〔式中、pは1又は2である〕 及び薬剤学的に受け入れられるその塩類を提供す
る。 本発明の化合物の例は下記の通りである。 1−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペ
ンテン、 1,1−ジフルオロ−2,5−ジアミノ−3−
(E)−ペンテン、 2−フルオロメチル−2,5−ジアミノ−3−
(E)−ペンテン−1−オイツクアシツド、 2−ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3
−(E)−ペンテン−1−オイツクアシツド、 本明細書で使用するときには、用語の「腫瘍組
織」は良性及び悪性の両方の腫瘍又は新生物を意
味し、又白血病、リンパ腫、黒色腫、及び肉腫を
包含する。「腫瘍組織の成長抑制」の用語は、本
明細書に使用するときには温血動物における速か
に増殖する腫瘍の成長をおそくしたり、中断した
り、阻止したり、又は停止することを意味する。
式の化合物の投与は、腫瘍組織が破壊される
か、治療される動物から完全に除かれる意味で
は、腫瘍に対する「治療法」を提供しないことは
理解さるべきである。 腫瘍組織の成長を抑制するため、式の化合物
を他の治療法と共に又は癌の化学療法に有用であ
ることがこの技術で知られている細胞毒薬剤との
組み合せで、患者に投与することができる。例え
ば式の化合物は腫瘍の外科的切除と共に、又は
放射線治療、ホルモン治療、免疫治療又は局所加
熱治療と一緒に投与できる。その上好ましい方法
では、式の化合物は、この技術で腫瘍の化学治
療として有用であることが知られている化学的細
胞毒薬剤と組み合せて患者に投与できる。腫瘍の
治療にこのような組み合せ治療が使われるときに
は、腫瘍の治療に有効なことがこの技術で知られ
ている投与量で、癌の化学治療剤を投与すること
ができる。しかし式の化合物は特別な腫瘍に化
学治療剤と付加的又は相乗効果を生じうる。かく
してそんな組み合せの抗腫瘍治療が使われるとき
に、投与される化学療法剤は、この薬剤が単独で
使用されるときに投与されるよりも少量でありう
る。式の化合物との組み合せでは、従つて化学
療法剤は、これ単独が使用されるときに比べて低
い投与量水準で、又はより少ない頻度の間で投与
される。 式の化合物との組み合せでは、任意の癌の化
学療法剤を使用してよい。癌の化学療法に普通に
使用される薬剤は、The Medical.Letter、20巻、
224号(公布571)、(1980年11月28日、ニユーヨー
ク州10801、ニユーチヤール、メデイカルレター
社発刊)に記載されている。細胞毒性化学療法剤
の例は、シクロホスフアミド
(cyclophosphamide)、メトトレツクザート
(methotrexate)、プレドニソン(predonisone)、
6−メルカプトプリン(6−mercaptopurine)、
プロカルボジン(procarbozine)、ダウノルビシ
ン(daunornbicin)、ビンクリスチン
(vincristine)、ビンデシン(vindesine)、ビンブ
ラスチン(vinblastine)、クロラムブシル
(chlorambucil)、シトシン アラビノサイド
(cytosine arabinoside)、6−チオグアニン(6
−thioguanine)、チオTEPA(thio TEPA)、5
−フルオロウラシル(5−fluorouracil)、5−
フルオロ−2−デオキシウリジン(5−fluoro−
2−deoxyuridine)、5−アザシチジン(5−
azacytidine)、ナイトロゼン マスタード
(nitrogen mustard)、1,3−ビス(2−クロ
ロエチル)−1−ニトロソユリア(1,3−bis
(2−chloroethyl)−1−nitrosouria)
(BCNU)、1−(2−クロロエチル)−3−シク
ロヘキシル−1−ニトロソユリア(1−(2−
chloroethyl)−3−cyclohexyl−1−
nitrosouria)(CCNU)、ブスルフアン
(busulfan)、アドリアマイシン(adriamycin)、
ブレオマイシン(bleomycin)、シクロリユーシ
ン(cycloleucine)、又はメチルグリオキサール
ビス(グアニルヒドラゾン)(methylglyoxyal
bis(guanylhydrazone)(MGBG)である。その
他の癌の化学療法剤は、この技術の熟達者には明
らかであろう。 式の化合物の、急速な増殖をする腫瘍組織の
成長速度抑制効果は、経口又は非経口投与後の標
準動物腫瘍モデルで評価できる。例えば抗腫瘍効
果は、下記モデルで証明できる。(a)はつかねずみ
のL1210白白血病、(b)Balb/Cはつかねずみの
EMT6腫瘍、(c)7,12−ジメチルベンズアントラ
センで誘発された(DMBA−indnced)ねずみの
乳房腫瘍、又は(d)バツフアロねずみ(Buffalo
rats)のモリス(Morris)7288C又は5123肝癌。
更に化学療法剤との組合せの抗腫瘍効果は、動物
モデルで実証できる。 一般に動物の腫瘍モデルでは、式の化合物は
約20mg/Kgから約400mg/Kg(体重)の1日当り
の全身投与で、効果的に腫瘍の成長速度を減少さ
せる。この技術の熟達者に明らかであろうが、有
効投与量は使用する化合物、処置される特定新生
物の性質と激しさ、投与経路、及び処置されてい
る種によつて変化するであろう。処置は低い投与
量からはじめるべきで、その後で腫瘍成長につい
て希望する効果が得られるまで増加される。 悪性新生物の病気の治療で、式の化合物を化
学療法剤と組み合せて投与するとき、化学療法剤
の治療効果が相乗されて、そのため化学療法剤に
より起る寛解傾向が高められて腫瘍組織の再成長
が遅くされるか又は妨げられる。それ故このよう
な組み合せ療法は、使用されるべき化学療法剤の
より少い投与量又はより回数の少ない個々の投与
量を可能とする。このように化学療法剤の有害な
及び/又は衰弱させる副作用を最小にする一方、
同時に抗腫瘍効果が高められる。「組み合せ療法」
とゆう用語は、式の化合物の投与を化学療法を
はじめる直前に投与するか、化学療法と同時に又
は化学療法の停止又は休止直後の期間中に投与す
ることを意図している。患者は化学療法開始前約
1〜14日間、好ましくは4〜14日間式の化合物
で処理され、又その後、この療法の期間中日々基
盤で処置されるのが好ましい。式化合物での毎
日の処置は、化学療法剤が投与される最後の投与
量後の期間にわたつて継続することができる。 化学療法が腫瘍を軽減し又すべての腫瘍細胞が
破壊されないとき、式の化合物での継続的処置
により腫瘍の再成長は妨げられるか無期限におそ
くさせられる。このように式の化合物は、細胞
毒剤を使用する化学療法が一時中断された時の期
間の間、腫瘍の成長を停止するか又はおそくする
ために投与できる。 式の化合物との組み合せ療法のために好まし
い細胞毒性剤は、こゝではMGBGとして指示す
るメチルグリオキサールビス(グアニルヒドラゾ
ン)であり、これも又S−アデノシルメチオニン
デカルボキシラーゼの阻害剤である。新生物病の
処置で化学療法剤としてのMGBGの活性はよく
記録されている。例えばダブリユ・エイ・ナイト
(W.A.Knight)等はCancer Treat.Rep.,43
1933(1979)に、膀胱、食道、肺膵臓、結腸、腎
臓、乳房及び前立腺の癌のオートセル癌、腺癌、
リンパ腫、肝癌、黒色腫、白血病又はエドウイン
の肉腫の進んだ段階の患者に週1又は2回静脈内
に投与したMGBGは、処置した患者の多くに測
定しうる腫瘍の退化と、65人の処置患者の2人に
病気の完全な消失を起したことを報告した。 投与されるMGBGの量は、腫瘍療法に有効で
あるとしてこの技術で知られた量である。有効で
又無毒な投与量は各々の場合について、個々の患
者の症状を考慮して医者によつて決められる。例
えば体表面m2当り250〜500mgの適量が1週間に1
又は2回5%のデキストロース水溶液100mlで30
分にわたつて注入される。式化合物との組み合
せ療法は、MGBGの細胞毒効果にする腫瘍組織
の応答を改善し、MGBG単独の使用で要求され
るであろうよりもMGBGのより少量の個々の投
与量と処置のより短かい期間を可能にする。 MGBGや他の癌の化学療法剤との組み合せ療
法に使用する式の化合物の適当な適量は、腫瘍
成長速度を抑制するか又は関連して投与される細
胞毒剤に対し高い応答を得るために、ポリアミン
の生合成を十分に抑制するのに効果的な任意の量
でありうる。 こゝで使用する「病源性の寄生原生動物の成長
抑制」という用語は、感染された宿主中で原生動
物の複製をおそくし、中断し、阻止し又は停止す
ることを意味する。式の化合物は、殊にT.b.
brucei(家畜にトリパノゾーム症を生ずる)、T.b.
rhodesiense(人間の眠り病を起す)、cocci−dia、
例えばEimeria tenella(鳥類(例えばにわとり、
七面鳥、及び家鴨)の陽内胞子虫症をおこす)、
及び合胞体の赤血球外型、例えばplasmo−dium
falciparm(人のマラリアをおこす)に対し有用
である。 式化合物の抗原生動物活性は、標準的な微生
物試験手順で試験管内又は生物体内的に実証され
る。例えばT.b.brucei及びT.b.rhodesienseに対
する化合物の活性は、感染したはつかねずみで、
試験化合物を1日当り任意量で(感染後3〜15日
間)、0.5〜2%濃度で飲水中の溶液として投与す
ることにより決定することができる。活性は生残
り時間の増加(処置しない対照と比較して)によ
り、又は血液中の寄生虫の不存在によつて示され
る。coccidiaに対する化合物の活性は、感染した
にわとりで決定することができる。例えばE.
tenellaに感染したにわとりには、1日当り任意
量で(感染1日前から感染後5日の間)、飲水中
0.5〜2%の濃度の溶液として投与される。盲腸
病変は、標準病変の記録手順(レイド(Reid)、
Am.J.Vet Res.30巻、447、1969年、及びAvian
Coccidiosis、ピー、ロング(P.Long)監修、
British Poultry Science.Ltd.Edinburghを参照)
により評価する。マラリア(p.faleiparum)に対
する化合物の活性は、標準的試験管内平板培養試
験により決定できる(K.Rieckmann等、
Lancet、1号、22頁(1978年)を参照のこと)。
又抗マラリア活性は、P.bergheiの赤血球外の型
で感染させたはつかねずみの特殊な株で決定でき
る。この試験では、化合物は感染前2日に始つて
感染後28日まで継続し、0.2〜1.0%の濃度の飲水
中任意量で投与される。活性は対照と比較して死
亡の著しい減少又は生残り時間の著しい増加によ
つて測定される。 Rcがカルボキシの式の化合物は、全身的に
投与したとき雌哺乳類で胚形成を中断することが
できる。このために初期の妊娠を終らせることを
望むときには、雌哺乳類の避妊剤として有用であ
る。本化合物の避妊活性は、J.Fozard、
European Journal of Pharmacology、65、379
(1980)の方法により、はつかねずみで実証でき
る。上記方法で試験するとき、2−フルオロメチ
ル−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン−1−
オイツクアシツドは、対照に比較して妊娠した雌
当り育ちうる胎児数の著しい減少により立証され
るように、妊娠8日目に6時間毎に80mg/Kg(体
重)投与量での皮下経路による投与によつて、妊
娠を阻止する。一般に温血哺乳類で妊娠を終らせ
るためRcが−COR3の式の化合物の有効な1日
当りの投与量は、10mg/Kgから1g/Kg、好まし
くは10〜100mg/Kgであり、E.Wischiによつて定
義されるような妊娠の標準段階8−16の間時期の
間、妊娠後に投与される(AltmanとDittmer、
編集者、Federation of American Societies
for Experimental Biology、Wasbington D.
