JPH03103763A - 表面構造を測定および／または識別する方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、表面構造を測定する方法および／または装置
に関する。

従来技術 従来の光学的方法は、表面よりもわずかに下の構造の測
定ではなく、単に表面状態の測定だけを可能にする。し
かし、望むにしろ望まないにしろ表面構造は容易に外部
の影響を受けるため、この方法は誤差を有する分析にな
る恐れがある。そのため、表面が変化してからでは、も
はや同一性の判定を行なうことはできない。

発明の解決すべき課題 表面構造を測定する従来技術における既述の欠点を克服
するために、本発明は表面構造だけでなく、さらに同時
に表面下約１波長の深さまでの構Ｚｉをも測定するとい
う課題が生ずる。

課題を解決するための手段 本発明により、物体の表面構造および表面下の近傍の構
造を測定するための以下の方法が提供される。即ち本発
明を実施する場合、平面状あるいは１曲状の面の上に配
置された物体を、固体中をまたは液体で満たされた固体
中を通して超音波が投射され、このような投射により物
体上で後方散乱し反射した波が受信器により拾われるが
、その際に超音波の波長が物体の構造に適合調整される
。

散乱および反射は一様でない構造密度により影響を受け
るため、かつ内部構造に起因するこの影響は波長に依存
しているので、反射されて後方散乱した波の強度を用い
て表面構造および表面から約１波長下方までの構造を測
定することができる。そのため本発明を実施する場合の
超音波の波長は、物体の局在空間周波数スペクトルから
得られる最小周期持続時間または最大周期持続時間とほ
ぼ相応するか、あるいはそれよりも１０分の１まで短く
なるように値が選定される。この場合、各物体の空間周
波数スペクトルは振動数により決まり、さらにフーリエ
解析により算出される。検査すべき物体表面の内部構造
は、位相および／または振幅に関す，る構造である。波
の時間ずれを生ぜさせる変位に起因する位相構造により
非対称的な後方散乱が生じる。

超音波送信器および散乱・反射波受信器は互いに分離し
て配置することができる。しかしただ一つの超音波トラ
ンスデューサを使用してもよい。何故ならば多種の変換
作用の可逆性により、超音波トランスデューサを送信器
および受信器の両方として使用することができるからで
ある。選択される超音波トランスデューサの形式は、平
面波または球面波あるいはそれらとは全く異なる形状の
波を送信するトランスデューサの中から選ばれる。ディ
スク型の送信器および受信器が特別に有利であることが
示された。

後者の送信器は圧電セラミクスにより形成することがで
きる。この形式の送信器は、送信器の面に対して平行に
広がる波頭を送出し、受信器はその面に対して平行に伸
びてくる波頭を有する波に対してだけ応動する。

このようにして受信器は、波の伝播に基づくフーリエ変
換情報を直接受信する。このフーリ工変換情報は位相、
振幅あるいは強度のようなあらゆるパラメータを伝達す
る。例えば指先、織物の断片等のような検査すべき物体
の構造に依存して、種々異なる方向への後方散乱波の散
乱および強度は、その強さが変化する。

数値、色およびその他の参照指標など測定の単位を、強
度の個々の値と関連づけることができる。このような関
連づけにより後方散乱波を評価する際に、容易に比較可
能な画像が得られる。とりわけカラースケールを種々異
なる強度の値と関連づけることにより、検査すべき物体
を非常に強い印象で映し出す像を生成することができる
。

前述の形成の波が最適な波であることが示されている。

しかし波を様々に形成することも可能であり、その形状
は構成されたトランスデューサまたはレンズによって相
応に形成可能であるということも付言する。例えば円筒
の形状の波、あるいは他方に対して垂直である湾曲部の
２つの半径を有する波を用いることも可能である。

送信器および受信器、あるいは一般に波を信号に変換ま
たは逆変換する超音波トランスデュ一サを可動的に配置
して、物体をあらかじめ決められた角度でまたはあらゆ
る角度で走査することができ、その際トランスデューサ
の各位置における．情報は、そのつと変化する散乱およ
び反射を利用して供給され、この場合、表面構造および
表面近くの構造の精密な像は、情報の多様性により確実
に提供される。また、平面あるいは湾曲面を備え固定的
に取り付けられた複数個の送信器および受信器あるいは
トランスデューサを設けることも可能である。送信器、
受信器あるいはトランスデューサは圧電セラミクスが最
適な材料であると示された。

