JPH0310062Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、エンボスされたクレジツトカー
ド、IDカードなどの送付において、カードの保
護およびカードと宛名の一致を確実ならしめ、か
つ、カード説明書等の従来通常同封される印刷物
と一体に構成して、窓あき封筒への封入作業を容
易迅速ならしめたカード送付用帳票に関するもの
である。

従来、エンボスされたクレジツトカード、ID
カードなどの郵送においては、カードに関係する
記録欄およびカード使用上の注意事項等を台紙に
印刷するのが常であつたが、最近におけるカード
使用の多様化により、長文の説明が必要になり、
一枚の台紙にカード支持用の切込みやカード挿入
用のポケツトを設けたものの余白では、記入、印
刷し切れない悩みが生じた。たとえば、銀行カー
ドに於ては現金自動取引機による預金、現金自動
支払機による預金払戻、クレジツト加盟店での買
物代金やサービス料金の立替代、現金自動支払機
による立替え現金の払出、現金自動支払機による
当座貸越借入金の払出と現金自動取引機によるそ
の返済など、多様に用いられ、これらの取引規定
はかなり長文のものとなる。これを別冊にして、
人手で窓あき封筒に封入する手間は非能率なもの
であり、封入封緘機で封入するには、それらの形
態ではページ状にめくれるために、機械処理には
不向きな形態であつた。

もう一つの問題点として、従来公知のカード送
付台紙に於ては、窓あき封筒へのカード封入作業
に於て特に取扱いに注意を払う必要があつた。た
とえば、カードの隅を台紙の切込みに挾んで支持
する形式のものは、カードがはずれないような注
意を必要とし、また、一枚の台紙上に部分的に透
明フイルムを貼付して成つた小ポケツトにカード
を挿入する形式のものは、ポケツトが浅く、透明
フイルムの剛性が乏しいために口が開きやすいの
で、台紙を折り曲げて口を塞ぐなどして、カード
の飛び出しを防止しなければならないなどの注意
と手間を必要とし、これらの形態も、封入封緘機
などの機械処理には不向きであつた。

これらの問題の解決のために、この考案に於て
は、特に、カードの送付用宛名、カード使用者固
有のカードに関する記入から、これら記入した帳
票とカードおよびカードに関する説明書等の一体
化、および封入封緘送付作業までの実態に即した
解決に係るカード送付用帳票を提供するもので、
次にこの考案を図示の実施例により説明する。

第１図イ，ロに示すように、この考案によるカ
ード送付用帳票Ｆは、１枚目の情報記入用紙Ｇと
２枚目の固定情報用紙Ｈにより構成される。１枚
目の情報記入用紙Ｇは、窓あき封筒１０とほぼ同
サイズの宛名片Ａと、これより左右方向のサイズ
が若干短かいサイズの通知書片Ｂとが、外折りミ
シン目４を境に連接してなり、宛名片Ａの表面に
は窓あき封筒の窓部に合致する位置に宛名欄１が
設けられており、通知書片Ｂのカード挿入口とな
る側には、カード照合記入欄２が設けられてい
る。

２枚目の固定情報用紙Ｈは、上記宛名片Ａと同
サイズの固定情報片A′とこれと同サイズの固定
情報片B′が、外折りミシン目を境に連接してな
り、各固定情報片A′，B′は、固定情報欄Ｐを有
する。

宛名片Ａ、通知書片Ｂの裏面の上端、下端、各
固定情報片A′，B′の表面と裏面の上端、下端に
は、接着部５が設けられ、上端、下端の各接着部
５に沿つて開封用の切取りミシン目６が設けられ
ており、この接着部５には、通常の状態では接着
することがなく、熱、圧などの接着条件を付与し
た際に接着する接着剤５′が設けられている。ま
た、情報記入用紙Ｇの裏面の外折りミシン目４の
近傍と、固定情報用紙Ｈの表面の外折りミシン目
４の近傍に沿つて接着部５が設けられており、こ
の接着部５に上記接着剤５′と同質かまたは通常
の状態で接着する接着剤など所望の性質の接着剤
９が設けられている。

