JPH0310563Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、ルーバや拡散透光パネル等の光制
御部材を有するオフイス向け等の照明器具に関す
るものである。

〔背景技術〕

従来、オフイス向けの照明器具として、第１５
図ないし第１７図に示すものが各々提案されてい
る。第１５図の例は、下向きに開口した矩形溝形
の器具本体５１内にルーバ５２を遊嵌し、化粧お
よび光漏れ防止用の枠体５３を天井材５４からル
ーバ５２にまたがつて下面に被せたものである。
５５はランプである。第１６図の例は、天井材５
４および器具本体５１′を天井枠５６に載せ、ル
ーバ５２から天井枠５６にまたがつて枠体５３′
を設けたものである。第１７図の例は、ルーバ５
２の枠体５７を器具本体５１′の内側に納めたも
のである。器具本体５１，５１′は、いずれも反
射板を兼用したものである。

これらの従来例のうち、第１５図の例および第
１６図の例は、いずれも枠体５３，５３′が天井
材５４の下方に突出するため、枠体５３，５３′
が目立ちすぎ、外観が悪いという問題点がある。

第１７図の従来例は、枠体５７が器具本体５
１′内に納まるため、外観が良い。しかし、枠体
５７と器具本体５１′の内面との間に隙間ｄが生
じ、この隙間ｄから光が漏れるという問題点があ
る。この隙間ｄを埋めるために、発泡ゴム等のパ
ツキングを介在させることが考えられる。しか
し、パツキングが固すぎると器具本体５１′の内
面を押して変形させ、配光特性が変化するという
問題点がある。また、パツキングが柔らかすぎる
と、パツキングの変形のために取付けが行い難
く、接着剤による固定等を必要とし、施工性が悪
いという問題点がある。

〔考案の目的〕

この考案は、光制御部材の枠体と器具本体の内
面との間における光漏れがなく、また施工し易
く、かつパツキングにより器具本体を変形させて
配光特性を変えるという問題のない照明器具を提
供することを目的とする。

〔考案の開示〕

この考案の照明器具は、下面開放の器具本体
と、周囲に枠体を有し前記器具本体内の下部に遊
嵌した光制御部材と、前記枠体と前記器具本体と
の間に介在させたパツキングとを備えた照明器具
において、前記パツキングを、前記枠体に取付け
られる硬質部分と、この硬質部分と一体に成形さ
れて立上がり先端が前記器具本体の内面に接する
軟質部分とからなるものとし、前記軟質部分の下
部に屈曲容易部を形成するとともに、軟質部分の
先端に肉厚の先端突部を設けたことを特徴とする
ものである。

この考案の構成によれば、光制御部材の枠体に
パツキングを取付け、これを器具本体の内面に接
触させるので、前記枠体と器具本体の内面との間
からの光漏れをなくすことができる。パツキング
は、枠体への取付けを硬質部分で行なつているの
で、取付時に容易に変形することがなく、取付施
工性が良い。また、パツキングは軟質部分で器具
本体の内面に接するものとし、かつこの軟質部分
の下部に屈曲容易部を形成してあるので、器具本
体をパツキングで強く押えて変形させることがな
く、配光特性が変わる問題がないとともに、軟質
部分の先端に肉厚の先端突部を設けたため軟質部
分の押出し成形時に先端部分の蛇行を防止でき、
軟質部分の先端を器具本体に〓間なく接すること
ができる。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第１１図に
基づいて説明する。この照明器具は、下面開放の
器具本体１と、周囲に枠体２を有し器具本体１内
の下部に遊嵌した光制御部材５と、枠体２と器具
本体１との間に介在させたパツキング３とを備え
た照明器具において、パツキング３を枠体２に取
付けられる硬質部分３ｂと、この硬質部分３ｂと
２色成形等により一体に成形された立上がり先端
が器具本体１の内面に接する軟質部分３ａとから
なるものとし、軟質部分３ａの下部に屈曲容易部
３ｆを形成するとともに、軟質部分３ａの先端に
肉厚の先端突部３ｄを設けたものである。光制御
部材５はルーバからなる。

