JPH03129652A - イオン源装置 - Google Patents

イオン源装置

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JPH03129652A
JPH03129652A JP33580089A JP33580089A JPH03129652A JP H03129652 A JPH03129652 A JP H03129652A JP 33580089 A JP33580089 A JP 33580089A JP 33580089 A JP33580089 A JP 33580089A JP H03129652 A JPH03129652 A JP H03129652A
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ion
potential
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substrate
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JP33580089A
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Kojin Nakagawa
行人 中川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スパッタエツチング、イオンビームスパッタ
薄膜作成等、主としてイオンを用いた薄膜処理技術分野
で使用されるイオン源装置に関するものである。
(従来の技術およびその問題点) 従来のこの種の装置には、例えば、石JlljlN三著
「イオン源工学」アイオニクス■(19813)第9章
に示されるように、多くの種類が存在している。
その1例として、第4図に  N、5akudo et
 al「旧croware fan 5ource J
  Rev、 Sci、 Instrum、、vol、
48(1977)  p、762−766  に示され
たイオン源装置の概略を示す。
6はマイクロ波用アンテナ、101はマイクロ波電源、
301は導波管、1は1!I電室、109は処理室、2
00,201.202はそれぞれ多数の貫通孔を備えた
イオン引出し電極、111.112.112’は絶縁物
、5は被処理基板、5′はそのホルダー 110は真空
排気系、7は空芯コイルである。
しかし、それら従来のイオン源装置から引き出されたイ
オンビームは、特に加af fE圧が1〜3kV程度と
低い場合は、例えば、裏克己著「電子光学」共立出版−
(1979)に示されるように、空間電荷効果によるイ
オンビームの発散が著しく、イオン源装置のイオンビー
ムの出口201と前記被処理基板5の間の距離が長い場
合には、前記被処理基板5上に十分な電流密度を有した
イオンビームを照射することが困難であるという欠点が
あった。また、このイオン源をイオンビームスパッタリ
ングに応用する場合、イオンビームが広がるため、目的
とするターゲット    以外の部分にもスパッタリン
グが及び、生成膜に不純物が混入する不具合があった。
この問題の解決法として、第5図に示すように重ねられ
た2枚のイオン引出し電極の、貫通孔の位置を互いに一
定寸法だけずらせ、故意に不整合とすることによりイオ
ンビームの静電的偏向作用を利用してイオンビームを集
束する手法が提案され、良好な結果が得られている。こ
こで、8′はイオン引出し電極系2のそれぞれの貫通孔
から引き出された小さなイオンビームの形状、およびそ
れらの全体による総合的な収束の状況を示しである。 
 (H,R,Kaufman et alJ Focu
sed ion beagdesigns for 5
putter deposition J J、Vac
、Sc[。
Technol、、1B(3)(1979)pp、89
9−905 )しかし、上記論文にも記載されているが
、この方法は、2枚の多孔電極の穴位置の加工に非常に
高精度が要求され、また軸合わせにも非常な困難があり
、工業的に有用な装置を構築するのは殆んど不可能であ
った。
(発明の目的) 本発明は、前記問題点をIW決し、簡単な構成で数kV
以下の低い加速電圧のイオンビームを、充分なイオン電
流密度を保持したまま再現性よく被処理基板上に輸送す
ることを可能にするイオン源装置を供給することを目的
とする。
また、イオン銃から被処理基板までの距離が長く、従来
のイオン銃では充分な電流密度をもつイオンビームを輸
送することが困難であるような場合にも、有効にイオン
ビームを輸送することができるイオン源装置を提供する
ことを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本イオン源装置は、プラズ
