JPH0316990A - 単結晶引上炉の最適条件解析方式及び制御方式 - Google Patents

単結晶引上炉の最適条件解析方式及び制御方式

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JPH0316990A
JPH0316990A JP14924089A JP14924089A JPH0316990A JP H0316990 A JPH0316990 A JP H0316990A JP 14924089 A JP14924089 A JP 14924089A JP 14924089 A JP14924089 A JP 14924089A JP H0316990 A JPH0316990 A JP H0316990A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炉内の温度分布、固液界面形状、結晶の熱応
力等をシミュレーション解析し、最適制御を可能にする
単結晶引上炉の最適条件解析方式及び制御方式に関する
〔従来の技術〕
GaAs単結晶は、高速IC用、光デバイス用基板とし
て注目され、研究が盛んに行われている。
単結晶の作或方法としては、III−V族化合物半導体
のバルク結晶の主な作或法の1つであり、大口径、円形
ウエハが作りやすいLEC法(液体封止チョクラルスヰ
ー法)が主流である。
11I−V族化合物半導体のバルク結晶或長は、■V族
の性質から高温、高圧下の複雑な熱環境下で行われる。
この結晶戊長において、より低転位の結晶育或には、熱
環境を緩やかにして熱応力を低減し、より生産性を高め
るためには、温度勾配を大きくして指向性凝固を強める
という相反する要求がある。このため、炉内に保温材を
おいたり、多段階ヒータを.採用したりしているため、
コントロールが非常に複雑且つ困難になっている。
第9図はLEC法の単結晶引き上げ装置の構或概要を示
す図であり、31は水冷リフレクタ−32はグラファイ
ト、33はサブ上ヒーター、34はメインヒーター、3
5はサブ下ヒーター、36はルツボ、37は結晶部、3
8は融演部、39はB203、40は断熱フェルトを示
す。炉内は、例えば不揮発性のAr<アルゴン)ガスの
高圧(10気圧)雰囲気下におかれ、ヒーター(33〜
35)によりGaAsの融点1511’  (K)前後
の高温に加熱される。そして、引き上げ育威中の結晶形
状を計測しながらヒーターパワー、弓き上け速度、ルソ
ボ36及び結晶37の回転速度等が制御される。引き上
げ育戊申の結晶形状の計測は、ロードセルを用いて結晶
重量を検出し、B20.39による浮力、融肢の表面張
力を補正しながら結晶重量の変化を測定することによっ
て行われる。
LEC法による結晶戊長には、数多くの条件が存在する
が、最も重要なものは、炉内の熱環境である。高品質な
結晶育或と高生産性の達或のためには、その熱環境の把
渥が不可欠である。しかし、炉内は、先に述べたように
高温、高圧の雰囲気で満たされており、また、複雉なホ
ントゾーン構造をもっているため、結晶の育或中に炉内
全体を直接観測することはできない。そこで、望ましい
熱環境を達戊するためには、計算機シミュレーションが
不可欠な技術であり、これまでにも多くの解折が試みら
れている。
例えば炉内温度分布、結晶内温度分布、融液内熱対流、
結晶/融液を連威した固液界面形状解析、結晶内熱応力
解析などが精力的に行われ、或果が上がっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、従来も上記のように種々の数値解析或いは計算
機シミュレーションが行われているが、これらの解析は
、いずれも各要素単独での解析であり、各要素間が関連
をもった解析ではなく、炉の操作条件とは直接的につな
がっていなかった。
したがって、炉内熱環境を最適条件にするため設定をど
のように変えたらよいのか、その方向が判り難く、また
、その結果の確認にも時間を要するという問題がある。
生産性を向上させるには、犬量子,−ジすなわち原料を
入れるルッポの大型化が必要である。また、大口径ウエ
ハの要求に応えるためにもルソポの大型化が必要となる
。しかしながら、通常では炉全体の大きさが固定であり
、種々の制約から人れ換え変形ができないという状況に
ある。また、炉内の温度を制御するヒーターは、ルツボ
の外側に配置されるため、ルッポを大型化すると、断熱
部分が薄くなってしまい、炉の安全性が問題となり、ま
た、結晶成長の可否も不明となる。
実際にルツボの大型化を実現するためには、まず、上記
のような解析を行ってルッポの大型化に対応したホット
ゾーンを作戊し、さらに結晶引き上げの実験を繰り返し
