JPH0319888Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、自療用遠赤外線放射器具に関する
ものである。

従来の技術 一般に熱線である赤外線は広く医療用として用
いられているもので、なかでも赤外線のうち波長
の長いものを遠赤外線と呼び、体表面に照射させ
ると、遠赤外線は皮膚や皮下組織に深く浸透し、
血行、内臓機能を高めて代謝を促進する秀れた作
用を有するもので、医療用として注目を集めてい
るものである。遠赤外線放射器具としては遠赤外
線を放射するセラミツクスを素材とした円筒、或
いは金属筒にセラミツクスを溶着させた円筒内に
電熱線を挿入した放射体を反射板内に支架させた
ものや、プレート状の放射体を反射板内に支持し
て内面に加熱のための電熱ヒータを取付けた装置
が利用されている。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、円筒型の放射体は強度が衝撃に
弱く、金属筒にセラミツクスを溶着させた放射体
はセラミツクスの変質、剥離を発生し易いもの
で、円筒型放射体では放射体や反射板の形状が長
くなつて重量が増大し、移動型として使用するに
は不便であり、またプレート型放射体においては
内面に付設した電熱ヒータの加熱効率が悪く、遠
赤外線の放射量が低く自療効果が思わしくない等
の欠点があつた。

この様な問題点を解消する目的において、本考
案はセラミツクプレートの２枚を低熱伝導率の耐
熱支持部材で複合支持して内部に電熱ヒータを挿
入した遠赤外線放射体を把手付の半球殻反射板内
に支架した遠赤外線放射器具であつて、遠赤外線
の放射率が高く、携帯に便利で体表面の所望の部
位へ移動させながら反射板上面の格子枠盤を体表
面に密着させて自療効果を企図し得ることを特徴
とするものである。

問題点を解決するための手段 以下、実施例図により本考案の構成を説明す
る。

セラミツクスを主材とした上部放射板１ａと下
部放射板１ｂとを低熱伝導率で耐熱性の支持部材
２で支持すると共に支持部材２の中央寄りに上面
を開孔したヒータ挿入溝３を設け、該ヒータ挿入
溝３内に絶縁ヒータ４を挿入し、半球殻状の反射
板５の内底部にボルト６，６でもつて上下放射板
１ａ，１ｂの支持部材２を支架させると共に反射
板５の底面にプラスチツクや木質の台盤７を、反
射板５の上面に同じくプラスチツクや木質の格子
枠盤８をそれぞれ付設し、格子枠盤８より側方へ
把手９を突設し、ヒータ挿入溝３内の絶縁ヒータ
４に接続したコード１０を反射板５より把手９内
を経由して外部へ延長した遠赤外線放射器具１１
である。尚、図中１２はプラグを示す。

作用効果 本考案になる遠赤外線放射器具１１は把手９よ
り延長したコード１０の先端のプラグ１２を電源
コンセントに接続して上下放射板１ａ，１ｂの支
持部材２内の絶縁ヒータ４に通電するものであ
り、絶縁ヒータ４のジユール熱によつて上部放射
板１ａが高温に加熱されて格子枠盤８方向へ遠赤
外線を放射し、また絶縁ヒータ４からの余熱で下
部放射板１ｂが加熱され、下部放射板１ｂより放
射される遠赤外線を反射板５の内面で反射させる
ものであり、把手９を把持して体表面の所望の個
所に格子枠盤８を密着させて遠赤外線を照射させ
るものである。従つて、本考案になる遠赤外線放
射器具１１は小型で携帯に便利であると共に体表
面の治療部位に正確に遠赤外線を照射して治療効
果を高め得るものであり、支持部材２で支持した
上下放射板１ａ，１ｂによる遠赤外線の放射率も
高く、腰痛、肩とり、関節痛、或いは歯痛、痔等
を容易に治療し得る等、前記した様な顕著な諸効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る遠赤外線放射器
具の平面図、第２図はその正面図、第３図は第１
図Ａ−Ａ線断面図、第４図は同じくＢ−Ｂ線断面
図である。 １ａ，１ｂ……上下放射板、２……支持部材、
３……ヒータ挿入溝、５……反射板、６……ボル
ト、７……台盤、８……格子枠盤、９……把手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. セラミツクスを主材とした上下放射板を低熱伝
   導率で耐熱性の支持部材で支持すると共に支持部
   材内にヒータ挿入溝を設けて絶縁ヒータを挿入
   し、半球殻状の反射板の内底部に上下放射板を支
   架させると共に反射板の下面に断熱性の台盤を、
   上面に断熱性の格子枠盤を付設し、格子枠盤より
   側方へ把手を突設し、ヒータ挿入溝内の絶縁ヒー
   タに接続したコードを反射板より把手を経由して
   外部へ延長したことを特徴とする、遠赤外線放射
   器具。