JPH0326678B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、背部と、少なくとも１つの側片部
と、背部の内面に塗布形成され、挿入された紙葉
を接着保持するための結合剤帯とから成るフオー
ルダーを、シート状材料を折り曲げることにより
製造するためのフオールダーの製造装置に関す
る。

この種のフオールダーは既に公知であり、シー
ト状材料において、仕上り時にフオールダーの背
部となる部分を画定している２本の折り目線の間
に熱溶融性接着剤等から成る結合剤帯を塗布形成
することにより製造されている。このようなフオ
ールダー及びそれの製造装置はスウエーデン特許
NO.7902871−８に開示されている。この特許に
よれば、シート状材料に折り目線を形成し、それ
らの間に塗布形成した後に、このシート状材料を
装置から取り出し、側片部（ジヤケツト又はカバ
ー）が略平行な状態で相互に対向するように折り
目線に沿つて手で折り曲げることによりフオール
ダーを製造するものである。

このような、手による折り曲げ工程は、時間を
浪費するばかりでなく、折り目線全長に沿つて均
等な折り曲げ力を得ることが不可能なことから、
フオールダーの品質が低くなるという欠点があつ
た。

そこで本発明の目的は、シート状材料を迅速に
折り曲げることができるにも拘わらず、高品質の
フオールダーを得ることができるフオールダーの
製造装置を提供することにある。

本発明は、この目的を次のようにして達成す
る。すなわち搬送方向に対して結合剤帯を平行に
した状態で送られてきたシート状材料を、その結
合剤帯の両側において、該結合剤帯の近傍で該結
合剤帯に平行な線に沿つて、側片部が背部の内面
に近づくように折り曲げるための動力式折り曲げ
装置を備えること、ならびに、その動力式折り曲
げ装置を、前記結合剤帯と協働する案内手段、お
よび、前記結合剤帯を前記動力式折り曲げ装置に
対して正しく方向づけるように案内して送るため
の送り手段と結合することによつて達成する。

本発明によるフオールダーの製造装置は、フオ
ールダーに結合剤帯を塗布し、場合によつてはフ
オールダーに折り目線も形成する機械との協働に
適している。

以下、本発明の実施例を、添付図面に基づいて
詳細に説明する。

本発明の製造装置によつて、シート材料を折り
曲げることにより製造されるフオールダーは、前
述のスウエーデン特許NO.7902871−８に図示及
び記述されているものと同種であるのが好まし
い。ここで、「フオールダー」という場合、小冊
子の外表紙やフアイル等のようにボール紙又はプ
ラスチツク製で、挿入された紙葉を背部の内面に
塗布形成した結合剤により接着保持して、これら
挿入紙葉を保護する目的で使用されるもの全てを
含むものとする。

第１図において、背部と２つの側片部とを有す
るフオールダーを形成するためのシート状材料が
１の参照番号で示してある。熱溶融性接着剤等か
ら成る結合剤帯２がシート状材料１の中心で該シ
ート状材料１の対向両側縁間に塗布形成されてい
る。熱溶融性接着剤としては、室温にて固体状
で、完成品としてのフオールダーの背部に紙葉を
固着するのに際してかけられる熱により溶融する
ものを用いる。結合剤帯２は、断面が短形状又は
円弧状をしており、例えば前述のスウエーデン特
許に開示された形式の結合剤塗布器、すなわち第
１図では参照番号３にて示したような結合剤塗布
器により塗布形成されたものである。また、結合
剤帯２を形成するものと同時に、結合剤塗布器３
内で、シート状材料１の結合剤帯２の両側に折り
目線を形成し、後のシート状材料１の折り曲げ作
業を容易にすることもできる。しかしながら、本
発明の装置を用いたシート状材料１の折り曲げ作
業では、折り目線の効果がそれほど顕著に現われ
ないので、必ずしも必要ではなく、従つて図面の
上でも折り目線は示していない。