行うことが必要であり、このために数百万円の費用、半
年程度の期間を要し、時間と費用のロスが多いのが現状
である。
本発明は、上記の課題を解決するものであって、シミュ
レーションを使って効率よく且つ高精度で解析するこど
ができる単結晶引上炉の最適条件解析方式を提供するこ
とを目的とし、さらには、このような解析結果を利用し
て効率的に単結晶引上の制御が行える単結晶引上炉の制
御方式を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明に係る単結晶引上炉の最適条件解析方
式は、炉内の形状、境界条件、ヒータパワーの設定を基
に炉内の温度分布の解析を行う熱流体解析手段、該熱流
体解析手段で得られた温度分布を境界条件として結晶・
融液部の熱解析を行い結晶・融液部における固液界面形
状の解析を行う固液界面形状解析手段、及び該固液界面
形状解析手段で得られた結晶部の固渣界面形状と温度分
布から結晶における熱応力の解析を行う熱応力解析手段
を備えたことを特徴とする。また、これらの手段を用い
た単結晶引上炉の制御方式は、さらに、炉内の条件、境
界条件、ヒーターパワーの設定を行う条件設定手段、炉
内の単結晶引上の運転状況をモニタするモニタ羊段、及
び条件設定手段で設定された条件を制御信号としモニタ
手段によるモニタを行いながら炉の単結晶引上制御を行
う制御手段を備え、熱流体解析手段と固液界面形状解析
手段と熱応力解析手段における解析結果の評価により条
件設定手段の設定条件を逐次補正するように構或したこ
とを特徴とする。
〔作用〕
本発明に係る単結晶引上炉の最適条件解析方式では、熱
流体解析手段、固液界面形状解析手段、熱応力解析手段
の3ブロックに分けて段階的に、しかも次段に解析デー
タを引き継いで炉内や結晶の温度、固液界面形状、結晶
の熱応力のシミュレーションを行うので、各ステップで
の評価によりシミュレーション条件の修正を行うことが
でき、単結晶引上炉のスケールアップや高品質、高生産
の追求を効率的に行うことができる。
また、この解析手段を利用した単結晶引上炉の制御方式
では、解析結果の評価により条件設定手段の設定条件を
逐次補正し、この条件により制御手段がモニタ手段によ
るモニタを行いながら炉の単結晶引上制御を行うので、
効率的に高品質の単結晶を製造することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
第1図は本発明に係る単結晶引上炉の最適条件解析方式
のl実施例を説明するための図である。
本発明に係る単結晶引上炉の最適条件解析方式では、結
晶育或をまず、ルツボ形状(径)やヒーター長、炉内構
造をケース設定しさらにホットゾーン外壁の温度やガス
人口流速を境界条件としてヒーターパワーを設定し、炉
内の温度分布を求める熱流体解析部1、炉内の温度分布
から結晶・融液部の温度に注目し境界条件として炉内の
温度分布を引き継いで結晶・融液部の熱解析を行い固液
界面形状を求める固液界面形状解析部2、そして、固渣
界面形状解析部2で得られた固液界面形状と結晶部の温
度分布から結晶部内の熱応力を求める熱応力解析部3の
3ブロックに分けて評価するようにシミュレーションシ
ステムを構或している。
データ入力部4は、ケース設定や境界条件、ヒーターパ
ワー等のデータを人力するものである。このような構戊
によりそれぞれのブロックで段階的に解析結果の評価を
行い、その段階での条件が満足できなければデータ人力
部4に戻って再設定の上繰り返してシミュレーションを
行う。そして、それぞれの段階において最適条件が得ら
れるようにデータ人力部4へのフィードバックを行うこ
とによって最終的に熱応力解析部3から最適なコントロ
ール条件を得るようにしたものである。
上記構戊のシス−テムは、最終的に、炉内の熱環境の最
適設計を行うものであり、歪みの少ない結晶を育或する
ことである。つまり、炉が壊れないで高品質の結晶を引
き上げる条件を如何に導き出すかである。そのために、
炉内の温度分布や結晶近傍の温度分布が重要となる。
例えば与えられた容器の中で設定されたルツボ形状が採
用できるか否か或いはどれだけルツボを大きくできるか
の検討や、そのために、ヒーターや断熱材からなるホッ
トゾーンの形状効果の検討、多分割したヒーターの配置
やパワー比の最適化を行う。この場合、得られた解析結
果が設定した判断基準に納まればその境界条件が合って
いるということで温度的に問題がないことになる。例え
ばルツボの直径を2インチ大きくすると、外周部の断熱
材の厚みが1インチ薄くなるので、このようなルツボ形
状の変更の下においてヒーターで炉内を加熱した場合に