マ発生室と、該プラズマ発生室に対し被処理基板の方向
に向かって次々と互いに絶縁しながら取り付けられた、
多数の貫通孔を備えるイオン引出し電極を複数枚重ねて
構成されるイオン引出し系と、イオン移送管と、多数の
貫通孔を備えるイオン加速電極、を備え、且つ、これら
の四者に対して個別に所定の電位を印加することのでき
る電源装置とを備えたものである。
更に、前記の四者のそれぞれに印加する電位を次の如く
したイオン源装置では特に好成績が得られる。
■ 該被処理基板の電位よりも該プラズマ発生室の電位
を高くする。(加速電圧はこの両者の電位差となる) ■ 前記イオン引出し系の最もイオン移送管に近い位置
にあるイオン引出し電極の電位を、前記プラズマ発生室
の電位よりも低くシ、イオンをプラズマから引き出す。
■ 前記イオン移送管の電位を、前記イオン引出し系の
最もイオン移送管に近い位置にあるイオン引出し電極の
電位よりも高(するか、もしくは同等にする。
■ 前記イオン加速電極の電位を、前記イオン引出し系
の最も移送管に近い位置にあるイオン引出し電極の電位
、および、前記被処理基板の電位の、いずれよりも低く
する。
また、前記イオン移送管と前記イオン加速電極を組にし
てその複数組が互いに絶縁されながら直列に接〔饗され
たものが前記イオン引出し系に接続され、且つ、前記被
処理基板に近いイオン加速電極ほど、その電位を低いも
のにされている構成でさらに良好な結果が得られる。
(作用) 本イオン源装置における、イオンビームの引き出し動作
は以下のように説明される。
プラズマ発生室内のプラズマ中に存在するイオンは、プ
ラズマ発生室と、移送管に最も近い位置にあるイオン引
出し電極の間の電位差によって移送管内に引き出され、
移送管中を輸送されて、イオン加速電極に向かって加速
される。
加速されたイオンビームはイオン加速電極を通過し、被
処理基板に向かって進行する。ここでは、前記イオン加
速電極と被処理基板との間の空間が、イオンに対し減速
電界を構成するようにその電位が設定されているために
、イオン銃と被処理基板との間でイオンビームをいった
ん収束することができる。
従って、従来のイオン銃で空間電荷により発散されるイ
オンビームを照射する場合に比較して、イオンビームを
極めて効率よく被処理基板に照射することが可能となる
(実施例) 第1図は本発明の実施例であって、1はプラズマ発生室
、2はイオン引出し系であって多数の貫通孔を備えたイ
オン引出し電極を複数枚重ねて構成されているもの、3
はイオン移送管、4はイオン加速電極、上記はすべて互
いに絶縁されている。
5は被処理基板、5′はホルダー即ち被処理基板の固定
台である。また101はマイクロ波電源、102は整合
器、103はDCカット、111はマイクロ波を真空室
内に導入するための、真空封止を兼ねた絶縁物、6はア
ンテナ、104はプラズマ発生室にバイアス電圧を与え
るための電源、105はイオン引出し電極にバイアス電
圧を与えるための電源、106はイオン移送管3にバイ
アス電圧を与えるための電源、107はイオン加速電極
4にバイアス電圧を与えるための電源である。
次に、この装置を動作させるには、真空室109の内部
空間、および、真空室109と絶縁物112を介して接
続されたプラズマ発生室1の内部空間を、排気系110
を用いて真空排気する。
次に、イオンビームの原料となるガスをガス導入系10
8を用いてプラズマ発生室1に所定の流量で導入し、排
気系11Oの排気速度を調整して、プラズマ発生室1内
を所定の圧力に維持する。
次に空心コイル7に図示しない電源から直流電流を流す
ことによってプラズマ発生室1内に磁界を発生させる。
磁界強度は、2.45GHzのマイクロ波に対してはE
CR条件である875ガウス程度が有効である。マイク
ロ波電力を電源101からアンテナ6を通してプラズマ
発生室1内に供給すれば、プラズマ発生室1の内部にプ
ラズマが発生する。
プラズマの発生手段は、ここでは磁界中のマイクロ波放
電を示したが、高周波放電、熱陰極直流放電等の方法で
プラズマを発生させるのでもよい。
ただし、プラズマから引き出されるイオン電流の密度を
大きくとるには、プラズマ密度を高くする必要があるこ
と、ガス圧力を低くしてイオンの輸送効率を高める必要
のあること、活性なガスに対しては熱陰極が不適当であ
ること等から、本実施例の採用するECR(m子すイク
ロトロン共鳴)を用いるプラズマ生成が、実用的には有
能である。
発生したプラズマからイオンを引出し、被処理基板5ま
で輸送するには、以下の方法を用いる。
なお、以下では正イオンの引出しの場合について述べる
先ず、バイアス電源104からプラズマ発生室1に正の
バイアス電圧を印加する。本実施例では被処理基板5お
よびそのホルダー5′は接地電位にあるので、バイアス
電源104による印加電圧は、被処理基板5に流入する