パツキング３の硬質部分３ｂは第２図に示すよ
うにＬ形断面に形成されている。軟質部分３ａ
は、垂直片部３ｃと、これよりも若干厚肉となつ
た先端突部３ｄとからなり、これに先端斜辺部３
ｅを形成してある。屈曲容易部３ｆはＶカツト溝
４により形成してある。硬質部分３ｂの材質は例
えば硬質塩化ビニルを用い、軟質部分３ａは例え
ば軟質塩化ビニルを用い、硬度50゜としてある。
第１図のように、パツキング３の枠体２への取付
けは、枠体２の下面板部２ａに硬質部分３ｂを載
せ、押え片６で押え込むことにより行なつてい
る。

器具本体１は、第４図、第５図、および第８図
に示すように、台形溝形の反射板部１ａと、その
上面に突出した点灯部品カバー部１ｂとを有し、
ソケツト８に直管けい光ランプ９が取付けてあ
る。第８図において、１０はソケツト台、１１は
電源端子台、１２はエンドプレートである。器具
本体１の天井への設置は、第６図および第７図に
示すように、器具本体１の長手方向両端に設けた
引掛具１３を天井枠１４に引掛けるとともに、位
置決め用ばね１５を位置決め用孔１５′に嵌合さ
せることにより行なう。天井枠１４は逆Ｔ字形断
面を有するものであり、格子状に組まれて吊ボル
ト１６により吊持されている。各天井枠１４の下
面フランジ１４ａ上に天井板１７（第４図）が載
せられる。また、天井枠１４の下面フランジ１４
ａと、この照明器具の器具本体１の外向フランジ
１８との間にも天井板１７が載せられる。

第９図に示すように、光制御部材５は格子状に
組んだ縦横のルーバ片５ａを枠体２内に納めたも
のであり、取付具２０および線ばね状の支持ばね
２５を介して器具本体１に取付けられる。取付具
２０は第１２図に示すように、ばね受け２０ａを
有するものであり、器具本体１のエンドプレート
１２の光制御部材取付孔２１にタツピンねじ２２
で固定される。光制御部材取付孔２１は、光制御
部材５を使用しないときは、ピン状の栓体２４
（第１０図、第１１図）で埋めておく。栓体２４
はEPDM等のゴムからなる。

光制御部材５の取付手順を説明すると、まず第
１０図のようにエンドプレート１２の栓体２４を
抜き、光制御部材取付孔２１にタツピンねじ２２
（第１２図Ａ，Ｂ）で取付具２０を固定する。こ
の後、光制御部材５の枠体２に取付けられている
支持ばね２５を取付具２０のばね受２０ａに係合
させ（第１２図Ｃ）、第１２図Ｄに矢印ａで示す
ように押上げて取付けが完了する。

光制御部材５が不用の場合は、前記と逆の順で
光制御部材５および取付具２０を取外し、光制御
部材取付孔２１に栓体２４を圧入しておく。この
ように簡単に光制御部材５を着脱し、使用目的に
応じて下面開放型と光制御部材使用型とに切換え
られる。例えば一般のオフイス向けには下面開放
型とし、コンピユータ端末機等のデイスプレイを
使用するOAルーム向けには光制御部材付きとす
る。

