JPH03255958A - 長石及び石英を含む鉱石の着色選別方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、鉱石の採掘場あるいは選鉱基等における鉱物
の着色選別方法に関するものである。

〈従来の技術〉 一般に長石、石英等の鉱石は他の鉱物とともに鉱物資源
中に混在しているため、採掘後はより不純物の少ない目
的鉱物を回収するために他の鉱物と分離選別する必要が
ある。特に長石は陶磁器の素地、釉薬原料やガラス原料
として使用されているため、その品質要件としては、少
なくともａ）石英や鉄を含む鉱物等の不純物ができるだ
け少ないこと　ｂ）長石と石英の含有率がほぼ一定して
いることである。

また石英は上記の窯業原料以外に建材用原料など広い分
野で使用されるが、窯業原料としては使用される場合の
品質要件としては、粘土や長石あるいは鉄を含む鉱物な
どができるだけ少ないことである。

そのため、長石等の採掘場や選鉱基では水洗・手選、浮
遊選鉱、磁選、静電選鉱が行われている。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記の方法は次のような問題点がある。

イ）水洗・手選は、作業能率の点から大きな塊状で選別
するため、不純物分離が十分でなく、きわめて良質の原
鉱でない限り高品位の長石等は得られない。

口）長石の浮遊選鉱等では　ａ）０．１〜０．８ｍｍに
粉砕する必要がある　ｂ）強酸を使用するため選鉱機は
耐腐食性と耐磨耗性を兼備したものであることが必要で
あるなどの点から経済的に極めて不利である。

ハ）磁選、静電選鉱は、磁性物を取り除くことが主目的
であり、比較的良質な長石や石英での脱鉄とか、特定の
鉱物組成を有する鉱物の選鉱にのみ使用されており、長
石と石英の分離選別等には適さない。

〈課題を解決するための手段〉 上記問題点を解決するための本発明の方法は、染料に対
して着色度合の異る２種類以上の鉱物が混在する粒状の
鉱物資源を上記染料で着色する事によって、上記２種類
以上の鉱物に色差を生じさせ、該色差を利用して前記鉱
物資源を異種類の鉱物に選別することを特徴としており
、第２に長石及び長石以外の鉱物を含む鉱物粒を、長石
に対してのみ着色性を有する染料により着色して長石と
長石以外の鉱物に色差を生じさせ、該色差を利用して長
石と長石以外の鉱物とを選別することを、また第３番目
として、長石以外の鉱物が石英であって、長石の着色を
長石及び石英を染料溶液中に浸漬した後に洗浄液で洗浄
して長石と石英に色差を生じさせる事によって行うこと
をそれぞれ特徴としている。

〈作用〉 鉱物は材質やその結晶構造等により表面への染料の付着
や含浸作用に相違があり、これが染色後の異種鉱物間に
色差を生じさせることになり、この色差によって肉眼又
はセンサー等による鉱物の識別を可能ならしめる。また
長石を含む鉱物資源は所定の粒径以下に揃えられる事に
より、長石とそれ以外の鉱物の分離が実現し且つ手選別
又は自動選別が可能な大きさとなり、着色される事によ
り対象鉱物に色差を生じさせてこれを利用した識別選別
が可能となる。また長石と石英はメチレンブルーその他
の染料溶液中に浸して水等の洗浄液で洗浄することによ
って識別可能な色差が生じる。

〈実施例〉 以下本発明方法の実施例を長石と主として石英との選別
について詳述すると、現在実施されている手選工程では
、原鉱の大きさが大きいため、鉱物分離が不十分である
。そこで、原鉱を例えば２０ｔｎｍ以下の粒径に破砕し
て分級するとともに水洗乾燥する。長石原鉱は約２０ｍ
ｍ以下の粒径にそろえると、長石と石英との分離が十分
片われる。これを、染料溶液中に短時間漬けた後取り出
して直ちに水洗すると、長石は着色状態を維持するが、
石英は洗浄により染料が流れ落ち元の色に戻され、両者
は色差を生じる事となる。この結果、長石と石英とを色
差により容易に識別することができ、色差選別機等によ
る選別の自動化も可能となる。

