JPH03290308A - 硫化水素を含有するガス流から硫黄を回収する方法 - Google Patents

硫化水素を含有するガス流から硫黄を回収する方法

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JPH03290308A
JPH03290308A JP40332090A JP40332090A JPH03290308A JP H03290308 A JPH03290308 A JP H03290308A JP 40332090 A JP40332090 A JP 40332090A JP 40332090 A JP40332090 A JP 40332090A JP H03290308 A JPH03290308 A JP H03290308A
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gas
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リチャード ドナルド スキナー
Kenneth Royce Stamper
ケネス ロイス スタムパー
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[0001]
【産業上の利用分野】
本発明は、H2 Sを含有するガスから硫黄を回収する
改良法に関する。態様の一においては、本発明は、低濃
度のH2Sを含有するガスから硫黄を回収する改良法に
関する。より特定的には、本発明は、H2Sを含有する
ガスから硫黄を回収する改良法において、実質上全ての
含硫黄成分を効率的、より経済的方法によりガスから除
去し、大気中に放出することが環境的に許容される排ガ
スとする方法に関する。 [0002]
【従来の技術】
H2 Sを含有するガスから硫黄を回収するプロセスは
、技術に色々既知であるが、H2Sから硫黄元素を回収
するために商業的に用いられている主プロセスは、クラ
ウス法及びその変形である。回収効率が高いことと、経
済性を比較すると有利であることから、このクラウス法
は、第一級の商業的硫黄回収プロセスであると昔から認
められてきた。このクラウス法においては、原料ガスの
中に含まれているHSの三分の一を燃焼して、SO2を
生成させる。このようにして生成したSO を、次いで
原料ガスの中に含まれていたH2Sの残りの三分の二と
触媒上で反応させ、単体硫黄を生成させる。この反応を
複数の接触転化帯域で繰り返し行うことによって、クラ
ウス法は、原料ガス中のH2Sの濃度にもよるが、約8
0〜約96%の範囲の回収率を達成することができるの
が典型的である。しかしながら、高回収率を達成するた
めには、これは、現行の環境規準の観点からは望ましい
のであるが、クラウス法で用いられている接触転化帯域
の数を増加しなければならず、そうすると経済的に容認
し得ない程度になってしまう恐れかある。従って、クラ
ウス法は、色々ある他の排ガス処理プロセスの少なくと
も一つと一緒に用いて、クラウス法プロセスから排出さ
れる排ガスの硫黄含有量を、環境的に許容される濃度ま
で低下させるのが典型的である。更に、H2S濃度が低
すぎてクラウス法の主燃焼反応を支えることができない
ガスから硫黄を回収するには、このクラウス法は望まし
いものではない。このような場合、主燃焼反応を支える
ために炭化水素流体を転化する必要が生じる。このよう
な変形法は、H2Sを含有するガスから硫黄を回収する
のに効果的であることが知られているが、関連する経済
性の観点からは、主クラウス法の効率とメカニズムを改
良することは常に望ましいことである。 [0003]
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、H2Sを含有するガスから、特に、低濃度の
H2Sを含有するガスから、硫黄を回収する改良法に関
する。本発明は、またガス相で運転されている硫黄回収
装置から排出される排ガスの硫黄含有量を、環境的に許
