JPH0292888A - ニッケル基超合金単結晶の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、一方向凝固精密鋳造法によるニッケル基超合
金単結晶の製造方法に関するものである。

［従来の技術］ ニッケル基超合金単結晶は、その高温強度が通常の普通
鋳造材に比べて著るしく優れていることから、主に航空
機用ガスタービンのエンジン部品（動翼、静翼）に既に
実用化されており、更に陸舶ガスタービン、その他用途
にも適用が考えられつつある。

ニッケル基超合金単結晶の製造には、通常−方向凝固精
密鋳造法のロストワックス法が用いられ、その従来例の
１つとして第５図に示したセレクタ方式は、鋳型ａの下
部に位置した水冷銅板ｂ１スタータブロックＣの上方に
セレクタ（制限回路）ｄを設け、溶解、鋳造を行ってい
る。このセレクタの形状としては、第６図（イ）のらせ
ん形（Ｈｅｌｌｘ）、第６図＜Ｏ）のジグザグ形（Ｚｉ
ｇｚａｇ）　、第６図Ｑ＼）の角柱形（Ｒ４ｇｈｔ−＾
ｎｇｌｅ）等が用いられている。

他の従来例として、第７図に示した種結晶方式は、鋳型
０の下部に位置した水冷銅板ｒ上に、製造合金と同一の
合金を用いた種結晶９を組み込んで溶解、鋳造を行って
いる。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、ニッケル超合金はすべて面心立方構造（
ＦＣＣ）を持ち、その結晶優先成長方位は（１００＞で
ある。従って上述の従来例のセレクタ方式では原則的に
は＜１００＞　Ｌか得られない。

もし得られたとしてもその場合は何らかの不具合による
結果であって再現性はないものである。

又、種結晶方式は、同一金属を使用するため、合金種が
増えたりあるいは合金開発中の様な場合には、その合金
種の数だけ種結晶を準備する必要があるため製造が繁雑
となる。

本発明は、前記実情に鑑み、製造の繁雑さを無くし多様
な合金種の任意方位の単結晶部品が得られる様にしたニ
ッケル基超合金単結晶の製造方法を提供することを目的
としてなしたものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、単結晶化の容品な合金であらかじめ単結晶品
を製造し、該単結晶品から所望の方位に種結晶を切り出
し、該種結晶を鋳型内で方位を固定し、前記種結晶と異
なる合金を、一方向凝固精密鋳造法により溶解、鋳造す
ることを特徴とするものである。

［作　　　用］ 種結晶を鋳型内で方位を固定するために任意方位の単結
晶が得られ、又、製造する合金種が増えても種結晶は異
なる合金でよいので準備が簡単になる。

［実　施　例］ 以下本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。

単結晶の容易な合金（Ａ合金）であらかじめ単結晶品を
製造し、該単結晶品から所望の方位に種結晶を切り出す
。次に、通常のロストワックス法により種結晶（へ合金
）をろう型模型に組み込み、第１図０）に示す様な鋳型
ｌを製作し種結晶（へ合金）２を該鋳型１内で方位を固
定する。この際、ある程度の結晶方位のずれを許容する
場合は他の方法で固定してもよい。次いで、前記種結晶
（Ａ合金）と異なる合金を押湯部３から製品部４に注湯
し一方向凝固精密鋳造法により溶解、鋳造してニッケル
基超合金単結晶を製造する。

なお、図中５は冷却板である。

種結晶（Ａ合金）と異なる合金を用いて単結晶を得るた
めの鋳型方案及び鋳造条件をパラメータとして試作試験
を行い、得られた試験片のマクロ組織、ミクロ組織及び
背面ラウェ法による結晶方位の測定を行って単結晶化の
可能なことを確認した。又、化学分析を行って製品部に
おける合金成分の異常のないことを確認した。

第１図に試験に用いた各種鋳型方案を示す。

に））に示すタイプは種結晶（へ合金）に比べ注湯合金
の融点が高い場合には、種結晶はメルトダウンすること
があり好ましくない。Ｃ／＼）に示すタイプは、逆に注
湯合金が種結晶より融点の低い場合に考慮したが、途中
に断熱材６を入れために同様に種結晶がメルトダウンす
ることがあり好ましくない。（ロ）のタイプは、種結晶
２径を製品部４に突出して挿入した場合で、種結晶の周
囲から他方位の結晶成長をする場合があり好ましくない
。（イ）（ホ）のタイプは、種結晶２を製品部４人口よ
りも大きくとること、又、種結晶２をあらかしめ鋳型１
に組み込んだ例で結晶方位のずれが少なく、且つ単結晶
化を達成することが出来る点で好ましいといえる。

