JPH0329662A - 高エネルギー電子線照射による実験動物飼料の滅菌方法 - Google Patents

高エネルギー電子線照射による実験動物飼料の滅菌方法

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JPH0329662A
JPH0329662A JP1164137A JP16413789A JPH0329662A JP H0329662 A JPH0329662 A JP H0329662A JP 1164137 A JP1164137 A JP 1164137A JP 16413789 A JP16413789 A JP 16413789A JP H0329662 A JPH0329662 A JP H0329662A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、クリーンな実験動物用の飼料の高エネルギー
電子線照射による滅菌方法に関する。
[従来の技術] 動物実験への使用を目的としたマウス、ラット等のクリ
ーンな動物(無菌動物を含む。)は飼育環境の他、飼育
するための飼料(実験動物飼料)に対しても無菌あるい
はクリーンな状態での飼育という環境の制約から従来か
ら滅菌処理が施されている。飼料の滅菌法としてこれま
で用いられている方法は、高圧蒸気滅菌法、コバルト−
60からのガンマ線による放射線滅菌法(以下ガンマ線
滅菌法と呼ぶ。)あるいはエチレンオキサイドガスによ
るガス滅菌法のいずれかの滅菌法であるが、ガス滅菌法
については残留ガスによる発ガン性が高い等の点から現
在、実質的にはほとんど利用されておらず、高圧蒸気滅
菌法かもしくはガンマ線滅菌法による滅菌処理が行われ
ている。
高圧蒸気滅菌法の場合、滅菌工程は、始めに、袋あるい
は缶等の容器に入った実験動物飼料をオートクレープの
中に入れる。次にオートクレープ内を排気した後、蒸気
を供給し、121℃に達した状態で20分間維持する。
その後、排蒸気、真空排気を行い、最後に熱風給気乾燥
し、滅菌処理を終了する工程となっている。
一方、ガンマ線滅菌では、次のような手順に従い滅菌を
行っている。予めビニール袋かあるいは缶に詰めた実験
動物飼料を一定の大きさのダンボール箱に入れ、このダ
ンボール箱を更にカートンケースに入れる。次に、この
ケースをコンベアに乗せてコバルト−60照射室へ移動
させ、照射室内で所定量のガンマ線を照射し滅菌を行っ
ている。現在商業用規模で滅菌を行うために稼働してい
るコバルト−60照射施設のガンマ線滅菌条件を挙げる
と、滅菌に要する線量としてはlOKGyから50KG
yまでの照射線量であり、室温下、空気中で照射を行い
、通常の商業用規模の施設(50万C1)では1個のカ
ートンケース当りに要する照射時間(滅菌時間)は、I
OKGy照射ではおよそ2.0時間、50KGy照射で
は約IO時間となる。
以上、現行の滅菌法である高圧蒸気滅菌法そしてガンマ
線滅菌法の両方の概要を述べたが、それぞれの方法には
長短があり、それらをまとめてみると次のようになる。
高圧蒸気滅菌法では経済性の点からは滅菌コストを低下
でるき点、また設備的には単純であり、維持管理が容易
であるなどの点が長所であるが、滅菌処理による飼料の
物性変化(堅くなったり、脆くなる)、飼料中のビタミ
ン戊分の劣化、滅菌飼料に対する嗜好性の減少などの点
は短所である。
更に、滅薗処理後には飼料中に蒸気による水分が残留す
ることから飼料の保存期間が短くなる点も短所である。
一方、ガンマ線滅菌法においては前者の滅菌法とは反対
に、滅菌後の飼料に物性変化がほとんど見られない、ビ
タミン成分の劣化が小さく、しかも飼料の保存期間にも
滅菌が影響を与えないなどの点が長所であるが、その反
面、滅菌コストが高い、ガンマ線照射施設の維持管理が
容易でないなどの点が欠点である。
滅菌処理による飼料の物性変化、ビタミン成分の劣化、
嗜好性の点からは上記で述べたようにガンマ線滅菌法が
高圧蒸気滅菌法よりも優れた滅菌法となるがこの点につ
いては実験により定量的に示されている。桑原らの実験
報告(第31回実験動物学会総会, 1984年)によ
れば物性変化においては、飼料の硬度が高圧蒸気滅菌前