結合剤塗布器３から排出された結合剤帯２付シ
ート状材料１は、３本のゴムベルト５によつて、
結合剤塗布器３に取り付けられたテーブル４にも
たらされる。ベルト３は、テーブル４の上方では
塗布器３から遠ざかる方向に移動しており、テー
ブル４の下方では戻り方向に移動している。ま
た、ベルト５は、テーブル４の両端に回転自在に
取付けられた２個のロール６，７のいずれか一方
により駆動されると共に、テーブル４に立設され
たシヤフトに回転自在に支持されるローラ８を係
合駆動する。第１図において反時計方向に回転し
ているローラ８の外周面に、シート状材料１の塗
布器３から離れた側縁が当接すると、シート状材
料１は、これらローラ８によつて第１図の左側に
移動し、コンベアベルト９の下方に挿入される。
コンベアベルト９は、２個のロール１０，１１を
取り付けた枠体１２に支持され、適切な状態で駆
動されている。

コンベアベルト９は、シート状材料１をさらに
左側に移送するのであるが、この際に、シート状
材料１の結合剤帯２は、案内レール１４に形成さ
れた長手スロツト１３により嵌入案内される。案
内レール１４は、テーブル４及び後述する折り曲
げ手段の枠体構造に取り付け支持されている。長
手スロツト１３の深さは結合剤帯２の厚さよりも
大きい。また、長手スロツト１３の幅は、その右
端位置において、結合剤帯２の幅よりも大きくし
てあり、これにより、テーブル４上におけるシー
ト状材料１の位置が正確でなくても、結合剤帯２
がスロツト１３に必ず挿入されるようにしてあ
る。長手スロツト１３は、その左端に向かつて連
続的に幅狭になつており、左端においては、結合
剤帯２の幅よりもほんの少し大きな幅を有してい
る。

結合剤帯２の両側に位置するシート状材料１の
一部が案内レール１４の上面に接触した状態でシ
ート状材料１が左側に搬送される間に、案内レー
ル１４と結合剤帯２との協働作用により、シート
状材料１は正確に位置合せされる。そして、結合
剤帯２と案内レール１４との係合がなくなる位置
では、結合剤帯２、すなわちシート状材料１は、
案内レール１４に続く位置に配設されて、シート
状材料１を結合剤帯２の両側近傍に位置する相互
に平行な線に沿つて折り曲げるための手段に対
し、正確に方向づけされる。

シート状材料１の左側側縁がコンベアベルト９
から離れると、該左側側縁はシヤフト１７，１８
に自由回転可能に取り付けられた２個の折り曲げ
ローラ１５，１６の外周面に当接する。シヤフト
１７，１８は相互にかつ水平面に対してある角度
をもつて傾斜されているので、前記左側側縁部に
おける結合剤体２の両側に位置するシート状材料
の部分は、下方に折り曲げられる。シート状材料
１の搬送及び折り曲げを引き続き行なうと、シー
ト状材料１は、シヤフト２２に取り付けられ、不
図示の駆動源により回転駆動される供給ローラ１
９に当接する。この供給ローラ１９は、コンベア
ベルト９と協働して、シート状材料１を、折り曲
げローラ１５，１６とバツクアツプ装置との間へ
とさらに強制搬送する。バツクアツプ装置（特に
第２図参照）は、シヤフト２１に自由回転可能に
取り付けられ、結合剤帯２に対応する幅を有する
外周面を備えたバツクアツプローラ２０から成
る。供給ローラ１９は、結合剤帯２が塗布形成さ
れたシート状材料１の部分の、結合剤帯２とは反
対側の面を押圧することにより、結合剤帯２自体
をバツクアツプローラ２０に対して押し付ける。
従つて、シート状材料１はさらに強制的に前進さ
せられて、バツクアツプローラ２０の側面と該バ
ツクアツプローラ２０の側面に隣接する折り曲げ
ローラ１５，１６の外周面との間を通過する間に
折り曲げられる。側片部ａ，ｂと背部ｃとを有す
るフオールダーへと形成されたシート状材料１は
第３図に一番よく表わされている。さらに同図か
らは、折り曲げローラ１５，１６が、供給ローラ
１９に隣接する位置にて水平となつて供給ローラ
１９の外周面に当接する外周面を備えていること
が分る。これにより、折り曲げローラ１５，１６
が折り曲げ動作中に回転駆動され、シート状材料
１の搬送能力が向上される。また、所望に応じ
て、バツクアツプローラ２０も適宜手段により回
転駆動させてよい。さらに、折り曲げローラ１
５，１６をばね付勢し、バツクアツプローラ２０
又は供給ローラ１９又はその両方に対して押圧さ
せて、これらの間の一定の係合状態を確保するよ
うにしてもよい。