C.1964年発行、Biology Data Book26−27表、
82−92頁参照)。処置の期間は種によつて異るで
あろう。人間では処置の期間は妊娠の6−7日か
ら27日に延長するであろう。 式の化合物は更に1又はそれ以上の用途を有
しうる。例えば表皮肥厚(例えば乾癬)又は前立
腺肥大の処置である。 本発明の化合物は所望の効果を達成するため様
様な方法により投与できる。本化合物は単一又は
経口又は非経口、例えば皮下、静脈内又は腹腔内
の、いづれかの薬剤形態で投与できる。投与され
る新規化合物は様々であり、又任意の有効量であ
りうる。患者、処置されるべき症状、投与の仕方
によつて、投与される化合物の有効適量は1日当
り患者の体重当り約5mg/Kgから約100mg/Kgに
変化しうる。これら化合物の単位投与量は、例え
ば化合物約10mgから300mgまでを含み、又例えば
1日1〜4回投与されうる。 こゝで使用される用語の「単位適量型」とは、
希釈剤又は担体と混合されるかさもなければ一緒
にされた或る量の活性成分を含有する一回の又は
多数回の投与量型であり、上記の量は1回又はそ
れ以上の予め定めた単位が、通常1回の治療投与
量のため要求されるものである。液体や割れ目を
つけた錠剤のような多数回投与形の場合には、上
記予め定めた単位は液体の5ml(茶さじ)量、又
は多数回投与量の割れ目をつけた錠剤の半分又は
四分の一のような一フラクシヨンである。 本発明の組成物の見地では薬剤処方が提供さ
れ、その形態では本発明の活性化合物は普通に利
用されるであろう。そのような処方はそれ自身製
薬技術で周知の方法でつくられ、通常は薬剤学的
に受け入れられる担体又は希釈と混合されるか又
はさもなければ組み合される、本発明の活性化合
物の少くとも1種からなつている。これら処方剤
をつくるため活性成分は通常担体と混合されるか
又は希釈剤により希釈されるか、カプセル、袋、
オブラート、紙又は他の入れ物に包むかカプセル
化される。担体又は希釈剤は固体、半固体又は液
体材料であつてよく、これは活性成分のベヒク
ル、賦形薬又は媒体として役立つ。適当な担体又
は希釈剤はそれ自身周知である。 本発明の処方剤は腸の又は腸管外の使用に適用
され、患者に錠剤、カプセル、坐薬、溶液、懸濁
液等の形で投与される。 下記に含まれる特定の例には、適当な薬剤学的
処方の説明例が記載されている。 今式の化合物を製造する方法が説明されるで
あろう。もし記載された任意の反応段階で、反応
体のアミノ基が関連する反応条件下に望まない反
応に巻き込まれるようであれば、アミノ基は適当
な保護基を導入することによつて、それ自身知ら
れた方法で保護されるであろう。保護基は関連す
る反応の性質を考慮して選ばれ、又アミノ基を遊
離するため容易に除かれるものであろう。保護基
は例えばアセチル、プロピオニル、トリフルオロ
アセチル等低級アルカノイル;例えばベンゾイ
ル、トルオイル等のアロイン;例えばメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、第三ブトキシカ
ルボニル等の低級アルコキシカルボニルなどのア
シル、カルボベンゾキシ、ベンゼンスルホニル及
びトシルから選ぶことができる。アミノ水素原子
の両方を、例えばフタリルのような一個の保護基
により置換することができる。保護基はそれ自身
知られた方法、例えばアミンと低級アルカノイル
又はアロイルクロライド、無水物、スルホニルク
ロライド、第三ブトキシカルボニロキシイミノー
2−フエニル−アセトニトリル(BOC−ON)、
又はジ−第三ブチルジカルボネート(BOC)2O)
との反応で導入される。 要求される反応が完了した後の保護基の除去
は、関係する保護基に対しそれ自身知られた方法
で行うことができる。通常この除去は、例えばト
リフルオロ酢酸、塩酸等のような強有機酸又は鉱
酸を使用する加水分解的開裂によるか又は無水条
件下での塩化水素ガスによるであろう。オレフイ
ン性二重結合を還元するであろう条件、又はオレ
フイン性二重結合と反応するであろう臭化水素酸
のような反応体の使用はさけるべきである。使用
する溶媒は保護基除去の条件によつて選ばれる。
例えばジエチルエーテルのようなエーテル類は、
塩化水素ガスを使用する開裂に使用できる。 RaとRbが共に水素を表わし、Rcが水素、カル
ボキシ又はアルコキシカルボニルを表わす式の
化合物類は、下記一般式の対応化合物よりそれ
自身知られた方法でつくることができる。 〔こゝで、pは1又は2であり、 R7は水素、シアノ又はC2−C9アルコキシカル
ボニルを表わし、かつ Yは臭素、塩素、ヨウ素、トシロキシ (例えばトルエン−p−スルホニロキシ)又はメ
シロキシ(例えばメタンスルホニロキシ)のよう
な離脱する基を表わす〕 反応は下に記載するように対応するフタルイミ
ド、イソシアナート、ウロトロピノ誘導体を経由
して進めることができる。 式の化合物中のアミノ基は反応中、それ自身
知られた方法で、適当なその後で除去できる保護
基により保護される。保護基は好ましくはフタロ
イルである。pが1のときフタルイミド又はイソ
シアネート誘導体を経由して進めるとき、式の
望む化合物を得るためには、アミノ基上のいかな
る水素原子も離脱させない保護基を使用すること
が必要である。通常には保護基は式の化合物が
対応する式の化合物へ転換する最終段階の間に
除かれるように選ばれる。 式の化合物又はアミノが保護されたその誘導
体は、アルカリ金属フタルイミド、殊にナトリウ
ム又はカリウムフタルイミドと、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド又はヘキサメチル
ホスホリツクトリアミドのような極性有機溶媒中
で処理されて、対応するフタルイミド誘導体を形
成する。0.5〜3時間の間、25゜〜200℃の温度で
式の化合物の1当量に対しフタルイミド塩の1
〜3当量を使用するのが好都合である。 R7が水素又はアルコキシカルボニルのときに
は、フタルイミド誘導体は、例えばアルカノール
好ましくはエタノールのような極性有機溶媒中
で、ヒドラジン又はメチルアミンのような反応体
と共に加熱することにより要求する式の化合物
に転換できる。好ましくは水和ヒドラジンが、フ
タルイミド誘導体の当量に対し約2当量の量で使
用される。転換は50〜100℃、好ましくは還流条
件下で3〜24時間の間行うのが好ましい。 又式のフタルイミド誘導体は、塩酸又は硫酸
のような強い鉱酸と加熱することによつて、式
の要求される化合物に転換されうる。上記の加熱
は又R7によつて表わされる任意のシアノ基をカ
ルボキシ基へ加水分解する。好ましくは塩酸と酢
酸の混合物を約95℃の温度で24時間使用する。オ
レフイン性二重結合に対し反応的である臭化水素
酸のような酸類は使用できない。 代りの方法では、式の化合物はアルカリ金属
イソシアネート特にナトリウム又はカリウムイソ
シアネートと処理され、生成するイソシアネート
誘導体は続いて要求される式の化合物に加水分
解される。反応条件は、フタロイル基が酸加水分
解により除去されるところのフタルイミド誘導体
を経由する、式の化合物の式Iの化合物への転
換について、上で論じたそれらと同じでありう
る。 他の代りの方法では、式の化合物をC1−C4
アルカノール又はクロロホルムのような有機溶媒
中で、ヘキサメチレンテトラミンと処理して対応
するウロトロピン(即ちヘキサメチレンテトラミ
ニウム)塩を形成する。反応をほゞ周囲温度で
0.5〜24時間実施することができ、これが好都合
である。ウロトロピン塩は、好ましくは還流条件
下に、又好ましくは例えば窒素又はアルゴンの不
活性雰囲気下で、塩酸のような酸水溶液と加熱す
ることによつて式の要求する化合物に転換され
る。前に述べたように、オレフイン性二重結合に
反応的な臭化水素酸のような酸類は使用できな
い。更に離脱する基が臭素又はヨウ素のときに
は、臭化物又はヨウ化物はそれぞれ、例えば塩酸
の添加と続いての室温における減圧下での水相の
除去によつて加水分解の前に置きかえられる。 式の化合物類は下記一般式の対応する化合
物からそれ自身知られた方法で得ることができ
る。 〔式中、ZはCH2=CH−CH2−又はCH3−CH
=CH−を表わし、又 R7及びpは式に関連して定義したとおりで
ある〕 Yがハロゲンを表わす式の化合物は式の対
応化合物のアリリツクハロゲン化によつて得られ
る。アリリツクハロゲン化は式の化合物がN−
ハロアミド好ましくはN−ハロサクシンイミドで
もつて過酸化物としての遊離基開始剤又はラビー
ルアゾ化合物の存在下と光照射の下で処理される
場合のウオール−チーグラー(Wohl−Ziegler)
反応によつて行われる。 上で言及したアリリツクハロゲン化は式の化
合物の製造に特に適している。それは生成物が式
の反応体の立体配置にかゝわらず主にトランス
立体配置であるからである。 Yがトシロキシ又はメシロキシを表わす式の
化合物は、式の対応化合物をアリリツク酸化し
て対応アルコールを生成させ、その後でアルコー
ルをピリジンの様な塩基の存在下塩化トシル又は
塩化メシルで処理することによつて得られる。 R7がシアノを表わす式の化合物は、次の一
般式の対応化合物からアルカリ金属又はシアン
化アンモニウム例えば強酸の水溶性アンモニウム
塩、特に塩化アンモニウムの存在下水中のシアン
化ナトリウムでの処理によつて得られる。 式中Zとpは式に関連して定義される通りで
あり、Xは臭素、沃素又はZがアリリツクの時塩
素を表わす。 R7が水素を表わす式の化合物はイミノ基を
選択的に還元する硼水素化物の様な還元剤での還
元によつて式の対応化合物から得られる。 R7がアルコキシカルボニルを表わす式の化
合物はR7がシアノを表わす式の対応化合物の、
塩酸の様な酸と対応アルコールの存在下での加水
分解によつて得られる。 式の化合物は次の一般式の対応グリニヤー
ル反応体を、次の一般式の対応フツ素化アセト
ニトリルで処理することによつて得られうる。 Z−MgX 式 式中ZとXは式との関連で定義される通りで
ある。 CFpH3-p−CN 式 式中pは1又は2を表わす。 式のグリニヤール反応体はそれ自体既知のや
り方で例えば次の一般式の対応しているハライ
ドとマグネシウム旋盤屑のグリニヤール型反応用
の適当な溶剤中のものからつくられる。 Z−X 式 式中Zは式に関連して定義される。 式のハライドは知られているか又は上記既知
化合物を得るための類似方法によつてつくられ
る。 R7が水素又はシアノでYが臭素又は沃素を表
わす上記の式の化合物は、又三臭化硼素によつ
て又は次の一般式のアリリツク化合物について
それ自体知られたやり方でトリアルキルシリルア
イオダイド分割によつて得られる。 式中R1とpは式に関連して定義される通り
であり、R7′は水素又はシアノを表わし、R8はC1
〜C4アルキル好ましくはメチルを表わす。 式の化合物は式の化合物の式の化合物へ
の変換に対して上記した工程段階によつて、次の
一般式の対応する化合物から得られうる。 R8O−CH2−CH=CH−Br 式 式中R8は式に関連して定義される通りであ
る。 式の化合物はC1−C4アルコキシドで処理す
ることによつて次の一般式の対応化合物からそ