後では最高で数十%変化するのに対し、ガンマ線滅菌で
は照射前後にほとんど硬度の変化のないことが明かにさ
れている。また、ビタミンの劣化については特にビタミ
ンBtの劣化がガンマ線滅菌ではほとんど起こらないの
に対し、高圧蒸気滅菌では劣化が著しく、未処理のもの
に比べて半分以上が劣化することが判明している。更に
、嗜奸性についてはガンマ線滅菌飼料に対する嗜好比率
か蒸気滅菌飼料に対するそれよりも2〜3倍高いことが
分かっている。しかしながら、この優れた滅菌法である
ガンマ線滅菌法は滅菌処理能力、ガンマ線照剃設備の維
持管理、滅菌コスト等が既に述べたようにこの滅菌法の
欠点であり、これらは高圧蒸気滅菌法に劣る点である。
ガンマ線滅菌法での現行の照射条件を示したように、1
個のカートンケースの照射には2.0時間以上を要する
ことからガンマ線滅薗法では滅閑工程の生産性を著しく
低下させ、滅菌コストは必然的に高いものになっている
。また、さらに、コバルl−−60の半減期が約5.3
年であることから時間の経過とともにコバルト−60の
放射能は低下し、つまり、単位時間当りのガンマ線照射
量は低下し、照射時間(滅菌処理時間)が増加すること
から滅菌処理能力は益々低下し、滅菌コストの一層の上
昇を拓いている。例えば50万C1の商業用照射施設の
場合、施設の完成時には50KGy照射に対して10時
間を要した照射時間は約5年後には2倍の20時間とな
り、滅薗処理の生産性は時間の経過と共に低下すること
になる。しかしながら商業用の照射施設では照射時間(
滅菌処理時間)をできるだけ一定に維持するために通常
は定期的にコバルト−60の補充を行うが、現状ではこ
うした線源の補充も問題となっている。ガンマ線源であ
るコバルト−60が口本国内では生産されていないこと
から国内の全ての照射施設はカナダの原子力公社(AE
CL)からの輸入に頼っており、供給の不安定性、輸送
時の安全性の確保などが大きな問題となる他、線源その
ものの価格が高くなることから照射施設の維持コストが
高く、滅菌処理能力が低いことと併せてこの点も滅菌処
理コストを上昇させる要因となっている。
ガンマ線滅菌は優れた滅菌法であるにも関わらずこれま
で述べた問題点よりそれほどは普及しておらず、全滅菌
飼料の5〜6%に過ぎないのが現状である。さらに提案
としては電子線照躬による滅菌法が示されているが、具
体的な照射条件の提示はなく、それによる格別の特徴も
開示されていないので、その照射条件、生産性等はガン
マ線滅菌法と同程度と考えられ、かつその実用化は未だ
知られていない。
[当該発明が解決しようとする課題] 現在、より優れた新薬の開発、あるいはバイオテクノロ
ジー分野での高度な技術の確立が口進月歩である状況下
で、今後、実験動物の質に対する要求も益々厳しくなる
ことは容易に推測できる。
そうした要求に応えるためにもこれまで以上に管理され
た無菌を含むクリーンな環境下での飼育が必要となり、
実験動物飼料においても、滅菌による物性変化がなく成
分劣化のない飼料であることが要求され、この要求に十
分に応えられ、しかも生産性に優れかつ維持管理の容易
な新規の滅菌法を確立することが本願の課題である。
[課題を解決するための千段] コバルト−60からのガンマ線滅菌法が備える長所を持
ち、併せて高圧蒸気滅菌法の利点も備えた新規の滅菌法
として、本発明者らは電子線を使った電子線滅菌法を見
いだしている。特に本発川では高圧蒸気滅菌法のように
生産性を求めることから電子線の中でも5 MeVを超
えlOMcVまでの高エネルギーの電子線を滅菌に利用
することを特徴としている。従来からI MeVに満た
ない低エネルギー、あるいは5 MeVまでの中エネル
ギーの電子線はプラスチック、ゴム製品の改良等を目的
として、あるいは医療用具の滅菌を目的として利用され
ているが、実験動物飼料の滅菌を対象とした利用例はな
く、また、高エネルギーの電子線がビタミン等へ与える
影響についても明かでなかったことから、本発明は実験
動物飼料の滅菌法に関して従来になかった知見と技術を
提供するものである。
電子線は物質に対する照射効果と言う点からは化学的、
物理的効果はガンマ線と類似する放射線の一つであるが
、ガンマ線とは被照射物に対する透過力の点で大きく異