なお、着色は長石の表面だけであること、また長石の用
途は陶磁器原料やガラス原料であるため必ず焼成される
ことから、長石は着色したままで使用しても焼成過程で
色が消失し、製品に影響を与えることはない。また、長
石原鉱中に長石、石英の小粒子が混在するアプライド（
半花崗岩）が共存する場合、染色するとアプライドはそ
の表面に多数の亀裂を有し、染料を良く吸収するため、
長石の色より極めて濃い色を呈すので、長石とアプライ
ドの選別も可能である。したがってペグマタイト（巨晶
花崗岩）に含まれているアプライドを選別する場合も、
上記同様な方法で選別することが可能である。

その他採掘場や選鉱基における廃棄物中に長石及び石英
を含む場合も上記同様な方法により長石、石英、アプラ
イド等の着色選別が可能である。

ちなみに前記色差選別機としては、コンベアその他の搬
送部において移動中の鉱石粒を色差センサーによって識
別感知し、特定の色又は明度等のものだけを流通路から
除去する周知のものが用いられる。

上述した各場合の実施例は次の通りである。

［実施例１］ 長石と石英が共存する原鉱を水洗・破砕及び分級して得
られた２０〜１０ｍｍおよび１０〜５＋＋＋ｍの試料を
、０．２５％メチレンブルー（Ｃ、、Ｈ、、ＣＩ　Ｎ、
Ｓ　）溶液の中に約１５分間浸漬後、直ちに取り出して
水洗した。

上記原鉱は破砕により長石と石英がかなり良く分離し、
長石の表面は青色に着色し、一方石英は着色しないので
、表面の色の違いから長石と石英とを容易に選別するこ
とができる。（第１図（Ａ）参照）なお、この着色した
長石を約６００８Ｃに加熱したところ、表面の色は消失
した。

［実施例２］ 実施例１と同様な試料を０．５％マラカイトグリーン（
ＣｔｓＨ＊ｓｃ　Ｉ　Ｎ−）溶液に約１５分間浸漬後水
洗すると、試料中の長石は緑青色になり、石英は着色し
ないため、色の違いから長石と石英の選別が可能となっ
た（第１図（Ａ）参照）。なお、マラカイトグリーンも
約６００６Ｃで加熱すると、その色は消失した。

［実施例３］ アプライドの塊を含む長石原鉱を、上記［実施例１］で
使用したメチレンブルー溶液を用い同様な処理を行うと
、アプライドと長石は青色に着色し石英は着色しないが
、アプライドと長石の呈色には明らかな濃淡の差があり
、色差による判別が可能であった。

［実施例４］ 選鉱基における廃棄物（長石含有率５０．７％）を、前
記［実施例１コと同一方法で処理し、色差を用いた自動
選別機で選別した結果、第１表に示す結果を得た。回収
長石の純度及び回収率は、選別レベルを変えることによ
り任意に選択できるが、長石品位１００％のものは、廃
棄物中から約６Ω％回収でき、また長石品位約８０％の
ものは、廃棄物中から約９０％回収することができた。

第１表 石英、アプライド等の選別に限らず、染料に対する着色
度合の異る異種類の鉱物の選別に広く応用することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は（Ａ）、　（Ｂ）は本発明の長石選別のプロセ
スを示すブロック図である。 〈発明の効果〉 本発明の着色選別方法によると、色差による自動選別が
可能となり、下記の効果が期待できる。 イ）選別精度の向上により、長石、石英等の高品位化が
可能となる。 口）現在の手選では作業能率上処理できない、低品位原
鉱の選別が可能となる。 ハ）採坪場や選鉱基における廃棄物中から有効資源とし
ての長石、アプライド、石英等の分別回収が可能となる
。 二）その他本発明の方法は、実施例で示す長石、特 許　　　出 願　　人 島　　　　根　　　　県 西日本鉱業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）染料に対して着色度合の異る２種類以上の鉱物が混
   在する粒状の鉱物資源を上記染料で着色する事によって
   、上記２種類以上の鉱物に色差を生じさせ、該色差を利
   用して前記鉱物資源を異種類の鉱物に選別する鉱物の着
   色選別方法。 ２）長石及び長石以外の鉱物を含む鉱物粒を、長石に対
   してのみ着色性を有する染料により着色して長石と長石
   以外の鉱物に色差を生じさせ、該色差を利用して長石と
   長石以外の鉱物とを選別する特許請求の範囲第１項に記
   載の鉱物の着色選別方法。 ３）長石以外の鉱物が石英であって、長石の着色を長石
   及び石英を染料溶液中に浸漬した後に洗浄液で洗浄して
   長石と石英に色差を生じさせる事によって行う特許請求
   の範囲第２項に記載の鉱物の着色選別方法。