れ自体知られたやり方で得られる。 Br−CH2−CH=CH−Br 式 式Xの化合物は遊離ラジカル開始剤の存在下で
光照射の下で、N−ブロモサクシンイミドを使用
する次の一般式XIの対応化合物に対するウオール
チーグラー反応によつて得られうる。 CH3−CH=CH−Br 式XI 式の化合物も又次の一般式XIIの対応化合物か
ら、それ自体既知のやり方でつくられうる。 式中Z、R7とpは、R7がZがR1CH2CH=CH
−を表わす時シアノを表わすことが出来ないこと
以外、式に関連して定義された通りである。 式XIIの化合物の式の化合物への変換は、対応
するアシルアジドとイソシアネートを経て進行す
るカーチウス(Curtius)反応(例えばオーガニ
ツク リアクシヨン(Organic Reaction)、巻
338頁を参照のこと)によつて実施される。 式XIIの化合物の式の化合物への代りの変換で
はシユミツト(Schmidt)反応(例えばオーガニ
ツク リアクシヨン巻308頁を参照のこと)が
使用でき、この場合式XIIの化合物は例えば硫酸の
様な強鉱酸の存在下でヒドラゾイツクアシツドで
処理される。 式XIIの化合物も又ホフマン転置(Hofman
Rea−rrangement)(例えばオーガニツク リア
クシヨン巻268頁を参照のこと)によつて式
の化合物に変換される。この場合式XIIの化合物の
第一級アミドは対応N−ハロアミドとイソシアネ
ートを経てアミンに変換される。本発明に使用す
るのに好ましい手順によると、アミドはアセトニ
トリル−水中でヨードベンゼンビス(トリフルオ
ロアセテート)で処理される〔例えばラドハクリ
シナ(Radhakrishna)等のJ.Org.Chem.44
(1979)、1746/7参照のこと〕。アミドは慣用の
方法で式XIIの酸から、酸塩化物を生成させ、この
塩化物をアンモニウム塩で処理することによつて
得られうる。 式XIIの化合物は次の一般式の対応化合物
の、それ自体既知のやり方による加水分解によつ
て得られる。 式中Zとpは式XIIとの関連で定義される通りで
あり、R7″はシアノ又は−CO2R10を表わし、こゝ
でR10は下に定義される通りであり、R9はC1−C4
アルキル基又はベンジルを表わし、R10はC1−C8
アルキル又はベンジルを表わす。 R7が水素を表わす場合の式XIIの化合物が要求
される時は、R9とR10とが独立してC1−C4アルキ
ル、好ましくは第三ブチル又はベンジルを表わす
場合の式の対応ジエステルを加水分解し、酸
で処理して脱カルボキシル化する。 式XIIの化合物でR7がシアノ又はアルコキシカ
ルボニルであるものが必要な時、反応条件と基
R9とR10は−CO2R9基を選択的に加水分解する様
に選ばれる。しかしながら式の化合物に於い
て、例えばトリフルオロ酢酸を使用するおだやか
な酸加水分解が、第3−ブチル基R9を加水分解
するがR7″基を加水分解しない様、R9が第三ブチ
ルでもし存在するならばR10が直鎖アルキル基で
あることが好ましい。 式の化合物は次の一般式又はの対
応化合物のモノ−又はジ−フルオロメチル化によ
つて、それ自体既知のやり方で得られる。 式でR7″とR9は式に関連して定義され
る通りであり、式でR10は式に関連して
定義される通りである。 式の化合物がフルオロメチル化されている
時、生成物はZがCH2=CH−CH2−を表わす式
の化合物であり、式の化合物がフルオロ
メチル化されている時、生成物はZがCH3−CH
=CH−を表わす式の化合物である。 フルオロメチル化は次の一般式のフルオロ
メチル化剤の過剰を、式又は式の化合物
から誘導されるカルバニオンの中性溶媒中の溶液
へ加えることによつて実行されうる。 CFpH3pW 式 式中pは1又は2を表わし、Wは臭素、沃素又
は好しくは塩素を表わす。 カルバニオンは通常中性溶媒中で式又は式
の化合物を塩基で処理することによつて得ら
れる。 式の化合物は次の一般式のマロネート
又はシアノアセテートの、次の一般式のアリ
ルハライドによるアルキル化によつて、それ自体
既知のやり方でつくられる。 R7″−CH2−CO2R 式 CH2=CH−CH2−X′ 式 式で、R7″とR9は式との関連で定義さ
れる通りであり、式で′は臭素又は塩素を
表わす。アルキル化はマロネート又はシアノアセ
テートから陽子を取去る強塩基の存在下で、有機
溶媒中で実施されることが好ましい。 式の化合物は次の一般式Aのマロネー
トを、次の一般式のアルデヒドと縮合させる
それ自体既知のやり方でつくられる。 R10O2C−CH2−CO2R9 式A CH3−CH2−CHO 式 式AでR9とR10は式との関連で定義さ
れる通りである。縮合が無水酢酸中の上記反応体
の溶液を還流させて実行することが適当である。 上記の工程道筋中の反応段階のいくらかの順序
が変えられることが認識されるであろう。例えば
末端アミノ又は保護された末端アミノ基を、式
の化合物を式の化合物に変換するため記載した
同じ手順を使用して式の化合物に導入し、若
し必要ならばアミノ基を保護した後に、続いて
(下記の一般式又はそのアミノ保護誘導体で
ある)生成した化合物を、式の化合物を式
の化合物に変換するために上で記載したのと同じ
手順によつて式の化合物に変換する。 式中p、R7″とR9は式に関連して定義され
る通りである。末端アミノ基の上記形成に於ける
フタルイミド中間体は−CO2R9を変換するのに必
要な反応条件を受けさせることが適当であり、必
要な−R7″を必要な基中に入れ、その後でフタロ
イル基を除去する。 式の化合物の製造に於いて必要な時はシス/
トランス異性体又は中間体又は最終生成物の分離
はクロマトグラフの技法で実施できる。 式の化合物は少く共1個の不斉炭素原子を含
み、従つて立体異性体として存在する。特別な化
合物の立体異性体を分離する方法は当業者にとつ
て自明である。例えば式の化合物の個々の光学
活性異性体は、光学活性酸又は塩基を使つてそれ
自体既知のやり方で分離できる。特に、フツ素化
メチル基に対して末端にあるアミノ基は、テトラ
ヒドロフラン、ジエチルエ−テル又はC1−C4
ルカノール例えばメタノール又はエタノールの様
な溶媒中で、(C2−C5アルコキシカルボニル)フ
タルイミドを使つて保護される。保護されたアミ
ン誘導体は次いでキラール酸を使つて分割され
る。分割されたフタルイミド化合物は次いで例え
ばヒドラジン又はメチルアミンを使つて脱保護基
されてフタルイミド基を除き、続いて必要なら酸
又は塩基加水分解してエステル生成物を分裂して
対応酸を得る。この様にして分割された酸、エス
テルとアミンは、これ迄記載した方法で本発明の
他の化合物の個々の異性体をつくるために使用さ
れる。 上記の方法でつくられる化合物はそれ自体又は
その酸付加塩として単離される。 酸付加塩は本明細書中で前に言及したものの様
な適当な酸との製薬学上認容できる、無毒な付加
塩であることが好ましい。製薬学上認容できる酸
付加塩とは別に、他の塩も又酸化加塩の範囲内に
含まれる。例えばピクリン酸又は蓚酸との酸付加
塩など、これらは化合物の精製又は他の例えば製
薬学上認容できる酸付加塩の製造に於ける中間体
としての役目をなすことができ、塩基の同定又は
特徴付けに有用である。 生じた酸付加塩は既知の方法によつて、例えば
それをアルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物
又はアルコキシド、又はアルカリ金属、アルカリ
土類金属の炭酸塩又は酸性炭酸塩で、又はトリア
ルキルアミンで又はアニオン交換樹脂で処理する
ことによつて遊離化合物に変換される。 生じた酸化加塩は又既知の方法によつて他の酸
付加塩に変換される。例えば無機酸との塩は生ず
る無機塩が不溶である適当な稀釈剤中で酸のナト
リウムバリウム又は銀塩で処理され、かくして反
応媒体から除かれる。或る酸化加塩は、又アニオ
ン交換調製剤との処理によつて、他の酸付加塩に
変換できる。 式の化合物はアミジノを表わす点で、式の
化合物と異なるアルギニンカルボキシル基分解酵
素−阻害性化合物の製造に中間体として使用でき
る。これらのアルギニンカルボキシル基分解酵素
阻害性化合物は、アミノ基−NH2が好ましくは
フタロイル基で保護されている場合の式の対応
化合物から、例えばエチルイソチオウロニウムブ
ロマイドの様なアルキルイソチオウロニウム塩で
以つて、塩基の存在下で処理することによつてそ
れ自体既知のやり方で得られる。式の反応体は
遠い末端アミノ基(−NH2)がウロトロピン塩
の形で近い方のアミノ基(−NH2)がフタルイ
ミド基の形である場合の誘導体の選択的加水分
解、例えば濃塩酸中で5乃至15分間の加熱によつ
て得られるのが好都合である。上記誘導体は上記
他のアミノ基が既にフタルイミド基の形である場
合の式の化合物から容易に得られる。 アルキルイソチウロニウム塩との反応は、適当
には塩基として水酸化ナトリウム又はカリウムの
水溶液を使つてPH9乃至13、約25℃で約6乃至60
時間で実施できる。反応した混合物を例えば塩酸
の様な酸で中和し生成物を単離する。代りにアル
キルイソチウロニウム塩での処理は、メタノール
の様な有機溶媒中で無水条件下で行われる。 式の化合物と上記のアルギニンカルボキシル
基分解酵素阻害性化合物は抗菌剤と組合わせて使
用できる。 次の限定をしない実施例によつて本発明を例示
する。すべてのNMR測定はデルタスケール(即
ちテトラメチルシラン=O)のもとに与えられて
いる。 実施例 1 2−ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3
−(E)−ペンテン−1酸(即ち、α−ジフルオロメ
チル−トランス−β−デヒドロオルニチン) A tert.−ブチル2−エトキシカルボニル−4−
ペンテノエートの調製: テトラヒドロフラン(200ml)中の水素化ナト
リウムの懸濁液(0.16M、テトラヒドロフランで
3回洗浄した油中55%分散液6.98g)にt−ブチ
ルエチルマロネート(30.08g、0.16M)を加え
る。室温で1時間撹拌後(その時、水素の発生が
止んだ)、テトラヒドロフラン(120ml)中の臭化
アリル(19.36g、0.16M)の溶液を急速に加え
る。撹拌を30分間続ける。ついで、混合物をブラ
インで停止させジエチルエーテル(200ml)で3
回抽出する。有機相を水、ブラインで洗浄し、硫
酸マグネシウム上で乾燥し、真空濃縮する。残留
物を蒸溜するとtert.−ブチル2−エトキシカルボ
ニル−4−ペンテノエート(b.p.50−52℃、0.15
mmHg)18.6gを得る。 NMR(CDCl3)ppm:1.27(3H,t,CH3);2.4
−2.8(2H,m,CH2);3.05−3.02(1H,m,−
CH−);4.14(2H,q,−OCH2−);4.8−6.1
(3H,−54−m,CH=CH2);1.44(9H,s,
C(CH33。 B tert.−ブチル2−エトキシカルボニル−2−
ジフルオロメチル−4−ペンテノエートの調
製: テトラヒドロフラン(90ml)中の水素化ナトリ
ウムの溶液(0.08M、テトラヒドロフランで3回
洗浄した油中55%の分散液3.49g)に窒素の下に
