JPH0314630Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、天井に沿つて配設した複数の空調配
管カバーを接続する場合等に採用される接続構造
で、詳しくは、他物取付用の係止溝がその長手方
向に沿つて形成された一対の半割部材同士を離脱
自在に筒状に係合連結してなる空調配管カバーの
２つを、それらの端部開口を対向する状態に設
け、これら空調配管カバーの端部に亘つて筒状の
継手を嵌合させてある空調配管カバーの接続構造
に関する。

〔従来の技術〕

従来のかかる空調配管カバーの接続構造は、第
９図に示すように、継手２を、端部開上が対向す
る状態に位置する２つの空調配管カバー１に亘つ
て外嵌させることにより、空調配管カバー１を接
続するものであつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、前記従来構造によるときは、空
調配管カバーおよび継手を八角形等の断面形状に
形成してあつても、空調配管カバーとこれに外嵌
する継手との間のガタに起因して、前記継手によ
つて空調配管カバーを筒状に保持する拘束力が弱
い。その結果、空調配管カバーの取付位置のずれ
等によつて空調配管カバーにねじれが生じた場
合、空調配管カバーを構成する２つの半割部材同
士の係合連結が外れて、空調配管を覆うといつた
所期の空調配管カバーの機能が損なわれ易いので
ある。

本考案の目的は、継手に対する簡単な構造改造
によつて、空調配管カバーを筒状に確実に拘速で
きるようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案による空調配管カバーの接続構造の特徴
構成は、前記継手に、空調配管カバーそれぞれの
係止溝に嵌合する突起を連設してある点にある。
そして、それによる作用・効果は次の通りであ
る。

〔作用〕

継手に連設した突起の係止溝への嵌合によつ
て、空調配管カバーを形成する２つの半割部材そ
れぞれの継手に対する空調配管カバー軸芯周りで
の変位を阻止できるため、半割部材をそれら同士
が係合連結した筒状に確実、かつ、強力に拘束す
ることができる。しかも、そのように半割部材を
筒状に拘束するに、半割部材に本来的に備わつて
いる係止溝を利用するため、継手を突起付に改造
するだけで良い。その上、空調配管カバーの長手
方向に沿つた係止溝に突起を嵌合させるため、突
起の係止溝への嵌合方向が空調配管カバーへの継
手の嵌合方向と一致し、空調配管カバーに継手を
嵌合させる操作をもつて突起を係止溝に嵌合させ
ることができる。

〔考案の効果〕

その結果、本考案によれば、空調配管カバーの
係止溝を有効利用して、継手に対する簡単な構造
改造により、空調配管カバーに作用するねじり力
に抗して空調配管カバーを所期の機能を発揮する
筒状に確実に保持でき、しかも、施工性に勝れた
空調配管カバーの接続構造を提供し得るようにな
つた。

〔実施例〕

次に本考案の実施例を示す。

第５図に示すように、天井Ａに沿つて配設する
空調配管Ｂを複数の空調配管カバー１で覆うよう
にしてある空調配管設備において、前記空調配管
カバー１は、第２図に示すように、耐候性、耐衝
撃性に勝れた硬質樹脂（塩化ビニール等）から八
角筒状に形成されており、かつ、周方向で２つに
分割されている。

前記空調配管カバー１を形成する樋状の２つの
半割部材１Ａは、それらの開口両側縁部に、それ
ら同士が離脱自在に係合連結するための弾性係合
部１ａを形成しており、かつ、外面に、他物取付
用の一対の係合溝１ｂをその長手方向に沿つて形
成している。前記係合溝１ｂは、奥拡がりの蟻溝
であり、天井Ａに垂設したカバー取付具Ｃへの取
付部やカーテンレールＤの取付部に供されるもの
である。

前記空調配管カバー１のうち、端部開口が対向
する状態に位置する２つの空調配管カバー１は、
それらの対向端部に亘つて嵌合する筒状の継手２
により接続されている。

前記継手２は、前記空調配管カバー１の端面に
当接して前記空調配管カバー１に対してカバー軸
芯方向で位置決めされるものであつて、この継手
２には、第１図に示すように、カバー軸芯方向か
ら前記係合溝１ｂそれぞれに嵌合する突起３が一
体連設されている。つまり、前記継手２は、この
突起３によつて空調配管カバー１と接続するもの
である。なお、前記継手２は、その外面を空調配
管カバー１の外面と面一に位置する八角筒形状に
形成されている。

前記突起３は、第３図に示すように、その先端
側に、その先端部分３ａを周方向で２つに分離す
る切込み３ｂが形成されており、この切込３ｂの
奥部には、第２図に示すように、タツピングねじ
４のねじ込みにより、切込み３ｂの幅を広げる、
つまり、先端部分３ａの周方向の幅を広げて先端
部分３ａを係合溝１ｂの側壁に圧接させる孔３ｃ
が形成されている。もちろん前記タツピングねじ
４は、突起３を分割部材１Ａに引付け固定するた
めのものである。

上記の構成によれば、前記継手２に連設の突起
３の係合溝１ｂへの嵌合により、空調配管カバー
１における分割部材１Ａの継手２に対する周方向
および経方向の変位が阻止され、その結果、空調
配管カバー１にねじり力が作用しても、分割部材
１Ａ同士の離脱が阻止される。また突起３が係合
溝１ｂにタツピングねじ４により嵌着するため、
嵌合形式でありながらも、継手２の空調配管カバ
ー１に対する位置決めを確実化し易い。

以下、本考案の別実施例を示す。

第６図に示すように、前記切込み３ｂ付きの突
起３の周方向幅Ｌを係合溝１ｂの幅ｌよりも大に
形成して、突起３を係合溝１ｂに弾性嵌着するよ
うにする。

第７図および第８図に示すように、前記継手２
と、空調配管カバー１に外嵌するものに構成し、
この継手２に、前記空調配管カバー１の係合溝１
ｂに嵌合する突起３を一体連設する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の実施例を示し、
第１図は分解斜視図、第２図は横断面図、第３図
は要部の横断面図、第４図は要部の側面図、第５
図は側面図である。第６図ないし第８図は本考案
の別実施例を示し、第６図は要部の分解側面図、
第７図は継手の斜視図、第８図は縦断側面であ
る。第９図は従来例を示す側面図である。 １ｂ……係止溝、１Ａ……半割部材、１……空
調配管カバー、２……継手、３……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 他物取付用の係止溝１ｂがその長手方向に沿つ
   て形成された一対の半割部材１Ａ同士を離脱自在
   に筒状に係合連結してなる空調配管カバー１の２
   つを、それらの端部開口が対向する状態に設け、
   これを空調配管カバー１の端部に亘つて筒状の継
   手２を嵌合させてある空調配管カバーの接続構造
   であつて、前記継手２に、空調配管カバー１それ
   ぞれの係止溝１６に嵌合する突起３を連設してあ
   る空調配管カバーの接続構造。