外周部の温度が異常に上昇することがないか、すなわち
炉の安全性を確認し、ルッポの位置やヒーターの長さ等
を決定する。
また、高品質の結晶を引き上げる条件の評価の指標とし
て固波界面形状や結晶の熱応力が判断祠料となる。欠陥
を少なくするには、結晶中の温度勾配を緩くすることが
必要であり、結晶近傍のこのような情報としてルツボ内
の温度分布が重要になる。このルツボ内の温度分布が炉
内の温度分布を基にして求められる。
各ブロックにおける解析を詳述する。
第2図は検討モデルの例を示す図、第3図はメッシュ分
割例を示す図、第4図は炉内ガスフロの例を示す図、第
5図は炉内温度分布の例を示す図、第6図はルツボ位置
と結晶・融液部中心軸の温度相関の例を示す図、第7図
は結晶・融液部の温度分布ど固液界面形状の例を示す図
、第8図は熱応力分布の例を示す図である。
第2図において、11はAr雰囲気、12はザブ上ヒー
ター、13はグラファイト、14と22は断熱フェルト
、15はメインヒーター、16は11 サブ下ヒーター、17はGaAs結晶、18はB,03
、19はGaAs融液、20はルツボ、21はルツボ支
持軸を示す。
熱流体解析では、第2図に示す検討モデルに対して有限
要素法により第3図に示すように炉内をメッシュ分割す
ることによって、形状任意性を考慮できるようにし、例
えばヒーター長を任意に選べるようにしている。メッシ
ュには、種々の物質の物性値が定義され、メッシュによ
りヒーター長や位置、ルツボ位置、結晶の成長量を変え
てシミュレーションを行う。そして、ルツボ形状(径)
やヒーター長、炉内構造をケース設定し、ホットゾーン
外壁の温度、ガス人口流速を境界条件として与え、ヒー
ターパワーを入力することによって第4図に示すような
炉内八「ガスフローや第5図に示すような等温線1、2
、・・・・・・による炉内温度分布を求めている。この
結果より各要因を解析し、条件の変更の可否、結晶引き
上げの可能性等を評価する。また先に述べたように与え
られた境界条件が設定した判断基準に納まれば境界条件
が合っ12 ているということで温度的に問題がないことになる。
炉内は、高圧(例えば10気圧)のAr(アルゴン)ガ
スの雰囲気下にあるので、ヒーターで炉内が加熱される
と、ガスが対流しその流れが重要になる。また、高温で
の輻射は、ヒーターの形状等が変わると4乗で効いてく
る。したがって、このガスフローと輻射を考慮した連或
で温度分布を解くようにしている。このように熱流体解
析は、マクロ的な温度分布を解析するものであり、高温
、高圧下における熱伝達は、輻射と気体による解析が重
要となる。気体部には、例えば熱連或したNavier
−S tokes方程式を適用し、構造部材には、各表
面間の輻射を考慮した熱伝導方程式を適用することによ
って計算を行うことができる。このとき、多段階ヒータ
ーの設計、設定と、結晶引き上げ位置の設定をよくしな
いと結晶引き上げが困難になる。なお、結晶と融液との
固液界面は、熱バランス状態に応じて実際には動くが、
この段階では、図示のようにメッシュ分割によりフラッ
トと仮定している。
固液界面形状解析では、熱流体解析で得られた温度デー
タを境界条件として引き継いで結晶・融液部の熱解析を
行い第7図に示すような温度分布から固液界面形状を解
析する。固液界面形状は、温度分布から融点温度の等温
線として得られ、所望の固液界面形状となるようにヒー
ターパワーの設定を行う。結晶育戊の安定化には、フラ
ットな固液界面形状が時系列で一定になっている必要が
あるが、実際には温度勾配を緩くして下に凸の形状とす
る方が望ましい。しかし、結晶の戊長条件が変わると、
熱の伝わり方が変わるため、結晶弓き上げの制御方法も
一定にすることができなくなる。結晶部には、例えば熱
伝導方程式を適用し、融液部には、融液中の対流を考慮
した熱流体解析を適用することによって、固液界面が融
点になる制限条件を付与して自由境界問題を解くことが
できる。
ルツボ位置を変えた場合における結晶・融液部中心軸の
温度相関の例を炉内熱解析の結果を使って示したのが第
6図であるが、この例から明らかなようにルツボ位置を
変えると、結晶部の温度勾配や融液部の温度が変わって
くる。このことからルツボ位置を適正に設定することも
重要であることが判る。特に一方向凝固が基本であるに
もかかわらず、固液界面より下の融液部において融点か
ら融点より低い温度に反転するようなプロファイルにな
るような場合には、システムとして戊り立たなくなるの
で、このような評価についても行うことが必要となる。
また、サブ上ヒーターやメインヒーター、サブ下ヒータ
ーのパワーを変えた場合にも、温度勾配や温度分布が変
わってくる。固液界面を0として固液界面からの温度差
