JPH0327271B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、正確なエーロゾルの分量を射出する
ための装置に関する。この装置は、ピストンポン
プを備えた型式のものであり、ピストンの各移動
の前にポンプを完全に充填するため、又は中性雰
囲気を与えるために、噴霧化すべき液体製品を入
れた受容器内に一定のガス圧力が維持される。

ポンプ弁と呼ばれるこの型式の装置は、既に知
られており、いわゆる計量弁（dosing valves）
と手動操作ポンプの双方に関する種々の利点を提
供する。

計量弁に関して、ポンブ弁は、それが嵌まつて
いる受容器が空になるまで常に同じ量の正確な分
量を供給する。何故ならば、ピストンの移動量が
一定であり、且つ容器が空になるまでは残留ガス
圧力がポンプを完全に充填するのに十分であるた
めである。

ポンプに関して、ポンプ弁は、上述と同じ理由
で常に正確の分量を供給し、その上、受容器内へ
の空気、従つて酸素の導入が避けられる。これに
より、圧縮ガスの適切な選択によつて、中に入つ
ている製品の酸化と汚染が避けられる。

この型式のポンプ弁の問題の１つは、フラツプ
が、ポンプの充填を妨げ且つ時折不完全な気密性
をももたらすこと、フラツプ座における異物が存
在すること、あるいはフラツプ自体が、実際には
弁体の残りの部分と共に成形され、金銭上の理由
から機械加工することができないことである。実
際に今まで、この型式の装置は、商業的な規模で
用いられたことはなかつた。

この型式のポンプ弁（例えば、P.Meshbergの
フランス特許第1441127号、1965年７月13日に記
載されている）のもう１つの問題は、製品出口の
フラツプに関連することであり、フラツプの閉鎖
が、排出の終わりにおいて生じず、又は少なくと
もすぐには生じないことである。上昇するとき、
制御ロツドは、空気を吸い込むことにより開始
し、更にその上昇移動中ピストンに沿つて空気を
吸い込む。圧縮室は、空気で満たされ、装置は作
動せず、又は分量が不正確で且つ少なく、そして
製品が汚染されるようになる。

本発明は、液体製品、特にエーロゾルを形成す
るため噴霧化すべき液体製品の正確な分量を射出
するための装置に関する。この装置は、加圧され
た受容器に取り付けるように構成されたピストン
ポンプを備える型式のものであり、噴霧化すべき
一定の体積の液体と、大気圧より高い圧力で受容
器の容積全体を占めるのに十分な装置ガスとを受
け入れるようになつている。それは、円筒形の計
量室を備え、計量室内には弁ロツドに設けられた
遊び移動取付けピストンが収容され、弁ロツド
は、計量室を貫通して横切つている。弁ロツドの
内端部には、室の中央開口部を通るネツク領域が
形成され、弁が上昇位置にあるとき開口部が密閉
されないようになつており、また下降位置では開
口部が密閉して閉じられるようになつている。弁
の外端部は、所定の長さにわたり中空であり、盲
の軸線方向チヤンネルを形成するようになつてい
る。軸線方向チヤンネルは、ピストンが下降位置
にあるときピストンにより密閉され、そしてピス
トンが高い位置にあるとき開放されるような高さ
に位置決めされた半径方向通路によつて計量室と
連通している。通路を開放するのに必要なピスト
ンの移動量は、室の底部を密閉するのに必要なロ
ツドの移動量よりも大きい。そして、ばねがピス
トンとロツドに形成された肩部との間に配置さ
れ、このばねが、半径方向通路を密閉する位置ま
でピストンを押し戻すことを特徴としている。