なる放射線であり、またガンマ線では放射性同位体が線
源であるのに対し、電子線は電子加速器により電気的に
作りだされる放射線であることが異なる点である。従っ
て、電子線照射施設はガンマ線照射施設に於けるような
線源の補充を必要とせず、照射時のみに加速器を運転す
ることから施設の維持管理が容易であると言える。また
、更にコバルl−−60からのガンマ線が1.25Me
Vの一定なエネルギーの放射線であるのに対し、電子線
では電子加速器の性能によりエネルギーと電流の大きさ
を自在にコントロールでき、つまり生産性がコントロー
ルでき被照射物に応じた照対条件の設定が可能となって
くる。その上、ガンマ線では発生するガンマ線が全空間
に照射されることから利用効率が低いのに対し、電子線
では被照射物に対してのみ電子が照肘されることから利
用効率は高く、照射処理の生産性は大きくなってくる。
本発明者らはこうした電子線が持つ特徴に着目し、電子
線による実験動物飼料の滅菌法を見いだしている。
本発明者らによる電子線滅菌法は、ガンマ線滅菌法と同
様に被照射物をコンベアに乗せて電子線照射室へ搬入し
、電子線照射による滅菌処理を行う方法であるが、滅菌
の対象物となる実験動物飼料の平均比重が0.5〜0.
7の範囲にあることから、経済性を考慮し、本滅菌法で
は照射電子のエネルギーを5 McV乃至10McVの
範囲、好ましくは8McV乃〒lOMcVであるとして
いることに特徴がある。
ここで、エネルギーの最大値をIONOVとしているの
は電子線による放射化に対する制約からであり、これ以
上のエネルギーの電子線照射では放射化が起こりうる危
険性から最大値をlOMeVとしている。照射電子の持
つエネルギーの大きさは、同じ比重を持つ被照射物に対
しては被照射物中の透過距離と比例関係にある。電子線
のエネルギーと牢均比重1.0の被照射試料中の電子線
透過距離との関係を第1図に示す。比重dの試料中への
電子線の透過距離=平均比重1.0の被照射試料中の電
子線の透過距離(cm)十比重dの関係がある。5Me
Vのエネルギーを持つ電子では透過距離が約2.2〜3
.1cm(平均比重0.7〜0.5に対応する)またl
OMeVのエネルギーを持つ照射電子では約4.6〜6
.5 cm (平均比重0.7〜0.5に対応する)と
なる。依って、本充明による電子線滅菌では滅菌処理可
能な厚みは実験動物飼料(平均比重0.5)の詰められ
たダンボール箱の表稟両面を順に照射することを仮定す
ると第1図より8cmより大きく最大約16cmとなる
次に、照射電子の電流値については発明者らは最大でl
OmAまでと限定し、好ましくは1mA乃至5IllA
であるとしている。照射電子の持つ電流値が大きければ
大きいほど単位時間当りの照射線量は増加し生産性は増
加するが、本発明の特徴とする5 MeVを超えるエネ
ルギーの電子線に対して、10I!lAより大きな電流
値を与えることは電子を作り出す電子加速器の加速原理
より国難なことであり、安定な上記エネルギー範囲の電
子線を作り出すためには1n+A以上5mA以下の電流
値が好ましい。前記のような電子線を照射する時間とし
ては約10分間以内で充分である。
本発明で好ましいとする照射電子エネルギー及び電流値
の範四から仮に、lOMeVの照対電子が1mAの電流
値で照射できるような商業用電子加速器を想定すると、
比重0.5の被照射物に対しては、1時間当りの処理量
は10KGy照射では4.85n?また50KGy照射
では0.97rrl’となる。従って、この処理量は5
0万Ciコバルト線源によるガンマ線滅菌のtoxcy
で0.2rri’, 50KG)/で0.04ni’と
比較すると約25倍の極めて生産性のある滅菌法である
ことが分かる。電子線滅菌施設の設備額が同等な能力の
ガンマ線滅菌施設のそれ以下である事実を考慮すると本
発明による電子線滅菌のコストはガンマ線滅菌に比べて
著しく低下することになる。
以下順に、本発明の実施例を示すが、実施例では、全て
直線型加速器より取り出した電子線を使用している。電
子加速器には現在2つのタイプがあり、その1つは静電
型(直流型)の加速器であり、残る1つは直線型(交流
型)のタイプである。
前者は高エネルギーの電子線を作り出すのには原理的に
困難であり、これまでのところ5 MeVのエネルギー