室温で上記の工程Aと同様にして作つたtert.−ブ
チル2−エトキシカルボニル−4−ペンテノエー
ト(18.4g、0.08M)の溶液を加える。1時間の
撹拌後、クロルジフルオロメタンの流れを45℃に
保持した陰イオン溶液中を急速に泡立たせる。撹
拌を室温で一晩続け、混合物をブラインで沈静さ
せ、ジエチルエーテル(3×150ml)で抽出する。
有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空濃縮
すると、粗tert.−ブチル2−エトキシカルボニル
−2−ジフルオロメチル−4−ペンテノエート
20.78gを得る。この物はシリカゲル上のクロマト
グラフイーにより精製できる(溶離液:ジエチル
エーテル/石油エーテル5−95)。bp:43−44
℃、0.06mmHg。 NMR(CCl4)ppm:1.27(3H,t,CH3);1.47
(9H,s,C(CH33;2.78(2H,d,−CH2−,
J=7Hz);4.2(2H,q,OCH2−);4.8−6.2
(3H,m,CH=CH2;6.16(1H,t,CHF2
J=53Hz)。 C tert.−ブチル−2−エトキシカルボニル−2
−ジフルオロメチル−5−ブロム−3−(E)−ペ
ンテノエートの調製: 四塩化炭素(50ml)中の、上記の工程Bと同様
にして作つたtert.−ブチル2−ジフルオロメチル
−2−エトキシカルボニル−4−ペンテノエート
(1.37g、5mM)の溶液に、N−ブロムサクシニ
ミド(2.67g、15mM)及び過酸ベンゾイルの結
晶数個を加える。混合物を光照射の下に2時間、
還流温度で加熱する。冷却後、反応混合物を過
し、液を真空濃縮する。残留物をシリカゲル上
でクロマトグラフイーにかける。エーテル/石油
エーテルの混合物(5−95)はtert.−ブチル−2
−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメチル−
5−ブロム−3−(E)−ペンテノエートを溶離し
た。 NMR(CCl4):ppm:1.25(3H,t,CH3);1.41
(9H,s,C(CH33);3.8−4.1(m,
CH2Br);4.16(q,−OCH2−);5.8−6.2(m,
CH=CH);6.0(1H,t,CHF2,J=53Hz)。 D tert.−ブチル−2−エトキシカルボニル−2
−ジフルオロメチル−5−フタルイミド−3−
(E)−ペンテノエートの調製: ジメチルホルムアミド(15ml)中の、フタルイ
ミドカリ(0.227g、1.23mM)と上記の工程Cと
同様にして作つたtert.−ブチル−2−エトキシカ
ルボニル−2−ジフルオロメチル−5−ブロム−
3−(E)−ペンテノエート(0.44g、1.23mM)の混
合物を80℃で2時間加熱する。溶剤を室温で真空
蒸発する。残留物を塩化メチレンで抽出する。有
機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム
上で乾燥し、減圧で濃縮する。残留物をシリカゲ
ル上でクロマトグラフイーにかける。酢酸エチル
−シクロヘキサン混合物(5:95)はtert.−ブチ
ル−2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメ
チル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテノエー
トを溶離する。この物をジエチルエーテル及びペ
ンタンの混合物中で再結晶する:mp77−78℃ NMR(CDCl3):ppm1.25(3H,t,CH3);1.47
(9H,s,C(CH33);4.23(q,OCH2);4.33
(d,−CH2N<);5.83−6.23(2H,m,−CH=
CH−);6.13(1H,t,CHF2,J=54Hz);
7.76(4H,m,H芳香族)。 E 2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメ
チル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテン酸
の調製: 上記の工程Dと同様にして作つたtert.−ブチル
2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメチル
−5−フタルイミド−3−(E)ーペンテノエート
(0.9g)をトリフルオル酢酸(10ml)に溶解する。
室温で1.5時間撹拌後、過剰酸を減圧下に蒸発さ
せる。残留物をジエチルエーテルですりつぶして
砕くと2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロ
メチル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテン酸
を得る。 NMR(CDCl3)ppm1.23(3H,t,CH3);4.05−
4.6(4H,m,>N−CH2−and O−CH2−),
5.9−6.1(2H,m,−HC=CH−);6.23(1H,
t,CHF2,J=54Hz);7.6−8.0(4H,m,
aromatic);8.2(1H,s,CO2H)。 F 2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメ
チル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテン酸
塩化物の調製: 塩化チオニル(20ml)中の、上記工程Eと同様
にして作つた2−エトキシカルボニル−2−ジフ
ルオロメチル−5−フタルイミド−3−(E)−ペン
テン酸(1.85g、5mM)の溶液を還流温度で3時
間加熱する。過剰塩化チオニルを真空蒸発する
と、油状残留物としての粗2−エトキシカルボニ
ル−2−ジフルオロメチル−5−フタルイミド−
3−(E)−ペンテン酸塩化物を生ずる。 G 2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメ
チル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテン酸
アジドの調製: 上記工程Fで得た油状残留物をアセトン(15
ml)に溶解し、溶液を0℃に冷却し、水(2ml)
中のナトリウムアジド(0.34g)を滴下する。室
温で1時間撹拌後、反応混合物をジエチルエーテ
ル(3×30ml)で抽出する。有機相を一緒にし、
ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
し、真空下室温で濃縮すると油としての粗2−エ
トキシカルボニル−2−ジフルオロメチル−5−
フタルイミド−3−(E)−ペンテン酸アジド
(1.6g)を得る。 H エチル−2−メトキシカルボニルアミノ−2
−ジフルオロメチル−5−フタルイミド−3−
(E)−ペンテノエートの調製: 工程Gで得た粗アシルアジドを無水メタノール
(30ml)に溶解し、溶液を還流温度で12時間加熱
する。溶剤を真空で溜去し残留物をシリカゲル上
でクロマトグラフイーにかけると、酢酸エチル−
石油エーテル(3:7)で溶離して、油としての
エチル−2−メチルオキシカルボニルアミノ−2
−ジフルオロメチル−5−フタルイミド−3−(E)
−ペンテノエート(1.3g)を得る。 NRM(CDCl3)ppm:1.23(3H,t,CH2CH3);
3.6(3H,s,OCH3);4.03−4.4(4H,m,−
CH2N<and OCH2);5.56(1H,s,−NH);
5.83−6.0(2H,m,HC=CH);6.17(1H,t,
J=54Hz,CHF2);7.46−7.83(4H,m,H芳
香族)。 I 2−ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−
3−(E)−ペンテン−1酸の調製: 工程Hで得たカルバメートを酢酸(10ml)及び
濃塩酸(30ml)に溶解する。混合物を105℃で44
時間加熱し、ついで真空で濃縮する。残留物を水
(10ml)にとり、不溶物を別する。液を減圧
で濃縮すると粗2−ジフルオロメチル−2,5−
ジアミノ−3−(E)−ペンテン酸ジハイドロクロラ
イドを得る。 NMR(D2O)ppm(TMS外部対照) 3.5−3.8(2H,m,−CH2−N<);6.0−6.16;
(2H,m,−CH=CH−);6.4(1H,t,
CHF2,J=52Hz)。 2塩酸塩を無水エタノール(10ml)に溶解す
る。プロピレンオキサイドを過剰に加えると2−
ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3−(E)−
ペンテン酸1塩酸塩(0.5g)を沈殿する、この物
を水エタノールで再結晶する。 mp:130℃ NMR(D2O)ppm:3.6−3.8(2H,m,−CH2−N
<);5.93−6.16(2H,m,−CH=CH);6.36
(1H,t,J=52Hz,CHF2)。 TLC NH4OHcpoc./EtOH(70/30):Rf:0.49 1塩酸塩を水(水10mlにつき塩10mM)に溶解
し、水性トリエチルアミン(1当量)を加え、水
相を減圧下に濃縮する。残留物をクロロホルムで
大いに洗浄すると不溶性2−ジフルオロメチル−
2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン−1酸を生
ずる。 実施例 1−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペ
ンテン、2塩酸塩(即ちα−フルオロメチル−
トランス−β−デヒドロプトレシン) A 1−フルオロ−2−アミノ−3−ペンテン
(シス/トランス)の調製: 窒素雰囲気下に、マグネシウム削り屑
(400mM)9.72g、新に蒸留した1−ブロム−1
−プロペン(シス/トランス混合物、24.2g、
200mM)及び乾燥テトラヒドロフラン180mlから
プロペニルマグネシウム臭化物を作る。着色溶液
を過剰のマグネシウムから分離し、−30℃に冷却
する。テトラヒドロフラン(50ml)中のフルオロ
アセトニトリル(11.8g、200mM)を20分間に滴
下し、反応混合物を更に20分間−30℃に保持す
る。−50℃に冷却したメタノール(400ml)及び水
(8ml)中の硼水素化ナトリウムの溶液/懸濁液
を予め−50℃に冷却した反応混合物に注入する。
温度は−10℃に上昇する、−30℃に冷却後、温度
を1.5時間に0℃まで上昇するまゝにする。混合
物を6N塩酸で酸性にし、蒸発させ、残留物を水
で希釈し、ジエチルエーテルで2回抽出して副生
物を除去し、4N苛性ソーダでアルカリ性にし、
再びジエチルエーテルで2回抽出する。硫酸ソー
ダ上での乾燥及び過の後、乾燥塩化水素をエー
テル溶液を通して泡立たせる。生成油状沈殿物
(12g、43%)を水に溶解し、塩化ナトリウムを
飽和させ、4N水酸化ナトリウムでアルカリ性に
し、小部づつのジエチルエーテルで2回抽出す
る。常圧でエーテルを除去後、黒色油状残留物を
減圧(15mmHg)下に蒸留すると無色の液(4.4g、
21%、bp1560−100℃)を得る、この物を再び常
圧で蒸留(幾らか分解)すると無色の油としての