本発明の他の特徴は、添付図面を参照して以下
の詳細な説明を読むことにより明らかとなるであ
ろう。かくして、本発明をいかにして実施するか
が理解されるであろう。

本発明に従つて、装置は、受容器に密封されて
嵌合されるようになつており、受容器は、液体用
のものであり、他方装填ガスを受け入れるように
内部溶積のうち自由に出入りできる部分を残して
いる。ガスの量は、液体を受容器から全部抜いた
とき、残留圧力が残るぼど十分であるべきであ
る。任意のガスを使用することができる。それ
は、噴霧する液体に応じて選ぶべきである。好ま
しくは、ガスは、液体中に溶解可能であつてはな
らず、液体と反応すべきではない。一般には、酸
化を避けるため、空気は選択されない。窒素と炭
酸ガスがしばしば用いられる。

本発明に従つて、装置は、円筒形弁ロツド１を
有し、このロツド１にピストン２が遊び移動する
ように取り付けられている。この目的のために、
弁１は拡大部３を有し、その拡大部３に当接して
ばね４が配置されており、ばねの他端は、ピスト
ン２の中空底部に当接して支持されている。休止
の状態において、即ち装置が容器に装着されてい
るとき、容器内には一定の圧力があり、ピストン
がその圧力にさらされている。この位置では、ば
ねは、全く圧縮されないか又は僅かに圧縮される
にすぎず、ピストンがシール９に当接している。
ピストンは、計量室７内に密封されて摺動するよ
うに取り付けられ、計量室７は、独立の部分でも
よく又はこの場合のように弁体８内に収容されて
もよい。弁体８は、その外端にフランジ８ｂを備
え、カプセル１０内にガスケツト９を取り付ける
ようになつている。もう１つのシール１１が、弁
体の肩部に当接し、組立体を容器に緊密に取り付
けるようになつている。弁ロツドは、シール９の
中央開口部内に密封されて摺動することができ
る。弁の本体は、内端部に中空の延長部分８ａを
有し、延長部分８ａは計量室７を越えて延びてい
る。この延長部分は、好ましくはより細く且つ連
結片１３で終わつており、連結片１３には、この
装置を嵌め込む受容器の底部まで下に延びるプラ
ンジヤ管１４が、標準的な方法で連結されてい
る。計量室の底部は、弁ロツド１を通すのに十分
な直径のオリフイス１５を有する。計量室の底部
と弁本体の肩部との間にはガスケツト１６が収容
され、その中央開口部は、密封されて摺動する弁
ロツド１の下部を受け入れるようになつている、
休止位置にあるとき、弁ロツドは、シール１６の
高さにネツク領域１８を有し、目立つた制限もな
く、流体を通すようになつている。

公知の装置（フランス特許第1287373号、M.L.
Guillon、22／11／60）と異なり、このネツク領
域は、円と異なる断面をもつことができ、その結
果、円形ゴムシールは、弁とシールの間に通常存
在する通路を、膨張した場合でさえも完全には密
閉しない。

ネツク領域１８は、別個の部分１９、即ち弁１
の端部で収縮した又は適当な方法でこの端部に固
定された弁の底部により得られるのが有利であ
る。弁の底部は、弁体の延長部分８ａに沿つて弁
を案内するのにも役立ち、他方、流体が邪魔され
ずに通るのを可能とする。ばね２０は、一端が弁
の底部の内側に支持され、他端が延長部分８ａの
底部にある適当な肩部に当接して弁体内に支持さ
れている。これにより、弁を頂部の方へ（即ち内
側へ）ばね付勢し、拡大部３がシール９に当接し
て止められ、シール９自体はカプセル１０に当接
して保持される。

弁１は、外部からある距離に沿つて中空であ
り、これが中央チヤンネル２２を構成する。半径
方向通路２３は、中央チヤンネル２２の底部を計
量室の内側で弁ロツドの外部と連通させる。この
通路は、図面に示されている休止状態において、
ピストン２の高さで終わり且つピストン２で密閉
され、このピストンの内面２ａから短い距離のと
ころにあるような高さに位置しており、それによ
り、ばね４の力に抗したピストンの移動によつて
開放されるようになつている。この距離は、しか
しながら、孔１５を密閉するのに必要なロツド１
の移動量より大きい。最後に、弁ロツドは、噴霧
ノズルを備えた押ボタン２８（第２図）により標
準的な方法で蓋をされている。