容される濃度まで減少する方法を提供する。本発明は、
更に、通常のクラウス法で効果的に用い得る温度よりも
高い温度で運転を行うことができ、しかもSO2生成の
ための燃焼工程を必要としない方法を提供する。 [0004]
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、H2Sを含有するガスは、硫黄回収装
置へ導入され、そこでSO2とガス相にて反応し、硫黄
を生成する。硫黄回収装置へ導入されるSO2の量は、
注意深く制御し、硫黄回収装置中のHS/SO2の初期
モル比が約3/1の大きさに確実に維持するようにする
。HS/SO3の初期モル比を定義する場合、H2S成
分には、原料ガス中に存在する硫黄成分(H2S 、 
CS2 。 CO3,CH3SH,など8.)の全モル数を勘定にい
れるものとする。H2S/SO2のモル比をこのように
注意深く制御すると、適当な反応条件下に、硫黄回収装
置の中の実質上含てのSO3をH2Sと反応させて硫黄
を生成することが確実に行われる。従って、この硫黄回
収装置から排出させる排ガスの中に含まれている硫黄化
合物は主としてH2Sの形であり、これは、その後で、
再生可能の、低硫黄ガス選択的吸収剤にこの排ガスを接
触させることによって除去することができる。この再生
可能の、低硫黄ガス選択的吸収剤に接触した後は、排ガ
スは含硫黄化合物を実質上含んでいないので、環境規準
に従って大気中に放出して差し支えない。本発明の好ま
しい実施態様によれば、再生可能の、低硫黄ガス選択的
吸収剤は、少量の硫黄化合物(主としてH2S)の吸収
に効果がなくなる点まで硫黄を吸収した後、含酸素ガス
と接触され、吸収液としては再生され、含SO゜流出ガ
スが生成する。この含SO2ガスは、硫黄回収装置へ循
環され、主クラウス反応に必要なSO3を提供すること
になる。硫黄回収装置中にてH2S/S○2のモル比を
約3/1の大きさに維持することによって、吸収された
H2Sの再生によって生成したSO2の量は、主クラウ
ス反応におけるSO2の化学両輪的所要量を満たすこと
になる。この関係は、以下の式で示される。 [0005]
【化1】 1) 3H2S+lSO2→lH2S+2H20+3S
[0006]
【化2】 2)  lH2S+1金属酸化物→lH2O+1金属硫
化物[0007]
【化3】 3)  1金R流化物+37202−1金属酸化物+l
502従って、この硫黄回収プロセスは、主クラウス反
応においてH2S含有酸性ガスとの反応に必要なSO2
に関して自己持続性となる。 [0008] 本発明の他の目的及び利点は、前述の説明及び特許請求
の範囲、並びに以下に記述する本発明の詳細な説明から
、明白となるであろう。 [0009] 本発明によれば、H2Sを含有するガスがSO2と反応
し、硫黄を生ずる。H2Sを含有するガスが反応するS
Oの量は、HS/SO2の初期モル比が確実に約3/1
になるように注意深く制御される。この点に関して、注
記するのは過剰のH2Sが反応内に存在するので、クラ
ウス反応が進行するにつれてH2S/SO2のモル比は
、次第に増加するということである。従って、本明細書
の中で用いる「初期モル比」というのは、反応物が最初
に結合する際のモル比を意味するものとする。このよう
にHS/SO2の初期モル比を注意深く制御すると、適
当な反応条件下には、反応ガス中に含まれていた殆ど全
部のSO2と反応しながら、所望の硫黄を生成すること
が可能で、従って、含まれる硫黄分は、殆ど全て低濃度
の硫黄化合物(主としてH2S)の形である流出ガスが
生成する。 この低濃度の硫黄化合物は、低硫黄選択性吸収剤との接
触により除去することが可能である。このようなやり方
で硫黄回収プロセスを運転すると、ガス中に含まれる硫
黄化合物を殆ど全て除去する方法が提供され、二段の二
次回収プロセス又は排ガス燃焼器を用いる必要がなくな
るので、硫黄回収プロセスの運転コスト及び建設コスト
は共に減少する。更に、本発明の方法を用いると、硫黄