まで電子を加速する加速器は製作されているがそれを超
えるエネルギーの電子を加速するような加速器は実現さ
れていない。一方、直線型の加速器の場合は、上述した
ように電流値の大きさには加速原理より限度があるもの
の電子のエネルギーは原理的には際限なく加速すること
が可能であり、所望のエネルギーレベルまで電子を加速
することができる。従って、5 McVを超えるエネル
ギーの電子線を必要とすることから発明者らは実施例に
直線型加速器を用いている。実際には10McV , 
50llAの電子線を用いて照射を行い、照射後に滅菌
効果、ビタミン劣化、物性変化を評価している。評価結
果は、実施例中で具体的に示す通り本発明による滅薗法
は滅菌効果、ビタミン劣化、物性変化の全ての点で満足
のいくものであり、これらの点についてはガンマ線滅菌
法と同等の長所を備えた滅菌法であることが確認されて
いる。
ガンマ線と比較して8倍のエネルギーでかつ照射線量率
にして100〜1000倍である電子線によって、著し
い生産性の向上が達成され、かつ維持管理が容易であり
、その上に実験動物飼料に対してガンマ線と同様の滅菌
効果が得られたことは、本発明により見いだされた新規
な知見である。本発明はこの新規な知見に基づくもので
ある。
実施例 1 90μs厚のポリエチレン袋(38X27.5cm)を
6袋川意し、それぞれにマウス、ラット用の14φ×平
均長18mmの固形飼料(小麦、ふすま、とうもろこし
、大豆粕、ホワイトフィッシュミール、ビール酵母、ア
ルファルファミール、ミネラル混合物、ビタミン混合物
)を入れ、ポリシーラーで袋の口を溶封した後、袋に入
った飼料が平面状に平に並ぶよう、整えたならそれぞれ
の袋を順にダンボール箱(30X 35X lOcm)
に重ねて入れ、6段に積み上げてからダンボールの蓋を
し、これに電子線滅菌処理を行った。
尚、滅薗処理後に滅菌の状態、照射線量を計価するため
に各段の袋の表面にアルミ箔で包んだ、指標菌を付けた
インジケータと線量測定のためのラジオクロミックフィ
ルムを第2図に示すように添付した。
電子加速器は直線型加速器を使用し、照射電子エネルギ
ーを10MeV 、電流値は50/7Aに設定した。
上記ダンボール箱の片面へ上方向から30KGy照射を
行うことからコンベア速度をlOcm/m1nにセット
シ、コンベアの上にダンボール箱を乗せ、電子線照射を
行った。照射はおよそ4分で終了し、終了後、滅菌、線
量分布の評価、ビタミン成分劣化の検討、更に、飼料中
の一般成分の照對による影響も併せて評価した。
第1表には各測定点の平均吸収線量、指標菌の生在率の
評価結果を示した。第1表から分かるように、上から四
段目までは吸収線量が20KGy以上であるのに対し、
5段口ではlOKGyにも満たないことが判明した。ま
た、この結果と対応して指標菌の生存も上から4段目ま
では認められないことが判明した。従って、片面照射の
場合、ダンボール箱の厚みにしておよそ6cmまでは滅
菌可能であることが確認された。次に、第2表には飼料
そのものの無菌試験の結果を示した。ペレット共試数2
0粒で試験を行った結果、5段目、6段目ではほとんど
のペレットが陽性であることが分かった。
よって、この結果が指標菌評価で得られた評価結果に対
応することから、指標菌の評価結果のみで飼料に対する
滅薗効果が確認できることも明かとなった。飼料ψのビ
タミン成分の劣化評価については第3表に示した。吸収
線量が20Key以上である4段目までのビタミンの劣
化はガンマ線滅菌の場合と同様に各ビタミン成分で劣化
が小さく、高圧蒸気滅菌法に比べて優れている滅菌法で
あることが分かった。その他、飼料中の一般成分につい
ても第4表に示したように各成分は電子線照財による影
響をほとんど受けず、電子線滅菌法が望ましい方法であ
ることが判明した。
実施例 2 実施例1と同様な方法により飼料をダンボール箱に詰め
、30KGyの照射線量でダンボール箱両面への照射を
行った。電子線加速器は実施例1と同じものを用い、ま
たエネルギー、電流の設定条件も実施例1と同じにした
。尚、ダンボール箱への両面照射は、片面を照射した後
、一旦ビームを止めて反転してからもう一面の照射を行
った。第5表、第6表には吸収線量、指標菌の生存率、