本発明の変更例では、少なくとも１つの切欠き
２７即ち溝を、弁１のロツドに作ることができ、
この溝の高さは、下降移動の終りにこの溝が室の
底部にあるシール１６の高さに位置し、シールを
越えて頂部と底部へ延びるような高さに作られ、
それにより、計量室７を中空延長部分８ａの内部
即ち容器の内部と連通させるようになつている。
従つて、ロツドがその下降移動の終りに達したと
き、計量室内にはもはや過大な圧力は存在しない
が、分量は既に排出されている。この連通によ
り、初めに容器を充填することが可能になる。も
しも移動の終りに圧力の降下を避けたいならば、
下降移動ストツパの２つの端部を備えることがで
きる。１つのストツパは、通常の使用法（第２
図）のためにカプセル１０の当接した操作ボタン
２５により形成され、もう１つのストツパ２６
は、室の底部に配置され、ボタン２５を取り外し
たときピストンが当接することができ、かくして
容器を満たすために連通通路を溝２７によつて開
放することが可能になる（第３図参照）。

本装置は次のように作動する。ボタン弁の運転
の準備ができたとき、ポンプ弁は、例えば噴霧化
すべき液体製品を４分の３充填し且つ例えば５〜
６バールの圧力の窒素で頂部を覆つた容器に設置
される。以下の説明から理解されるように、圧力
の作用により、ボタン２５を２〜３回押すことに
より得られる吐出の後、装置全体に液体が満たさ
れる。計量室７には窒素の圧力で液体が満たされ
る。ピストン２は、圧力によりシール９に当接
し、ロツド１の拡大部３は、ばね２０によりシー
ル９の開口部に当接する。

使用者は、製品の分量を得たいときに押ボタン
を押し下げ、それにより弁１が下降する。初めに
は、孔１５による連通があるために、計量室７は
閉じられていない。室内の圧力はガスの圧力であ
る。弁１は、まず最初に、ばねの力が圧力の力と
釣り合うようになるまで、ばねを圧縮する。休止
時、室内の圧力は通常、ばね力よりも大きく、そ
れ故ピストンは、シール９に押圧されたままであ
る。これらの力が釣り合つたとき、ピストン２は
ロツド１と共に下降し、ロツドの底部がガスケツ
ト１６の孔１５を密閉するまで、ロツド１はばね
を介してピストン２を駆動する。この瞬間に、計
量室は閉じられ、その中に入つている液体が非圧
縮性であるので、室内の圧力は急速に上昇し、ピ
ストンは停止し、半径方向通路２３が開放される
まで、弁ロツドだけがその下降移動を続ける。そ
のとき、ばねの圧縮量は極めて大きな値に達す
る。次いで、ピストンは弁と一緒に引かれ、液体
を押ボタン内で噴霧化させるように、通路２３及
び中央チヤンネル２２によつて液体を排出する。
弁の下降移動が続くことにより、製品の正確な体
積分量を排出し、遂にはボタン２５がカプセル１
０の頂部に当接して停止する（第２図）。

押ボタンを押すのをやめたとき、弁ロツドは、
ばね２０の押圧作用により再び上昇する。圧力の
降下により、とりわけばね４の作用により、ピス
トン２は、弁１の移動には追随せず、かくして通
路２３を直ちに閉じる。ばね４がないときは、ピ
ストン２の変形又は膨張により、又は例えば容器
内に閉じ込められた液体の作用により、ピストン
がロツドに付着するかもしれない。そうなると、
ピストンもロツドと共に上昇し、通路２３が開放
されているので、室に空気が満たされる。これ
は、これに続く不良作動と容器内の液体の汚染の
原因となる。ロツド１のみが上昇し、ピストン
は、減径領域１８がガスケツト１６の中央開口部
に入るまで底部にとどまる。このことは、弁ロツ
ドがピストンの下で完全に滑らかであり、即ちピ
ストンを引き上げるいかなる肩部も持たないこと
から可能である。次いで、計量室が開き、弁ロツ
ドの上昇による圧力降下の作用とガスの圧力によ
り、噴霧化すべき液体で満たされ、次いでピスト
ンを押し上げ、ピストンがシール９に当接して停
止し、かくして初期の状態に復帰する。