1−フルオル−2−アミノ−3−ペンテン(シ
ス/トランス混合物、2.8g、13%、bp110−180
℃)を得る。 NMR(CDCl3)ppm1.45(2H,s,−NH2),1.67
(3H,d of広いs,J=6Hz),3.83(1H,広い
m),4.22(2H,dof m,JH-F=46Hz),5.42(2H,
広いm)。 B N−1−フルオロ−3−ペンテン−2−イ
ル、N′−エトキシカルボニル−O−フタルア
ミド(シス/トランス)の調製: 乾燥ベンゼン30ml中の、上記の工程Aと同様に
して作つた1−フルオロ−2−アミノ−3−ペン
テン(840mg、8.15mM)及びN−エトキシカル
ボニルフタルイミド(1.79g、8.15mM)の混合物
を室温で一夜保持する。N−1−フルオロ−3−
ペンテン−2−イル、N′−エトキシカルボニル
−O−フタルアミドが白色結晶として沈殿する
1.26g、50%;シス及びトランス混合物)。 NMR(CDCl3)ppm1.40(3H,t,J=7Hz),
170及び1.73(3H,2d,J=6Hz及びJ=8Hz),
4.13(2H,q,J=7Hz),4.43(2H,d,of m,
JH-F=48Hz),5.13(1H,広いm),5.7(2H広い
m),6.7(1H,m,−NH−),7.42(4H,s)。 C 1−フルオロ−2−フタルイミド−3−ペン
テン(シス/トランス)の調製: 上記の工程Bと同様にして作つたN−1−フル
オロ−3−ペンテン−2−イル、N′−エトキシ
カルボニル−−フタルアミド(1.26g、
4.07mM)をトリエチルアミン(411mg、
4.07mM)の存在下の塩化メチレン20ml中で室温
で一夜保持する。1N塩酸で、ついで水で抽出し、
蒸発すると油としての1−フルオロ−2−フタル
イミド−3−ペンテン(シス/トランス混合物、
800mg、84%)を得る。 NMR(CDCl3)ppm:1.63及び1.70(3H,2d,J
=6Hz及びJ=5Hz)、3.90to5.57(3H、錯多重
線)、5.70(2H,m),7.57(4H,m)。 D 1−フルオロ−2−フタルイミド−5−ブロ
ム−3−(E)−ペンテンの調製: 上記の工程Cと同様にして作つた1−フルオロ
−2−フタルイミド−3−ペンテン(800mg、
3.4mM)、N−ブロモサクシニミド(612mg、
3.4mM)、四塩化炭素(30ml)及び過酸化ベンゾ
イル数mgの混合物を1時間の間、ランプ(325W)
による照射の間に、強い還流下に加熱する。水洗
後、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、つい
で減圧下に濃縮すると、微黄色油としての1−フ
ルオロ−2−フタルイミド−5−ブロム−3−ペ
ンテン(1.06g、定量的収量)を生ずる。 NMR(CDCl3)ppm:3.87(2H,m),4.38(1H,
m),5.15(2H,m),6.03(2H,m),7.70(4H,
m)。 このNMRスペクトルは実施例、工程Fにお
ける、三臭化ホウ素の裂開による1−フルオロ−
2−フタルイミド−5−エトキシ−3−(E)−ペン
テンから得られる1−フルオロ−2−フタルイミ
ド−5−ブロム−3−(E)−ペンテンのNMRスペ
クトルと同一である。 E 1−フルオロ−2,5−ジフタルイミド−3
−(E)−ペンテンの調製: 工程Dと同様にして作つた1−フルオロ−2−
フタルイミド−5−ブロム−3−(E)−ペンテン
(1.06g、3.4mM)及びカリウムフタルイミド
(756mg、4.08mM)の混合物を乾燥N,N−ジメ
チルホルムアミド(15ml)中で80℃で2.5時間、
加熱する。冷却後、反応混合物に水を加え、固体
を別する。クロロホルムに溶解し、1N水酸化
カリで抽出し、残存フタルイミドを除去し、つい
で硫酸マグネシウム上で有機相を乾燥し、ついで
減圧下に濃縮すると黄色固体としての1−フルオ
ロ−2,5−ジフタルイミド−3−(E)−ペンテン
(1.15g、85%)を得る。この物をクロロホルム/
石油エ−テルから再結晶する(788mg、61%)。 分析計算値 C21H15O4N2F C,66.66;H,4.00;N,7.40 測定値 C,66.38;H,4.11;N,7.25 NMR(CDCl3)ppm:4.28(2H,m),4.47(1H,
m),5.15(2H,m),6.00(2H,m),7.72(8H,
m)。 F 1−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−
ペンテン、2塩酸塩(粗)の調製: 上記の工程Eと同様にして作つた1−フルオロ
−2,5−ジフタルイミド−3−(E)−ペンテン
(2.95g、7.8mM)及びエタノール中のヒドラジン
水化物の1モル溶液15.6mlの混合物を90℃で3.5
時間加熱する。水20ml及び濃塩酸30mlを添加後、
混合物を更に1時間90℃で加熱する。冷却後、フ
タルヒドラジド(2.35g、93%)を過により除
去し、液を真空濃縮すると暗色油としての粗1
−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテ
ン、2塩酸塩を得る(着色は水中の木炭による2
回の処理の後に一部除去される)。 G 1−フルオロ−2,5−ジ−tert.−ブトキシ
カルボニルアミノ−3−(E)−ペンテンの調製: 上記の工程Fと同様にして作つた粗1−フルオ
ロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン2塩酸
塩(7.8mM)、ジ−tert.−ブチルジカーボネート
(3.49g、16mM)、トリエチルアミン(1.62g、
16mM)及び塩化メチレン(60ml)の混合物を室
温で一夜かきまぜる。水洗後、有機相を硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、ついで減圧下に濃縮する
と、黄色油としての1−フルオロ−2,5−ジ−
tert.−ブトキシカルボニルアミノ−3−(E)−プロ
ペン(2.13g)を得る。シリカ上での急速なクロ
マトグラフイー(酢酸エチル;石油エーテル30:
70)により無色油としての純物質(1.69g、68%)
を得る。 NMR(CDCl3)ppm:1.42(18H,s),3.72(2H,
m),4.38(2H,d,of m,JH-F=48Hz),4.37
(1H,broad m),5.12(2H,m,2−
NHBOC),5.68(2H,m)。 H 1−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−
ペンテンの調製: 上記の工程Gと同様にして作つた1−フルオロ
−2,5−ジ−tert.−ブトキシカルボニルアミノ
−3−(E)−ペンテン(1.69g、5.3mM)を、塩化
水素ガスを飽和したジエチルエーテルで一夜処理
する。沈殿物(795mg、78%)を別し、ジエチ
ルエーテルで洗浄し、メタノール/アセトンから
再結晶すると、白色結晶としての純1−フルオロ
−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン、2塩酸
塩(6500mg、mp176℃)を得る。 分 析 計算値 C5H13N2FCl2: C,31.43;H,6.86;N,14.66 測定値C,31.55;H,6.72;N,14.70 NMR(D2O/DCl approx 1/1)ppm:3.73
(2H,broad d,J=6Hz),4.33(1H,broad
m),4.78(2H,d of m,JH-F=46Hz),6.08
(2H,m,J=16Hz,トランス−オレフインに対
するカツプリング特性)。 2塩酸塩をメタノールに溶解し、ナトリウムメ
トキサイド(2当量)を加え、溶液を減圧下に蒸
発乾固する。残留物を無水アルコールに溶解し、
過し、減圧下に蒸発乾固すると油としての1−
フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン
を得る。 実施例 1−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペ
ンテン、2塩酸塩(即ちα−フルオロメチル−
トランス−β−デヒドロプトレシン) A 1,3−ジブロモープロペン(シス/トラン
ス)の調製: Br−CH2−CH=CH−Br 1−ブロモ−1−プロペン(60g、0.5モル)、
N,ブロモサクシニミド(80g、0.45モル)、過酸
ベンゾイル(200mg)及び四塩化炭素(250ml)の
混合物を光照射(325Wランプ)の下に還流下に
5時間加熱する。冷却後、サクシニミドを別
し、溶剤を減圧下に25℃で除去する。残留物を塩
化カルシウム上で乾燥し、減圧下(25mmHg)に
蒸留すると無色液としての1,3−ジブロモープ
ロペンを得る(bp25=65−70℃、62g、62%)。 NMR(CDCl3)ppm3.98(2H,m),6.32(2H,
m)。 B 1−ブロモ−3−エトキシ−1−プロペン
(シス/トランス)の調製: C2H5O−CH2
−CH=CH−Br 乾燥エタノール中のナトリウムエトキサイドの
新らしく作つた溶液(6.9gNa 0.3モル、100mlの
EtOH)を窒素の下に、乾燥エタノール20ml中
の、上記の工程Aと同様にして作つた1,3−ジ
ブロム−プロペン(55g、0.275モル)に加える。
室温での1.5時間の後に、水100mlを反応混合物に
加え、生成油を小部分の石油エーテルで2回抽出
し、硫酸マグネシウム上で乾燥する。常圧蒸留に
より1−ブロモ−3−エトキシ−1−プロペン
(bp144−145℃、32.9g、73%)を得る。 NMR(CDCl3)ppm:1.17(3H,t,J=7Hz),
3.42and3.45(2H,2q,J=7Hz and J=7
Hz),3.98(2H,m),6.18(2H,m)。 C 1−フルオロ−2−アミノ−5−エトキシ−
3−ペンテン(シス/トランス)の調製: 窒素雰囲気下に、上記の工程Bと同様にして作
つた1−ブロモ−3−エトキシ−1−プロペン
(50mM)8.25g、マグネシウムの削り屑
(500mM)12.15g及び乾燥テトラヒドロフラン50
mlから3−エトキシ−1−プロペン−1−イル−
マグネシウム臭化物を作る。4時間後、グリニヤ
ール溶液(滴定による収率:80%)を注射針によ
り他のフラスコに移し、−30℃に冷却し、テトラ
ヒドロフラン(30ml)中のフルオロアセトニトリ
ル(2.36g、40mM)を15分間に滴下する。−30℃
での更に15分間の後、−50℃に冷却した、メタノ
ール(100ml)及び水(2ml)中の硼水素化ナト
リウム(1.52g、40mM)の溶液/懸濁液を予め
−50℃に冷却した反応混合物に注入する。温度は
−30℃まで上る、−20℃で20分間撹拌後、混合物
を1時間の間、0℃に暖まるまゝにしておく。
6N塩酸で酸性にし蒸発の後、残留物をジエチル
エーテルで2回抽出し、副生物を除去し、4N苛
性ソーダでアルカリ性にし、ジエチルエーテルで
2回抽出する。溶剤を蒸発すると、着色油として
の粗1−フルオロ−2−アミノ−5−エトキシ−