イオンの加速電圧と等しいことになる。
プラズマからイオンを引き出すために、2枚のイオン引
出し電極201.202を用いてイオン引出し系2を構
威しである。なお、この2枚の電極201.202は絶
縁石113によって絶縁されている。これらの電極とし
ては、通常、小さな穴(例えば、直径1mm)を多数(
同、700個)貫通した板状電極(同、直径80mm5
 厚さ1mm)を用いているが、メツシュまたは格子状
の電極をここに用いることも可能である。
イオン引出し系2の、゛プラズマ室側のイオン引出し電
極200を浮遊電位とし、イオン移送管3側の電極20
1を、バイアス電源105を用いてプラズマ発生室1よ
りも負の電位にすると、イオンがプラズマから引き出さ
れてイオン移送管S内に流入する。引き出されるイオン
の電流値は、プラズマ発生室1と、イオン移送管側にあ
る電極201との間の電位差によって変化するが、通常
この電位差は数100V〜数kVの範囲に選定される。
イオン電流値は電極200と201の間隔、およびこれ
ら電極の貫通孔の穴径等によっても変化する。バイアス
電源104によってプラズマ発生室1に印加される電圧
がhioov以上の場合には、イオン移送管3側のイオ
ン引出し電極201を接地して、バイアス電源105を
省略することができる。
なおこれらの電圧は、これを巧みに制御して引き出され
るイオン電流値を変えたり、プラズマ発生室1と同電位
にすることでイオンビームを停止させるのに(いわゆる
ブランキングに)用いることもできる。
イオン引出し系2を通ってイオン移送管3に流入したイ
オンは、その内部を通ってイオン加速電極4に流入する
。電源106からイオン移送管3に印加する電圧値は実
験的に定めるが、電極201よりも数10V高い電位、
もしくは同電位の場合に良好な結果が得られることが判
明している。
同電位で動作させる場合はバイアス電源106を省略す
ることができる。イオン加速電極4の電位は、バイアス
電源107を用いて、電極201のそれよりも低い値に
設定される。従って、この電位分布ではイオンは電源1
04からの電圧で加速されながらイオン加速電極4に流
入することになる。
イオン加速電極4の穴を通過したイオンは被処理基板5
に向かって減速されながら流入する。
このときイオン加速電[!4と、被処理基板5の間の減
速電界によってイオンビーム4は一旦収束され、ついで
発散する。この収束の状態は、計算で求めることができ
る(前記の文献「電子光学」を参照)。
本装置においてイオンビームがどうなるかそのの状態を
第2図al  bに示す。aは本実施例によるもの、b
は参考のためにイオン加速電極4の電位をOVとして、
減速電界を設けない場合のビーム形状を示した。
第2図すに示すよう、に、加速電極を置かない場合はイ
オンビーム8は空間電荷効果によって大きく広がってい
る。
その数値例としては、プラズマ発生室バイアス電源10
4の電圧を2 k V、イオン移送管側のイオン引出し
電極201を接地、イオン移送管のバイアスミ圧を0■
、イオン加速電極4のノくイアスミ圧をOVとした場合
、イオン電流密度として0.4mA/cm2が被処理基
板5上で得られた。
これに対して、イオン加速電極4にバイアスを印加した
場合は、ビームの形状は第2図aの8で示すようになっ
た。また、これによって被処理基板5上でのイオンビー
ムの径が、第2図すの従来例に比べて小さくなり、即ち
イオンビームを収束することが出来た。このときの本装
置の各加分への印加電圧は、例を挙げていう之、イオン
引出し電極201のバイアス電圧が1kV、イオン加速
電極4のバイアス電圧が−2に■、その他の部分はほぼ
接地電位である。
またイオン電流密度も、1.4mA/cm”に増加し、
このことから、イオン加速電極4の有効性が証明された
なお、イオンビームの加速電圧の値は、正確にはプラズ
マ発生室1の印加電圧に、プラズマ発生室内で発生した
プラズマの空間電位を上乗せした値となるのであるが、
本実施例に示したマイクロ波放電の場合は、発生したプ
ラズマの空間電位は(本願の発明者の測定によれば)た
かだか数Vであり無視できる。プラズマの空間電位が数
十Vに達する高周波プラズマの場合と比べると、この実
施例の場合は加速電圧の設定が、特に低加速電圧の場合
に、−より正確に行なえる利点がある。
第3図に本発明の別の実施例を示す。第2の実施例で述
べたように、イオン移送管3内のイオンを加速する領域
(即ち収束作用のある領域)はイオン加速電極4の近傍
に限定されるため、イオン移送管3の長さが長くなると
、その中を通過できるイオンの電流量は、前記の文献「
電子光学」にも示されているように、長さの2乗に比例
して小さくなる。ところがこの装置をMBE(分子線エ
ピタキシー)装置等に適用した場合、イオン源から被処