回収プロセスの総括効率を増大しつつ、高温範囲で運転
することが可能となる。そのため、今度は対応する高反
応速度ゆえ、より小さな寸法の触媒床を使用することが
でき従って更に硫黄回収プロセスの総括建設コストを低
下させることになる。最後に、このやり方で、含SO。 ガスを生成するように再生される低硫黄吸収剤と組合わ
せて硫黄回収プロセスを運転すると、主クラウス反応で
必要とされるSO2に関して自己持続性のプロセスが得
られる。このことは、H2S濃度が極めて低く、代表的
クラウス反応の主燃焼反応を維持することができないガ
スを処理する場合に特に好ましい。 [0010] 本発明の好ましい実施態様によれば、図1に示されるよ
うに、H2Sを含有する酸性ガスは、ライン1を経て、
硫黄回収装置41内に収められている接触転化帯域7へ
導入される。接触転化帯域7においては、酸性ガスはガ
ス相でSO2と4から硫黄回収装置41へ導入される。 ライン4から接触転化帯域7へ添加されるSO2の量は
、接触転化帯域7内でH2S/SO2の初期モル比を確
実に約3/1とするに必要な量である。約3/1の初期
モル比は、本発明の「自己持続性」態様を実現するのに
必要である。従って、ある所与の時間に接触転化帯域7
へ導入される実際の初期モル比は、いろいろな初期モル
比の平均が約371であるかぎり、約2.171〜約3
.971の範囲で差し支えない。接触転化帯域7へ導入
されるSO2の量は、弁6の操作によって制御される。 [0011] 接触転化帯域7及び12においては、H2Sを含有する
酸性ガスは、好適な反応条件下にSOと反応し、硫黄、
水蒸気、及びH2S/SO3のモル比が約20/1を超
える流出ガス流を生成する。接触転化帯域7及び12に
は、高表面積物質が収められており、この物質は、好適
な条件下に、H3とSO2との間の反応を触媒的に起こ
させ、硫黄と水を生成させる。これらの物質は技術の既
知であり、商業的に入手可能である。好適な触媒物質の
例を幾つか挙げてみると、酸化チタン、アルミナ、シリ
カ、ジルコニア、及びこれらを組合わせたものがそうで
ある。これらは単独でも、あるいはバナジウム、ビスマ
ス、及びニッケルのような促進剤金属と−緒に組み合わ
せて用いてもよい。好ましい触媒としては、アルミナ及
び酸化チタンが挙げられる。 [0012] どんな反応条件でも、H3とSO3どの間の反応が起こ
すことができ、硫黄水蒸気、及び所望の流出ガス流が生
成する限り、本発明に従って用いて差し支えない。一般
に、このような反応条件の幅としては、約300°F〜
約1200Fの範囲、好ましくは約400°F〜約90
0°Fの範囲の温度、約0psig〜約30psigの
範囲、好ましくは約2psig〜約15psigの範囲
の圧力、及び約200〜約10,000の範囲、好まし
くは約750〜約4,000の範囲のガス時間空間速度
(GH3V、ccガス/cc触媒/時間)である。 [0013] 好適な反応条件下において接触転化帯域7及び12で反
応した後、流出ガス流は、H3及びSO2から主として
構成され、そのモル比は約20/1を超えている。最も
経済的に好適な反応条件下に本発明を実施する場合、流
出ガス中のH2S/SO2のモル比は、20/1より大
きく、より好ましくは50/1より大きい。この点、注
記すべきは、流出ガス流中のSO2濃度がゼロに近づく
と、この値は無限大に近づくことである。流出ガス中に
含まれているSO2の量は、−般に約2000ppmよ
り少なく、より好ましくは約200ppmより少ない。 従って、流出ガス中に含まれているSO2の濃度は、一
般に十分に低いので、それに含まれるSO□を大気中に
放出しても現行の環境規準に十分合致することができS
O2をそれ以上除去する必要は存在しない。 [0014] 接触転化帯域7及び12各々の下流にある凝縮器9及び
14からの液体硫黄はライン10及び15を経て硫黄回
収装置から抜き出される。凝縮器9及び14は、一般に
約250°F〜約360°Fの範囲の温度に維持され、
