JPH03117382A - 超音波モータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、圧電セラミックス等の圧＠素子による超音波
振動を利用してロータを回転駆動する超音波モータに関
する。

［従来の技術］ 圧電セラミックスに高周波の交流電圧をかけて振動させ
、その超音波振動を駆動エネルギ源として使用するこの
種の超音波モータは、従来の電磁力を利用して駆動する
モータと比べて、その動作原理上、低速で高トルクが得
られる、マグネット、硅素鋼販、コイル等が不要で小形
軽量化が容易、保持トルクが大きい、応答性が速い、非
磁性材料で構成できる、減速機構などの動力伝達機構が
不要など、多くの特徴を有することから、現在各種の超
音波モータが提案されており、その−例として特開昭６
１−３０９７２号公報の超音波モータ装置が知られてい
る。これは捻じり振動子を２つの振動体と、捻じり振動
発生用電歪素子およびその電極板とで構成し、共振周波
数を捻じり振動子の共振周波数と同一に設定した径方向
伸び振動子を径方向振動発生用電歪素子と共に前記２つ
の振動体の間、すなわちノード部（振動の節部）に配置
してこれらをボルトによって一体的に締着し、その出力
端部となる一方の振動体の開口端面に対向してロータを
所定圧にて加圧接触させたものである。

この場合、径方向伸び振動子に径方向の共振振動を発生
させると、この時の変位分布、応力分布をみると、径方
向伸び振動子の周上で最大振幅、軸上で最大応力となる
。従って、ポアソン現象により軸方向（縦方向）にも振
動を生じ、この縦方向振動と前記捻じり振動とが相互に
干渉して合成されると、その合成振動として共振体の合
成出力端部に楕円（または円）運動が発生し、これに対
向して設けたロータとの摩擦により、該ロータを楕円（
または円）運動の回転方向と同方向に回転駆動させるこ
とができる。また、各電歪素子に印加する高周波電圧の
相対位相と相対振幅を変えると、楕円（または円）運動
の回転方向と大きさが変わるため、ロータの回転方向と
速度を変えることができ、さらにロータに対する加圧力
を変えることで付加トルク特性を制御することができる
。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、このような従来の超音波モータにおいては捻
じり振動子のノード部分（振動の節部）に位置させて径
方向伸び振動子を軸と直交するよう配置しているため、
捻じり変位が有効にピックアップされず、高出力が得ら
れないという欠点があった。

したがって、本発明は上記したような従来の問題点に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、捻じり
変位を最大限に利用し、高出力を得るようにした超音波
モータを提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上記目的を達成するために、捻じり振動発生用
駆動素子を有して連結軸に固定された円筒状の捻じりｆ
ｔＲ動子と、径方向伸び振動発生用駆動素子を有して前
記連結軸に、前記捻じり振動子の一端面に直接もしくは
前記捻じり振動発生用駆動素子を介して密接するよう固
定配置され、その共振周波数を前記捻じり振動子の共振
周波数と同一に設定した円板状の径方向伸び振動子と、
開口部を前記径方向伸び振動子に対向させて前記連結軸
の前記捻じり振動子とは反対側に回転自在に配設された
カップ状のロータと、このロータの開口端面を前記径方
向伸び振動子の合成出力端部に加圧接触させる加圧ばね
とで構成したものである。

［作用］ 本発明において、径方向伸び振動子は捻じり振動子の捻
じり変位が最大となる一方の面に直接接触若しくは圧電
素子を介して配置され、捻じり変位を効率よくピックア
ップする。

［実施例］ 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

添付図面は本発明に係る超音波モータの一実施例を示す
断面図である。同図において、１は捻じり振動子、２は
捻じり振動子１の捻じり変位が最大となる一方の面に対
向して配置された縦振動子で、これらは同軸配置され、
且つボルト等の連結軸３によって一体的に結合されるこ
とにより共振体Ａを構成している。

前記捻じり振動子１は円筒状に形成されて、中心に前記
連結軸３の一端部に設けられた雄螺子部４に螺合するね
じ孔５を有し、また前記径方向伸び振動子２との対向面
には、捻じり振動子１に円周方向の屈曲振動を起こさせ
る捻じり振動発生用駆動素子としての圧電素子６と、そ
の電極板７とが接着剤等によって接合されている。圧電
素子６は、それぞれ周方向に４分割され周方向に交互に
向きを反転して分極された２枚の圧電セラミックスで構
成されている。

前記径方向伸び振動子２は前記捻じり振動子１より大き
な外径を有する円板状に形成されて、中央に前記雄螺子
部４が螺合貫通するねじ孔８を有し、前記捻じり振動子
１とは反対側の面には、径方向伸び振動子２に径方向振
動を発生させる駆動源としての圧電素子９と、その電極
板１０とが接合されている。そして、径方向伸び振動子
２はその共振周波数が捻じり振動子１の共振周波数と同
−になるよう構成されている。