この構成によると、光制御部材５の枠体２にパ
ツキング３を取付け、これを器具本体１の内面に
接触させるので、枠体２と器具本体１の内面との
間からの光漏れをなくすことができる。パツキン
グ３は軟質部分３ａで器具本体１の内面に接する
ものとし、かつこの軟質部分３ａの下部に屈曲容
易部３ｆを形成してあるので、器具本体１をパツ
キング３で強く押えて変形させることがなく、配
光特性が変わる問題がない。例えば、パツキング
３が硬すぎると、第３図に細線で示す正規の器具
本体内面位置１′から鎖線で示す位置１″に変形す
るが、このような問題がなくなる。また、パツキ
ング３の軟質部分３ａの先端は、薄くなつている
と押出し成形時に蛇行し易く、器具本体１の内面
に当つたときに隙間が生じ易いが、先端突部３ｄ
を設けているため、隙間なく接することができ
る。さらに、先端斜辺部３ｅは器具本体１の内面
との接触面積を大きくし、光漏れの可能性を小さ
くしている。斜辺部３ｅの角度は、器具本体１の
内面の角度と同じとすることが望ましい。垂直片
部３ｃは先端斜辺部３ｅが器具本体１の内面に当
つた時に追従して曲る程度の硬度を有しており、
器具本体１との密接性を向上させている。また、
パツキング３は、硬質部分で枠体２に取付けるの
で、取付時に容易に変形することがなく、取付施
工性が良い。そのため、この例のように押え片６
で押え付けるだけで確実に固定でき、ねじや接着
剤で取付ける必要がない。

また、この照明器具は、光制御部材５の枠体２
が器具本体１の内部に納まるため、枠体２の幅が
小さくなり、目立たなくて美観が良い。枠体２が
天井材１７よりも下に突出しないことからも美観
が良い。

第１３図および第１４図は、照明器具を天井枠
１４に沿つて取付けた実施例を示す。器具本体１
には引掛具２６を有する取付枠２７を設け、引掛
具２７を天井枠１４に引掛けている。その他は第
１の実施例と同様である。

なお、前記各実施例において、光制御部材５は
ルーバ片からなるものとしたが、透光パネルから
なるものであつてもよい。

〔考案の効果〕

この考案の照明器具は、光制御部材の枠体にパ
ツキングを取付け、これを器具本体の内面に接触
させるので、前記枠体と器具本体の内面との間か
らの光漏れをなくすことができる。パツキング
は、枠体への取付けを硬質部分で行なつているの
で、取付時に容易に変形することがなく、取付施
工性が良い。また、パツキングは軟質部分で器具
本体の内面に接するものとし、かつこの軟質部分
の下部に屈曲容易部を形成してあるので、器具本
体をパツキングで強く押えて変形させることがな
く、配光特性が変わる問題がないとともに、軟質
部分の先端に肉厚の先端突部を設けたため軟質部
分の押出し成形時に先端部分の蛇行を防止でき、
軟質部分の先端を器具本体に〓間なく接すること
ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の要部断面図、第
２図はそのパツキングの断面図、第３図はパツキ
ングを不良状態とした場合の作用説明図、第４図
は同実施例の横断面図、第５図は第４図のＶ部分
の拡大図、第６図はその天井枠との関係を示す分
解斜視図、第７図は第６図の部分拡大図、第８図
は同じくその照明器具全体の斜視図、第９図は同
じくその光制御部材の斜視図、第１０図は同じく
その器具本体と栓体を示す斜視図、第１１図Ａ，
Ｂはそれぞれその栓体の斜視図、および正面図、
第１２図は同じくその光制御部材取付手順の説明
図、第１３図は第２の実施例の断面図、第１４図
はその部分拡大図、第１５図ないし第１７図はそ
れぞれ従来の各例の断面図である。 １……器具本体、２……枠体、３……パツキン
グ、３ａ……軟質部分、３ｂ……硬質部分、３ｆ
……屈曲容易部、３ｄ……先端突部、５……光制
御部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面開放の器具本体と、周囲に枠体を有し前記
   器具本体内の下部に遊嵌した光制御部材と、前記
   枠体と前記器具本体との間に介在させたパツキン
   グとを備えた照明器具において、前記パツキング
   を、前記枠体に取付けられる硬質部分と、この硬
   質部分と一体に成形されて立上がり先端が前記器
   具本体の内面に接する軟質部分とからなるものと
   し、前記軟質部分の下部に屈曲容易部を形成する
   とともに、軟質部分の先端に肉厚の先端突部を設
   けたことを特徴とする照明器具。