好ましくは約250°F〜約290°Fの範囲の温度に
維持される。流出ガスは、H2S及びSO2から主とし
て構成され、そのモル比は約20/1より太きいが、ラ
イン16を経て、変形された硫黄回収装置41から抜き
出される。 [0015] 本発明は、H2Sを含むガスならどんなガスからも硫黄
を回収するのに使用し得るが、H2S濃度が低い、例え
ば約25モル%以下のガスから硫黄を回収する時に本発
明を使用するのが好ましい。このような低濃度ガスでは
、典型的なりラウス法の主燃焼反応に使われる自己持続
性燃焼を支えることができないからである。例えば、約
25モル%を超える高H2S濃度を有するガスから硫黄
を除去する時は、H3の一部分をSO2へ酸化するため
には従来型のバーナー設計を使用するのが比較的容易な
ので、本発明の方法を使用するのは経済的魅力が少なく
なる。 [0016] 流出ガス流は、H3及びSO2から主として構成され、
そのモル比は約20/1より大きいが、この流出ガスは
硫黄回収装置から抜き出され、少なくとも一基の吸収床
へ導かれる。この吸収床では、流出ガス流に含まれてい
る少量の硫黄の環境規準に十分合致しているので大気中
に放出して差し支えないものである。 本発明の好ましい態様では、少なくとも二基の吸収床が
用いられるが、それは、第二の吸収床が吸収の役目を果
たしている時に、第一に吸収床を再生することができ、
かくして連続の吸収/再生サイクルを確立することがで
きるからである。 [0017] 吸収床に含まれる吸収剤は、流出ガス流からH2Sを吸
収する能力があり、含酸素ガスと接触してSO2含有の
再生排ガスを発生して再生可能可能な吸収剤ならどんな
ものでもよい。本発明に従って用いることができる好適
な吸収剤の例を挙げると、酸化亜鉛、チタン酸亜鉛、亜
鉛−五酸化バナジウム、亜鉛フェライト酸化鋼、アルン
ミン酸銅、銅フエライト、モリブデン酸銅、酸化鉄、及
びこれらを組み合わせたものなどのような固体金属吸収
剤がある。このような吸収剤は高耐火性の固体、例えば
アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、及びこれら
を組み合わせたものに支持させた方がよい。また、促進
剤としては、いろいろな金属、例えば、ニッケル、コバ
ルト、鉄、銅、及びモリブデンなどを使用するのもよい
。これら各種吸収剤のうちでは、ニッケルを促進剤とし
て酸化亜鉛が特に好ましい。 [0018] H2Sの実質的に全てが流出ガスから吸収され、その結
果、吸収塔原料流に含まれていたH3の1%以下しかH
2Sを含有しない流出ガスが得られるならばどんな吸収
条件下でも吸収床を運転してもよい。一般に、吸収床を
流出する流出ガスに含まれている低濃度の硫黄化合物の
量は、約200ppm未満であるが、好ましくは約11
00pp未満となる。吸収条件は、どんな吸収剤を使用
するかに左右される。しかし、一般には、吸収温度は、
約100°F〜約1200°Fの範囲、好ましくは約2
00°F〜約1000°Fの範囲、吸収圧力は、約0p
sig〜約1000psigの範囲、好ましくは約0 
、 1 psig〜約100psigの範囲、及びGH
3V (ガス時間空間速度、CCガス/cc触媒/時間
)は、約100〜約2000の範囲、好ましく約200
〜約1000の範囲である。 [0019] 吸収床が、流出ガス流からH2Sを吸収するのにもはや
効果がなくなる点まで硫黄を吸収した時、吸収床を流れ
る流出ガス流の流れは、中断され、吸収塔床が再生され
る。本発明の態様では、二基又はそれ以上の吸収床が使
用され、流出ガス流の流れは、硫黄分が飽和した吸収床
から新規の再生された吸収床へと切り換られ、次に硫黄
分が飽和した吸収床が今度は再生されることになる。吸
収床は、低濃度の硫黄化合物を吸収する吸収剤の能力を
回復する再生条件ならどんな条件下にも再生して差し支
えない。本発明の吸収剤が再生される再生条件の幅とし
ては、典型的には、約100°F〜約1700°Fの範
