JPH03151303A - 臓器保存装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、提供者である人体等から摘出した各種の臓器
を被提供者である人体等へ移植するまでの間、摘出した
臓器に潅流液を循環させながら保存する臓器保存装置に
関するものである。

〔従来の技術〕

提供者から・摘出された移植用臓器は、移植されるまで
の間、臓器の鮮度を保持するように低温状態にするとと
もに潅流液を循環させるようにして臓器保存装置内に収
容される。

この臓器保存装置には、臓器を収納する臓器収納室、潅
流液を貯留するリザーバ、潅流用の送液ポンプ、潅流液
中の気泡除去用のバブルトラップ、ガス交換器、熱交換
器、潅流液温や潅流液圧をモニタする電子装置等が設け
られている。そして潅流液は送液ポンプによりリザーバ
から吸引された後、前記各機関を有する潅流回路を通過
して臓器収納室内の臓器に供給される。臓器内を通過し
た潅流液は例えば静脈管口から排出され、再び前記リザ
ーバに還流してさらに潅流回路を還流してゆ（こととな
るのである。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来の臓器保存装置では潅流液は臓器を
最初に通過したものを含めて、リザーバに供給されるの
で次のような不具合がある。

つまり臓器を収納した直後、還流チューブを接続してそ
のまま潅流を開始すると、臓器の静脈口から出てくる潅
流液には血球成分が含まれており、それがリザーバの潅
流液に混入してしまうのである。これらの血球成分が潅
流回路を通って、再び臓器内に還流し臓器内で分解する
と各種酵素が放出され、臓器の血管内皮を損傷してしま
うのである。

また、臓器の保存状態を検知するには、臓器の静脈口か
ら出てくる潅流液を採取分析するのが効果的だが、従来
のようにリザーバ内で他の潅流液と混合してしまった後
はサンプリングすることができなかったのである。

一方、潅流液中に種々の薬剤を注入しようとする場合、
従来の装置ではその都度装置の蓋を開いて行うという方
法をとらざるを得ず、煩雑な作業を要するとともに臓器
保存に悪影響を及ぼすという不具合があった。

本発明は、上記不具合を解決すべく提案されるもので臓
器から出てくる血球成分を除去できるとともに、容易に
臓器の保存状態を検知でき、また必要時に潅流液中に容
易に薬剤の注入の可能な臓器保存装置を提供することを
目的とするものである。

〔課題を解決するための手段および作用〕本発明は、上
記目的を達成するために少なくとも臓器収納室、潅流液
供給用の送液ポンプ、潅流液中の気泡除去用のバブルト
ラップを具えた潅流回路を有する臓器保存装置において
、 前記臓器収納室に臓器保存用の疏水性ハンモソクを設け
、臓器収納室から臓器保存装置本体外部にかけて疏水性
ハンモック内の潅流液吸引用の吸引チューブを設けると
ともに該吸引チューブの搬出側に流路開閉手段を設け、
潅流チューブの前記送液ポンプ吸い込み側の所要個所に
潅流回路分岐手段を設けたものである。

このように潅流液吸引用の吸引チューブを設けたので、
所要時に潅流液の排出あるいはサンプリング等を実施で
きる。

〔実施例〕

第１図は、本発明の第１実施例を示したものでＡ図は、
臓器保存装置の全体構成を示す断面概要図である。臓器
保存装置は、保冷容器ｌとその内部に設けた潅流回路構
成部と装置外部に設けた潅流回路構成部等を有している
。保冷容器ｌには臓器２を収納する臓器収納室３を設け
、臓器収納室３には潅流液を保留するリザーバ４を連結
し、リザーバ４には潅流チューブ５を介して保冷容器１
外部に設けている送液ポンプ６を連結している。

潅流チューブ５の送液ポンプ６吸い込み側には、三方コ
ックＡを設けるとともに潅流回路分岐チューブ８を付設
して輸液バッグ９に連結している。

なおＩＯは、咳輸液バッグ９を支持するスタンドである
。

送液ポンプ６には潅流チューブ１２ａを介してバブルト
ラップ１１を連結し、バブルトラップ１１は潅流チュー
ブ１２ａを介して前記臓器収納室５に連結してあり一連
の潅流閉回路を形成している。