理基板5までの距離が数100mm以上になる場合が多
い。本実施例はこのような場合に適用して効果が大きい
第3図の実施例では第1図に示したイオン源のイオン移
送管3とイオン加速電極4の組合わせの先に、これと同
様の、さらに第2のイオン移送管3′および第2のイオ
ン加速電極4′の組合わせが設置されている。そしてそ
のそれぞれには独立に、図示しないバイアス電源によっ
て電圧を印加できるようになっている。
第2のイオン移送管3′の電位をイオン加速電極4の電
位と同程度にし、第2図のイオン加速電極4′にイオン
加速電極4よりも低い電圧を印加することで、第4図8
に示すような形状のイオンビームを得ることができる。
これらの印加電圧は実験的に決定すべきであり、その時
には、イオン移送管3.3′の内部でイオンビームを第
3図に示すように収束して、イオンビームの移送効率を
向上できるように、各部への印加電圧を配分することに
なる。
この実施例ではイオン加速電極を2枚にし、イオン移送
管とイオン加速電極の組を2組設けたが、イオンビーム
をさらに長い距離輸送する必要のある場合は、イオン加
速電極とイオン移送管の組をさらに増やしてその効果を
利用することができる。
なお、以上の説明はすべて正イオンの引出しに関して説
明したが、それぞれのバイアスの極性を逆にすれば電子
および負イオンの引出しにも応用できる。また、この場
合適当な磁気回路等を用いて負イオンと電子を分離する
ことも可能である。
上記装置を実用するとき、装置にはなお以下の問題点が
残されていることを知る。
その問題点を説明すると、次のようになる。
引き出電極2により引き出されたイオンはバイアス電源
104と105の電位の差で決まる運動エネルギーを持
っている。イオンの引き出し効率を実用的なものとする
には、エネルギーを約11工eVまたはそれ以上とする
必要がある。しかし弓き出されたイオンは自らの空間電
荷によって広がる傾向があり、またイオン引き出し系は
その特性として工作精度の問題から引き出し面と直角以
外の方向の運動成分をイオンに与えることが腓けられな
いため、引き出されたイオンビームの一部がイオン移送
管3と衝突するのが常である。この衝突するイオンの運
動エネルギーは多くの物質のスパッタリング発生閾値(
数10eV程度)に比較して充分に大きいため、スパッ
タリングの発生を避けることができない。これによって
生じる問題点としては、 ■ スパッタされた原子がイオン源の絶縁部に再付着す
ることによるイオン源内部での絶縁不良の発生とそれに
伴うイオン源特性の劣化。
■ スパッタされた原子がイオン源の外に飛び出すこと
による被処理基板5′の汚染。
が考えられる。
対策として考えられることは、再付着の問題に対しては
、イオン移送管3の材質をスパッタされ難い物質とする
ことが考えられる。また、汚染に対しては被処理基板5
′上に作成する薄膜と同じ材料又は被処理基板5′上に
作成する薄膜に含まれる物質を材料としてイオン移送管
3を作成することが考えられる。しかし前者に対しては
スパッタ率の低い代表的な物質である炭素は一般に多孔
質の材料であるため、真空(特に超高真空)内で用いる
材料として好ましくない。また低スパッタ率材料である
セラミックスは一般に絶縁物であり、イオン移送管とし
ては使用できない。
一方後者の方法は、 ■ 再付着の問題を解決できない。
■ 被処理基板5′のクリーニング又はエツチング等の
用途では汚染の可能性がある。
■ 被処理基板5′に薄膜を形成する場合、イオン源が
薄膜材料の供給源となるため、イオン移送管3の材料と
して超高純度のものを用いる必要があり、またその材料
がイオン源の構造材として適さない場合がある。(Au
、Pt等高価なもの、W等加工困難なもの、Ga5In
等低鋤点のものなど) ■ 被処理物5′上に形成する薄膜が化合物の場合、組
成比がイオン源から供給される物質の債によって変化す
るため、組成比の精密な制御が困難である。
等、多くの問題点があり、広い用途に応用できるイオン
源の作製は困難であった。
この問題点を解決し、イオン源内部からの汚染が少なく
且つ超高真空下で安定して使用できるイオン源を得る目
的で下記のような材料選定を行なう。
第6図において、8はパイロリティクグラファイト(以
下PGと略す)で被覆したグラファイト円筒(以下、1
0円筒と略す)である。その他の部分および動作方法は
第1図で説明したイオン源と全く同一である。PG円@
8はイオン移送管3の内側に接して設置する。長さはイ
オン移送管3と同一か、可能であれば若干長くシ、移送
管内部のイオンの入射する可能性のある而すべてがPG
となるようにするのが望ましい。
このPG円fF’r8は次のように作製する。先ずイオ
ン移送g3の内部に入る大きさのグラフディトの円筒を
作製する。次にこれを真空中で加熱し、炭素を含むガス