囲、好ましくは約250゜F〜約1500°F(7)範
囲の再生温度、約0psig〜約100psigの範囲
、好ましくは約0psig〜約25psigの範囲の再
生圧力、及び約100〜約1,000の範囲、好ましく
は約200〜約800の範囲のGH3Vである。 [0020] 本発明の好ましい態様においては、SO3含有再生ガス
は、分子酸素を含有するガスとの接触によって硫黄分が
飽和した吸収剤を再生することによって生成されるわけ
であるが、このSO2含有再生ガスは、主クラウス反応
に必要なSO2を供給する目的のために硫黄回収装置へ
導入される。 [0021] さて、図1に示された本発明の実施態様を参照する。硫
黄回収装置41がら抜は出された流出ガス流は、ライン
16を経て吸収床22又は23へ通され、ここで流出ガ
ス流に含まれている。低濃度の硫黄化合物(主としてH
2S)が吸収される。従って排ガスは、ライン24又は
25及び28を経て大気へ放出される。図示の態様では
、流出ガス流は、ライン16又は18を経て制御弁20
を通って吸収床22又は23へ流される。流出ガス流に
含まれている低濃度の硫黄化合物が吸収床22によって
吸収された後、排ガスは、切替弁26を通ってライン2
8を経て流され、ライン28を経て大気へ排出される。 この吸収操作と並行して、硫黄分が飽和した吸収床23
は、空気との接触により再生されているが、空気は冷却
器30及びブロワ−31を通り、次いでライン32及び
34を経て制御弁36を通り吸収床23へ流されるが、
この時選択的にSO2も空気に添加される。硫黄分が飽
和した吸収床23との接触後、SO2を含有する再生ガ
スは、弁40を通ってライン39を経て抜き出され、ラ
イン4を通って硫黄回収装置41の入口部へ導入される
。かくして、SO2を含有する再生排ガスは、硫黄回収
のためのクラウス反応に用いられるSO2を供給するの
に用いられる。 [0022] 以下の実施例は、本発明を更に説明するために示される
。 [0023]
【実施例】
以下の計算例は、本明細書に記載のように、H2S/S
O2の初期モル比を約3/1に維持する時の硫黄回収プ
ロセスからの期待収率を示す。この計算例は、異なった
初期モル比で行われた関連するパイロットプラントによ
り正しいことが実証される。 [0024] 実狭錬直 多くのプロセス構成が用い得るけれども、図1に示され
る概略系統図は、本明細書に既に記載のように、本発明
の硫黄回収プロセスを実施するのに用い得る実験装置の
概略を示すものである。 [0025] 実施例の目的のために、この接触転化帯域に供給される
酸性ガスは、H2S濃度10容量%を有するものとする
。典型的な痕跡濃度の不純物も全てこの酸性ガスに含ま
れているものと仮定する。少量の炭化水素もこの酸性ガ
スに存在していると考えられるが、この計算例ではその
ような量は無視するものとする。 [0026] さて、硫黄回収装置を通る酸性ガスの流れをもう一度記
載する。酸性ガス1は温度調節が300°F〜400°
Fの範囲で行われる加熱器2を通って流れる。この加熱
された酸性ガス流は、第一接触転化帯域7に入る直前で
再生ガス流4と一緒になる。合流した流れの温度は、平
均温度的450°Fに維持される。接触転化帯域7を通
るこの合流された流れは、平均ガス時間空間速度約28
00ccガス/cc触媒/時間を有する。接触転化帯域
7においては、転化床温度は、床の頂部に於ける約57
0°Fから床の底部近くの約850°Fまでの平均温度
である。 [0027] 第一接触転化帯域7に入る合流ガス流のHS/SO2の
モル比は、概略3/1であり、床を出て第二接触転化帯
域12へ入るガス流11に対するモル比は、概略9/1
である。 第一接触転化帯域7を出る流れは、加圧沸騰水型熱交換
器9を通って流れ、この熱交換器ではガスの温度は概略
380°Fに冷却される。硫黄生成物の一部は、液状1
0に凝縮され、硫黄貯蔵室(図示せず)に滴下される。 定期的にではあるが、捕集した硫黄は、シールトラップ
(図示せず)から抜いて、硫黄生成速度を得るために秤