送信器あるいはトランスデューサは、物体に対し連続的
に波を送出してもよいし、あるいは単に波動パルスを送
出してもよい。後者の場合、送信器はパルス発生器によ
り制御される。

本発明による方法によれば、表面の構造および表面下の
近傍の構造が検査され、その特性が情報データの形式で
記憶される。このような情報データを、記憶されている
他のデータと比較することができ、あるいはフーリエ解
析の手法を用い、再構成することにより図形的に示すこ
ともできる。本発明による方法の場合、送信器あるいは
トランスデューサは、スイッチを介して、また必要であ
れば増幅器を介して、周波数発生器により作動される。

物体に対し波動パルスのみ与える場合には、上述のスイ
ッチはパルス制御される。物体で反射した波あるいは散
乱した波は受信器またはトランスデューサにより拾われ
、これら受信器またはトランスデューサは、後方散乱あ
るいは反射の強度および／または位相に関する情報デー
タを、検出器一必要であれば増幅器を介しーさらにパル
ス発生器により必要に応じて調整される時間制御部を介
して、勺析しかつ記録するためにコンピュータに送出さ
れる。

前述の方法は、指紋、文献、カード等のような物体の検
査にとりわけ最適である。この方法により初めて、単に
表面構造だけではなく、超音波の透過により表面下の近
傍の構造をも測定することが可能になり、そのため検査
される物質の識別が大幅に改善されかつ簡単化される。

あらかじめ記録された構造および表面状態との比較によ
り、ほんのわずかなデータを用いて、検査すべき構造を
識別し偽造を除去することができ、これによりたとえば
指紋の表面構造ならびに表面近くの構造を判定する場合
に、比較の目的で必要とされるデータ量を３０バイト程
度に低減することができるようになる。それに加えて、
従来は比較の目的で必要とされた時間を節約することが
できる。さらに本発明による方法は変位に依存せず、平
面状の波が提供され、また物体の位置決めの必要性を除
去する。ただし構造の変化だけは補償する必要があるか
もしれない。本発明の方法によれば、密度の差異を測定
することによって検査すべき物体の構造の偽造は非常に
むずかしくなる。何故ならば−たとえ不可能ではないに
しろ一構造の密度の差異をごまかすのは表面構造をごま
かすのよりも著しく困難だからである。

実施例の説明 図面を参照すると、第１図は表面構造および表面近くの
構造を測定することを目的とする前述の方法を実施する
ための装置を概略的に示すこの装置は、水のような液体
で満たされている密閉箱１を有する。この箱の底部側は
支持面２を有し、この支持面に対して、検査し分析すべ
き物体が押しつけられる。支持面２は、たとえばプラス
チック材から成る。

本発明の方法は指紋の測定に適しているので、実施例で
示されている物体は指先３である。

結晶板、古文書、繊維材料のような他のいかなる物体も
もちろん識別することができる。箱１内には送信器４お
よび受信器５が配置されており、両者ともにディスク型
の形態であって、さらに同じ材質から、有利には圧電セ
ラミックから成る。受信器および送信器は、互いに並べ
られた関係で、箱１内のカーブに沿って移動する共通の
支持体６上に配置されている。この目的で、支持体６は
運動の軌道にしたがって案内され、モータにより作動さ
れる。支持体６はこの運動の曲線に適合されている。送
信器４により送信され平行に伸びる波頭の集合が番号９
により示されており、一方、受信器に戻るように散乱す
る波頭の集合が番号１０により示されている。支持体６
は軌道８に沿って移動するため、指先３を円周状にカバ
ーし、それにより指先の局在空間周波数スペクトルを測
定する。指紋は格子状の構威体（平行に広がる線）と比
較することができる。何故ならば指紋は多数の異なる方
向へ広がる線から構威されているだけであり、格子状の
構成体において実質的にただ１つの周波数が生じるだけ
だからである。指先は周波数スペクトルに変換されてい
くぶん単純な構造になるが、これは少なくとも指紋より
もかなり単純である。

第２図は、一方では超音波を発生させ他方では後方散乱
波を分析し、時間的に適合調整する適切な回路の概略図
を示す。超音波発生器１２は、スイッチ１３および増幅
器１４を介して、送信器４を作動させる。制御装置１５
は、信号の正確な持続時間を調整する。受信器により受
信される信号は、増幅器１６を介して検出器１７、およ
び制御装置１５と接続された分析装置ｌ８に送られる。