を流してグラファイト上にPGを成長させる。PCの厚
さは数ミクロンから数百ミクロンの間の適当な値とする
。イオン源を超高真空内で用いるには、グラファイト上
の全面にPGが被覆されていることが望ましい。グラフ
ァイト円筒を真空中で加熱するためには固定治具が必要
であり、治具がグラファイトに接している部分にはPG
が被覆されない。これを防ぐには、例えばPCの厚さが
所定の厚さの半分程度となった時点で固定場所を移動さ
せれば良い。
次にPCの特性が目的とする用途に適合していることを
説明する。
イオン移送管の材料として考えられる材質のスパッタ率
を示すと、スパッタするイオン種を500、 e Vの
アルゴンイオンとすれば、炭素o、12、銅2.25、
鉄1.10.金2.40.  タングステン0.57等
であり、炭素(グラファイト)のスパッタ率は単元素か
らなるすべての導電性材料のうちで最低である。イオン
源の寿命がスパッタされた粒子の再付着による絶縁不良
で定まる場合には、イオン移送管の材料を、一般に用い
られているステンレス銅から炭素に置き換えて、寿命を
約10倍にすることができる。また、真空材料としてみ
たPCは、 ■ 原材料が高純度化の容易なガスであるため、不純物
量を非常に少なくできること。
■ 構造が緻密で空孔が殆んど無いため、ガスの放出が
少ないこと。
■ 機械的強度が通常のグラファイトに較べて大きいこ
と。
等の非常に秀れた特性をもっている。
第7図にはもう1つの対策を示す。
放電室lの内部にその壁に接触してPGを被覆したグラ
ファイト製の円@9が押入されている。
この円筒は第6図に対して説明したと同じ方法で製造さ
れる。
円筒9はIl、型室1内のマイクロ波の導入部を除くす
べての面を覆うように設置されてあり、プラズマはこの
円筒の内部で発生する。イオン源プラズマには小量の高
速イオンが含まれており、非常にに精密な用途に対して
はこれによる放電室内壁のスパッタリングが問題となる
が、この問題は第7図の対策を施した装置に−より解決
される。
なお以上、第6.7図2つの例はマイクロ波によるEC
R(’FC子サイクロトロン共鳴)プラズマのイオン源
の場合で説明したが、他のタイプ、例えば熱陰極型、高
周波放電型等のイオン源にも適用可能であり、またイオ
ンを得るためのガスも酸素のようなグラファイトと反応
するガス以外のすべてのガスに対して適用できる。また
PGは酸素によるエツチング速度が通常のグラファイト
の1/10程度であるため、特に金属汚染をきらう用途
に対しては適用して効果がある。
さらに、以上に説明した他に、10円筒にはイオン源装
置の安定性を向上させる効果もある。
酸素等の金属と反応して絶縁物を生成する可能性のある
イオンを得るためのイオン源で、放電室及びイオン移送
管等を金属で作製した場合、使用状況によっては、イオ
ン源の特性に経時変化の現れる場合がある。酸素イオン
の照射を受ける可能性のある部分をPGで被覆したイオ
ン源においては若干の炭酸ガスがPGから発生するもの
の、この経時変化を避けることが可能である。またイオ
ン源から発生する中性活性種を利用するプロセスに対し
ても同様の効果がある。
次に、使用するイオンがハロゲン等の化学的に活性な物
質である場合の応用に関して述べる。
前記のようなイオンを用いる場合、イオン源内部の金属
部品はスパッタされると同時に、中性の活性種によって
も化学的にエツチングされ被処理基板の金属汚染の原因
となる可能性が高い。しかし例えば、エツチングに用い
る塩素イオン源に対してはPCの代わりにシリコンを用
いれば、塩素に反応したシリコンは5iC14として除
去され、イオン源の内部は常に新しいシリコン面が現れ
る。
このため、イオン源特性の経時変化は少ない。またエツ
チングプラズマに対して5iCl、は汚染源とはならな
いため、高純度の処理が可能である。
なお用いる材料はイオン皿と被処理物によっては変更し
てもよく、基本的にはイオンとの反応生成物が気体で、
被処理物への汚染源とならない導電性物質であればよい
。またイオン源を中性活性種源として用いる場合は絶縁
物であってもよい。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明によって、イオン源から離れ
た位置に設置された被処理体に対して、加速電圧数kV
以下のイオン電流密度の高いイオンビームを収束して照
射することができ、イオンビームエツチング、スパッタ
リング、イオンによる表面改質等を目的とする装置に装
着して非常に有用な結果を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は0本発明のイオン源装置の実施例の概要の図。 第2図as  bは本発明の装置と従来の装置のイオン
ビーム形状の変化を示す図。第3図は本発明の第2の実
施例の要部の図。第4図は従来のイオン源装置の(概要