初期の充填を行うには、ボタン２５を取り外
し、ロツドを底部まで下降させて、溝を第３図の
位置に置く。かくして、容器を満たすことができ
る。このような装置は、分量の正確さが重要であ
るすべての用途、特に製薬の用途において有用で
ある。この装置は、単純であり、それ故信頼性が
あり、そのコストと製品価格は比較的安価とな
る。

上述の実施方法は、一例にすぎず、本発明の範
囲から逸脱することなく、それを修正すること、
特に技術的な均等物でそれを置換することが可能
であることを理解すべきである。例えば、底部の
ガスケツト１６を延長部分８ａの底部に配置する
ことができ、かくして制御ロツド１は、前記ガス
ケツトを通してかつそれを越えて延びるのに十分
長く、それ故ばね２０は、延長部分８ａに底部に
延びる圧縮室内にある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、休止状態における、本発明を実施す
る装置の断面図である。第２図は、使用時の移動
の終りにおける同じ装置の図である。第３図は、
充填位置における同様の図である。 １……弁ロツド、２……ピストン、７……計量
室７、１５……中央開口部、１８……ネツク領
域、２２……軸線方向チヤンネル、２３……半径
方向通路、４……ばね、２７……空洞、２６……
ストツパ、１６……シール、２５……操作押ボタ
ン、１０……弁の外面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 噴霧化すべき一定の体積の液体と大気圧より
   高い圧力で受容器の容積全体を占めるのに十分な
   装填ガスとを受け入れるように、加圧された受容
   器に取り付けられるように構成されたピストンポ
   ンプを備える型式の、液体製品、特にエーロゾル
   を形成するために噴霧化すべき液体製品の正確な
   分量を射出するための装置であつて、弁ロツド１
   に設けられた遊び移動取付けピストン２を収容し
   た円筒形計量室７を備え、弁ロツドは計量室を貫
   通して横切り、弁ロツドの内端部には、弁が上昇
   位置にあるとき中央開口部１５が密閉されないよ
   うに且つ弁が下降位置にあるとき開口部１５が密
   封して閉じられるように、計量室の開口部１５を
   通るネツク領域１８が形成され、弁の外端部は、
   盲の軸線方向チヤンネル２２を形成するように所
   定の長さにわたり中空であり、軸線方向チヤンネ
   ル２２は、ピストンが下降位置にあるときピスト
   ンにより密閉され且つピストンが高い位置にある
   とき開放されるような高さに位置決めされた半径
   方向通路２３によつて計量室と連通しており、通
   路を開放するのに必要なピストンの移動量が計量
   室の底部を密閉するのに必要なロツドの移動量よ
   りも大きい前記装置において、 ピストン２とロツドに形成された肩部との間
   に、半径方向通路２３を密閉する位置までピスト
   ンを押し戻すばね４が配置されていることを特徴
   とする装置。 ２ 計量室７が、弁体と別個の部分であり、且つ
   弁体の内側に収容されていること、を特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 弁ロツド１は、縦溝の形態の空洞２７を有
   し、空洞２７は、ロツド１が完全に押し下げられ
   たとき、即ちピストンを計量室７の底部から所定
   の距離に維持するストツパ２６にピストンが当接
   したとき、空洞２７が、計量室７の底部の高さに
   位置決めされ且つ計量室の底部で緊密なシール１
   ６の２つの面の間を連通させるような位置に配置
   されていること、を特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の装置。 ４ 装置の操作押しボタン２５は、ボタン２５を
   弁ロツド１に装着したとき、空洞２７が計量室７
   の底部にあるシール１６に達しないように、ボタ
   ンが弁の外面１０に当接し停止して、ロツドの移
   動を制限するような寸法と長さを有すること、を
   特徴とする特許請求の範囲第３項に記載の装置。