さらに、上述において宛名片Ａの左端裏面、固
定情報片A′の左端の表裏面、固定情報片B′の右
端裏面に接着部１１が設けられ、ここに上記接着
剤５′と同質の接着剤１１′が設けられ、この内側
に開封用の切取りミシン目１２が設けられてお
り、また、切取りミシン目６に沿つた位置、また
は記入、印刷を妨げない余白の適当な位置に、カ
ード挿入状態が外部から見えるように、穴Ｄが、
数ケ所開けられている。

また、このカード送付用帳票Ｆは、図示の縦方
向に多数連続した連続帳票の一部をなし、プリン
タのトラクタピンに係合する送り穴３を、側端の
送り穴部７，７に有している。

なお、２枚目の固定情報用紙Ｈの下にこの固定
情報紙Ｈと情報内容が異なる同構成の固定情報紙
を所望枚数追加してもよい。

また、第１図に於て宛名片Ａと通知書片Ｂの位
置を入れ替えてもよく、また、宛名片Ａの宛名欄
１の周囲であつて、窓あき封筒の窓から露出しな
い部分に、固定情報および情報記入欄を設けても
よい。

さらに、宛名片Ａと通知書片Ｂとが同サイズの
場合には、第２図に示すように通知書片Ｂの外折
りミシン目４と反対側の辺に切欠部Ｋを設けてお
くとよい。

次に、上述のカード送付用帳票Ｆの使用に従つ
て、この考案の作用効果を説明する。カードＣの
送付に必要な情報の印字に於ては、第１図イ，ロ
に示したカード送付用帳票Ｆが連続した連続帳票
形態で、第１図ロに示す接着剤９および１１′，
１１′，１１′または送り穴部７，７に設けられた
紙綴じ、糊綴じ、ステーブル綴じなどの公知の綴
じにより、情報記入用紙Ｇと固定情報紙Ｈが綴合
された状態で、プリンタ上に給紙され、顧客名簿
に従つた一定の順序、たとえばカード番号順に、
各カード送付用帳票Ｆの宛名欄１に顧客の宛名
を、これに対応するカード照合記入欄２にカード
と関連する事項を印字し、次いで帳票処理機で、
送り穴部７，７を除くと共に、外折りミシン目４
に沿つて折りたたみ、接着剤５′の接着条件であ
る熱、圧を加えると、第３図イ，ロに示すように
一方が開口したカード送付用封筒Ｅが得られ、次
いで印字記入順序に積重ねる。一方、カードＣも
また、エンボス機などで番号、顧客名などを顧客
名簿に従つて加工し、カード送付用封筒Ｅと同一
の順序に積重ね、次いで前記カード送付用封筒Ｅ
の開口側に位置するカード照合記入欄２に記載さ
れたカード番号、氏名等と、カード面の記載を目
視により照合した後、カード送付用封筒Ｅの開口
部より挿入すれば、図示のように固定情報片
B′よりも通知書片Ｂの横幅をＶだけ狭くしてあ
るので、導入部８よりカードＣの挿入が一層容易
になり、挿入の状態を穴Ｄより確認できる。

また、上述のカードＣの挿入状態は、第３図
イ，ロに示すようにカード送付用封筒Ｅが封筒の
形状を成して居り、カードＣは奥深く挿入され、
かつ、接着部５，５と、高速機械印字に必要な剛
性を有する用紙により構成される通知書片Ｂと、
固定情報片B′、固定情報片A′、宛名片Ａの接着
体に挾持されているので、極めて脱落し難く、従
来公知の台紙の切込みでカードの隅を保持する手
段や、フイルムを貼付した小ポケツトによりカー
ドを保持する手段とは比類なく確実にカードを保
持できる。