無菌試験の評価結果を示した。第5表から分かるように
、両面照射により指標菌の生存がすべての測定点でゼロ
になることが分かった。従って、10MeVの電子線に
よる両面照射では厚みがlOcm程度では透過性の点で
は何等問題の無いことが確認された。
実施例 3 実施例1と同様な方法により飼料をダンボール箱に詰め
、20KGyの照射線量でダンボール箱の片面への照射
を行った。電子線加速器は実施例lと同じものを川い、
またエネルギー、電流値も同じ設定とした。但し、コン
ベア速度は15cm/winとし照射を行った。第7表
には吸収線量と指標菌の生存率の評価結果を示した。実
施例1,2で得られた結果と同様に20KG7の照射線
量でも滅菌効果は十分に確認された。但し、片面照射で
あることから実施例1と同様に指標菌残存率がゼロであ
るのは深さにして表面から6(1)までのところである
。第8表にはビタミン成分の劣化評価を示した。20K
Gyの照射においても当然のことながらビタミンB1の
劣化がほとんど起こらないことが判明した。
第8表20KGy照射飼料ψの ビタミン成分の分析結果 単位:l00g:中 実施例 4 実施例1と同サイズのダンボール箱へ飼料を袋に入れず
、むき出しの状態で箱一杯に詰めた後、ラジオクロミッ
クフィルムを9枚張り付けた1cm幅の矩形のダンボー
ルを第3図のように仕込み、実施例3と同条件で20K
Gyの片面照射を行い深部線量分布を測定した。第4図
には測定結果を示した。これによれば吸収線量は深さ8
cmのところまでlOKGy以上であることから、両面
照射を想定すると厚みが18cmまでは全領域で吸収線
量が20KGyとなることが分かる。この20KGyの
吸収線量であれば実施例3で示したような滅菌効果には
まったくの問題がないことが分かっている。従って、実
際には飼料がこの実施例のようにバラ詰めされているこ
とを考慮すると、実験動物飼料の場合i0MeVのエネ
ルギーの電子線照射により16cmの厚みのものまで滅
菌可能であることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、電子線のエネルギーと平均比重1.0の被照
射物中の電子線の透過距離との関係を示す。 第2図は、電子線滅菌処理のために、6段重ね飼料のそ
れぞれの表面のA,B,Cの位置にアルミ箔で包んだ(
指標菌を張り付けた紙片とラジオクロミックフィルム)
とを添付させてある状態を示す。 第3図は、飼料を袋に入れず、ばらの状態で箱一杯に詰
めた後、lcm幅の矩形の紙片にラジオクロミックフィ
ルムを9枚張り付けたものをダンボール箱に挿入した、
深部線量分布の測定をするための状態を示す。 第4囚は、第3図の深部線量分布の測定結果を示す。 り マ Q *Ek!−ミC膨睡尊君6ナ6紗叶爾慴剰叡漏(3)奉 3 凹 l1飼柵

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、クリーンな実験動物のための飼料の単位立方センチ
    メートル当り、照射電子のエネルギー5〜10MeV、
    電流値0.03〜10mAの高エネルギー電子線を短時
    間照射による生産性を高めた滅菌方法。 2、照射電子エネルギー8〜10MeV、電流値1〜5
    mAの高エネルギー電子線を10分間以内の短時間照射
    する請求項1記載の滅菌方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04309356A (ja) * 1991-04-09 1992-10-30 Nitsusui Seiyaku Kk アルミニウム製蓋又は容器の滅菌方法
US7898160B2 (en) 2003-11-25 2011-03-01 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Method and apparatus for modifying object with electrons generated from cold cathode electron emitter

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