種結晶（へ合金）に他の合金を注湯し単結晶化した試作
例を第１表に示す。

第１表 合金種（Ｂ、　Ｃ）により影響を受けるが単結晶化は可
能である。この差は合金種による単結晶化の難易性によ
るものである。

種結晶（へ合金）及び製品部（Ｂ合金）の結晶方位＜１
１１＞の試作時の濃度変化例を第２図、第３図（イバロ
）、第４図（イ）（ロ）に示す。

測定位置を特定するためビッカースマークをつけ、その
位置に対応してＩＥＰＭＡ線分析結果を示している。元
素分析は、へ合金、Ｂ合金の濃度差の比較的大きいＴａ
及びＭＯの例を示している。

これにより、写真で黒く腐食されている部分は種結晶が
固相のままで、その真上ビッカースマーク■〜■の範囲
で両合金の濃度変化があり、溶融位置（Ｆｕｓｌｏｎ　
Ｌｉｎｅ）であることが分る。又、種結晶から製品部へ
の細い通路部では濃度変化は既にほとんど無くＢ合金組
成とほぼ同等であった。

通常の同一合金を用いた種結晶方式の場合には、この様
な溶融位置の確認をすることも難しく、異合金を使う方
式では、種結晶と鋳造した合金の溶融位置を容易に確認
することか出来るため、鋳造条件の選定にも非常に便利
である。

単結晶専用合金は、従来の既存合金（＾ｌ１ｏｙ４５４
、ＣＭＳＸ−２，ＮＡＳＡＩＲｌｏｏ等）から更に高温
強度化指向した合金や軽量性、耐食性を指向した合金が
出現する一方、合金開発も盛んに行われ多様化しつつあ
る。単結晶合金の使用あるいは選定に際し、（４００＞
以外の他方位の各種特性を評価する必要があり、簡便に
他方位の各種合金の単結晶材を作成することが望まれる
が、本発明により各種合金の任意方位の単結晶を提供す
ることが出来る。

異合金を使用することによる単結晶品の懸念は、合金成
分の変動であるが、化学成分分析によって製品側への成
分変動は全く見られないことを確認した。

又、単結晶化を困難にすると考えられるＮｏ、Ｗ。

Ｒｅ等を含む合金群に対してもあらかじめ単結晶の容易
な合金を種結晶に用いることにより他方位結晶を得るこ
とが出来る。更に、種結晶をあらかじめ鋳型に組み込む
ことにより結晶方位を精度良く制御することも可能であ
る。

［発明の効果］ 従来のセレクタ方式では（１００）以外の単結晶化は原
理的にも不可能であり、又、同一合金種結晶方式は合金
極が増し多数の他方位単結晶を得たい場合に種の準備に
時間を要し非常に不便であるが、本発明によれば、非常
に容易に他方位単結晶が得られ、且つ省力化が可能であ
る等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）（ロ）（Ａ＞に）（ホ）は何れも本発明を
実施する際に用いる各種の鋳型方案を示す縦断面図、第
２図は種結晶（Ａ合金）及び製品部（Ｂ合金）の結晶方
位＜１１１）の試作時の濃度変化例を示す写真、第３図
〈イ）は第２図の（イ）部分の拡大写真、第３図（０）
は第２図の（０）部分の拡大写真、第４図（イ）は第３
図（イ）のＥＰＭＡ線分析を示す図、第４図＜０）は第
３図（ロ）のＥＰＭＡ線分析を示す図、第５図はロスト
ワックス法を実施する際に従来採用されているセレクタ
方式を示す縦断面図、第６図（イ）（ロ）Ｑ（）は第５
図に示すセレクタの形状を表わす斜視図、第７図は従来
採用されている種結晶方式を示す縦断面図である。 図中１は鋳型、２は種結晶、３は押湯部、４は製品部、
５は冷却板を示す。 ］イ） 第１図 １ノ＼） （ニ） （ｆｓ） 第３図（２） （ロ） 第３図（１） （イ） 第４図 （イ） ■ ■ ■ Ｍ。 ０．６％ ■ （ロ） ■ ■ 手続補正書く方式） 平成多年１月（Ｃ日 特許庁長官　吉　１）文　毅　殿 １、事件の表示 昭和６３年　特　許　願　第２４４４９７号２、発明の
名称 ニッケル基超合金単結晶の製造方法 ３、補正をする者 （イ） （ロ） （ｌ＼） 昭和６３年１２月７日　（発進口６３・１２・２０）５
、補正の対象 明細書の図面の簡単な説明の欄 ６、補正の内容 明細書の図面の簡単な説明の欄の補正 第９頁第７行〜第９行における 「を示す写真、・・・（ロ）部分の拡大写真、」を 「を示す金属のマクロ組織写真、 第３図（イ） は第２図の０）部分を拡大した金属のマクロ組織写真、
第３図く口）は第２図の（ロ）部分を拡大した金属のマ
クロ組織写真、」 と補正する。 以上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）単結晶化の容易な合金であらかじめ単結晶品を製造
   し、該単結晶品から所望の方位に種結晶を切り出し、該
   種結晶を鋳型内で方位を固定し、前記種結晶と異なる合
   金を、一方向凝固精密鋳造法により溶解、鋳造すること
   を特徴とするニッケル基超合金単結晶の製造方法。