1、2、・・・・・・による等温線で温度勾配や温度分
布を示したのが第7図である。このように固液界面形状
解析により結晶・融液部の温度分布から固液界面近傍に
おける結晶の温度勾配が高品質の結晶引き上げにとって
どうか、融液部の状態がどうか、その他固液界面の最適
形状や結晶の均質育戊を解析し評価を行うことができる
15 熱応力解析では、固液界面形状解析で得られた固液界面
形状における温度分布を用いて熱応力解析を行うもので
ある。これに対して高品質な結晶を得るためには、応力
が小さく均一な状態が望ましい。つまり、最終的には、
歪みの少ない結晶をつくることであるが、そのために例
えば第8図に示すような剪断熱応力分布や熱履歴を基に
熱応力解析を行うことが必要であり、熱応力の低減が必
要である。なお、この解析において、熱応力と結晶欠陥
の関係については多くの研究が行われているので、高品
質な結晶を得る評価の1つとして確立している。
以上のように3ブロックに分けてその結果を有機的に次
のブロックに引き継ぎながら順次解析できるようにする
と、途中での解析結果の評価によりそのステップまでの
シミュレーションを繰り返すことによって多分割ヒータ
ーの効果等を種々分析することも容易にできる。例えば
結晶・融液部の温度分布を見ると、ヒーターパワーの設
定を変えて繰り返しシミュレーションを行うことによっ
16 てヒーターパワーの配分をどのように変更すると温度分
布がどのように変化するかを解析することができる。し
たがって、固液界面となるべきところが1500゜ (
K)となった場合ににおいでここを融点の工511゜ 
(K)になるようなヒーターパワーの配分を求めること
もブロック単位で戻って繰り返し行えばよいので、無駄
な時間もなく容易に行うことができる。また、メインヒ
ーターのパワーを変えた場合、サブ上ヒーターのパワー
を変えた場合、サブ下ヒーターのパワーを変えた場合の
それぞれに応じた温度分布の変化も比較的短い時間で解
析することができる。
上記の手段は、そのまま単結晶引上炉の制御にも利用で
きる。この場合には、既に上記の解析により炉の最適設
計がなされた後になるので、炉内の条件、境界条件、ヒ
ーターパワーの条件のうち炉の形状や境界条件は固定デ
ータとなり、結晶の引き上げ速度やルツボ及び結晶の回
転速度、ヒーターパワー等が結晶引上に伴う変数となる
。したがって、これらの変数を結晶引き上げの育戊と共
に逐次補正すればよい。
そこで、単結晶引上炉の制御を行うための全体の構或と
しては、基本的に炉内の条件、境界条件、ヒーターパワ
ーの設定を行う条件設定部、炉内の単結晶引上の運転状
況をモニタするモニタ部、及び条件設定手段で設定され
た条件を制御信号としモニタ手段によるモニタを行いな
がら炉の単結晶引上制御を行う制御部を上記熱流体解析
部1、固液界面形状解析部2、熱応力解析部3に接続す
ればよい。
熱流体解析部1、固液界面形状解析部2、熱応力解析部
3には、それぞれの段階において評価、判断を行うため
の基準が設定される。例えば炉内の特定位置における温
度や固液界面の位置等について基準値を設定し、熱流体
解析部lや固液界面形状解析部2における解析結果と比
較することによって評価、判断を行い、条件設定部の条
件を逐次補正する。例えばルツボの位置も結晶引き上げ
速度に対応して変えるようにする。モニタ部では、先に
述べたように例えばロードセルを用いた結晶重量の検出
、熱電対を用いた各点の温度検出、モタに取り付けたエ
ンコーダやモータ駆動電流によるルツボ及び結晶の回転
速度検出等を行う。そして、制御部では、条件設定部に
おいて設定された条件を満足するようにモニタ部におけ
る検出データをフィードバックしてヒーターパワーの制
御やルツボ及び結晶の回転制御を行う。このような制御
系を構戊することによって、熱流体解析部1、固液界面
形状解析部2、熱応力解析部3により解析された高品質
の結晶を効率よく作或することができる。なお、モニタ
部の検出データを各解析部にもフィードバックし、解析
結果の評価、判断の基礎データとして用いるようにして
もよいことは勿論である。
なお、本発明は、熱流体解析、固液界面形状解析、熱応
力解析をそれぞれ独立した解析の単位とし、これらを従
属接続したところに特徴を有するものであり、各解析の
手段は例として示したものである。したがって、本発明
は、上記の実施例に限定されるものではなく、種々の変
形が可能であl9 る。例えば上記の実施例では、熱流体解析、固液界面形
状解析、熱応力解析のそれぞれの結果を評価してシミュ
レーション条件の変更を加え、炉内熱環境の最適条件を
設定するようにしたが、この評価のために、各解析部に