3−ペンテン(シス/トランス)を得る(1.0g、
グリニヤールに基づき17%)。 NMR(CDCl3)ppm1.18(3H,t,J=7Hz,
2.10(2H,広いs,−NH2),2.98(1H,広いm),
3.47(2H,q,J=7Hz),3.97(3H,m),4.68
(1H,m),5.62(2H,m)。 D N−1−フルオロ−5−エトキシ−3−ペン
テン−2−イル、N′−エトキシカルボニル−
O−フタルアミドの調製: 上記の工程Cと同様にして作つた1−フルオロ
−2−アミノ−5−エトキシ−3−プロペン
(1g、6.8mM)、N−エトキシカルボニルフタル
イミド(1.49g、6.8mM)及び乾燥ベンゼン(25
ml)の混合物を室温で一夜保持する。N−1−フ
ルオロ−5−エトキシ−3−ペンテン−2−イ
ル、N′−エトキシカルボニル−−フタルアミ
ドを溶剤蒸発により油状黄色残留物として単離
し、精製せずに下記の工程Eに使用する。 E 1−フルオロ−2−フタルイミド−5−エト
キシ−3−ペンテン(シス/トランス)の調製
及びシス及びトランス異性体類の分離: 上記の工程Dと同様にして作つたN−1−フル
オロ−5−エトキシ−3−ペンテン−2−イル、
N′−エトキシカルボニル−−フタルアミドを
塩化メチレン中で室温で5時間、トリエチルアミ
ン(687mg、6.8mM)で処理し、ついで1N塩酸
で2回抽出し、蒸発に付すると、黄色油としての
粗1−フルオル−2−フタルイミド−5−エトキ
シ−3−ペンテン(シス/トランス、1.55g)を
得る。 シリカゲル上の急速なクロマトグラフイー(酢
酸エチル:石油エーテル15:85)は三つの画分を
与える:A(150mg)、混合画分B(385mg)及び画
分C(320mg)、A及びCは純シス−1−フルオロ
−2−フタルイミド−5−エトキシ−3−ペンテ
ン及びトランス−1−フルオロ−2−フタルイミ
ド−5−エトキシ−3−ペンテンを表わす。 シス−1−フルオロ−2−フタルイミド−5−
エトキシ−3−ペンテン NMR(CDCl3)ppm1.17(3H,t,J=7Hz),
3.47(2H,q,J=7Hz),4.08(2H,m),
4.22to5.65(3H,錯多重線),5.83(2H,m,J=
11Hz,シス−オレフイン類に対するカツプリング
常数特性類)、7.62(4H,m)。 IR(フイルム)γcm-1:1780,1720,1620,970
−960cm-1の付近における平面変形からのCH無し
(シス−オレフイン類に対する特性)。 トランス−1−フルオロ−2−フタルイミド−
5−エトキシ−3−ペンテン NMR(CDCl3)ppm1.16(3H,t,J=7Hz),
3.43(2H,q,J=7Hz),3.92(2H,m),
4.22to5.52(3H,錯多重線),5.92(2H,m,J=
15Hz、トランス−オレフイン類に対するカツプリ
ング常数特性類),7.67(4H,m)。 IR(フイルム)γcm-1:1780,1720,1620,975
(トランスニ重結合の平面からの変形に対する特
性類)。アミンのフタルイミド誘導体への転換の
全収率:45%。 F 1−フルオロ−2−フタルイミド−5−ブロ
モ−3−(E)−ペンテンの調製: 乾燥塩化メチレン5ml中の三臭化ホウ素(106
mg、0.42mM)を、−78℃に冷却した、乾燥塩化
メチレン10ml中の、上記の工程Eと同様にして作
つた1−フルオロ−2−フタルイミド−5−エト
キシ−3−(E)−プロペン(即ち、トランス)(320
mg、1.15mM)の溶液にゆつくり加える。温度を
一夜、室温に上るまゝにし、溶剤を蒸発し、1−
フルオロ−2−フタルイミド−5−ブロモ−3−
(E)−ペンテン(345mg、95%)を油として得る。 NMR(CDCl3)ppm3.87(2H,m),4.38(1H,
m,),5.15(2H,m),6.03(2H,m),7.70(4H,
m)。 このNMRスペクトルは実施例の工程Dにお
ける1−フルオロ−2−フタルイミド−3−ペン
テンのシス及びトランス混合物のアリル臭素化に
より得られたブロム誘導体のNMRスペクトルと
同一である。 G 1−フルオロ−2,5−ジフタルイミド−3
−(E)−ペンテンの調製: 上記の工程Fと同様にして作つた1−フルオロ
−2−フタルイミド−5−ブロモ−3−(E)−ペン
テン(345mg、1.10mM)及びカリウムフタルイ
ミド(245mg、1.32mM)の混合物を乾燥N,N
−ジメチルホルムアミド(5ml)中で80℃で2.5
時間加熱する。冷却後、反応混合物に水を加え、
固体を別する。クロロホルム/IN水酸化カリ
ウムによる抽出により過剰のフタルイミドを除去
し、乾燥、過及び溶剤の蒸発により、殆ど白色
の固体としての1−フルオロ−2,5−ジフタル
イミド−3−(E)−ペンテンを得る(320mg、83
%)。 NMR:スペクトルは実施例の工程Eにおいて
得た生成物のスペクトルと重なりうる。 H 1−フルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−
ペンテンの調製: 上記の工程Gと同様にして作つた1−フルオロ
−2,5−ジフタルイミド−3−(E)−ペンテン
(10.5g、27.7モル)を濃塩酸(250ml)及び酢酸
(100ml)中で95℃で24時間加熱する。溶剤の蒸発
後、褐色の残留物を水にとり、フタル酸を別す
る。液を蒸発させ、固体残留物をメタノール−
アセトンから結晶化させると、1−フルオロ−
2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン、2塩酸塩
(4.2g、79%)を得る。実施例で用いたのと同
じ方法により、二塩酸塩から遊離塩基を得る。 実施例 2−フルオロメチル−2,5−ジアミノ−3−
(E)−ペンテン−1−酸、一塩酸塩(即ち、α−
フルオロメチル−β−トランス−デヒドロオル
ニチン) A 2−フルオロメチル−2−アミノ−3−ペン
テンニトリル(シス/トランス)の調製: 窒素の雰囲気下に、マグネシウムの削り屑
(9.8g、400mM)、新しく蒸留した1−ブロモ−
1−プロペン(24.2g、200mM)及び乾燥テトラ
ヒドロフラン200mlからプロペニルマグネシウム
臭化物を作る。グリニヤール溶液を過剰のマグネ
シウムから除去し、−40℃に冷却した後、テトラ
ヒドロフラン(70ml)中のフルオロアセトニトリ
ル(11.8g、200mM)を15分間に添加する。つい
で、反応混合物を水(400ml)中のシアン化ナト
リウム(40g)及び塩化アンモニウム(59g)の
溶液に注入し、室温で1時間保持する。塩化ナト
リウムで飽和後、テトラヒドロフラン層を分離し
減圧下に蒸発させる。残留物をジエチルエーテル
に溶解し、水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸
発させると、暗色油としての粗2−フルオロメチ
ル−2−アミノ−3−ペンテンニトリル(1:1
シス/トランス混合物、21.5g、84%)を得る。
この物は更に精製することなく次工程に用いられ
る。 NMR(CDCl3)ppm シス:*)1.97(3H、狭いdのd、J=7Hz、J
アリル2Hz);2.20(−NH2,広いs),4.32
(2H,d,of AB,JAB=8.5Hz、JH-F=46Hz),
5.12(1H,ABX3のA部の中心、JAB=12Hz,追
加のアリルカツプリング),5.82(1H,ABX3
B部の中心、2q,JAB=12Hz,JBX=7Hz)。 トランス:*)1.77(3H,狭いdのd、J=7
Hz、Jアリル1Hz),2.20(−NH2,広いs),
4.25(2H,d,JHF=46Hz),5.27(1H,ABX3
A部の中心、JAB=15Hz、追加のアリルカツプ
リング),6.13(1H,ABX3のB部の中心、2q,
JAB=15Hz、JBX=7Hz)。 *シグナル類の帰属は液−液分配(水/ジエチ
ルエテール)による異性体類の部分的分離によ
り可能である。 B 2−フルオロメチル−2−トリフルオロアセ
タミド−3−ペンテンニトリルの調製: 塩化メチレン(300ml)に溶解した、上記の工
程Aと同様にして作つた2−フルオロメチル−2
−アミノ−3−ペンテンニトリル(21.5g、
168mM)を−30℃に冷却し、トリフルオロ酢酸
無水物(34.8g、166mM)で処理する。混合物を
一夜、室温に暖まるまゝにし、溶剤を減圧下に除
去する。残留物を酢酸エチルに溶解し、水洗し、
硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させると、暗色油
(35g)を得る。TLC(酢酸エチル/石油エーテル
40:60)はそれぞれ、2−フルオロメチル−2−
トリフルオロアセタミド−3−ペンテンニトリル
のシス及びトランス異性体類に相当する、Rf
0.65及び0.60の二つの主要なスポツトを示す。 急速なクロマトグラフイー及びこれらのRf
に相当する分画類の収集は、微黄色油としての2
−フルオロメチル−2−トリフルオロアセタミド
−3−ペンテンニトリル(、1:1シス/トラ
ンス混合物、23.5g、62%)を与えた。 NMR(CDCl3)ppm シス:**1.93(3H,d,J−7Hz、小さいアリ
ルカツプリング),4.68(2H,d,JH-F=46Hz),
5.37(1H,ABX3のA部の中心、JAB=12Hz,追
加のアリルカツプリング),6.00(1H,ABX3
B部の中心、2q,JAB=12Hz,JBX=7Hz),7.6
(NH,広いs)。 トランス:**1.82(3H,d,J=7Hz、小さい
アリルカツプリング),4.62(2H,d,JH-F=46
Hz),5.40(1H,ABX3のA部の中心、JAB=15
Hz,追加のアリルカツプリング),6.27(1H,
ABX3のB部のカツプリング、2q,JAB=15Hz,
JBX=7Hz),7.6(NH,広いs)。 **小量のシス/トランス混合物がクロマトグラ
フイーにより部分的に分離されて異性体類とな
る。 C 2−フルオロメチル−2−トリフルオロアセ
タミド−5−ブロモ−3−(E)−ペンテンニトリ
ルの調製: 上記の工程Bと同様にして作つた2−フルオロ
メチル−2−トリフルオロアセタミド−3−ペン
テンニトリル(23.5g、105mM)、N−ブロモス
クシンイミド(19g、107ミリモル)、四塩化炭素
(160ml)及び過酸化ベンゾイルの混合物を325W
のランプにより還流下に30分間、照射、加熱す
る。この時間の間に、サクシンイミドは油と一緒
に分離し、これは両者共フリツト化ガラス上の
過により収集する。クロロホルムに溶解し、過
によりサクシンイミドを除去し、蒸発させると、
褐色油としての粗2−フルオロメチル−2−トリ
フルオロアセタミド−5−ブロモ−3−(E)−ペン
テンニトリル(31g、97%)を得る。この物を更
に精製することなく、次工程に使用する。 NMR(CDCl3)ppm2.75(サクシニミド),3.97
(2H,d,J=7Hz),4.68(2H,d,
JH-F=46Hz),5.73(1H,ABX2のA部
の中心、JAB=15Hz),6.43(1H,
ABX2のB部の中心,2t,JAB=15Hz,