分析装置１８は、測定された信号のディジタル情報をコ
ンピュータに転送する。

第３図は、本発明の方法を実施するための変形された装
置を示しており、その際、密閉箱２０は、その頭部側２
１上に取付面２２を有する。箱２０は円形の断面を有し
、複数個の送信器２３および受信器２４が、中央に向か
って傾斜して延在する底部２５上に円形に配置されてい
る。箱２０は、付加的に固体または液体で満たすことが
できる。箱を液体または固体で満たすのは、音波を減衰
させるために必要である。

送信器２３および受信器２４は、第２図で示したような
形式の回路図によって相互に接続されている。個々の送
信器および受信器は直列に接続されており、時間的に適
合調整される。第４図による実施例は第３図の実施例と
は、送信器２８が底部中央に配置されている一方、受信
器２９は傾斜した底部上に２つの回路として配置されて
いる点においてのみ異なる。表面構造および表面付近の
構造は、前述の装置を用いて確実に識別することができ
る。個々の装置の選択は、被検体および要求される精度
の度合いに依存する。

発明の効果 本発明により、単に表面構造だけではな《、超音波の透
過により表面下の近傍の構造をも測定することが可能に
なり、そのため検査される物体の識別品質が大幅に改善
されかつ簡単化される。

【図面の簡単な説明】

図面には前述の方法を実施する装置の具体的な構成が示
されている。この場合第１図は、本発明の方法を実施す
るための装置の構造を概略的に示す図、第２図は第１図
の装置の回路配置図、第３図は変形された構成図、第４
図はさらに別の変形された構成図を示す。 ｌ、２０・・・箱、２・・・支持面、３・・・指先、４
、２３、２８・・・送信器、５、２４、２９・・・受信
器６・・・変復調器、８・・・軌道、９・・・送信され
た波頭、１０・・・後方散乱する波頭、１２・・・超音
波発生器、ｌ３・・・スイッチ、１４、１６・・・増幅
器、１５・・・制御装置、１７・・・検出器、１８・・
・分析器２２・・・取付面 ＦＩＧ．１ ＦＩＧ．　２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、表面構造を測定および／または識別する方法におい
   て、 平面状または湾曲状の面上に載置された物体を、前記の
   面に隣り合う固体中をまたは液体で満たされた固体中を
   進行する超音波で照射するようにし、前記物体にて反射
   され散乱された波を受信器により受信するようにし、 この場合、超音波の波長を物体の構造に適合調整したこ
   とを特徴とする、表面構造を測定および／または識別す
   る方法。 ２、前記超音波の波長を、物体の局在空間周波数スペク
   トルの最小の周期時間または最大の周期時間にほぼ相応
   させるかあるいはそれよりも約１０分の１までの短かい
   値に選定した請求項１記載の方法。 ３、送信器および受信器ないし超音波トランスデューサ
   を移動可能にし、物体を所定の角度またはあらゆる角度
   で走査するようにした請求項１または２記載の方法。 ４、固定的に取り付けられた複個数の送信器および受信
   器ないし超音波トランスデューサを用いるようにした請
   求項１または２記載の方法。 ５、必要に応じてパルス発生器により制御されるスイッ
   チおよび増幅器を介して送信器またはトランスデューサ
   を励振する周波数発生器が設けられており、前記送信器
   またはトランスデューサの超音波を物体に照射するよう
   にし、さらに物体から反射され散乱された波を受信器に
   より受信するようにし、該受信器は、後方散乱と反射の
   強度および／または位相に関する情報を、整流器を介し
   ておよび必要であれば増幅器も介して、ならびに前記パ
   ルス発生器により適合調整される時間制御部装置を介し
   て、分析および記録の目的でコンピュータに入力するよ
   うにした請求項１または２記載の方法。 ６、請求項１から５のいずれか１項または複数項による
   方法を実施するための装置において液体または固体の媒
   体で満たされたケース（１、２０）が設けられており、 その際、このケース（１）の側面に物体のための載置面
   （２、２２）が設けられており、さらに該載置面に対向
   して固定的におよび／または可動的に配置された１つあ
   るいは複個数の送信器（４、２３、２８）と受信器（５
   、２４、２９）が設けられていることを特徴とする表面
   構造を測定および／または識別する装置。