前記連結軸３の他端部にはロータ１１が軸受１２を介し
て回転自在に配設されると共にこのロータ１１を前記径
方向伸び振動子２の合成出力端部（面）１３に所定圧に
て加圧接触させる加圧ばね１４が、ばね圧調整用ナツト
１５とワッシャ１６間に弾装されて配設されている。前
記ロータ１１は、前記軸受１２のアウタースリーブに回
転自在に軸支される円板状のロータ本体１１Ａと、ロー
タ本体１１Ａの外周部に径方向伸び振動子２方向に向け
て一体に突設された円筒部１１Ｂとでカップ状に形成さ
れ、この円筒部１１Ｂの先端面１７が前記径方向伸び振
動子２の外周面、すなわち合成出力端部１３に前記加圧
ばね１４のばね力によって圧接されている。前記合成出
力端部１３は、捻じり振動子１側端がロータ１１側端よ
り大径とされる、連結軸３の軸線に対して略４５°傾斜
したテーパ面とされる。そして、前記円筒部１１Ｂの先
端面１７も前記合成出力端部１３に密接するよう同一角
度のテーパ面とされる。

この場合、合成出力端部１３にはロータ１１の先端面１
７との間の摩擦力を大きくするため低摩耗高摩擦ゴム等
からなる摩擦材１８が必要に応じて貼着される。

このような構成において、各駆動用電極板７．１０に各
振動子１．２の共振振動数と一致し相互に時間的位相差
が９０°異なる高周波電圧Φ０、Φ９ｏを印加すると、
上述した通り捻じり振動子１と径方向伸び振動子２には
それぞれ周方向に振動する捻じり振動と軸方向に伸縮す
る縦振動がそれぞれ発生し、これらが互いに干渉を起こ
して合成されると、合成出力端部１３の任意の質点Ｐに
は楕円運動（円運動を含む）２０が生じる。そこで、こ
の楕円運動２０に着目すると、今その回転方向を矢印方
向（反時計方向）とすると、振動区間Ｐ１−４Ｐ２間に
おいては合成出力端部１３がロータ１１側に伸長変位し
つつ周方向に振動する。したがって、ロータ１１はこの
ような振動を合成出力端部１３とのすべり摩擦を介して
受け、回転駆動されることになる。一方、振動区間Ｐ２
→Ｐ１間においては合成出力端部１３が捻じり振動子１
側に収縮変位しつつ周方向に振動するので、摩擦力が減
少しロータ１１を回転させない、そして、このような楕
円運動２０を繰り返すことによりロータ１１は一方向に
連続的に回転される。

この場合、各圧電素子７．１０にそれぞれ印加する高周
波電圧の相対位相と相対振幅を変えると、ロータ１１の
回転方向や回転速度を負荷状態に応じて変えることがで
きる。

かくしてこのような構成からなる超音波モータにおいて
は、捻じり振動子１側の捻じり変位が最大となる一方の
端面に対応して径方向伸び振動子２を配置し、捻じり振
動子１と径方向伸び振動子２の合成出力端部１７にロー
タ１１を加圧接触させているので、捻じり振動モードと
径方向伸び振動モードを直接的に利用でき、高出力を得
ることができる。また、合成出力端部１３とロータ１１
との接触面をテーパ面に形成したので、加圧ばね１３の
ロータ１１に対する加圧力を効果的に付与することがで
きると同時に、回転トルクを効果的に伝達することがで
きる。すなわち、圧電素子９の径方向伸び振動により、
合成出力端部１３をテーパ面なるが故にロータ１１に押
し付ける。したがって、合成出力端部１３とロータ１１
との摩擦が増大し、回転トルクをロータ１１に確実に伝
達する。この時、径方向伸び振動により径方向伸び振動
子２には矢印方向のモーメントＭが働く、その場合、合
成出力端部１３のテーパ面が逆勾配であると、矢印方向
のモーメントＭが合成出力端部１３をロータ１１から離
す作用力となるため好ましくない。

なお、上記実施例は圧電素子６を介して捻じり振動子１
と径方向伸び振動子２とを一体的に結合したが、これら
両者を直接接合し、圧電素子６を捻じり振動子１の径方
向伸び振動子２とは反対側面に配置することも可能であ
る。

また、上記実施例は径方向伸び振動子２の合成出力端部
１３をテーパ面としたが、これに限らすモータ中心軸に
対して直交する平面であってもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明に係る超音波モータによれば
、捻じり振動子の捻じり変位が最大となる面に径方向伸
び振動子を直接接触させるかもしくは圧電素子を介して
配設し、この径方向伸び振動子の合成出力端部にロータ
を加圧接触させたので、捻じり変位を効率よく伝搬でき
、高出力が得られ、高性能、高効率モータを提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明に係る超音波モータの一実施例を示す
断面図である。 １・・・捻じり振動子、２・・・径方向伸び振動子、３
・・・連結軸、６．９・・・圧電素子、７．１０・・・
駆動用電極板、１１・・・ロータ、１３・・・合成出力
端部、１４・・・加圧ばね、２０・・・楕円運動、Ａ・
・・共振体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 捻じり振動発生用駆動素子を有して連結軸に固定された
   円筒状の捻じり振動子と、 径方向伸び振動発生用駆動素子を有して前記連結軸に、
   前記捻じり振動子の一端面に直接もしくは前記捻じり振
   動発生用駆動素子を介して密接するよう固定配置され、
   その共振周波数を前記捻じり振動子の共振周波数と同一
   に設定した円板状の径方向伸び振動子と、 開口部を前記径方向伸び振動子に対向させて前記連結軸
   の前記捻じり振動子とは反対側に回転自在に配設された
   カップ状のロータと、 このロータの開口端面を前記径方向伸び振動子の合成出
   力端部に加圧接触させる加圧ばねとを備えたことを特徴
   とする超音波モータ。