JBX=7Hz),7.75(NH,広いs) D 2−フルオロメチル−2−トリフルオロアセ
タミド−5−ヘキサメチレンテトラアンモニウ
ム−3−(E)−ペンテンニトリル臭化物の調製: クロロホルム(40ml)中の、上記の工程Cと同
様にして作つた2−フルオロメチル−2−トリフ
ルオロアセタミド−5−ブロモ−3−(E)−ペンテ
ンニトリル(15.0g、49.5mM)の溶液にクロロホ
ルム80ml中のヘキサメチレンテトラミン(6.93g、
49.5mM)を加える。褐色の油が分離し、一夜放
置すると固化する。粗生成物(14.7g、67%)を、
熱メタノールに溶解し、クロロホルムの容量の2
倍を加えて再結晶すると、クロロホルム1モルを
含有する重い、無色の結晶としての純2−フルオ
ロメチル−2−トリフルオロアセタアミド−5−
ヘキサメチレンテトラアンモニウム−3−(E)−ペ
ンテンニトリル臭化物(4、11.3g、52%)を得
る。m.p.1470℃。 NMR(CD3OD)ppm3.50(2H,広いd,J=6
−7Hz),4.43(6H,s),4.63(2H,
d,JH-F=76Hz),4.95(6H,s),
6.07(2H,m),7.58(1H,CHCl3
s) 分析、計算値C15H20BrCl3F4N6O: C,32.02;H,3.58;N,14.94 測定値: C,32.00;H,3.51;N,15.30。 E 2−フルオロメチル−2,5−ジアミノ−3
−(E)−ペンテン−1−酸の調製: 上記の工程Dと同様にして作つた2−フルオロ
メチル−2−トリフルオロアセタミド−5−ヘキ
サメチレン−テトラアンモニウム−3−(E)−ペン
テンニトリル臭化物(5.62g、10mM)を濃塩酸
(100ml)に溶解し、減圧下に35℃で蒸発乾固す
る。この操作を更に2回繰返す。窒素のおそい流
れを溶液中に通しながら、残留物を濃塩酸(100
ml)と一緒に100℃で一夜(16時間)加熱する。
暗色の反応混合物を減圧下に蒸発させ、油ポンプ
で数時間、乾燥した後、残留物を乾燥エタノール
(50ml)に溶解し、塩化アンモニウムを別し、
プロピレンオキサイド(1.8g)を加えて粗製の一
塩酸塩を沈殿させる。5℃で一夜放置後、褐色の
吸湿性沈殿物をフリツト化ガラス上に集め、小量
の乾燥エタノールで洗浄し、水に溶解し、40゜−
50℃で2時間、木炭で処理する。無色液を蒸発
させると白色固体を得、これを再結晶すると無色
結晶としての純2−フルオロメチル−2,5−ジ
アミノ−3−(E)−ペンテン−1−酸、一塩酸塩
(730mg、36%)を得る。mp176℃(分解)。 NMR(D2O/DCl)ppm3.38(2H,広いd),4.87
(1H ABXのA部の中心,JAB=11Hz,
JAX=JH-F=47Hz),5.23(1H,ABXの
B部の中心,JAB=11Hz,JBX=JH-F
45Hz),6.18(2H,m)。 分析、計算値C6H12ClFN2O2: C,36.28;H,6.09;N,14.10 測定値: C,36.10;H,5.88;N,13.85 遊離のジアミノペンテン酸が、ジフルオロメチ
ル類似体に関して実施例に開示したのと同じ方
法で上記塩酸塩から得られる。 実施例 1,1−ジフルオロ−2,5−ジアミノ−3−
(E)−ペンテン A エチル2−エトキシカルボニル−2−ジフル
オロメチル−3−ペンテノエートの調製: テトラヒドロフラン(8ml)中の水素化ナトリ
ウム(5.5mM、ペンタンで3回洗浄された油中
55%分散液0.264g)の懸濁液に、窒素の下に、テ
トラヒドロフラン(2ml)中のジエチルプロペニ
ルマロネート(1g、5mM)(無水酢酸中のプロピ
オンアルデヒド及びジエチルマロネートを還流さ
せて調製)に加える。反応混合物を45℃で14時間
かきまぜ、ついでクロロジフルオロメタンの流れ
を急速に上記陰イオン溶液中を泡立たせる。7時
間撹拌後、混合物をブラインで急冷し、ジエチル
エーテル(3×20ml)で抽出する。有機相をブラ
インで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真
空濃縮する。残留物を蒸留すると期待のエチル2
−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメチル−
3−ペンテノエート(bp150℃、10mmHg)を得
る。 RMN(CDCl):ppm1.25(6H,t,CH3);1.7−
1.87(3H,m,CH3−C);4.2(4H,2,−
OCH2−)45.6−5.8(2H,m,CH=CH);6.08
(1H,t,CHF2,J=50Hz)。 B エチル2−エトキシカルボニル−2−ジフル
オロメチル−5−ブロモ−3−(E)−ペンテノエ
ートの調製: 四塩化炭素(60ml)中の、工程Aと同様にして
作つた2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロ
メチル−3−ペンテノエート(1.82g、7.3mM)
の溶液にN−ブロモ−サクシニミド(1.3g又は
7.3mM)及び過酸化ベンゾイルの結晶数個を加
える。混合物を光照射の下に還流温度で1.5時間
加熱する。冷却後、反応混合物を過、液を真
空濃縮すると、エチル2−エトキシカルボニル−
2−ジフルオロメチル−5−ブロモ−3−(E)−ペ
ンテノエートを得る。 RMN(CDCl3):ppm1.3(6H,t,OCH2CH3);
3.9−4.25(6H,m,OCH2−and BrCH2),
5.85−6.15(2H,m,HC=CH),6.25,(1H,
t,J=54Hz,CHF2)。 C エチル2−エトキシカルボニル−2−ジフル
オロメチル−5−ヘキサメチレン−テトラアン
モニウム−3−(E)−ペンテノエートハイドロブ
ロマイドの調製: クロロホルム(15ml)中の、工程Bと同様にし
て作つたエチル2−エトキシカルボニル−2−ジ
フルオロメチル−5−ブロモ−3−(E)−ペンテノ
エート(3.29g又は10mM)の溶液にクロロホル
ム(15ml)中のヘキサメチレンテトラミン(1.4g
又は10mM)を加える。放置で分離する固体は
過により分離する。エタノール−クロロホルム中
の再結晶はエチル2−エトキシカルボニル−2−
ジフルオロメチル−5−ヘキサメチレンテトラア
ンモニウム−3−(E)−ペンテノエートハイドロブ
ロマイド(2.1g)を生ずる。 D 2−ジフルオロメチル−5−アミノ−3−(E)
−ペンテン−1−酸塩酸塩の調製: 工程Cと同様にして作つたエチル2−エトキシ
カルボニル−2−ジフルオロメチル−5−ヘキサ
メチレンテトラアンモニウム−3−(E)−ペンテノ
エートハイドロブロマイド(1.5g)を濃塩酸に溶
解する。溶液を減圧下に30℃で濃縮する。この操
作を3回繰返す。ついで、残留物を濃塩酸(20
ml)に溶解し、窒素のおそい流れを溶液中を通し
ながら、反応混合物を還流温度で24時間加熱す
る。真空濃縮して得られた残留物を無水エタノー
ル(20ml)ですりつぶす。不溶物を過し、液
を木炭で処理する。溶剤を蒸発させると粗2−ジ
フルオロメチル−5−アミノ−3−(E)−ペンテン
−1−酸塩酸塩を得る。 E 2−ジフルオロメチル−5−フタルイミド−
3−(E)−ペンテン−1−酸の調製: 上記の工程Dと同様にして作つた2−ジフルオ
ロ−メチル−5−アミノ−3−(E)−ペンテン−1
−酸塩酸塩から出発して、実施例の工程B及び
Cの手順を実質上繰返すと、2−ジフルオロメチ
ル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテン−1−
酸を得る。代りに、ジ−tert.−ブチルマロネート
を用いて、実施例の工程AないしDに記載した
のと同様にして作つたtert.−ブチル−2−tert.−
ブチロキシカルボニル−2−ジフルオロメチル−
5−フタルイミド−3−(E)−ペンテノエート
(1g)を0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解
する。温度を2.5時間に渡つて25℃に上るまゝに
し、反応混合物を減圧下に蒸発させる。残留物を
酢酸(30ml)に溶解し、混合物を一夜かきまぜ、
ついで減圧濃縮する。残留物を再結晶すると2−
ジフルオロメチル−5−フタルイミド−3−(E)−
ペンテン−1−酸を生ずる。 NMR(CDCl3+CD3OD)ppm4.28(2H,m,CH2
+N),5.93(1H,d of t,1H
CHF2),5.6−5.9(2H,m,CH=
CH),7.73(4H,m,H芳香族)。 F 1,1−ジフルオロ−2,5−ジアミノ−3
−(E)−ペンテン 上記の工程Eと同様にして作つた2−ジフルオ
ロメチル−5−フタルイミド−3−(E)−ペンテン
−1−酸から出発して、実施例の工程F、G、
H及びの手順を実質上繰返すと、1,1−ジフ
ルオロ−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン2
塩酸塩を生ずる。 NMR(D2O;外部対照TMS)ppm3.66(2H,d,
JAB=5Hz,CH2NH2);6.13(1H,d of t,
JHF=53Hz,JHH=2.7Hz);5.9−6.20(2H,m,
CH=CH)。 実施例 2−ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3
−(E)−ペンテン−1−酸 A エチル2−ジフルオロメチル−2−クロロカ
ルボニル−4−ペンテノエートの調製: 実施例の工程Bと同様にして作つたtert.−ブ
チル2−エトキシカルボニル−2−ジフルオロメ
チル−4−ペンテノエートから出発して、実施例
の工程E及びFの手順を繰返すとエチル2−ジ
フルオロメチル−2−クロロカルボニル−4−ペ
ンテノエートを生ずる。 B エチル2−カルバモイル−2−ジフルオロメ
チル−4−ペンテノエートの調製: アセトン(25ml)中の、上記の工程Aと同様に
して作つたエチル2−ジフルオロメチル−2−ク
ロロカルボニル−4−ペンテノエート(3.16g)
の溶液に酢酸アンモニウム(3.16g)を加える。
混合物を室温で3時間かきまぜる。不溶物を過
し液を減圧下に濃縮する。残留物をエーテル
(50ml)に溶解する。有機相を水、ブラインで洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥すると、油とし
てのエチル2−カルバモイル−2−ジフルオロメ
チル−4−ペンテノエート(2.65g)を得る。 NMR(CDCl4)ppm:1.26(3H,t,CH3);2.7
(2H,d,−CH2−);4.13(2H,2,−OCH2
−);4.8−6.0(3H,CH=CH2);6.0(1H,t,
CHF2,J=54Hz);7.0(2H,ブロードs,
NH2)。 C エチル2−アミノ−2−ジフルオロメチル−
4−ペンテノエートの調製: アセトニトリル(14ml)及び水(14ml)中の、
工程Bと同様にして作つたエチル2−カルバモイ
ル−2−ジフルオロメチル−4−ペンテノエート
(2.3g)及びヨードーベンゼンジトリフルオロア
セテート(3.5g)の溶液を80℃で16時間かきまぜ
る。水(20ml)を加え、混合物をエーテル(3×