それぞれ評価及びシミュレーション条件変更のパラメー
タを設定し、或いは学習機能を付加することにより自動
的にシミュレーション条件の設定人力変更を行うように
フィードハックするように構戊してもよい。また、単結
晶引上炉の制御系に組み込むようにしてもよい。
ヒーターの温度、炉内の圧力は、常時モニタしているの
で、このデータ及び先に述べたロードセルによる結晶重
量の検出データを本システムに人力し、ヒーターの温度
制御にフィードバックするように構戊してもよい。この
場合、固液界面形状の変化は、育或される結晶の径に影
響を与える。
すなわち、固液界面形状が下に凸になっている場合には
浮力が大きくなるので、ロードセルで検出される結晶重
量は、見掛け上で軽くなる。そこで、20 結晶重量の変化から固液界面形状を求め、結晶の径を計
算してヒーター温度の制御にフィードバックすることに
より、径の補正を行うようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、それ
ぞれの解析を各要素単独で行うのでなくブロック分けし
て各ブロック段階で評価をしながら解析結果を引き継い
で次のブロックの解析を行うように構成したので、それ
ぞれのブロック評価により効率よく且つ高精度に単結晶
引上炉の最適条件解析を行うことができる。また、従来
では困難であった多分割ヒーターを活用し、望ましい熱
環境を推定することも容易に行えるようになった。
このことにより、GaAs単結晶の高生産、高品質とい
う相反する目的の最適化、ルッポ形状の変更(スケール
アップ)、ヒーター形状の変更を容易に行うことができ
る。
また、熱流体解析、固液界面形状解析、熱応力解析を連
結して1本にすると、装置としても大型になり、処理に
も時間がかかるため、解析の柔軟性にもかける。しかし
、本発明のように3つに分割すると、それぞれの手段も
コンパクトに構或でき、また、それぞれの処理段階で評
価を行い、その結果に基づいて解析の修正、変更を迅速
に行うことができるので、無駄なく柔軟性の高い解析を
行うことができ、単結晶引上炉の制御系にも直接使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る単結晶引上炉の最適条件解析方式
の1実施例を説明するための図、第2図は検討モデルの
例を示す図、第3図はメッシュ分割例を示す図、第4図
は炉内ガス7ローの例を示す図、第5図は炉内温度分布
の例を示す図、第6図はルツボ位置と結晶・融液部中心
軸の温度相関の例を示す図、第7図は結晶・融液部の温
度分布と固液界面形状の例を示す図、第8図は結晶断面
における剪断応力分布の例を示す図、第9図はLEC法
の単結晶引き上げ装置の概要を示す図である。 1・・・熱流体解析部、2・・・固液界面形状解析部、
3・・・熱応力解析部、4・・・データ入力部。 出願

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炉内の条件、境界条件、ヒーターパワーの設定を
    基に炉内の温度分布の解析を行う熱流体解析手段、該熱
    流体解析手段で得られた温度分布を境界条件として結晶
    ・融液部の熱解析を行い結晶・融液部における固液界面
    形状の解析を行う固液界面形状解析手段、及び該固液界
    面形状解析手段で得られた結晶部の固液界面形状と温度
    分布から結晶における熱応力の解析を行う熱応力解析手
    段を備えたことを特徴とする単結晶引上炉の最適条件解
    析方式。
  2. (2)炉内の条件、境界条件、ヒーターパワーの設定を
    行う条件設定手段、条件設定手段で設定された条件を基
    に炉内の温度分布の解析を行う熱流体解析手段、該熱流
    体解析手段で得られた温度分布を境界条件として結晶・
    融液部の熱解析を行い結晶・融液部における固液界面形
    状の解析を行う固液界面形状解析手段、該固液界面形状
    解析手段で得られた結晶部の固液界面形状と温度分布か
    ら結晶における熱応力の解析を行う熱応力解析手段、炉
    内の単結晶引上の運転状況をモニタするモニタ手段、及
    び条件設定手段で設定された条件を制御信号としモニタ
    手段によるモニタを行いながら炉の単結晶引上制御を行
    う制御手段を備え、熱流体解析手段と固液界面形状解析
    手段と熱応力解析手段における解析結果の評価により条
    件設定手段の設定条件を逐次補正するように構成したこ
    とを特徴とする単結晶引上炉の制御方式。
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