量する。 ガス流11は、同伴された硫黄(未凝縮の硫黄か小液滴
状の硫黄のいずれか)を含むが、このガス流は加熱器4
3に通され、この流れの温度は概略400°Fに上げら
れる。 [0028] 第二接触転化帯域12におけるガス流11の温度は、床
の頂部近くの約480Fから床の底部近くの約500°
Fまでの平均温度である。第二接触転化帯域12を出る
ガス13のH2S/SO2のモル比は、概略100/1
である。 [0029] 第二接触転化帯域12を出る流れ13は加圧沸騰水型熱
交換器14を通って流れ、この熱交換器ではガスの温度
は概略275°Fに冷却される。硫黄生成物15は、ガ
ス流から凝縮され、硫黄貯蔵室(図示せず)に集められ
、シールポット(図示せず)から手動で抜いて、硫黄生
成速度を得るために秤量する。 [0030] プロセスガス流16は、次にプロセス加熱器17に通さ
れ、この流れの温度は約700°F〜約1000°Fの
範囲に加熱される。 [0031] この高温ガス流16は、次に二基の低硫黄選択性吸収床
22の一方の塔へ流される。吸収塔床22内で起こる反
応は、次のように代表的に示すことができる。 [0032]
【化4】 不活性物質十金属酸化物+H3−H2S+金属硫化物+
不活性物質この発熱反応により、ガス流中に残存する低
濃度硫黄化合物の殆ど全てが除去される。吸収床22を
出るガス流24は、次に大気28へ放出される。 [0033] 二基の吸収床22及び23は、タンデム型に運転される
。第一の吸収床22が低濃度硫黄化合物を吸収している
間、第二の吸収床23は再生されている。再生プロセス
には、含酸素ガス25を吸収剤の高温床23へ導入する
必要がある。この後に起こる発熱反応は、以下のように
示すことができる。
【化5】 不活性物質十金属硫化物+1.50゜−金属酸化物干S
O2+不活性物質[0034] SO2含有のガス流39は、再生中の吸収床23を出て
、本プロセスの入口のところの第一接触転化帯域7ヘラ
イン4を通って循環される。ここで、SO3はH2Sと
反応させられ、上記のように硫黄、水蒸気、及び流出ガ
スを生成する[0035] 再生中の吸収床23の温度は、約150°F〜約170
0°Fの範囲である、再生中のガス時間空間速度は、約
300〜約600で、平均ガス時間空間速度約480を
有する。 [0036] H2S/SO2の初期モル比が約3/1に維持される場
合の実験例に対する計算データは、表1に示され、これ
らのデータを点綴した結果は、図2に示される。これら
の結果を計算するのに使われる式は次の通りである。 [0037]
【数月 転化用l及び2に対して: 【数2】 [0038] 図2に示される結果を検討すると、上記のSO2除去効
率は、硫黄回収装置と吸収床画方での総括硫黄除去効率
であることが示される。更に、図2に点綴された曲線は
、本発明のプロセスによって得られる改良硫黄除去効率
を、典型的化学量論的クラウス反応によって得られるも
のと対比して示すものである。 [0039] 図2に収められている参考曲線は、NASA平衡プログ
ラムから点綴されたもので、このNASA平衡プログラ
ムは、商務省国家標準局、1971年報告書16955
号のJANAF表から採録した平衡データに基づくもの
である。 [0040] 本発明は、説明の目的のため以上詳細に記述してきたが
、これらの説明が、本発明を限定するものとしてはなら
ない。これらの説明は、当業者が本発明の記述及び前記
特許請求の範囲に基づいてできる合理的な変形並びに改
変を全て包含するためのものである。 [0041]
【表1】 第一   第一 酸性 再生 反応器  反応器 ガス ガス 原料   生成物 1  」−り五J8ユ −に− 表1 第二  第二   吸収塔 反応器 反応器  への 原料  生成物  原料 吸収塔 排出  への再 ガス  生空気 u2s   io、o  −・・  IOlOsow−
3,43,4 CO□  85.0  ・・−85,0O□ N2   −・ 19.5  19.5H!0  5.