20ml)で抽出する。水相を濃縮し、残留物を飽和
水性重炭酸ナトリウム(10ml)中に懸濁させる。
懸濁液をジエチルエーテル(3×20ml)で抽出す
る。有機相を一緒にし、ブラインで洗浄し、硫酸
マグネシウム上で乾燥し、真空濃縮すると、油と
してのエチル2−アミノ−2−ジフルオロメチル
−4−ペンテノエート(0.6g)を得る。 NMR(CCl4)ppm:1.17(3H,t,CH3);1.73
(2H,ブロードs,NH2);1.95−2.61(2H,
m,−CH2−);4.06(2H,q,−OCH2−);
4.75−5.8(3H,m,CH=CH2);5.6(1H,t,
CHF2,J=55Hz)。 D エチル2−ジフルオロメチル−2−トリフル
オロアセタミド−4−ペンテノエートの調製: −30℃に冷却された、塩化メチレン(5ml)中
の、工程Cと同様にして作つたエチル2−ジフル
オロメチル−2−アミノ−4−ペンテノエートの
溶液にトリフルオロ酢酸無水物(0.32ml、1当
量)を加える。反応混合物の温度を室温に上る
まゝにし、撹拌を16時間続ける。溶剤を減圧下に
蒸発させる。残留物をエーテル(10ml)に溶解す
る。有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、真空濃縮すると、油としての2−
ジフルオロメチル−2−トリフルオロアセタミド
−4−ペンテノエート(0.5g)を得る。 NMR(CCl4)ppm:1.24(3H,t,CH3);2.4−
3.6(2H,m,−CH2−);4.27(2H,q,
OCH2);4.9−5.8(3H,m,CH=CH2);6.2
(1H,t,CHF2,J=54Hz);7.2(1H,広い
s,NH−)。 E 2−ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−
3−(E)−ペンテン−1−酸の調製: 上記の工程Dに記載したのと同様にして作つた
エチル2−ジフルオロメチル−2−トリフルオロ
アセタミド−4−ペンテノエートから出発して、
実施例の工程C、D及びIの手順を繰返すと2
−ジフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3−(E)
−ペンテン−1−酸を得る。 医薬組成物類に関する下記の実施例において、
“有効化合物”という用語は化合物2−ジフルオ
ロメチル−2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテン
−1−酸を指示するために用いられる。この化合
物はこれらの組成物中において本発明の、他の任
意の化合物により、例えば1−フルオロメチル−
2,5−ジアミノ−3−(E)−ペンテンにより置換
できる。薬剤量の調整が、当該技術において周知
の如く薬剤の有効度に応じて必要であるか又は望
ましくあり得る。 実施例 硬質ゼラチンカプセル用の例示組成物は下記の
如くである: (a) 有効化合物 20mg (b) タルク 5mg (c) 乳 糖 90mg 処方は、(a)及び(b)の乾燥粉末を細かいメツシユ
の篩を通し、それらをよくまぜることにより作ら
れる。ついで、粉末をカプセルにつき115mgの正
味充填で硬質ゼラチンカプセルに充填する。 実施例 錠剤用の例示組成物は下記の如くである: (a) 有効化合物 20mg (b) デンプン 43mg (c) 乳 糖 45mg (d) ステアリン酸マグネシウム 2mg 乳糖を化合物(a)及びデンプンの一部と混合し、
デンプンのペーストで粒状化した粒状物を乾燥
し、篩別し、ステアリン酸マグネシウムと混合す
る。混合物を圧縮して各々の秤量が110mgである
錠剤にする。 実施例 注射可能な懸濁液用の例示組成物は筋肉内注射
用の下記の1mlアンプルである: 重量% (a) 有効化合物 1.0 (b) ポリビニルピロリドン 0.5 (c) レシチン 0.25 (d) 注射用の水 100.0 にする量 材料(a)−(d)を混合し、ホモジエナイズし、1ml
のアンプルに充填し、これを密封し11℃で20分間
オートクレーブ滅菌する。各アンプルは新規化合
物(a)を1mlにつき10mg含有している。 実施例 mg/坐薬 有効化合物 50 テオブロマ(Theobroma)の油(カカオバタ
ー) 950 上記薬剤を粉末にし、B.S.No.100の篩を通し、
45℃でテオブロマの融解油とすりつぶし、滑らか
な懸濁液を生成させる。混合物をよくかきまぜ、
各々が名目1G溶量の型に注入し、坐薬をつくる。 実施例 XI 式の化合物類のODC阻害活性を下記の手順
により生体内で証明できる: チヤールス リバー(Charles River)から購
入したスプラーグ−ダウレー(Sprague−
Dawley)系統(体重200−220g)の雄ラツトに、
一定の、12時間照明、12時間暗黒の照明時間表の
下に、随意に食物と水を与える。医薬を腹腔内に
注射(0.9%生理食塩水に溶解)するか又は摂食
(水に溶解)により与える。生理食塩水又は水を
与えられたラツトは対照として役立つ。医薬投与
5ないし6時間後、動物を断頭により殺し、腹側
の前立腺及び胸腺をす早く切採り、直ちに加工す
る。組織をEDTA0.1mM、蔗糖0.25M、ピリドキ
サルりんさん0.1mM及びジチオスレイトール
5mMを含有する、3容のリン酸ナリリウム緩衝
液30mM(PH7.1)でホモジエナイズする。オルチ
ニンデカルボキシラーゼの活性は、実質上、オノ
等(Biochem.Biophys.Acta.284、285(1972)に
記載されているようにして、前立腺ホモジエネー
トの上澄み1000gについて、かつ全胸腺ホモジエ
ネートについて定量される。 上記の手順により試験した時、式の代表的化
合物類は、下記の第表に示した結果を与えた。
表中、下記の略号が用いられている: MFMDO=α−フルオロメチル−トランス−β
−デヒドロ−オルニチン; DFMDO=α−ジフルオロメチル−トランス−β
−デヒドロ−オルチニン; MFMDP=α−フルオロメチル−トランス−β
−デヒドロ−プトレシン
【表】 実施例 XII オルチニンデカルボキシラーゼ(ODC)の阻
害剤としての式の化合物類の活性は下記の手順
により試験管で証明できる: オルチニンデカルボキシラーゼ(ODC)は、
犠牲前18時間にチオアセタミド(体重1Kgにつき
150mg)を注射したラツトの肝臓から作られ、
Ono等(Biochem.Biophys.Acta.284、285
(1972))に記載されたようにして、PH4.6におけ
る酸処理により約10倍に精製される。ODCの原
液は蛋白質(16mg/ml)、リン酸ナトリウム緩衝
液(30mM、PH7.1)、ジチオスレイトール
(5mM)及びピリドキサルりんさん(0.1mM)
からなつている。この原液の特定活性は蛋白質1
mgにつき、1分につき、CO20.12nモルである。
典型的実験として、この原液320μlを水中の阻害
剤の溶液80μlと0時に混合し、37℃で培養する。
異なつた時ごとに、50μlの部分づつを、50μlの水
酸化ハイアミン(hy−amine)(1M)で湿らせた
紙をとりつけた密閉容器中にリン酸ナトリウム
(30mM、PH7.1)、ジチオスレイトール(5mM)、
ピリドキサルりん酸(0.1mM)、L−オルチニン
(0.081モル)及びDL−〔1−14C〕オルチニン
(0.043モル、58Ci/モル、Amersham)を含有す
る1mlの検定培地に移す。反応を37℃で60分間、
進行するまゝにし、ついで、40%のトリクロロ酢
酸0.5mlを添加して停止させる。更に30分の後、
紙上に吸収されたCO2を標準シンチレーシヨン
カクテル中で算える。KI(見掛けの解離恒数)及
びτ50(阻害剤の無限濃度における半減期)がキツ
ツ及びウイルソン(J.Biol.Chem.、237、3245
(1962))の方法により計算される。 上記の手順により試験した時、式の代表的化
合物類は下記第表に示した結果を与えた。第
表と同じ略号が使用されており、かつDFMDPは
α−ジフルオロメチル−トランス−β−デヒドロ
プトレシンである。10Mにおける半減期(t1/2)
も第表に示されている。
【表】 実施例 式の化合物類の抗腫瘍効果はL1210白血病
(106細胞)を腹腔内(i.p.)接種したC57BL
(BD2F)のマウスにおいて、又はEMT6充実性
肉腫(105細胞)を皮下(S.C)接種したBALBC
のマウスにおいて、生体内で証明できる。 L1210白血病及びEMT6充実性腫瘍に対してマ
ウスについて試験した時、αフルオロメチル−ト
ランス−デヒドロ−β−プトレシン(MFMDP)
は下記の結果を与えた: A L1210白血病 接種後1日目から、かつその後、保持された、
唯一の飲用液としての、水中0.2%のMFMDPは
マウスの生存を延長しなかつた。50mg/Kg投与量
で(1日目から1日に2回)、腹腔内注射した時、
それはマウスの平均生存時間の約20%だけ増加し
た。腹腔内への200mg/Kgの投与量においては、
その化合物は有毒であり、生存の増加は観察でき
なかつた。 B 充実性EMT6腫瘍 細胞接種の4日後にスタートした、唯一の飲用
液としての、水中2%のMEMDPは17日目にお
いて腫瘍の生長を60%ないし30%阻止した。水中
0.2%で与えた時、それは腫瘍の生長を25%だけ
阻止した。接種4日後からスタートして1日2回
の200mg/Kgを腹腔内より注射した時、その化合
物は13日目に腫瘍の生長を50%だけ阻止した。腫
瘍におけるODC活性はすべての場合に著しく阻
害された。 C 毒性 飲用水(2%)として与えるか、腹腔内より
(200mg/Kgを1日に2回)注射した時、
MFMDPは処置の10日後に観察した下記の毒性
効果を誘発した: 25%の体重減 30−40%の水摂取量減 50%の血液白血球低下 15%の10日後の死亡動物数 急性の腹腔内注射によるLD50はマウスにおい
て1ないし3g/Kgであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 [式中、Rcは水素又はカルボキシルを表わし、
    pは1又は2を表わす] のフツ素化アルケニレンジアミン誘導体、又は薬
    剤学的に受け入れられるその塩類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5419913A (en) * 1977-07-11 1979-02-15 Merrell Toraude & Co Alphaahalomethyl derivative of alphaaamino acid

Patent Citations (1)

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JPS5419913A (en) * 1977-07-11 1979-02-15 Merrell Toraude & Co Alphaahalomethyl derivative of alphaaamino acid

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