の図。第5図は従来の別のイオン源装置要部の図。 第6.7図はそれぞれ汚染、寿命対策を施した実施例の
装置の1概要図である。 1・・・プラズマ発生室、2・・・イオン引出し系、3
・・・イオン移送管、4・・・イオン加速電極、5・・
・彼処理基板、5′・・・ホルダー 101・・・マイ
クロ波電源、102・・・整合器、103・・・DCカ
ット、111・・・マイクロ波を真空室内に導入するた
めの真空封止を兼ねた絶縁物、6・・・アンテナ、10
4・・・バイアス電圧を与える電源、105・・・イオ
ン引出し電極にバイアス電圧を与える電源、106・・
・イオン移送管3にバイアス電圧を与える電源、107
・・・イオン加速電極4にバイアス電圧を与える電源。 109・・・真空室、112・・・絶縁物、110・・
・排108・・・ガス導入系、110・・・排気系。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)プラズマ発生室と、該プラズマ発生室に対し被処
    理基板の方向に向かって次々と互いに絶縁しながら取り
    付けられた、多数の貫通孔を備えるイオン引出し電極を
    複数枚重ねて構成して、該プラズマからイオンを引き出
    すイオン引出し系と、イオン移送管と、多数の貫通孔を
    備えるイオン加速電極、を備え、且つ、これらの四者に
    対して個別に所定のバイアス電位を印加することのでき
    る電源装置を備えたことを特徴とするイオン源装置。 (2)該放電プラズマを閉じ込める容器の内壁を、パイ
    ロリティクグラファイトで被覆したグラファイトで構成
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のイオ
    ン源装置。(3)イオンの通過する部分であり且つ通過
    中そのイオンが入射する可能性のある部分に、パイロリ
    ティクグラファイトで被覆したグラファイトを用いたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1又は2項記載のイオ
    ン源装置。 (4)前記パイロリティクグラファイトで被覆されたグ
    ラファイトの代わりに、引き出すイオンとの反応生成物
    が気体である材料を用いたことを特徴とする特許請求の
    範囲第1、2又は3項記載のイオン源装置。 (5)イオン源装置を構成する特許請求の範囲第1項記
    載の四者のそれぞれに印加する電位を次の如くしたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1、2、3又は4項記載
    のイオン源装置。 [1]該被処理基板の電位よりも該プラズマ発生室の電
    位を高くする。 [2]前記イオン引出し系の最もイオン移送管に近い位
    置にあるイオン引出し電極の電位よりも、前記プラズマ
    発生室の電位を高くする。 [3]前記イオン移送管の電位を、前記イオン引出し系
    の最もイオン移送管に近い位置にあるイオン引出し電極
    の電位よりも高くするか、もしくは同等にする。 [4]前記イオン加速電極の電位を、前記イオン引出し
    系の最も移送管に近い位置にあるイオン引出し電極の電
    位、および、前記被処理基板の電位の、いずれよりも低
    くする。 (6)前記のイオン源装置のイオン移送管と前記イオン
    加速電極を組にしてその複数組が互いに絶縁されながら
    直列に接続されたものが前記イオン引出し系に接続され
    、且つ、前記被処理基板に近いイオン加速電極ほど、そ
    の電位を低いものにされていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1、2、3、4又は5項記載のイオン源装置
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5466941A (en) * 1994-07-27 1995-11-14 Kim; Seong I. Negative ion sputtering beam source
US5521389A (en) * 1995-03-21 1996-05-28 Kim; Seong I. Solid state cesium ion gun
JP2008186806A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Samsung Electronics Co Ltd イオンビーム装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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