O 3・・−−m−・−・ 8.6 4.34 0.4B 85.0り 19、50 10.66 3.446 0.034 0.034 85.00  B5.00 19.50 19.5 11.55 15.0
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明を使用する硫黄回収装置の概略図である
【図2】 図2は、硫黄回収効率に対する反応温度のグラフで、本
発明で得られる利点を説明するものである。
【符号の説明】
1.3,4,8,10,11,13,15,16,18
,19,24,25,28.29,32,33,34,
37.39  ライン2.17.42  加熱器 6弁 7.12 接触転化帯域 9.14 凝縮器 20.21,26,27,35,36,38.40  
切替弁22.23  吸収床 30 冷却器 31 ブロアー 41 硫黄回収装置
【書類芯】
図面
【図1】
【図2】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H_2Sを含有するガスから硫黄元素を回収する方法に
    おいて、前記ガス及びSO_2を硫黄回収装置へ導入し
    、その際に前記硫黄回収装置へ導入した前記SO_2の
    量を制御して、前記硫黄回収装置内のH_2S/SO_
    2の平均初期モル比を約3/1とすること、及び 好適な反応条件下に前記硫黄回収装置内で前記SO_2
    と前記ガスとを反応させ、硫黄及びH_2S、SO_2
    と水蒸気とから構成される流出ガス流を生成せしめ、こ
    の際に前記流出ガス流内のH_2S/SO_2のモル比
    を約20/1を超えるものとすること、 を特徴とする硫化水素含有流から硫黄回収方法。
  2. 【請求項2】 前記流出ガス流内の前記H_2S/SO_2のモル比が
    約50/1を超えていることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記反応条件が、約300°F〜約1200°Fの範囲
    の前記反応温度、約0psig〜約30psigの範囲
    の反応圧力、及び約200〜約10,000の範囲のガ
    ス時間空間速度を包含することを特徴とする請求項1又
    は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記反応条件が、約400°F〜約900°Fの範囲の
    前記反応温度、約2psig〜約15psigの範囲の
    前記反応圧力、及び約750〜約4,000の範囲の前
    記ガス時間空間速度であることを特徴とする請求項3記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記流出ガス流を、前記流出ガス中に残存するH_2S
    の殆ど全てを除去する力のある再生可能の、低硫黄含有
    吸収剤と接触させ、低濃度硫黄化合物約100ppm未
    満及び二酸化硫黄約2000ppm未満を含有する、大
    気中に放出しても差し支えない排ガスを生成させること
    を包含することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一
    つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記再生可能の、低硫黄含有吸収剤が、酸化亜鉛を包含
    することを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記再生可能の、低硫黄含有吸収剤が、アルミナ、シリ
    カ、チタニア、ジルコニア、又はこれらの混合物である
    支持体を更に包含することを特徴とする請求項6記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 前記再生可能の、低硫黄含有吸収剤が、ニッケル、コバ
    ルト、鉄、銅、又はモリブテンである促進剤を少なくと
    も一つ包含することを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記促進剤が、ニッケルであることを特徴とする請求項
    8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記流出ガス流と前記再生可能の、低硫黄含有吸収剤と
    の接触を定期的に停止すること、前記流出ガス流との接
    触を停止した後で、好適な再生条件下に含酸素ガスと前
    記再生可能の、低硫黄含有吸収剤とを接触させること、
    その結果、前記再生可能の、低硫黄含有吸収剤を再生し
    、SO_2含有ガスを生成させることを特徴とする請求
    項5〜9のいずれか一つに記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記SO_2含有排ガスを前記硫黄回収装置内へ導入し
    、前記反応に必要なSO_2を前記H_2S含有ガスに
    供給することを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記含酸素ガスが、空気であることを特徴とする請求項
    10又は11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記再生条件が、約100°F〜約1700°Fの範囲
    の再生温度、約0psig〜約100psigの範囲の
    再生圧力、及び約100〜約1,000の範囲のガス時
    間空間速度を包含することを特徴とする請求項10〜1
    2いずれか一つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記再生条件が、約250°F〜約1,500°Fの範
    囲の前記再生温度、約0psig〜約25psigの範
    囲の前記再生圧力、及び約200〜約800の範囲の前
    記ガス時間空間速度であることを特徴とする請求項13
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 硫黄回収装置中に導入される前記含H_2Sガス中の前
    記H_2Sの濃度が約25モル%未満であることを特徴
    とする前記請求項いずれか一つに記載の方法。
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