カードＣが挿入された状態で、これを第４図に
示すように窓部Ｗを有する窓あき封筒１０へ封入
するのに、封入封緘機を用いてもカードＣが脱落
することなく、またカード送付用封筒Ｅは上端、
下端および外折りミシン目側の三周辺が閉じてい
るので、一枚の厚手の用紙と同様に取扱え、封入
封緘機での処理適性が極めて良好となり、ジヤム
ることがないのでカードを傷めることがなく迅速
に処理できる。

またカード送付用封筒Ｅは、窓あき封筒１０に
対して内封筒を形成し、全体で二重封筒を構成す
るので、郵送中における外力に対するカードの保
護が倍加され、また、従来公知の挾込み、小ポケ
ツトによる方法のように台紙の局部にカード重
量、同封の小冊子などの重量による応力を集中さ
せないので、カードや台紙、または同封した小冊
子などがずれて、宛名欄を塞ぐことは起り得な
い。

また、このカード入り窓あき封筒の受取人は、
切取りミシン目６，６，１２の切取りと同時にカ
ードを得ると共に、固定情報片A′，B′の表裏面
に印刷されたカード使用規定などの固定情報を、
順次見開きの形で読む事ができる。さらに固定情
報紙Ｈを１枚増加するごとに四頁ずつ増加して、
数十頁の小冊子とすることも可能であり、クレジ
ツト加盟店名簿などを印刷製本することができ
る。

従つて、この考案においては、カードの送付用
宛名、カード使用者個有のカードに関する記入か
ら、これら記入した帳票とカードおよびカードに
関する説明書の照合、確認、カードの挿入、一体
化、および封入封緘送付までの各種作業が簡素化
されるだけでなく、小冊子等をも一体化して、一
枚の厚手の紙と同様に扱える形にまとめ、窓あき
封筒への機械封入処理に適した形のカード送付用
帳票としたので、一層安全確実となり、迅速な事
務処理が行えるなどの特徴を有し、この考案は産
業上大変有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図イはこの考案に係るカード送付用帳票の
一実施例の平面状態説明図。第１図ロは同じく断
面状態説明図。第２図は情報記入用紙Ｇの他の実
施例の平面状態説明図。第３図イはカード送付用
帳票にカードを挿入した一部巻上げの平面状態説
面図。第３図ロは同じく断面状態説明図。第４図
は窓あき封筒に封入封緘した一部切欠状態の説明
図。 １は宛名欄、２はカード照合記入欄、４は外折
りミシン目、５，５は接着部、６，６は切取りミ
シン目、５′，９は接着剤、１１，１１は接着部、
Ａは宛名片、Ｂは通知書片、Ｃはカード、Ｄは
穴、Ｆはカード送付用帳票、Ｇは情報記入用紙、
Ｈは固定情報紙である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 情報記入用紙と固定情報用紙とが重ね合わされ
   てなるカード送付用帳票であつて、情報記入用紙
   は、窓あき封筒の窓部に合致する位置に宛名欄を
   有する宛名片と、カード照合記入欄を有する通知
   書片とが、外折りミシン目を境に横方向に連接し
   てなり、上記宛名片は窓あき封筒とほぼ同サイズ
   で、通知書片は宛名片より若干短いかまたは外折
   りミシン目と反対側の辺に切欠部を有してなり、
   宛名片と通知書片の裏面の上端、下端および外折
   りミシン目の近傍に沿つて接着部を有し、宛名片
   と通知書片の上端、下端の接着部に沿つて切取り
   ミシン目を有してなり、上記固定情報用紙は、上
   記宛名片のほぼ２倍大の同サイズからなり、情報
   記入用紙に対応して外折りミシン目、切取りミシ
   ン目を有し、かつ、表面、裏面の上端、下端およ
   び表面側における外折りミシン目の近傍に沿つて
   接着部を有してなり、前記切取りミシン目に沿う
   接着部の所定部分には、通常の状態では接着する
   ことのない接着剤が塗布され、外折りミシン目に
   沿う接着部には、所望の性質の綴じ用の接着剤が
   塗布されてなるカード送付用帳票。