折り曲げ工程の際にシート状材料１の位置決め
及び案内を向上する目的で、バツクアツプローラ
２０の外周面に環状溝を形成してもよい。そし
て、この環状溝の幅を、第２図に参照番号２３で
示すように、結合剤帯２が嵌入係合できるように
該結合剤帯２の幅と対応したものとする。また、
環状溝の深さは、結合剤帯２の厚さよりも若干小
さくても大きくしてもよい。後者の場合には、環
状溝を画定するバツクアツプローラの厚い側壁の
周縁上にシート状材料１が当接支持されて、この
当接点を支点としてシート状材料１が効果的に折
り曲げられるという利点がある。

バツクアツプローラ２０を支持及び案内手段と
して用いる代りに、案内レール１４を折り曲げロ
ーラ１５，１６の間に挿入されるように延長させ
て、これを支持及び案内手段として用いてもよ
い。

本発明に係る装置を異なつた幅の結合剤帯に適
合する目的で、バツクアツプローラ２０及び案内
レール１４を異なつた幅を有するものと取換え得
るようにすることができる。例えば、より大きな
幅の結合剤帯の場合は、第２図に一点鎖線で示す
ようなバツクアツプローラ２４を用いる。また、
折り曲げローラ１５，１６間の距離を異なつた幅
の結合剤帯に合致させるように、これらのローラ
の少なくとも一方をシヤフト２２上で移動可能で
かつ、所望位置で固定可能とすることができる。

フオールダーへの形状に形成されたシート状材
料１が折り曲げ装置から離れることに、バツクア
ツプローラ２０との関連で配設されたカウンター
（図示せず）により枚数が勘定され、そして積み
重ねられる。積み重ねられたフオールダーは、所
定の枚数に到達した後に、全体装置から排出され
る。