臓器収納室内３内の臓器２は、疏水性布から成るハンモ
ック１３によって保持しである。ハンモック１３は、臓
器２の重みによって椀状に凹むがこの凹面形成個所から
保冷容器１外部にかけて吸引チューブ１４を設ける。こ
の吸引チューブ１４の排出側には、三方コックＢ１５を
設けるとともに刺針部１６を付設している。

Ｂ図は、保冷容器１の外観（潅流回路構成部を省略）を
示しているが、吸引チューブ１４付設側の側面には吸引
チューブ１４内の潅流液の流量を確認するための目盛り
１８を設けている。

以上のように構成しである本実施例の動作を説明すると
、摘出したばかりの臓器２を臓器収納室３内に収納し、
図示していない動力源を介して送液ポンプ６を駆動させ
潅流液を潅流回路内を還流させる。この場合、予め三方
コック７を操作して輸液バッグ９から臓器収納室３方向
へ潅流液を供給できるようにしておく。一方、三方コッ
ク８．１５を操作して刺針部１６方向へ流路が開くよう
にしておく。このようにしているので、臓器２に潅流液
が流れ出すと供給される潅流液が、ハンモック１３の凹
面内に溜まる。そこで、リザーバ４にこの溜まった潅流
液が混入しない前に血球成分を含んだ潅流液を注射器１
７により吸引チューブ１４の刺針部１６を介して吸い出
す。そして、潅流液が吸引チューブ１４の内部を通り、
三方コックＢ１５のところまで到達したところで三方コ
ックＢ１５を操作して排出口の方へ流路が開くようにす
ると、サイフオン現象により潅流液が排出されてゆく。

この場合の流量は、三方コックＢが保冷容器ｌの側面に
付した目盛り１８のどこにセツティングしているかによ
り定まる。したがって、排出したい潅流液量に応じて排
出時間を制御すれば、任意量の潅流液排出が可能となる
。このようにして、血球成分を含んだ潅流液の排出が終
了したところで三方コックＢ１５を操作して、吸引チュ
ーブ１４から潅流液が排出しないようにする。輸液バッ
グ９からは潅流液排出量に応じた量を供給した後、三方
コックＡ７を操作してそれ以上の潅流液を供給しないよ
うにして、臓器２保存のために潅流閉回路を潅流液が還
流するようにするのである。したがって、血球成分を含
まない還流液のみがリザーバ４を通過し還流できるよう
になる。

一方、臓器２の保存状態を検知するためには臓器２の静
脈管口から出てきたばかりの還流液をサンプリングする
必要があるが、前記の排出方法と同様の方法により少量
を抽出すればよい。この場合は輸液バッグ９からの還流
液の供給は不要であるので、三方コックＡ７は還流チュ
ーブ８の方へ開かせておく必要はない。このようにして
、サンプリングしたい還流液がリザーバ４内の還流液と
混合しないうちに抽出できるので、適正な臓器保存状態
の検知ができる。

次に還流液の中に薬剤を注入して、臓器２の適正な保存
状態を維持する場合は三方コックＡ７を操作して、輸液
バッグ９の代わりの薬剤注入器を用いて潅流チューブ８
を介して注入すればよい。

第２図は、本発明の第２実施例に係る臓器保存装置を示
したもので第１実施例と対応する個所には同一符号を付
した（以下の実施例についても同様）。本実施例では、
吸引チューブ１４の排出側を送液ポンプ６側に配設し、
その端部を接続している。したがって、送液ポンプ６は
２経路の潅流チューブと接続するようになっている。な
お、第１実施例の刺針部等は不要であることはいうまで
もない。本実施例ではこのように構成しているので、血
球成分を含んだ潅流液を排出する場合は送液ポンプ６の
駆動により、潅流チューブ１４を介して吸引し排出口２
０から排出する。なお、１９は排出の際に潅流チューブ
１４を開くコックである。潅流液排出量ド から潅流液を供給するようにしている点その他の構成、
動作についてはほぼ第１実施例と同様である。

