JPH0328570Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、電波をもと来た方向に反射し、レ
ーダの目標になるコーナレフレクタに関し、例え
ば、射撃訓練用標的や救難ブイとして利用できる
ものである。

（従来の技術） 金属板でできた普通のコーナレフレクタは大き
くて重いため、従来、チユーブに気体を注入して
膨張させ、この膨張したチユーブで電波反射膜を
支持し、展張させるようにしたものがある。（実
公昭59−21999号公報参照）。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、この膨張式コーナレフレクタは、剛性
が不足しがちで、強い風にあおられると変形して
電波反射特性が悪くなる欠点がある。

この考案は、膨張式コーナレフレクタの剛性を
向上させることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） このため、この考案は、次のような構成を有す
る。すなわち、この考案の膨張式コーナレフレク
タは、仮想20面体の一部または全部の面に、相互
に直交する３つの三角形の電波反射面からなるコ
ーナレフレクタが嵌め込まれている。各電波反射
面は可撓性のある膜でできており、これらの膜
が、電波反射面と電波反射面の交線に沿つて配置
された充気膨張式のチユーブで支持されている。
さらに、仮想20面体の内部には気球が置かれてお
り、前記チユーブは、３つの電波反射面が交わる
各コーナレフレクタの頂点において、この気球と
結合されている。

（実施例） この考案の実施例を図面に基づいて説明する
と、この考案の複合コーナレフレクタは、第３図
に示すような、相互に直交する３つの三角形の電
波反射面１からなるコーナレフレクタ２が20個集
合したものであり、これらのコーナレフレクタ２
が第１、第２図に示すように、仮想正20面体の各
面に嵌め込まれている。

各コーナレフレクタ２の電波反射面１は可撓性
のある膜３、例えばステンレス線を織り込んだ布
でできている。

これらの反射膜は３、反射面と反射面の交線に
沿つて配置されたゴム製のチユーブ４によつて展
張、支持される。

符号５は、仮想正20面体の内部にあるゴム製の
気球であり、チユーブ４は、３つの電波反射面が
交わる各コーナレフレクタ２の頂点６において、
この気球５と結合されている。

使用に際し、チユーブ４と気球５に気体を注入
してこれらを膨張させれば、反射膜３が展張す
る。したがつて、到着する電波は、いずれかのコ
ーナレフレクタの３枚の反射膜３で多重反射し、
もと来た方向へ返つていく。20組のコーナレフレ
クタが集まつているので、指向性はほとんどな
い。

ここで注目すべきは、ゴムチユーブ４が各コー
ナレフレクタの頂点６において気球５と結合され
ている点である。このため、風を受けたような場
合でも、各コーナレフレクタの頂点６が動きにく
く、電波反射膜３が直交度を維持できる。

（効果） 以上説明したように、この考案の複合コーナレ
フレクタは、充気前、小さく折りたたんでおける
ので運搬、格納に便利であり、特に、各コーナレ
フレクタの頂点が気球で結合されているので変形
が起こりにくく、強い風を受けるような場合で
も、良好な反射特性を維持できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に実施例を示すものであり、第
１図は複合コーナレフレクタの立面図、第２図は
同じく平面図、第３図は第１図の複合コーナレフ
レクタを構成するユニツトとしてのコーナレフレ
クタの説明図、第４図は第１図の−断面図、
第５図は第１図の−断面図である。 １……電波反射面、２……コーナレフレクタ、
３……電波反射膜、４……チユーブ、５……気
球、６……頂点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 仮想20面体の一部または全部の面に、相互に直
   交する３つの三角形の電波反射面からなるコーナ
   レフレクタを嵌め込んで成り、各電波反射面は可
   撓性の膜でできており、これらの膜が、電波反射
   面と電波反射面の交線に沿つて配置された充気膨
   張式のチユーブで支持されており、さらに、この
   チユーブは、３つの電波反射面が交わる各コーナ
   レフレクタの頂点において、仮想20面体の内部に
   置かれた気球と結合されている膨張式複合コーナ
   レフレクタ。