上記の記述及び図面では、本発明のほんのいく
つかの実施例しか示さなかつたが、本発明はこれ
らの実施例だけに限定されるものではない。例え
ば、案内レール１４に長手スロツト１３を設ける
代りに、１枚の薄い案内ストリツプを設け、該案
内ストリツプに結合剤帯２の一側面が当接案内さ
れた状態でシート状材料１が折り曲げ装置に向か
つて搬送されるようにしてもよいし、案内レール
１４を、結合剤帯２が正確に方向づけされて折り
曲げ装置に向つて正確に案内することができる別
な適宜手段で代用するようにしてもよい。いずれ
にしろ、本発明は冒頭の特許請求の範囲によつて
のみ、その範囲を理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の実施例を示しており、第１図
は全体装置を上方からみた概略構成図、第２図は
第１図の―線に沿う矢視図、第３図は第２図
の拡大図、第４図は第１図の―線に沿う断面
矢視図である。 １……シート状材料、２……結合剤帯、３……
結合剤塗布器、５……ゴムベルト、８……ローラ
（回転装置）、１３……長手スロツト、１４……案
内レール（案内装置）、１５，１６……折り曲げ
ローラ（折り曲げ器）、１９……供給ローラ（背
部外面押圧装置）、２０……バツクアツプローラ
（バツクアツプ装置）、１５，１６，１９，２０…
…折り曲げ装置、ａ，ｂ……側片部、ｃ……背
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 背部、その背部に接続する２つの側片部、お
   よび、シート状材料の折り曲げ後に前記背部の内
   側となる部分に塗布された結合剤帯を有し、その
   結合剤帯が、完成後のフオールダーに挿入される
   紙葉を背部の内側に接着せしめるのに使用される
   ようなフオールダーを、シート状材料を折り曲げ
   ることにより製造するための装置であつて、搬送
   方向に対して前記結合剤帯２を平行にした状態で
   送られてきたシート状材料１を、前記結合剤帯２
   の両側において、該結合剤帯２の近傍で該結合剤
   帯２に平行な線に沿つて、前記側片部が前記背部
   の内面に近づくように折り曲げるための動力式折
   り曲げ装置１５，１６，１９，２０を備えている
   こと、ならびに、前記動力式折り曲げ装置が、前
   記結合剤帯と協働する案内手段１４、および、前
   記結合剤帯を前記動力式折り曲げ装置に対して正
   しく方向付けるように案内して送るための送り手
   段９と結合されていることを特徴とするフオール
   ダーの製造装置。 ２ 前記折り曲げ装置１５，１６，１９，２０
   が、折り曲げローラ１５，１６とバツクアツプ装
   置２０とを備えており、上記折り曲げローラが前
   記バツクアツプ装置に対して前記側片部ａ，ｂを
   押圧するようにし、前記バツクアツプ装置に、前
   記結合剤帯２又は前記背部の内面又はその両方が
   折り曲げ工程の進行中当接する部分を備えさせた
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   フオールダーの製造装置。 ３ 前記バツクアツプ装置が、前記結合剤帯２と
   実質的に同じ大きさの幅を有して該結合剤帯の一
   部をある程度支持する働きをする外周面を備えた
   回転可能なローラ２０から成り、そのローラ２０
   の側面に対して、前記側片部が、前記折り曲げロ
   ーラ１５，１６によつて押圧されることを特徴と
   する特許請求の範囲第２項に記載のフオールダー
   の製造装置。 ４ 前記折り曲げ装置が、前記折り曲げローラ１
   ５，１６及びバツクアツプ装置２０のすぐ近傍に
   位置し、前記背部の結合剤帯２とは反対の外面に
   当接して該結合剤帯２を前記バツクアツプ装置２
   ０に対して押圧するための回転可能なローラ１９
   から成る背部外面押圧装置を備えていることを特
   徴とする特許請求の範囲第３項に記載のフオール
   ダーの製造装置。 ５ 前記バツクアツプ装置のローラ２０、折り曲
   げ器のローラ１５，１６及び背部外面押圧装置の
   ローラ１９のうち少なくとも１つを回転駆動させ
   ることにより、シート状材料１が、折り曲げ工程
   時に、これら３者の間を通るように搬送されるよ
   うにしたことを特徴とする特許請求の範囲第４項
   に記載のフオールダーの製造装置。 ６ 前記案内手段が、前記シート状材料１の搬送
   方向に向つて連続的に幅狭になる長手スロツト１
   ３を備えた案内レール１４から成ることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項に記載のフオールダー
   の製造装置。 ７ 前記案内手段１４が、前記折り曲げ装置１
   ５，１６，１９，２０のほぼ直前まで延びている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２項又は第６
   項に記載のフオールダーの製造装置。 ８ 前記案内手段１４が、前記折り曲げ装置１
   ５，１６，１９，２０内まで延びて前記バツクア
   ツプ装置２０を構成していることを特徴とする特
   許請求の範囲第２項又は第６項に記載のフオール
   ダーの製造装置。 ９ 前記バツクアツプ装置２０及び案内レール１
   ４が、異なる結合剤帯の幅に応じて、それぞれ取
   換え可能に構成されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第６項ないし第８項のいずれか１項に
   記載のフオールダーの製造装置。 １０ 前記折り曲げ装置１５，１６，１９，２０
   が、シート状材料１に予じめ形成された折り目線
   に沿つて前記側片部を折るようにしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項ないし第９項のいず
   れか１項に記載のフオールダーの製造装置。 １１ 前記シート状材料１の背部に結合剤帯２を
   塗布形成するための結合剤塗布器３が設けられて
   おり、該結合剤塗布器３が、塗布形成された結合
   剤帯２に実質的に垂直な方向にシート状材料１を
   排出するようにし、さらに、回転装置８を設け、
   前記結合剤塗布器３から排出されたシート状材料
   １の一側縁が回転装置８に当接して、前記折り曲
   げ装置１５，１６，１９，２０にシート状材料１
   を搬送すべく、前記回転装置によつて、シート状
   材料１の進行方向を前記結合剤帯２に対して平行
   になるように方向転換させるようにしたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項ないし第１０項の
   いずれか１項に記載のフオールダーの製造装置。 １２ 前記回転装置がローラ８から構成され、該
   回転装置のローラ８と駆動係合関係にあるベルト
   ５を設け、該ベルト５に前記シート状材料１の一
   方の面を当接させることにより、該シート状材料
   １を前記結合剤塗布器３から前記回転装置のロー
   ラ８に当接するまで搬送するようにしたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１１項に記載のフオー
   ルダーの製造装置。