本実施例は、潅流液吸引、サンプリングの際は送液ポン
プ６の駆動のみによって行うことができるので、容易に
行えるという効果がある。

第３図は、本発明の第３実施例を示したもので第２実施
例の変形例である。本実施例では吸引チューブ１４を送
液ポンプ６と独立させて設けたバイモルフポンプ等の小
型ポンプ２０に接続し、潅流液の吸引をするようにした
ものである。このようにすることにより、ハンモック１
３内の潅流液を吸引する際の速度を小型ポンプ６を独立
に制御することにより自在にできることとなり、装置の
構成要素を少なくできるという利点がある。他の構成、
動作については前記実施例とほぼ同様である。

第４図は、本発明の第４実施例を示したもので第２実施
例の変形例である。三方コックＡの代わりに電磁弁Ａ２
１を設け、吸引チューブ１４に付設した三方コックＢの
代わりに電磁弁Ｂ２２を設けている。さらに吸引チュー
ブ１４の排出側に光学セル２３を付設し、該光学セル２
３の一方の面に発光ダイオド２４をもう一方の面にオパ
ール板２５を設ける。

オパール板２５には光学フィルタ２６を接合し、光学フ
ィルタ２６には受光素子２７を接合し、受光素子２７は
電磁弁制御部２８と電気的に接続している。

このように構成している本実施例を動作させるには、先
ず臓器を潅流回路に接続する。この時輸液バッグ９への
流路は開きりザーバへの流路は閉じ、吸引チューブ１４
の流路は開くように電磁弁ＡＢは電磁弁制御部２８によ
り制御されている（この時の電磁弁の状態を初期状態と
する）。そして吸引されてきた潅流液を前記の光学系で
分光測定する。測定結果による潅流液の赤み程度を相関
信号として受光素子２７から電磁弁制御部２８に伝え、
信号に基づいて電磁弁Ａ２１、電磁弁Ｂ２２を制御する
潅流液の赤みが強い場合は初期状態の状態を続けるよう
に制御する。一方、潅流液の赤みが弱くなったところで
電磁弁Ａ２１、電磁弁Ｂ２２を制御し、輸液バッグ９へ
の流路を閉じ、リザーバへの流路を開き、吸引チューブ
１４への流路を閉じるようにする。そして、血球成分を
含まなくなった潅流液を臓器２へ供給するように潅流回
路に流すのである。他の構成、動作については前記実施
例と同様である。

このように本実施例では血球成分を含んだ状態の潅流液
を、自動的に検知するとともにこうした潅流液である場
合は自動的に排出することができる。

〔発明の効果〕

以上のごとく、本発明によれば臓器収納室に潅流液を受
けるハンモックと潅流液を吸引する吸引チューブを設け
ているので、臓器収納後の潅流初期に臓器から排出され
る血球成分を含んだ潅流液を排出できるので適正な潅流
状態を維持できる。

また、臓器からの排出された直後の潅流液のサンプリン
グも任意に行える。さらに本発明では保冷容器外部に配
設された潅流チューブを介して薬剤の注入ができるので
、その都度保冷容器の蓋を開く必要がないので薬剤注入
が容易であるとともに臓器保存状態の向上を図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、Ｂは、本発明の第１実施例に係る臓器保存装
置全体の断面概要図、および保冷容器斜視図、 第２図は、本発明の第２実施例に係る装置全体の断面概
要図、 第３図は、本発明の第３実施例に係る装置の部分概要図
、 第４図は、本発明の第４ 分概要図である。 １・・・保冷容器 ３・・・臓器収納室 ６・・・送液ポンプ １３・・・ハンモック １５・・・三方コック ２・・・臓器 ４・・・リザーバ ７・・・三方コック １４・・・吸引チューブ 実施例に係る装置の部 第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、少なくとも臓器収納室、潅流液供給用の送液ポンプ
   、潅流液中の気泡除去用のバブルトラップを具えた潅流
   回路を有する臓器保存装置において、 前記臓器収納室に臓器保持用の疏水性ハンモックを設け
   、臓器収納室から臓器保存装置本体外部にかけて疏水性
   ハンモック内の潅流液吸引用の吸引チューブを設けると
   ともに該吸引チューブの排出側に流路開閉手段を設け、
   潅流チューブの前記送液ポンプ吸い込み側の所要個所に
   潅流回路分岐手段を設けたことを特徴とする臓器保存装
   置。