JPH0318Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はゴルフ場にて使用される芝刈装置に係
り、特に芝の刈込み高さを調整するガイドローラ
に関するものである。

［従来の技術］ 一般に、芝の刈込み高さの調整は、芝刈装置の
後方に設けられたガイドローラの位置を上下する
ことによつて、受刃とリール刃との摺合せ位置を
変えて行なわれる。しかるに、従来の芝刈装置の
ガイドローラは接地面の平坦な平面ローラが用い
られていた。

［考案が解決しようとする問題点］ ゴルフ場では、グリーン上の芝の保護と高品質
なパツテイング保持の目的で、頻繁に目土とか目
砂作業を実施し、かつ芝の刈込みを行なわなけれ
ばならない。このような刈込みのとき、従来の平
面ローラからなるガイドローラを用いた芝刈装置
で芝刈を行なうと、折角施こされた目土、目砂の
他に刈り込んだ芝の刈りくず等がガイドローラに
付着する。これに伴ない受刃とリール刃の刈込み
高さが変動するので、刈込み高さを一定に保つこ
とができず、刈込みの精度が低いという欠点があ
つた。

また、芝刈装置を移動する際、平面ローラのガ
イドローラが芝を倒すので、刈込み高さ以上に伸
びている芝であつてもリール刃ですくい込めず、
刈残しを生じるという問題があつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、目土、刈くず等の付着量を少なく
し、かつ芝を倒すことなくして精度の高い芝の刈
込みを可能としたガイドローラを得ることを目的
とするもので、ガイドローラで刈込み装置の高さ
を調整し、所定の高さに芝を刈込むようにした芝
刈装置において、ガイドローラの接地面に所定間
隔で複数の環状溝を形成してなるものである。

［実施例］ 本考案の芝刈装置の一実施例を図面に基づいて
説明する。

１は内部にギアを収納したギアボツクス兼用の
フレームで、このフレーム１の先端の中心軸２に
は外周にスパイクのついた車輪３が回動自在に設
けられている。また、このフレーム１の略中央に
は刈込み装置４が設けられ、後端には高さ調整ガ
イド５を介してガイドローラ６が回動自在に設け
られている。前記中心軸２には、芝刈装置を牽引
するためのトラクタ等に連結する連結棒７が設け
られている。

前記高調整ガイド５は中央にガイド孔８が形成
され、このガイド孔８にボルト９を差し込み、芝
刈装置４に対して高さ調整できるようになつてい
る。また高さ調整ガイド５の下端部には水平軸１
０が設けられ、この水平軸１０にはガイドローラ
６が回動可能に取付けられている。このガイドロ
ーラ６は、第２図に示すように、できるだけ軽量
にするためアルミ合金等を用いた円筒状をなし、
その外周には所定間隔で巾ａ、深さｂの環状溝１
１が形成されている。この環状溝１１の巾ａは接
地面の巾ｃより２倍位広く形成されている。この
ガイドローラ６の内側両端には、軸受１２，１
２、オイルシール１３，１３が嵌着され、ストツ
プリング１４，１４で固定されている。

前記刈込み装置４は、車輪３とガイドローラ６
の間に位置し、リール刃１５は側板１６にかご状
に固着され、中心の軸１７は、フレーム１内のギ
アに伝動するようになつている。前記リール刃１
５には受け刃１８がリール刃１５の先端と略接す
る位置に臨ませて設けられている。

以上のような構成において、トラクタ等で芝刈
装置をを牽引すると、車輪３が回転し、フレーム
１の内部のギアを介して刈込み装置４のリール刃
１５の回転する。すると、リール刃１５と受刃１
８との摺合せ部分によつて芝１９が刈込まれる。

芝１９の刈込み高さはボルト９をゆるめ、ガイ
ドローラ６の位置を上下調整することによつて行
なわれる。前記実施例では、ガイドローラ６をア
ルミ合金としたが、その他の金属筒とかプラスチ
ツクなどでもよく、実施例に限られるものではな
い。

［考案の効果］ 本考案は上述のように構成したのでつぎのよう
な効果を有する。

(1) ガイドローラへの目土、目砂、刈りくず等の
付着が極めて少なくなり、刈込み高さの精度が
向上する。

(2) 刈込み時に、ガイドローラで芝を踏み倒すこ
とが極めて少ないので、刈込み残しがほとんど
ない。

(3) ガイドローラは、目地ならしローラにも用い
ることができる。

(4) ゴルフ場のグリーンは約4.5〜5.5mmの長さに
刈込むが、特に高麗芝は芝目の目詰まりが大き
く、芝刈り機が浮上るため、ガイドローラの接
地面と環状溝巾との比を１：２程度とすること
により、浮上りを防止し、かつ芝目の倒れるの
を防止して正確な刈込みができる。

(5) ゴルフ場のグリーンは最近アンジユレーシヨ
ンの大きなものが多くなつているため、ガイド
ローラの横滑りにより蛇行し易いが、ガイドロ
ーラの接地面と環状溝巾との比を約１：２とす
ることにより横滑りがなくなり、美観上極めて
すぐれた直線的な刈込みができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるゴルフ場における芝刈装
置の一実施例を示す断面図、第２図はガイドロー
ラの断面図である。 １……フレーム、２……中心軸、３……車輪、
４……刈込み装置、５……高さ調整ガイド、６…
…ガイドローラ、７……連結棒、８……ガイド
孔、９……ボルト、１０……水平軸、１１……環
状溝、１２……軸受、１３……オイルシール、１
４……ストツプリング、１５……リール刃、１６
……側板、１７……軸、１８……受け刃、１９…
…芝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイドローラで刈込み装置の高さを調整し、所
   定の高さに芝を刈込むようにした芝刈装置におい
   て、ガイドローラの接地面に、一端から他端まで
   多数の環状溝を形成し、この環状溝の溝巾は接地
   面の約２倍に形成したことを特徴とするゴルフ場
   における芝刈装置。